健康生活TOP 紫外線 シミを消したい!市販薬・クリニックで肌の奥のメラニンを取り除くには

シミを消したい!市販薬・クリニックで肌の奥のメラニンを取り除くには

きれいな肌の女性

エーザイ株式会社が行なったアンケート調査で「シミがあると女性は何歳くらい老けて見えるか」という質問に対しては「13歳老けて見える」という回答が多かったということです。またシミがある女性には「不健康そう」「暗そう」などのネガティブな印象を受けやすいとのこと。

同調査によると、7割もの女性がシミの悩みを経験しているのだそうです。シミは手入れをしても加齢と共に増える一方で、鏡を見る度にため息が出てしまいますね。

シミは避けて通れないトラブルなのでしょうか。いえ、シミは原因とメカニズムを知って正しい対処を行えば、取り除くことも十分に可能なものだったのです。この記事では、シミの正しい対処法について説明していきます。

シミのほとんどは紫外線で起こる「老人性色素斑」

シミは、少しでもあるとその人の印象を大きく変えてしまう割に一生懸命に美白ケアをしてもなかなか消えてくれません。

シミのほとんどは、紫外線が原因で起こります。紫外線を浴びないようにすることがシミの予防につながり、シミ消しには美白化粧品やシミ専門の施術(レーザーなど)が有効と言われます。

さまざまな美容法があるのですが、間違った対処をするとシミが消えなかったりかえってシミが濃くなったりする場合もあります。シミをキレイに消すには、シミの種類とメカニズムを知ってシミの種類に合ったケアをすることが必要です。

▼シミの種類や特徴

  

シミの種類 発生場所 原因 出やすい人
老人性色素斑 顔・手の甲・前腕 紫外線 20代後半以上の男女
肝斑 女性ホルモン 30~40代の女性
炎症性色素斑 顔・全身 皮膚の炎症・紫外線 全て
脂漏性角化症
(シミに似たイボ)
加齢 顔・体幹・頭部 30代以上の男女

私達がシミと呼んでいるもののほとんどが「老人性色素斑」です。「老人性」という名前から、高齢者が対象になっているような印象も受けてしまいますが、30歳頃から誰でも経験するごくありふれたシミなのです。

この記事では、最も多い老人性色素斑を中心に、種類ごとにシミの対処法を説明していきます。

老人性色素班は、紫外線を浴びることでできるため「日光性色素斑」とも呼ばれていますよ。老人性とつけるよりも、こちらの呼び名のほうがまだ印象は良いですね…。

メラニンが増えるメカニズムは?加齢と共に増える「老人性色素斑」の対処法

「老人性色素斑」は、加齢と共に顔、手の甲、前腕に増えていく薄茶色のシミです。

シミ(老人性色素斑)の特徴

顔に出るシミのほとんどは老人性色素班です。

老人性色素班の特徴
  • 顔では頬やこめかみに多くみられる
  • 大きさは5~20mmくらい
  • 不揃いな形の斑点
  • 数や大きさは人それぞれ
  • 周辺の肌と境界線がはっきりしている
  • シミは平坦だが、わずかに肥厚がみられるものもある

老人性色素班の原因

老人性色素班の主な原因は紫外線です。若いうちから紫外線を浴び続けることで、メラニンが増えてシミがあらわれるようになります。

メラニンが増えるメカニズム
シミは、表皮の一部分でメラニンが過剰に発生した時にできる斑点です。

肌に紫外線が当たると表皮の下層部「基底層」にある細胞「メラノサイト」がメラニンを作ります。

メラニンを持つ皮膚細胞が「ターンオーバー」によって表皮の表面に上がって透けて見えるようになると、その部分の肌色が褐色に見えるようになります。

ターンオーバーとは新しい細胞が生まれて古い細胞を排除すること。皮膚の新陳代謝とも呼ばれます。

常に基底層の下から新しい細胞が生まれて上の古い細胞を押し上げており、表面に上がった古い細胞は角質化して垢となり、順にはがれ落ちていきます。

顔の皮膚のターンオーバーは、20代の場合、正常ならば約28日周期、しかし30~40代では40日くらい、50代では50~60日くらいと徐々に時間がかかるようになります。

ターンオーバーが正常な場合はメラニンがすぐ排出されるのでシミはできませんが、加齢によってターンオーバーが遅くなるとメラニンが増え、シミが出るようになってしまいます。

メラノサイトのメラニンを作る能力は、生まれつきの体質によるもので個人差があります。生まれつきシミのできやすい人とそうでない人がいるということです。この体質は遺伝も関係するので、シミのある家族が多い人はやはりシミができやすくなります。

また、紫外線と加齢によるターンオーバーの遅れのほか、マッサージや洗顔による物理的な刺激がメラニンを作らせることも原因となります。

老人性色素班の対処法

シミ(老人性色素斑)の対処法には「シミの予防」「シミの緩和」「シミ消し」の3つの方法があります。

老人性色素斑の理想的な対処は、シミを予防するため紫外線を肌にあまり当てないように紫外線対策をしっかり行うことです。

やむを得ずできてしまったシミはそれ以上増えないよう、美白効果を謳う化粧品や内服薬でシミ緩和のアを行います。

シミはすぐ消えるものではなくケアの効果には個人差もあります。もし早くキレイにシミを消したい場合は、医療機関でシミを消す治療を受けるのがおすすめです。

できてしまったシミの緩和、シミ消しには次に挙げる対処法があります。

内服薬
  • ビタミンC
  • L-システイン
  • トラネキサム酸
外用薬
  • ハイドロキノンクリーム
  • トレチノインクリーム
施術
  • レーザー治療
  • 光療法

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体の内側からじっくり治す!「ビタミンC・L-システイン」について

ビタミンCとL-システインは継続して服用することで、シミの予防とできてしまったシミの緩和に効果が期待できる成分です。おそらくシミ対策といえば、ほとんどの方がこの方法を最初にお試しになるのではないでしょうか?

これらの成分は食品にも含まれているのですが、シミを緩和を期待するならば通常の食事から摂取できる量では不足するため、ビタミン剤やサプリメントでの補給がおすすめです。どちらかを摂取するよりも一緒に摂取したほうがより効果が高まります。

ドラッグストアで購入できるビタミンCの製剤には

  • シナールEX(シオノギヘルスケア株式会社)
  • ビタミンC「タケダ」(武田薬品工業株式会社)

などの第3医薬品があります。

ビタミンCとL-システインが効率良く摂取できる製剤は、効能に「シミ、そばかす、日やけ・かぶれによる色素沈着の症状緩和」と謳われているビタミン剤で

  • チョコラBBルーセント(エーザイ株式会社)
  • ハイチオールC(エスエス製薬株式会社)

などの第3医薬品があります。

L―システインの特徴

L-システインはたんぱく質を構成するアミノ酸の一種。体内では皮膚、髪の毛、爪に多く含まれています。食品にはほとんど含まれておらず、肉、魚、豆類に多く含まれるメチオニンから体内で合成されます。

摂取すると、皮膚のターンオーバーを正常に導き、メラニンが早く排出されるのを促進する効果をもたらします。また、メラニンの材料となるアミノ酸「チロシン」と結合してチロシンが黒いメラニンに変わるのを防ぐはたらきも持っています。

ビタミンCの特徴

ビタミンCは水溶性のビタミン。メラニンを無色化する作用があります。またL-システインと共に、メラノサイトでメラニンが生成されるのを阻害する効果も期待されています。

体内では合成できないので食品から摂取する必要があり、食品ではかんきつ類、イチゴ、ピーマン、ブロッコリーなどに多く含まれています。

シミの緩和を期待する場合、1日に1000~2000mg程度のビタミンCを摂取することがのぞましいといわれますが「日本人の食事摂取基準」では成人男女で1日100mgの摂取が推奨され、実際には100mgも摂取できていない人がほとんどです。

そのため、ビタミンCでシミを緩和したい場合は、規則正しい食事にビタミン剤を併用するのが効果的です。

ビタミンC・L-システインの効果は?

入手しやすく副作用の心配も少ないことから、まずはビタミンC・L-システインの服用からシミ対策をはじめてみるのがおすすめです。

メラニンの生成を抑えながらできたシミをターンオーバーによって少しずつ排出していく方法なので、即効性はありませんが穏やかにシミを減らしていく効果が期待できます。

効果のあらわれ方は、症状や服用する人の体質、体の状態等によって異なりますが、シミに対する服用期間の目安はおおよそ3ヶ月ですので、3ヶ月間の継続服用がおすすめです。

ただしシミの量、ターンオーバーの早さには個人差があるので、効果のあらわれ方には個人差があります。また紫外線を浴びるとメラニンの生成が抑えられなくなってしまうので、併せて紫外線対策をしっかり行う必要もあります。

ドラッグストアで処方せんなく購入でき、手軽なセルフケアでシミを緩和できるのが魅力です。

ドラッグストアでも購入可能な内服薬「トラネキサム酸」について

トラネキサム酸は、メラニンの生成を抑える作用があり「トランサミン」という名前でシミ全般の治療に処方されている成分です。

トラネキサム酸は止血作用や抗炎症作用があり、疾患による出血を抑えたり粘膜の炎症をしずめたりするための医療用医薬品として広く処方されてきました。

初めて第一三共ヘルスケアからトラネキサム酸のOTC薬として第1類医薬品の内用薬「トランシーノⅡ」が発売され、薬剤師の在籍するドラッグストアで購入することが可能になっています。処方せんがいらないのはありがたいですね。

トラネキサム酸の特徴

トラネキサム酸は、アミノ酸の一種「リシン」から精製された成分です。

メラノサイトにメラニンを作るように指令を送る物質「プラスミン」を阻害し、メラニンが生成されるのを防ぎます。しばらく服用を続けることで徐々にシミが緩和されていきます。

特に、女性にできる肝斑の治療に有効です。

トラネキサム酸の効果は?

ビタミンC・L-システインを配合したビタミン剤は3ヶ月を目安に服用することが奨められていますが、トランシーノⅡは臨床試験で肝斑の改善がみられた8週間を目安に使用を奨めており、ビタミン剤よりも早く効果の出ることが期待できます。

体の内側から少しでも早くシミを緩和させたい場合は、皮膚科かドラッグストアでトラネキサム酸を入手すると良いでしょう。

基礎化粧品や歯磨き粉にも配合される、なじみの深い成分です。

シミの漂白効果が高い「ハイドロキノンクリーム」について

「ハイドロキノンクリーム」は、美白化粧品よりもシミを薄くする効果が高い事で知られる外用薬です。ハイドロキノン(ヒドロキノン)は漂白作用があり、外用薬や美白化粧品に配合されています。

しかし副作用も出やすく高濃度に配合したものを使用すると健康被害の出る可能性があるため、日本では市販品に2%以下の濃度で配合したものを販売することが厚生労働省より許可されています。それより濃度の高いハイドロキノンクリームは、皮膚科・美容皮膚科などの処方せんが必要です。

海外では日本で入手できるものより高濃度のハイドロキノンクリームが使用されています。個人輸入では5~10%濃度の商品も入手できるようになっていますが、5%以上のクリームは発がん性が示唆され刺激も強いのでおすすめはできません。

ハイドロキノンの特徴

ハイドロキノンは植物に含まれる「アルブチン」から精製された成分。アルブチンも美白成分として知られています。

ハイドロキノンには、メラニンのもとチロシンにはたらきかける酵素「チロシナーゼ」を阻害し、チロシンがメラニンに変わるのを防ぐ作用があります。

また、メラノサイトそのもののはたらきを弱める作用があり、クリームを塗ることでメラニンの作られる量を減らす効果が期待できるようになります。

しかし酸素や紫外線に弱いため、クリームが酸化して劣化したり、クリームを塗った後に紫外線を浴びてシミが濃くなってしまう可能性があります。

またハイドロキノンが効き過ぎると白斑ができたり、皮膚に刺激を与えて赤み、かゆみが起こる可能性もあります。

ハイドロキノンクリームの効果は?

ハイドロキノンクリームはシミに直接はたらきかける薬なので、体の内側から効果をじっくり待つよりも確実な効果が期待できます。

ターンオーバーによってシミのない皮膚に生え替わるのを待つ必要があるので、効果が確認できるまで1~2ヶ月は使い続けるのがのぞましいです。ターンオーバーの早い人ほどシミの漂白効果が高く感じられるでしょう。

ハイドロキノンだけでは浸透力が弱いので、トレチノインクリームと併用するとより効果が高まります。

使用上の注意を守らなければ、効果がシミが濃くなったり皮膚が向けて赤くなったりしてしまいます。またシミ以外の皮膚に塗ると白斑になってしまう可能性があるので注意して使用する必要があります。

今は亡き米国の大スターが肌の漂白に使ったとされる「ハイドロキノンモノベンジルエーテル」とは全くの別モノです。

ターンオーバーを促進させる外用薬「トレチノインクリーム」

「トレチノインクリーム」は、 皮膚科でハイドロキノンと一緒に処方されることも多い皮膚用の外用薬です。ハイドロキノンの浸透力を高める役割があります。

ビタミンA誘導体の一種「トレチノイン酸」が配合され、皮膚のさまざまな炎症の治療に用いられています。

トレチノインクリームの特徴

トレチノイン酸は皮膚細胞の分裂を促進させ、ターンオーバーを早くする作用があります。ビタミンAそのものに皮膚を作る役割がありますが、トレチノイン酸はビタミンAの30~100倍も作用する力があるといわれます。

皮膚科ではシミ、ニキビ跡、傷跡の色素沈着の治療、しわ取り、毛穴の引き締めなどに用いられています。

トレチノインは体内にも存在し副作用の心配が少ない成分なのですが、ビタミンAが体に蓄積すると胎児に障害が起こる可能性があるので、妊娠中は使用できません。

トレチノインクリームの効果は?

ハイドロキノンと併用して毎日シミに塗り続けることで、個人差はありますが1~2ヶ月くらいでシミが薄くなっていきます。

皮膚には刺激がやや強く、治療中はメラニンがはがれるためにかゆみや赤みが起こりやすくなります。

トレチノインクリームも個人輸入で入手できますが、このようにかゆみや赤みが起こった時には医師の指示に従いながら使用するのが安全なので、個人輸入はおすすめできません。

シミを早くキレイに消すなら医療機関の「レーザー治療」

より確実にシミを消したい人、濃いシミは消えなくて悩んでいる人は、レーザ-治療もおすすめです。内服薬や外用薬より早くシミを薄くすることができます。

メラニンのみに反応する波長のレーザーを肌に照射し、熱のエネルギーでメラニンを破壊することで、確実にシミを取ることができます。

シミ取りのレーザー治療を行っているのは、皮膚科、美容皮膚科、美容外科です。 レーザー治療は医療行為なのでエステサロンの美白ケアでは行っていません。

レーザーの特徴

レーザーは人工的に作られたまっすぐに進む光線で、工業や医療に幅広く使われています。

レーザーはある物質に吸収されると、熱の強いエネルギーでその物質のみを破壊する性質があり、物質によって吸収される波長が異なっています。

シミ取りには、黒・茶色のメラニンにのみ反応する波長600~1200nmのレーザーが使われます。レーザーを肌に照射してもメラニン以外の細胞にはダメージを与えないので、周辺の肌を傷める副作用はありません。

レーザーは進化を続けていて次々と新しいものが出てきています。シミ取り用のレーザーでは、YAGレーザー(QスイッチYAGレーザー)やQスイッチルビーレーザーを使うことが主流となっています。

YAGレーザーは色の濃いシミや深いところにあるメラニンを消したい時に、Qスイッチルビーレーザーは色の薄いものから濃いものまで広範囲のシミを薄くしたい時に用いられます。

レーザーの照射時間はナノ秒(10億分の1秒)、ピコ秒(1兆分の1秒)とほんの一瞬なので、ほとんど痛みもありません。レーザーを照射したシミは数日でかさぶたになってはがれ、1週間くらいでその下から新しい皮膚が生えてきます。

レーザーの効果は?

1回~数回のレーザー治療でシミがなくなります。費用もほかの治療法に比べると高めですが、効果もてきめんです。

シミがはがれてピンク色の新しい皮膚が生えてくるので、シミやレーザー治療の影響は感じられなくなりますが、ダウンタイムと呼ばれるこの時期は赤みの出ることもあり、完全にきれいな肌色になるには数ヶ月かかる場合もあります。

レーザーの回数はシミの濃さや面積で個人差もあります。薄く浅いところにあるメラニンならQスイッチルビーレーザーで1~2回で目立たなくなることもありますが、3~5回くらい通院が必要になることもあります。

注意しなければならないのはレーザー治療後のアフターケアです。

レーザー照射後は炎症による色素沈着が起こりやすく紫外線を浴びると濃いシミができやすいので、レーザーを照射したところはしばらくテープを貼るなどして遮光しておきます。医師の指示でハイドロキノンなどのクリームを塗ることもあります。

Qスイッチ付きレーザーは「Qスイッチ」という機構を搭載したレーザーのこと。シミ取りでは、より広く深いところまで照射の調節ができるのが特徴です。

レーザー医療よりマイルド!ニキビやシワにも効く「光照射」

「レーザー治療は怖いけど前向きなシミ治療がしたい」という方には「光照射」もおすすめです。光照射は、レーザーよりマイルドな光「IPL」を照射することでシミを薄くしていく治療法です。

レーザーと異なり顔全体に照射でき、痛みや照射後の炎症が少ないところが注目されています。

光照射の特徴

IPLはレーザーと波長やパルス幅(光の照射時間)が異なります。

レーザーはシミだけ、ニキビだけ、とひとつの用途にしか効果が期待できません。

IPLは複数の波長が含まれているため、メラニン、血管など複数の物質に衝撃を与え、シミと同時にニキビ、シワ、赤みなどのトラブルを緩和してくれる効果があります。ただし深いところにあるメラニンは苦手です。

光治療には、代表的な「フェイシャルフォト」や、フェイシャルフォトよりマイルドで日本人の肌向けに開発されている「ライムライト」など、さまざまな種類があります。

光照射の効果は?

レーザー治療よりも穏やかな効き目で、3~4週間に1回、数回の通院が必要になります。効きめの見え方はゆるやかです。

肌の負担が少ないので、レーザーのようにダウンタイムにかさぶたができたり遮光が必要になったりすることはなく、治療後の肌のトラブルの心配がありません。

シミを消すだけでなく美肌効果が得られるところも魅力です。

女性ホルモンが原因で起こるシミ(肝斑)の対処法

30~40代の女性で頬に左右対称のシミが出てきたら、それは「肝斑」という女性特有のシミかもしれません。

シミ(肝斑)の特徴

紫外線による老人性色素班と間違えやすいのですが、肝斑には次のような特徴があります。

  • 頬骨からこめかみにかけて左右対称に起こる
  • 斑点ではなく、ぼんやりとした広いシミになっている
  • 30~40代にシミが出てきた

シミの形が肝臓に似ているということで肝斑という名前がついたのだそうですが、シミの形や大きさは人それぞれで、蝶が羽を広げたように頬骨の下に広がるタイプが最も多いです。

肝斑だけが出るのではなく、同時に老人性色素斑を伴うことも少なくありません。

シミ(肝斑)の原因

肝斑の原因は、女性ホルモンの影響でメラニンを作らせるプラスミンが増えることだといわれます。女性ホルモンの分泌が盛んになる30代の女性は妊娠・出産をきっかけに肝斑が出やすくなり、閉経後には肝斑が自然に消えていきます。

紫外線、過度なマッサージも肝斑を濃くする原因になってしまいます。

シミ(肝斑)の対処法

通常の美白化粧品ではなかなか消えません。肝斑の治療には、プラスミンのはたらきを阻害するトラネキム酸が有効です。

間違ったお手入れでシミが悪化してしまう可能性があるので、美白化粧品を使ったセルフケアでシミが薄くならなければ肝斑を疑って、薬剤師のいる薬局か皮膚科への相談をおすすめします。

皮膚科の治療では、トラネキム酸と一緒にハイドロキノンとトレチノインのクリームを処方することもあります。

子供は遺伝、大人は紫外線で出る「そばかす」の対処法

シミとセットで女性の悩みになりやすいのが「そばかす」です。小さな薄茶色の斑点は、雀の卵の殻の模様ににていることから「雀卵斑」という名前がついています。

白人や子供にできやすく、時に「チャームポイント」と扱われることもあるのですが、本人にとってはコンプレックスの原因になってしまいがちです。

そばかすの特徴

老人性色素斑とよく似ているのですが、鼻を中心に目の下に左右対称の斑点がたくさん出るところが特徴です。斑点は3~5mmくらいの小さな薄茶色で、手の甲、胸元、肩、背中の肌にもみられます。

また、子供の時だけ出て成長と共に消えてしまう場合と大人になってから出る場合があります。

そばかすの原因

紫外線を浴びた時、一部のメラノサイトが過剰にメラニンを生成させるために起こります。

そばかすの原因は、子供の時に出るものと大人になってから出るもので異なります。

子供の時に出るそばかすは遺伝によるもので、白人の子供にしばしばみられます。大人になってから出るそばかすは、体質も関係しますが紫外線の影響が大きく、日本人では色白な人にも起こりやすくなります。

そばかすの対処法

子供のそばかすは、思春期以降に自然と消えてなくなります。

大人になってから出るそばかすは、老人性色素班と同じシミ治療が有効です。

そばかすを緩和するビタミンC・L-システインの服用や美白化粧品でターンオーバーを促進するセルフケアを行います。

そばかすが消えにくい場合は、皮膚科で光療法やレーザー治療を受けると早く薄くすることができます。

炎症で起こるシミ(炎症性色素沈着)の対処法

シミには紫外線でできる老人性色素斑のほか、炎症によってメラニンが蓄積してしまう「炎症性色素沈着」があります。紫外線対策に関係なく発生し、消えにくいのが厄介なシミです。

シミ(炎症性色素沈着)の特徴

炎症性色素沈着は、顔や紫外線を浴びたところ以外にも全身に起こる可能性があります。

炎症の起きた部分は、周りの肌とはっきりした境目を持つ薄茶色になります。わずかな隆起や凸凹を伴う場合もあります。

顔にできるシミは老人性色素斑とも似ていて、大人はニキビ跡の色素沈着と老人性色素班が入り混じって見分けがつきにくい場合もあります。

シミ(炎症性色素沈着)の原因

皮膚に炎症が起こると、急激にメラニンが過剰分泌されます。すると表皮の下にある真皮にメラニンが落ちてしまうのですが「メラノファージ」という免疫細胞がメラニンを食べて真皮に残り真皮がターンオーバーをしないために、メラニンが沈着して残るシミに変わってしまうのです。

次のような原因で炎症性色素沈着が起こりやすくなります。

  • ニキビ跡
  • アトピー性皮膚炎やかぶれの跡
  • 火傷・虫刺され・外傷の治った跡
  • ナイロンタオルや強いマッサージの繰り返し
  • 同じ場所を長時間圧迫する作業に従事する職業
  • レーザー治療
  • 強い紫外線

シミ(炎症性色素沈着)の対処法

炎症が浅いものはターンオーバーを促進させるシミ治療で薄くなっていきますが、なかなか消えない場合は、メラニンが表皮だけでなく真皮に存在している可能性があります。

ターンオーバーを促進させる通常のシミ対策だけではメラニンが排出されないので、真皮にはたらく治療が必要になります。皮膚科を受診しましょう。ハイドロキノン、レーザー治療に効果が期待できます。

凸凹のある傷跡はヒアルロン酸の注入や外科手術で治療する場合もあります。

また、紫外線と物理的な刺激が色素沈着を悪化させるので、摩擦を避け紫外線対策をしっかり行うことも大切です。

加齢で起こる「脂漏性角化症」の対処法

中高年以上では、顔に薄茶色の少し盛り上がった小さなシミのようなものが出て、加齢と伴い増えていきます。

これはシミではなく「脂漏性角化症」という良性の腫瘍で「老人性疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれるものです。疣贅はイボのことです。

「年寄りイボ」と呼ばれることもあるのですが、早い人では30代でみられるようになります。高齢者のほとんどの人に起こる、ごくありふれた皮膚の症状です。

「脂漏性角化症」の特徴

脂漏性角化症は老人性色素斑とよく似ていますが、少し隆起していて手で触ってみるとシミよりも少しザラザラしているので脂漏性角化症だと判別することができます。

  • 大きさは1mm~1㎝くらいのものまでさまざま
  • 加齢と共に大きくなったり数が増えていったりする
  • 色はシミに似た薄茶色からホクロにそっくりな黒褐色までさまざま
  • 周りの肌との境目ははっきりしている
  • 高齢者の顔には、大きなもの、色の濃いものも多くみられる

紫外線が当たりやすいこめかみや頬には、老人性色素班と脂漏性角化症が入り混じることも少なくありません。

ホクロと見間違える場合もありますし、そのほかに形が不揃いな斑点で、形がいびつ過ぎるものは脂漏性角化症ではなく「皮膚がん」やがんに変化していく「日光角化症」など悪性腫瘍の可能性があります。

脂漏性角化症の原因

脂漏性角化症の原因は加齢です。紫外線を多く浴びている人ほど起こりやすくなります。

脂漏性角化症の対処法

老化現象のひとつでそれ自体は良性なので、特に治療する必要はありませんが、見た目が気になる場合は、イボが小さいうちに治療を受けるのがおすすめです。

残念ながらイボがターンオーバーで取れることはなく、通常の美白化粧品を使ったケア、シミ治療では効果がありません。

首のスキンピッグはポロッと取れることも多いのですが、脂漏性角化症は自然に治ることがないので、皮膚科の治療が必要になります。

脂漏性角化症の治療は、主にレーザー治療、液体窒素による凍結療法、電気による灼熱療法が用いられます。黒くていびつなものなど悪性の疑いがあるものは外科手術で切除し病理検査も行います。

イボは切除すればすぐなくなりますが、加齢と共にまた増えていく性質のものなので、いたちごっこになるかもしれません。

紫外線は脂漏性角化症を悪化させるので、紫外線対策をしっかり行うことも大切です。若い時から紫外線をなるべく浴びないようにしておくことはシミだけでなく脂漏性角化症の予防にもつながります。

シミは予防こそ大切!シミの予防対策に必要なことは

できてしまったシミを消すのは、思いのほか時間や治療費がかかり大変です。日頃からシミの予防対策をしっかり行っておきましょう。

もちろんシミの治療中も、シミの予防対策を行って新たなシミができるのを予防していく必要があります。

シミの予防対策:紫外線

紫外線を避けメラニンを作らないことが重要です。

特に紫外線が強いのは4~9月ですが、紫外線は1年中降り注いでいます。紫外線対策は毎日怠らないようにしましょう。また晴れた日の室内、曇りの日も紫外線対策が必要です。

ターンオーバーを促進させる

ターンオーバーは加齢と共に遅くなってしまうものですが、生活習慣の乱れによって乱れることも多いのです。シミを予防するためにはライフスタイルを見直し、視規則正しい生活を心がけることも大切です。

ターンオーバーを促進させるために必要なこと
  • 十分な睡眠
  • ストレスの解消
  • 適度な運動
  • 栄養バランスのとれた食事
  • 飲酒や喫煙を控える

特に十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事は重要です。睡眠は成長ホルモンを分泌して細胞の新陳代謝を高めます。

新しい皮膚を作るにはたんぱく質や鉄が必要です。またビタミンは内用薬や外用薬だけでなく、食事から吸収されやすい天然ビタミンの形でも積極的に補っていきたいですね。

シミ予防に効果的な栄養素

栄養素 食品
たんぱく質 肉の赤身・魚・卵・豆類・乳製品
レバー・貝類・小松菜・ひじき
ビタミンA にんじん・ほうれんそう・レバー・卵黄
ビタミンB2 レバー・チーズ・卵・納豆
ビタミンB6 レバー・豚肉・卵・セロリ
ビタミンE ナッツ類・アボカド・かぼちゃ・たらこ

栄養素は相互作用があるので、1つの栄養素を集中して摂取するのではなく複数の栄養素を同時に摂取するのがポイントです。

美白化粧品でスキンケアを

各メーカーから美白化粧品が発売され、その効能も進化を続けています。ただし「医薬品」ではないので、できてしまったシミを消す効果までは期待できません。

美白化粧品(薬用・医薬部外品と称されるものも含める)は「ターンオーバーを促進させる」「メラニンの生成を抑制する」といったシミ予防の効果が期待できるものです。シミ予防やシミ治療のサポートをする目的で美白化粧品を選びましょう。

次の表に挙げるのは、市販の美白化粧品に配合される代表的な美白成分です。

成分 主な効能
ビタミンC誘導体 メラニンを無色化する
アルブチン メラニンを作るチロシナーゼを抑制する
エラグ酸 メラニンを作るチロシナーゼを抑制する
トラネキム酸 メラニンを作らせるプラスミンを抑制する
プラセンタエキス ターンオーバーを促進する
アスタキサンチン 炎症によってメラニンを作るサイトカインの抑制
トコトリエノール メラノサイトを抑制する
ヨクイニン ターンオーバーを促進する
ルシノール
(ポーラ)
メラニンを作るチロシナーゼを抑制する
カモミラET
(花王)
メラニンを作らせるエンドセリンを抑制する

化粧品を選ぶ時は、パッチテストを行って肌に合うことを確認してから使いましょう。肌に合わない化粧品を使うと、かぶれて炎症性色素斑のできるおそれがあるためです。

試供品をもらい、二の腕の内側に化粧品を10円玉大に薄く塗り、2日間放置します。赤みやかゆみが起こらなければ、かぶれる心配がないのでその化粧品は使えます。

炎症が起こった場合はその化粧品は使えません。皮膚科を受診して原因を見つけ、肌に合った化粧品の選び方をアドバイスしてもらうのが安心です。

オンラインショップや個人輸入では「効果が高い」と謳われていても、国内未承認の成分が含まれていたり刺激の強いものがあるので注意が必要です。信頼できるメーカーの化粧品を選びましょう。

シミは結果を焦らずじっくり予防・治療していきましょう!

いくつになっても、子供のころのように1点のシミもない肌が保てたらよいのですが、紫外線や加齢といった問題は完全に避けることができないので、なかなか理想の通りにはいきませんよね。

シミを取り除くには少々時間がかかりますが、正しい対処法を把握し結果を焦らずにじっくりと予防と治療を続けていけば、肌も応えてくれます。また、気になる場合は医療機関の治療を受けるのが安心ですね。

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