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摂っても効果なし!?ビタミンCサプリの天然と合成の違いとは

ビタミンCサプリメント

ビタミンCは最も早くからサプリメント化されたビタミンの1つです。美容にも健康にも非常に重要な役目を持っていますので、意識して摂っている人も少なくありません。

サプリ化されたビタミンCには、「天然型」と言う売り文句が書いてあることがありますが、ビタミンCサプリの「天然」とか「天然型」にはどのようなメリットがあるのか?その効果を見て行きましょう。

ビタミンCそのものには天然であるメリットはない?サプリの効果とは

人間においてビタミンCとして働く物質はL-アスコルビン酸です。L-アスコルビン酸は純然たる化学物質ですので、天然であろうと化学合成であろうと、全く差はありません。

ビタミンCサプリの宣伝文句で「天然」を売りにしているのは、ビタミンC以外の配合成分、いわば不純物に関するメリットを謳ったものなのです。

ビタミンEの「天然」・「合成」とは意味が違う

ビタミンCサプリにおいて天然型が喧伝されるようになった背景には、その前にビタミンEの天然型について取り沙汰されたことがあると言う事実があります。

ビタミンEとして働く物質には全部で8種類あります。α(アルファ)・β(ベータ)・γ(ガンマ)・δ(デルタ)の4パターンのトコフェロールとトコトリエノールです。

さらに、これらの物質には光学異性体と言って、全く同じ化学式で表されながら、構造的に鏡に映した関係になるものがあります。ちょうど左手と右手の関係ですね。

さらに、昔は取り敢えずトコフェロールであればビタミンEと表示して売られていた時代があります。

ビタミンEの中でもっとも活性が高いのはD-α-トコフェロールです。このDと言うのが光学異性体の片割れを示しています。その鏡像体はL-α-トコフェロールです

自然の食べ物から摂れるビタミンEは、ほぼ全部D-α-トコフェロールです。それに対して、化学合成で作られるものはDL-α-トコフェロールと言って、ビタミンE活性のないL体とビタミンE活性が最も高いD体が同量で混合したものができるのです。

その後、このラセミ体と呼ばれる混合タイプから、D体だけを取り出す技術ができました。それで取り出されたD体だけのトコフェロールを「天然型ビタミンE」として売り出し、人気を得たのです。

2010年に厚生労働省が栄養摂取基準において、ビタミンEはD-α-トコフェロールだけを対象に絞り込みましたので、現在ではそうした混乱はなくなっています。

もし、天然型ビタミンEと言うことを売りにしている物があれば、すでに時代遅れであると受け取っていただいて差し支えないでしょう。

ビタミンCそのものに天然と合成の違いは全く存在しない

一方、ビタミンCであるアスコルビン酸にも光学異性体と構造異性体の、合計4種類の物質が考えられます。しかし、ビタミンCとしての活性を持つL-アスコルビン酸の光学異性体は自然界には存在しません。

また、化学合成しようとしても、わざわざ意図して作らないと作り出せないのです。さらに構造異性体のD-エリソルビン酸と言う物質は、コラーゲンの合成のようなビタミンC活性はありませんが、抗酸化作用はビタミンCより上です。

そして、エリソルビン酸の光学異性体もまた、特殊な工程を経てわざわざ作り出さないと合成できないのです。

つまり、ビタミンCは、もともとL-アスコルビン酸だけですので、ビタミンEのような混乱要素がないのです。最初から天然とか合成とかの区別をする必要はありませんし、そもそもできないのです。

また合成と言うと石油化学をほうふつとさせる部分がありますが、L-アスコルビン酸の合成はブドウ糖を微生物によって発酵させて作る、どちらかと言えば自然な合成方法を使っています。

この合成に関わる細菌を発見したのが中国人科学者だったことから、それを発酵工程をに使って作られたビタミンCの悪口に使っていることも見受けられますが、細菌にしてみればとんだ濡れ衣ですよね。

とは言え、世界の大半のビタミンCは中国製であることもまた事実です。

サプリや医薬品には最終的に製剤したメーカーの国籍が書かれますが、製剤材料のL-アスコルビン酸については中国製を避けることは事実上不可能ですし、中国製の品質が最も高いかもしれないのです。

天然型ビタミンCは配合成分に魅力があるのかもしれない

このように、ビタミンC自体には天然由来と言うメリットはありませんし、天然型と言う物も存在しません。ですので天然ビタミンCのサプリメントは、ビタミンCを採取した原料から同時に得られる副産物にメリットがある可能性があります。

また、天然型ビタミンCのサプリでは、なんらかの有効成分を天然由来のものにならって配合していると言う可能性もありますね。

ビタミンCの吸収効率は人間の身体が自動調節している

時折、ビタミンCの吸収効率の良し悪しを宣伝する広告を見ますが、これはナンセンスです。

ビタミンC は、消化管から吸収されて速やかに血中に送られる。

食事から摂取したビタミンCもサプリメントから摂取したビタミンCも、その生体内利用率に差異はなく、その吸収率は、30~180mg/日程度までは70~90%と高く、摂取量が1g/day 以上になると、吸収率は50%以下になる。

酸化型のデヒドロアスコルビン酸も速やかに還元酵素によりアスコルビン酸に変換されるため生物学的な効力をもつ。体内のビタミンCレベルは、消化管からの吸収率、体内における再利用、腎臓からの未変化体の排泄により調節されている。

このように、何から摂ったビタミンCであるかに関係なく、体内での利用率は同じです。また、摂取量が少ない時はたくさん吸収され、多い時は控えめに吸収されるのですが、その際にも何からやってきたビタミンCであるかは関係ありません。

さらに、余分なビタミンCは腎臓でろ過されて排泄されますが、一部は再吸収されて再利用されます。果物由来のフラボノイドがあると再吸収率が上がると言う主張を見かけましたが、これも現実にはあまり期待できないようです。

だいたい、1日80mg以上摂取すると、体内最大貯蔵量である2000mg程度を超えている場合、再吸収されずに尿に直行します。日本人の栄養摂取基準を見ると、ビタミンCの推奨摂取量は100mg/日です。

つまり多少消費が増えても、一定の血中濃度を維持できて、常に体内最大貯蔵量になっているような状態を良しとしているわけです。したがって、そこそこの量を摂っている限り、再吸収の必要すらないと言うことですね。

人間の身体は必要な栄養素を効率的に吸収する働きがあることが良く判るデータですね。それに、水溶性ビタミンは多く摂っても、余分なものは排泄されやすいですから、とんでもない量を摂らない限り安心です。

天然ビタミンCはサプリではなく食べ物から摂る方が効率的

このように、ビタミンC自体の吸収や利用、さらには再吸収などのメカニズムについて考える場合には、ビタミンCの由来について考える必要は全くありません。

しかし、ビタミンCの供給源になっている食べ物には、ビタミンCからは独立した機能性成分がいろいろ期待できます。ですので、ビタミンCは野菜や果物から摂ることを意識すると、好ましい影響が期待できます。

ビタミンCと言えばやっぱりフルーツ

例えば、フラボノイド類はビタミンCを多く含む野菜や果物から摂ることができる場合があります。有名なアントシアニンは植物に普遍的な物質ですね。これらを含む果物として特に注目されるのはアセロラです。

アセロラはまずビタミンCの含有量が飛びぬけて多いです。とろこが、非常に傷みやすい果実のため飲料などに加工されているものがほとんどで、そうしたものは希釈されているため、ビタミンCも飛びぬけて多いと言うほどではなくなっています。

それでも、アントシアニンヤクェルセチンなどのポリフェノールも含まれているので、良い果物だと言えるでしょう。アセロラには酸味種と甘味種があって、加工用は酸味種です。

酸味種の方がビタミンCは2倍以上多いのですが、少ない方の甘味種でも果実を13g食べれば1日のビタミンCが足りてしまうほど含有率が高いです。いつか市場に果実が出回るようになったら食べたい果物です。

私たちがスーパーなどで購入して気軽に食べられるフルーツで言えば、ゴールドキウイフルーツが挙げられます。普通の緑色のものの2倍以上のビタミンCを含んでいるほか、水溶性食物繊維が豊富ですね。

さらに、ポリフェノールや葉酸なども多く含まれていますから、食卓の定番にしたいフルーツの一つです。

フルーツにビタミンCが多いのは確かですが、それも品種によって大きな幅があります。さくらんぼや桃、すいか、ブルーベリーはとても少ないですし、柿やあけびや苺はとても多いです。その差は6倍~10倍前後にもなっています。

野菜は油いためにするとビタミンCが壊れにくい

野菜は飛びぬけてビタミンCが多いものはありませんが、全般的にビタミンCは多めに含まれていると言っていいでしょう。しかし、フルーツと違って加熱調理して食べることが多いため、ビタミンCが失われやすいと言う難点があります。

その中でお薦めなのは油炒めにする野菜です。ピーマンやパプリカ、ゴーヤなどですね。油炒めにする野菜は茹でた野菜に比べてビタミンCの損失が非常に少なくて済むと言う傾向があります。

もちろん油のカロリーと言う問題はありますが、ビタミンCやフィトケミカルを期待するなら、野菜炒めは良い食べ方です。

茹で野菜でお薦めなのは、ブロッコリーとカリフラワーです。ブロッコリーは茹でるとビタミンCが半分以下に減ってしまいますが、生の状態での含有量が大変多いため、生のほうれん草やキャベツ、かぼちゃなどよりビタミンCが多く残っているのです。

また、カリフラワーは生の状態ではブロッコリーの2/3程度しかビタミンCがありませんが、茹でても損失が少ないため、茹で上がった状態ではブロッコリーと変わらないほどビタミンCが残っているのです。

野菜類にはフルーツと同じように食物繊維の他、様々なフィトケミカルが期待できます。特にアブラナ科の植物には健康効果が数多く知られていますので、ぜひとも食卓に乗せる量を増やしてほしいと思います。

サプリメントやビタミン剤から摂ることもOK

サプリメントやビタミン剤では、L-アスコルビン酸だけをビタミンCとして販売していることはまれです。多くの場合、ビタミンB群に入っているパントテン酸塩が吸収促進と補酵素Aの原料にするために添加されています。

また、先にお話しした通り、純化学合成のL-アスコルビン酸であっても、天然由来のものとビタミンCとしての働きは全く同じですので、食事から摂るだけでは不足すると感じた場合はサプリメントなどを利用されることをお勧めします。

海外のサプリを見ると、安価なものではL-アスコルビン酸に乾燥アセロラや粉末オレンジジュースで味を付け、フラボノイドとしてヘスペリジンを添加したチュアブルタブレットなどもありますね。500mg×100錠で900円弱で売ってました。

糖質を防ぐためでしょう、甘さはキシリトールなどの糖アルコールで付けてあるようです。

クェルセチンと言うと、たまねぎに多く含まれるポリフェノールですが、残念なことに、玉ねぎに含まれるビタミンCはかなり少ないのです。ですので、ビタミンCは別の野菜で摂って、玉ねぎにはフィトケミカルを期待しましょう。

ビタミンCは骨と血を作る栄養素でもある!ビタミンCの働きと効果

ビタミンCの話題となると、必ず登場するのが大航海時代の壊血病のお話です。ビタミンCを長期間摂ることができなかった当時の船乗りたちが、次々に壊血病で死んでいったと言う物ですね。

これにはコラーゲンが大きな影響を持っているのです。コラーゲンは食べ物から摂っても、一旦アミノ酸に分解されて吸収され、再合成されてから身体を作っているたんぱく質です。この再合成にビタミンCが欠かせないのです。

コラーゲンを作るにはビタミンCが絶対に必要

たんぱく質を構成するアミノ酸の一つにプロリンと言うものがあります。これは他のたくさんのアミノ酸と結びついてコラーゲンになったのち、一部が酵素とビタミンCの働きでヒドロキシプロリンと言う物質に変化します。

このヒドロキシプロリンはコラーゲン繊維が安定するために必須の物質で、これが足りないとコラーゲンが役目を果たせなくなります。

このような理由で、ビタミンCが不足すると体内のコラーゲンが減ってしまい、血管や粘膜などから出血する壊血病が起こると言うわけなのです。

さらに、コラーゲン繊維は骨を作る上でも非常に重要な役目をはたしています。骨は鉄筋コンクリートのような構造ですが、コンクリートに当たるのがカルシウムだとすると、鉄筋の役目を果たしているのはコラーゲン繊維なのです。

ですので、骨の健康にもビタミンCは絶対に欠かせないものなのです。

野菜から鉄分を摂るにはビタミンCが必要

野菜にはビタミンCだけではなく鉄分も含まれていることがあります。しかし、野菜に含まれている鉄分は、いわゆる「非ヘム鉄」と呼ばれる3価の鉄です。これはこのままでは吸収・利用されません。

ビタミンCなどの強力な還元剤を使って2価の鉄に還元してやる必要があるのです。

ですので、貧血予防や治療にはレバーなど動物性のヘム鉄が最も有効ですが、せっかく野菜にも鉄分がある場合があるのですから、ビタミンCをしっかり摂って、野菜の鉄分の吸収と利用を促進しましょう。

肝臓の解毒作用にビタミンCは必須の要素である

肝臓は良く化学工場に例えられます。非常にたくさんの化学反応を担っていて、その種類は400とも500とも言われています。その中で大切な働きの一つが、体内に入ってきた異物の解毒作用です。

これにはシトクロムP450ファミリーとして分類される酸化酵素が非常に重要な役目を担っています。シトクロムP450にはたくさんの種類がありますが、この酵素が活性化した状態をキープするためにはビタミンCが必要になります。

ですので、ビタミンCの不足が長く続くと、肝臓の働きが弱って、体外から入ってきた異物を解毒できなくなってきます。

抗酸化作用はビタミンEとセットで発揮される

もちろん、ビタミンCだけでも抗酸化作用はありますが、ビタミンEとビタミンCとでは、一部処理できる活性酸素の種類が異なるのです。

ですので、ビタミンEと一緒に摂ることで、広い範囲の活性酸素を処理してしまえますし、活性酸素を処理してラジカル化してしまったビタミンEをもとの状態に還元してやることもできるのです。

そして、酸化したビタミンCであるデヒドロアスコルビン酸は、血糖をいつでも細胞内に取り込むために赤血球や脳細胞に多く発現しているGLUT-1によって細胞内の小胞体に取り込まれ、そこで還元を受けてL-アスコルビン酸に戻ります。

このほかにも、様々な代謝に関係したり、栄養の吸収に関係したり、さらにはチロシンと言うアミノ酸からメラニン色素が合成される過程を阻害することで美白に役立ったりもしているのです。

ビタミンCはこのように非常に広い範囲の働きを持っていますから、不足することのないように食べ物などから摂りたいものですね。
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