健康生活TOP 薄毛 【はげ】気になるAGA!有効な飲み薬の種類と注意すべき副作用

【はげ】気になるAGA!有効な飲み薬の種類と注意すべき副作用

頭部を鏡でチェックする男性

髪が薄くなってきたと言うのは男性にとって最も大きな悩みの一つですね。多くの薄毛の男性が「禿げてきた!」と悩んでいます。

今回は「お薬で薄毛を治療できるかも知れない」と言うお話をします。効果は得られますが、性欲減退やEDなどの副作用、また女性と子供が触れると皮膚から成分が吸収されて悪影響が出ることもあるので、注意が必要なのです。

だいたい毎日何本くらい抜けるのが薄毛?今話題の薄毛は「男性型脱毛症」

テレビコマーシャルでもネットのバナー広告でも、AGAと言うキーワードで宣伝される「はげの治療」が良く目につきます。これはAndoroGenetic Alopeciaの略語で、直訳すると「アンドロゲン性脱毛症」となります。

アンドロゲンと言うのは、テストステロン・ジヒドロテストステロン・デヒドロエピアンドロステロンの3つのホルモンの総称で、日本語では男性ホルモンと呼ばれる生理活性物質です。

つまり、男性ホルモンの作用によって起こる脱毛症なので、男性型脱毛症と呼ばれているのです。

ジヒドロテストステロンは髪の生え代わりを早くする

髪の毛には、

  1. 成長期
  2. 退行期
  3. 休止期

と言う3つのステージが存在しています。

通常、新しい髪として生えてきてから、5年前後の長さの成長期があります。この間はしっかりした髪が育つので、必要に応じてカットしなければいけません。

この成長期が続く間は、髪は伸びるだけでなく、太く丈夫になって行きます。

そして、一本の髪としての寿命が近づくと成長が止まる「退行期」に入ります。この期間は2~3週間です。

その後は休止期に入りますが、この時毛根の位置は浅いところに来ていて、奥の方では新しい髪が育ち始めています。

数か月後には、新しい髪が古い髪を押し出して抜けさせ、新しい髪の成長期が始まります。

こうして健康な髪は順送りに新しいものと交代しますが、成長期が長いため、太くしっかりした髪としていつも頭に存在しているのです。

ところが、男性ホルモンのうちジヒドロテストステロンが増えると、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)が増加します。TGF-βは上皮細胞の増殖を抑制します。毛母細胞も上皮細胞の一つなので、これの増殖も抑制されます。

この結果、髪の成長期が本来の5年前後から数か月、長くても1年程度にまで短縮してしまうのです。そうすると髪は太くなれません。

髪の成長期退行期休止期

男性型脱毛症の最初の方では、抜け毛が増えたことで危機感を募らせるわけですが、これは本来であればまだまだ成長期であるはずの髪が退行期~休止期に入ってしまい、新しい髪によって押し出され抜けることで発生します。

そして、生えてきた新しい髪も、本来の4年~6年と言う長さではなく、数か月からせいぜい1年くらいで退行期に入ります。すると、その髪は充分太く長くなれませんので「細い髪の抜け毛」が増えることになります。

こうした現象を「毛包のミニチュア化」と言います。毛包とは、いわゆる毛穴のことで、その中には毛包幹細胞と色素幹細胞と言う、髪になる部分と髪を黒く染めるための部分の二つの幹細胞があります。

幹細胞の構造と名称

このうち毛包幹細胞は、貯蔵されているバルジ領域で分裂増殖し、その一部がバルジ領域から毛包の一番奥に移動、毛母細胞に分化して、そこで新しい髪を発生させます。最初の絵の右から2番目では短期間のように見えますが、古い髪を押し出してから4年~6年はこの新しい髪が頑張ります。

ところが、アンドロゲンが髪の根元の毛乳頭に働きかけ、新しい髪の準備が整う前に、前の髪が休止期に入ってしまうと、髪の量が減ってきますし、細くなります。

髪が薄くなる時に、髪が柔らかくなったとか、細くなったと言うのはこの現象によって起こっているのです。最終的には産毛のような細く短い髪になり、やがて生えなくなります。

一方、色素幹細胞が枯渇すると白髪になります。このメカニズムは別の記事に詳しいのでそちらをご覧ください。図中にあるメラノサイトの詳細もそちらの記事に載っています。

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男性型脱毛症は女性にも起こる

女性でも副腎からはアンドロゲンの分泌がありますので、男性型脱毛症は女性にも起こり得ます。

男性に起こる男性型脱毛症は、額からうしろへ向かって中央部が禿げあがって行くタイプと、頭頂部を中心に円形に禿げるタイプがあります。

男性に起こる脱毛症の特徴

それに対して、女性では頭頂部から薄くなってゆくと言う傾向があり、男性のように前から禿げあがって行くと言う現象はあまり見られないようです。

女性に起こる脱毛症の特徴

これはジヒドロテストステロンに感受性を持つ毛母細胞の分布に、男性と女性では違いがあるからだと考えられています。

女性の男性型脱毛症はFAGAと呼ばれて区別されることもあります。これは、女性の場合女性ホルモンの分泌量が減って、相対的に男性ホルモンが多くなるからではないかと考えられているからです。

男性の男性型脱毛症は思春期を過ぎ20代も後半になれば発生する可能性が高くなります。一方、女性では、やはり更年期以降によく見られるという違いもあります。この差は、飲み薬による治療にも差が出てきますので、意外と重要なんです。

抜け毛が気になるけれど普通はどのくらい抜ける?

脱毛が始まっていない日本人の平均的な毛髪数は10万本~15万本です。そして、正常な毛髪のライフサイクル(毛周期)は4年~6年程度です。

つまり、交替する本数は少なくて10万本÷(6年×365日)≒46本、多くとも15万本÷(4年×365日)≒103本と言うことになります。

つまり、1日当たり46本~103本程度の抜け毛は、正常な髪の交替と言うことになります。これより少ないと剛毛になるかも知れませんが、薄毛については心配いらないでしょう。

そして、毎日103本以上の抜け毛がある人は、ちょっと気を付けておいた方が良いと言うことになります。

とは言え、毎朝枕についた抜け毛の本数を真剣に数えていたんでは、そのストレスで髪が薄くなりそうです。あまり気にしすぎるもの良くないですよ。

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男性の方が体毛が濃いのになぜ禿げる?

男性は女性に比べると体毛が濃いです。胸毛や背中の毛、髭など、女性ではそれほど生えない部分の毛もしっかり生えますし、男女共通に生えるものでも男性の方が濃いと言うことも珍しくありません。

特に、髭についてはかなり太くしっかりした毛が生えるわけで、もちろんこれも男性ホルモンによるものですが、ならば、なぜ頭にはしっかりした髪が生えてくれないのでしょうか。

男性ホルモンは毛母細胞から2種類の物質を放出させる

男性ホルモンが毛乳頭に働きかけると、毛乳頭からは先に紹介したトランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)が放出され、毛母細胞の増殖を抑制します。このせいで禿げるわけです。

一方、別のタイプの毛乳頭では、インスリン様成長因子1(IGF-1)が男性ホルモンによって放出されます。これは人体のさまざまな細胞に働きかけますが、毛母細胞を活性化して毛の成長を促す働きがあるのです。

ちょうどTGF-βと対極の関係にあるのです。男性ホルモンによってTGF-βが放出されるのは、主に男性で額、男女共通で頭頂部の毛髪の毛乳頭です。ですので、男性型脱毛症では、禿げあがったり頭頂部が薄くなったりするのです。

ただ、どうして男性ホルモンがTGF-βの分泌を促すのかと言うことはまだ判っていません。また、例えば男性の場合、中年期以降になると耳毛の目立つ人がいますね。

耳毛が生えるメカニズムは男性型脱毛症とちょうど反対なのです。

若いころや女性では、毛の生え替わる周期が短いため耳毛は目立ちませんが、男性の中年期以降では毛の生え替わる周期が長くなるため、目で見てわかる「毛」になってしまったのが耳毛なのです。

似たような現象は眉毛でも起こります。高齢男性では眉の長い人が多いですね。

単純に男性ホルモンの影響なら、男性ホルモンが減ってくる時期になって耳毛が生えたり眉毛が伸びたりするのも変です。

そうした現象のメカニズムについては調べてみたのですが、信頼できそうな情報は見当たりませんでした。

加齢にによる脱毛症は別の働きで起こっている

性別を問わず、ある程度以上に年齢を重ねると髪が薄くなってきます。これは男性型脱毛症ではありません。起こっている現象は男性型脱毛症と同じで、毛包のミニチュア化です。しかし、加齢による毛包のミニチュア化の原因は男性ホルモンではありません。

髪が何度も新しくなる毛周期を繰り返してゆくうちに、DNAが損傷し、髪の維持に重要な役割を持つ17型コラーゲンが失われます。その結果、毛包幹細胞は表皮細胞として分化してしまい、髪にならなくなります。

その結果、髪が失われてしまうのが「加齢による脱毛」です。こうした老化プログラムは、そのメカニズムが判ったばかりですので、それに対するアンチエイジングの研究はこれからと言うことになるでしょう。

今回は男性型脱毛症の話題ですので、このようなメカニズムもあると言う紹介にとどめておきます。

老化による脱毛のメカニズムは他の細胞の老化とも共通する要素があります。こうした分子レベルでの研究が進むと、将来的には老化そのものに対抗する手段も見つかってくるでしょう。

男性型脱毛症に有効な飲み薬フィナステリドとデュタステリド

これまで脱毛症の治療薬と言えば、頭につける外用薬でした。

しかし、飲み薬で男性型脱毛症を改善しようと言うお薬が存在しているのです。一つは2005年に発売されたフィナステリド(商品名:プロペシア・薬価収載はありませんがジェネリックがあります)です。

そしてもう一つは2015年に発売されたデュタステリド(商品名:ザガーロ・薬価収載なし)です。

名前から想像がつくと思いますが、この二つのお薬は基本骨格が同じで似た構造をしています。しかし働き方や強さにはちょっと差があるのです。

そして、共通する弱点もあります。それは「飲むのをやめると男性型脱毛症が再び進行する」と言うことです。

ですので、どこまでの効果を望むのかを含めて、最初にお医者さんとよく話し合って治療を始めましょう。

このお薬は男性ホルモンの活性を強化する変化を阻害すること

最初にお話ししたように、男性ホルモンには3種類あります。この中で男性型脱毛症の原因となるTGF-βの放出に関わるのはジヒドロテストステロンです。

ジヒドロテストステロンは、テストステロンから3-オキソ-5α-ステロイド-4-デヒドロゲナーゼ(5α-還元酵素)によって作り出されます。

テストステロンには男性型脱毛症を引き起こす性質はありませんので、この酵素の働きを阻害してやれば脱毛予防になります。

そこで開発されたのがフィナステリドです。もともとは前立腺肥大のお薬として開発されましたが、のちに男性型脱毛症の治療薬としても採用されました。理由は判りませんが、日本では前立腺肥大の治療薬としての認可は下りていません。

また、男性型脱毛症についても保険収載がないことから、健康保険は使えません。全額自費での診療になります。

より強力なのはデュタステリドだが副作用も強い

5α-還元酵素には1型と2型があります。フィナステリドは2型の方だけを阻害しますが、デュタステリドは1型も2型も阻害しますし、2型に対する阻害効果もフィナステリドよりは強くなっています。

こちらももともとは前立腺肥大の治療薬で、日本でもアボルブと言う商品名で処方箋薬として使われています。もちろんこちらは保険収載がありますので、前立腺肥大の治療としてであれば健康保険が使えます。

しかし、男性型脱毛症の治療薬として、ザガーロと言う商品名で発売されているお薬は保険収載がありませんので、全額自費で治療を受けることになります。

そして、詳しいことは後でお話ししますが、デュタステリドの方が効果だけでなく、副作用も強力であることが判っているので慎重な使用が要求されます。

どちらのお薬も女性と子供は触れないように注意が必要

フィナステリド(プロペシア)は、女性には使えません。効果がないからです。

また、妊娠中や妊娠の可能性のある女性は触れてもいけません。一応コーティングはされていますが、コーティングに欠けが発生していたりすると、このお薬は皮膚からも吸収されて悪影響を出します。

このお薬の悪影響は、男子胎児の生殖器の発達に悪影響が出ます。生まれてくる赤ちゃんの一生を左右する重大な副作用ですから、厳重に注意を払っておいて下さい。

男性型脱毛症の治療でこのお薬を使われる男性は、家の中に妊娠中または妊娠の可能性がある女性がいる場合、鍵のかかるケースにでもいれて保管し、薬の空き容器(ブリスターパック)も自分でごみに出してください。

もちろんブリスターからは服用時に、その都度取り出すようにして、取り出したものをピルケースに入れておくようなことはしないで下さい。

デュタステリド(ザガーロ)の剤型はカプセルです。こちらも全く同じ注意が必要です。妊娠中の女性がこれを飲んだ場合、男子胎児の生殖器が発達しなくなります。もちろん、これもカプセルから漏れ出たものは皮膚からも吸収されます。

ですので、取り扱い方に関する注意はどちらも全く同じで「女性に対しては危険物だと思って対処する」くらいの意識を持って下さい。

このくらい厳密に扱う必要があるということになると、気になるのは、このお薬を飲んでいる男性の精液にお薬が移行して、それによって生まれてくる赤ちゃんに影響が出ないのかと言うことです。

もちろん動物実験レベルでしか研究を行えませんが、フィナステリドの場合サルでの実験で、胎児に異常は見られなかったそうです。一方、デュタステリド(ザカーロ)ではサルの研究で1例だけ、メスの胎児の卵巣と卵管の発達にトラブルが出ています。

なお、デュタステリドが完全に抜けるには半年かかりますので、子供が欲しいご夫婦は、これらのお薬は避けておいた方が安全でしょう。どうしても内服薬で脱毛症の治療を行いたいというなら、フィナステリドにしておいた方がマシでしょう。

さらに、このお薬の安全性は、子供と授乳中の女性に対しても確立されていません。ですので、大人の男性以外が使ってはいけませんし、触れてもいけないということを徹底しておきましょう。

意外に慎重な取り扱いを要求されるお薬ですが、性ホルモンと言う非常に微妙なものにかかわるお薬ですから、やむを得ない部分もあるといえるでしょう。

この2つの薬は副作用も強いものがあるので注意が必要

性ホルモンにかかわるお薬ですから、副作用も目立ちます。肝臓に対する重い副作用などは、ホルモン関係だけでなく、どのお薬にでも起こる可能性がある一般的なものです。

一方で、男性機能そのものに起こる副作用は、男性にとっては重大ですね。こうしたことはお医者さんで診断を受けて使うときには必ず説明があるはずです。

しかし、医薬品の個人輸入(通販)で買った場合にはそうした説明はありませんから、後悔しないようにして下さい。

フィナステリドでは精液が変質することがある

フィナステリドだけで報告されている副作用として、精液の変質(質の低下)が見られたと報告されています。発生頻度は不明ですが、これから子供が欲しいと考えている人には、大変重要な情報です。

どのような内容かと言うと、まず精子の濃度の低下が挙げられます。精液量が減るケースもあるようです。また、精液自体は作られるのですが、中の精子の量が少なくなってしまっていると言うものもあります。

さらに、これが進んだ「無精子症」も報告されています。これでは男性不妊の原因になりますね。そして、精子が存在しても、その運動能力が落ちてしまっているという副作用もありますし、中には精子の形がおかしくなってしまったという報告もあります。

しかし、こうした副作用は、このお薬の服用をやめて充分な期間の後に回復したそうですので、飲んでしまったら終わりと言うことではなさそうです。

どちらのお薬も性機能が落ちる

どちらのお薬にも次のような副作用が報告されています。

  • 性欲減退
  • 射精障害
  • ED

「灰になるまで現役」…でありたい男性にとっては、非常に厳しい副作用と言えるでしょう。しかもこの副作用は、お薬を飲むことをやめても治らないようです。

どちらのお薬でも「抑うつ状態になる」と言う副作用も存在しています。想像ではありますが、この男性機能不全と言うショッキングな副作用によって、抑うつ状態が引き起こされるのかも知れませんね。

女性化乳房と男性乳がんも報告されている

男性ホルモンを抑制する方向で働くお薬ですから、相対的に女性ホルモンが多くなって女性化乳房が起こる可能性は充分にありますし、実際に副作用としても報告されています。

女性化乳房については、別の記事に詳しいので、そちらをご覧下さい。

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発生頻度は1%未満ですが、単に乳房が大きくなるだけでなく、触れると痛みが感じられるケースもあるようです。

さらに、お薬との因果関係が完全に明らかになったわけではありませんが、一般の男性乳がん発症率に比べると、ずっと高い頻度での男性乳がんが記録されています。

一般的な男性乳がんの発症率は0.001%未満です。それに対して、このお薬の副作用が疑われる例では、0.07%~0.13%の男性乳がんが認められました。しかし、繰り返しになりますが、このお薬と男性乳がんの因果関係は明らかにはなっていません。

男性乳がんについても別の記事がありますので、そちらをご覧ください。

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「おっぱいに憧れがあったからそれも良いかも」なんて思ってる人、いませんよね。性腺トラブルによる女性化乳房は左右均等に表れるとは限りません。片方だけ膨らむと言うケースも多いんですよ。

女性の男性型脱毛症にはミノキシジル外用がもっとも有効

フィナステリドもデュタステリドも女性には効果がありません。そうなってくると、女性はどのように男性型脱毛症による薄毛を対策したらいいのでしょうか。

それはミノキシジルの外用薬です。日本皮膚科学会のガイドラインのクリニカル・クエッションでも、女性の男性型脱毛症に対して「強く勧められる」としているのはミノキシジルの外用だけなのです。

ミノキシジルの外用は男女問わず有効

ミノキシジルが日本で最初に発売されたのは1999年でした。大正製薬のリアップは、発売と同時に売り切れが続出するぐらいの大人気であったと記憶しています。

ミノキシジルも永続性のある治療薬ではないため、やめると徐々に元に戻ってゆきます。そのことを誤解した世の男性たちは、売り切れ続出で2本目が買えなくなってパニックに陥ったとか。

実際には、そもそも最低3か月くらいは使わないと効果が目に見えませんし、効果が出ていても、やめたとたんに生えた毛が全部抜けるなどと言うこともありません。今となっては笑い話ですね。

このミノキシジルは、いったいなぜ毛を生やしてくれる効果があるのかが判っていません。男性型脱毛症にだけ有効なので、おそらく毛包のミニチュア化を防止する働きがあるのでしょうが、男性ホルモンにかかわる働きはありません。

また、ミノキシジルは血管内皮細胞増殖因子と言う糖タンパクの発現を促します。それによって、成長期の毛髪を太くし、休止期を短くする効果も動物実験で確認されています。

リアップを見てみると男性用と女性用ではミノキシジルの濃度も違いますし、配合されている副材料も異なります。ですので、男性は男性用、女性は女性用を使った方が効果的でしょう。

共通する副材料はビタミンEとl-メントールです。ビタミンEは血行促進、l-メントールは清涼感を出すためでしょう。男性用のリアップX5はミノキシジルを5%含んでいるほか、副材料としてビタミンB6が配合されています。

一方、女性用ではミノキシジルは1%しか入っていませんが、この濃度が女性ではもっとも有効で副作用が少なかったからです。副材料にはビタミンB5の誘導体であるパントテニールエチルエーテルが配合されています。従来の育毛剤にもよく配合されていた成分ですね。

ミノキシジルにも副作用はある

フィステナリドやデュタステリドが前立腺肥大のお薬の副作用として発毛効果が認められたように、ミノキシジルも高血圧のお薬の副作用として多毛が認められたことで、男性型脱毛症の治療薬として登場しました。

今でも海外では飲むタイプのミノキシジルも存在していますが、これは非常に副作用の恐れが高いものですので、個人輸入(通販)で購入したりしないで下さい。

また、外用薬のミノキシジルにも副作用は存在します。外用薬ですから、最も可能性が高いのは皮膚のトラブルです。かぶれたり赤くなったり発疹が出たり、場合によってはふけが増えたりします。

赤くなったりという反応は頭皮以外に表れることもあります。これはアレルギー反応の可能性もありますね。お薬でアレルギーが出たことのある人は、購入前に薬剤師さんに相談して下さい。ミノキシジルは第1類医薬品ですから、薬剤師さんと相談して買うことが前提のお薬です。

また、頭痛が起きたり、気が遠くなったり、あるいはめまいが起こったりすることもあります。胸の痛みや心拍数の増加も報告されています。さらに、むくみや原因不明の体重増加と言った副作用もあります。

こうした副作用が出た場合は、必ず薬剤師さんに相談し、必要であれば薬剤師さんからお医者さんを紹介してもらって下さい。こうした事態に備えて、説明書は必ず保管し捨てないで下さいね。

なお、使っているうちに脱毛が進んだり、半年間使っても効果がなかったりした場合は、現物と説明書をもって医療機関を受診して下さい。男性型脱毛症ではない可能性があります。

ある程度効果が見られた場合には継続使用して、1年間使った上で、良いようであれば継続してください。念のためその段階で薬剤師さんかお医者さんにもう一度相談して、継続の可否を尋ねましょう。

もし、思ったほどの効果が現れなかったと言う理由で不満があれば、かつらや植毛という方法に転換することも視野に入れるべきだとされています。

糖尿病でSU薬を使っている人はお医者さんに相談を

糖尿病の人で、グリメピリド(商品名:アマリール・ジェネリックあり)などのスルホニルウレア薬(SU薬)やミチグリニド(商品名:グルファスト・ジェネリックなし)などを処方されている人は、必ずミノキシジルを使ってもいいかお医者さんに尋ねて下さい。

ミノキシジルは体内でミノキシジルサルフェートに代謝され、細胞膜のスルホニルウレア受容体に取り込まれて、カリウムチャンネルを開放することで発毛効果を出している効果が考えられています。

一方、SU薬やグリニド系のお薬は膵臓のカリウムチャンネルを閉じてカルシウムチャンネルを活性化させることでインスリンの分泌を促しています。ただ、作用する身体の部位が異なるため、相互作用があるかどうかはわかりません。

お医者さんとよく相談して使用の可否を決めて下さい。なお、先に紹介した海外で売られているミノキシジルの内服薬の方がリスクは高いでしょう。

ユーモアあふれる知人の女性が「うちの主人、みの虫汁でハゲが治ったのよ~」って。いや…それ…ミノキシジルですってば。

そもそも論ですが髪が薄いのは問題ですか?

このように、男性型脱毛症に有効なお薬は、男性にはフィナステリドとデュタステリドの飲み薬、男女共通でミノキシジルの外用薬です。他にも脱毛症の成分はありますが、軽症にしか有効ではありません。

しかし、特に男性の場合、髪が薄いのは問題ですか?個人的な意見ですが、髪が薄いことを気にして卑屈な態度をとっている方が問題で、堂々と禿げている人はあまり気にならないと思います。

女性の場合、そうも言ってられないでしょうけれど、お薬を使うだけでなく、自毛を大切に手入れしながらウィッグを上手に使う方が良いかもしれませんね。

こればかりは個人の価値観に委ねざるを得ませんが、「髪の毛ビジネス」に振り回されることなく、自分のスタイルを確立してほしいと思います。

最後に、効果の高いフィナステリドとデュタステリドやミノキシジルでは副作用が怖いという人で、軽症の薄毛の人が使っても良いお薬を日本皮膚科学会が選定していますので紹介しましょう。商品名の一部も紹介しますが、詳しくは薬店で見て下さい。

  • カルプロニウム塩化物(カロヤン・フロジン外用液(処方箋薬))
  • t-フラバノン(サクセス バイタルチャージ・セグレタ 育毛エッセンス)
  • アデノシン(アデノゲンシリーズ)
  • サイトプリン・ペンタデカン(薬用毛髪力INNOVATE)
  • ケトコナゾール(ニゾラールシャンプーなど(処方箋薬))

軽症の人ではこうしたお薬や医薬部外品で対応することも可能です。もし、これで効果が出なければ先に紹介した強力なお薬と言うことになります。

なお、海外通販では発毛効果をうたう漢方薬も存在していますが、到底お勧めすることはできません。

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関連記事でも書いていますが、この脱毛症治療のお薬は日本でも個人輸入の形で、通販で購入できます。しかし、死んでしまったのでは元も子もありません。なによりも健康を優先させて、こうしたお薬には手を出さないで下さい。

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