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車中泊で一酸化炭素中毒!早く気づきたい症状とアイドリングの注意点

アイドリングする車

車のアイドリングには危険があることを知っていますか?

最近はホテルや旅館に泊まらないで旅費を抑えたり、チェックインやチェックアウトの時間も気にしない気ままな旅を楽しみたいと、車中泊をする方も増えていますね。

大抵の車中泊をされる方は、マナーのためにアイドリングはなるべく控えるようにされています。

でも寒さ暑さに耐えられず、どうしてもアイドリングして暖房や冷房をかけたい、という方もいるでしょう。

また最近の気象は、異常気象と言われるだけあって本当に異常ですから、車中泊でなくても、エアコンを切りたくないのでつい停車しているときにアイドリングをしてしまう、という方もおられるでしょう。

しかし、車のアイドリングはある条件が重なると、環境問題だけでなく、一酸化炭素中毒になり、死に至る危険があります!

どういった状況で一酸化炭素中毒になってしまうのか、予測できる危険と回避方法を知って、自分や家族の身を守りましょう!

記事を読み進める前に……

なお、内閣府の災害予防担当の発行している『寒冷環境下における防災ボランティア活動の安全衛生に関する情報・ヒント集(PDF)』では、『車中泊は論外である。』と示唆していて、とくに車が雪に覆われる場合や、車庫などの密室状態になりやすい状況では危険度が高くなると注意喚起しています。

積雪の多い日などに車中泊をしない事を前提としていますが、もし積雪などの影響で身動きの取れない状況になってしまった時の対策方法と覚えておいてくださいね。対策をとったからと言って100%安全ではないという事も覚えておいてください。

一酸化炭素はどうして発生するのか?身近に潜む一酸化炭素中毒の危険

酸素は元素記号で表すとO、炭素はC、二酸化炭素はCO2ですね。物が燃えるとき、物質に含まれる炭素は酸素を二つ取り込みます。それによって二酸化炭素が生じます。二酸化炭素は無害です。

でも不完全燃焼になると酸素を二つ取り込むことが出来ず、一酸化炭素CO1を発生させます。

不完全燃焼は酸素が少ないから起こる、と思っている方もおられますが、実際には十分酸素のある野外でも発生します。燃焼の仕方や、種類によって発生するのです。

ですから、燃焼しているときにはいつでも、ある程度は一酸化炭素が発生していると考えましょう。

ストーブ、ガス湯沸かし器、キャンプの焚き火など、身近な物でも、何かを燃やすときは換気が不十分なら一酸化炭素中毒になる危険があるのです。

整備不良のエンジンは超危険!車の排気ガスに含まれる一酸化炭素

車のエンジンはガソリンを燃焼させますが、このときにある程度の不完全燃焼も起こし、一酸化炭素を作り出してしまいます。

整備不良のエンジンは、よく整備のされたエンジンよりも一酸化炭素を出しやすくなります。

車には排気ガスの有害物質を浄化させる、三元触媒と言われる排気ガス浄化装置があります。一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物の三つを酸化または還元します。

でもこの触媒を通る前に排気ガスが漏れてしまうこともありますし、条件を満たしていないと浄化能力が低下したり、性能が低下したりすることもあります。完全に浄化できる訳ではなく、過信は出来ません。

一酸化炭素中毒はなぜ危険なのか?呼吸をしても酸素を取り込めない恐怖

一酸化炭素は実際にどのように身体に影響を及ぼすのでしょうか?

私たちは生きるために呼吸をし、肺に酸素を取り込み、血液によって身体の隅々にまで酸素を運んでいますが、このときに酸素を運ぶ役割をしているのが血液中のヘモグロビンです。

一酸化炭素を吸い込むと、このヘモグロビンと一酸化炭素は強く結合してしまいます。一酸化炭素は酸素よりも200から300倍もヘモグロビンと結合しやすいため、ヘモグロビンは酸素を効率よく運搬することができなくなります。

そうすると、呼吸ができないのと同じで最悪死に至ります。実際は呼吸はしているのに酸素を身体に取り込めなくなってしまうのです。

そしてこの一酸化炭素そのものは無色・無味・無臭なために、気付かないうちに一酸化炭素中毒になり、気づいたときには手遅れ、または気付かないうちに死に至ることが多いのです。

ただ、ここで扱う車のアイドリングによる一酸化炭素は、車の排気ガスに含まれているため、意識していればある程度は排気ガスの臭いで危険を察知できるかと思います。

早めに気付こう!一酸化炭素中毒の症状と怖い後遺症

一酸化炭素の中毒症状は、一酸化炭素の濃度や、その場にいる時間などによって異なりますが、一酸化炭素中毒になるとどんな症状が起きるのでしょうか?

軽症の一酸化炭素中毒の症状
  • 顔が赤くなる
  • 頭がフラフラする
悪化した一酸化炭素中毒の症状
  • 頭痛、耳鳴り
  • 急な疲労感
  • 吐き気
  • めまい
  • 手足のしびれ
  • 集中力の低下
  • 眠気
重症の一酸化炭素中毒の症状
  • 意識を失う
  • 心肺停止

一酸化炭素の症状は気付きにくいものです。火照ったかな?とか、風邪を引いたかな?くらいの軽い気持ちで済ませてしまうことがほとんどでしょう。

一酸化炭素中毒で幸い命が助かった方の話などを見ると、なんだか少し頭が痛いかな?くらいでいつの間にか意識を失っていた、ということもあるようです。

でも、もしかしたら、という危機意識を持っているかいないかで、違いは多いにあると思います。

しかし車のような狭い空間では、あっという間に一酸化炭素濃度が濃くなり、重症になって意識を失うことがあります。中毒を起さない心掛けが大切ですね。

重症になると、誰かに発見してもらわない限りそのまま永眠になってしまうでしょう。一酸化炭素の濃度が濃いと、すぐ重症に至り数分で死に至ることもあるので怖いですね…。

一酸化炭素中毒かもしれない、と思ったら、とにかく新鮮な空気をたくさん吸うようにしてください。

数日、数年後にまで及ぶ一酸化炭素中毒の恐怖の後遺症

数日経ってから頭痛や耳鳴り、吐き気や身体の痛みに襲われることもあります。

また脳に酸素がいかなかった時間が長いと、脳に障害が残ることもあります。後遺症として現れるのは以下です。

  • 知能の低下
  • 記憶障害
  • 行動異常
  • 感覚異常

何年も経ってから認知症のような症状になる場合もあるようです。

できる限り後遺症が起こらないように、また少しでも軽く済むように、なるべく早めに高圧酸素治療、高濃度酸素治療などを受ける必要があるでしょう。

軽症であっても、後遺症を防ぐために必ず医療機関を受診してください。

一酸化炭素中毒の疑いがある人を助けるときは換気!新鮮な空気の場所へ運ぶ!

もし自分ではないだれかが一酸化炭素中毒の疑いがあるなら、助けに行くときにはなるべく一酸化炭素を吸わないように息を止めて、まず換気をしましょう。それから、新鮮な空気が吸えるところに運びます。

身体の酸素をなるべく消費させないよう、あまり動かさないようにしてください。出来れば、なんとか本人が動けたとしても、無理に歩かせずに、抱えたり引きずるなりして運び出すようにしましょう。

車のアイドリングによる一酸化炭素中毒【冬期の危険】

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車には一酸化炭素を出さないようにする排気ガス浄化装置が付いてありますが、一定の温度にならないと機能しません。そのため寒さの中でのアイドリングは、車から一酸化炭素が排出される危険が高まってしまいます。

冬によく車での一酸化炭素中毒が聞かれるのは、雪が降ったときのことです。

車の周りに雪が積もってしまうと、排気ガスが外気へ逃げられなくなります。そうすると車の下に溜まった一酸化炭素が、車の隙間や外気導入口から車内へ入ってきます。そして一酸化炭素中毒になってしまうのです。

(車には構造上隙間があります。密閉しているとドアを閉めにくくなってしまいます。)

また、エンジンがかかっている状態で排気口がふさがってしまうと、負荷がかかってエンジンが止まり、壊れてしまいエンジンがかからなくなることもあります。

これを防ぐにはどうすれば良いでしょうか?

排気ガスが逃げられるようにする

雪がひどく、立ち往生してしまったり、雪の日に渋滞に巻き込まれたりした場合がありますよね。そのようなときは時々排ガスの排出口を確認し、そこは雪かきをして埋まってしまわないようにしましょう。

車が雪で埋まってしまったら

吹雪などが激しく、車が雪で覆われてしまうようなら、エンジンは切ってしまいましょう。雪に覆われるとかえって外よりも暖かくなります。かまくらの中に居るような感じですね。

雪で覆われるので窒息を防ぐために、出来れば時々風下の窓を少し開け、空気を入れてください。

ひどい吹雪になるとホワイトアウトと呼ばれる状況が起こり、右も左も、前も後ろも、上も下も分からなくなる、ということがあります。

ほんのちょっとの距離でも遭難する危険がありますので、へたに動かず、電話で救援を求め、車内で救出を待ちましょう。

豪雪地域に行く場合は、防寒着、長靴、スコップ、牽引ロープ、軍手などを、閉じ込められたときのことを考えて、飲料水や非常食、毛布、携帯トイレなどを用意しておくと安心です。

車のアイドリングによる一酸化炭素中毒【冬期以外でもある危険】

雪が降っていなくても、安心ではありません。車を停車させた場所によっては、排気ガスが逃げにくく車の周りに溜まってしまうことがあるかもしれません。

例えば閉め切ったガレージの中でアイドリングをして、亡くなってしまった方もおられます。またそのガレージに続いていた家の中に一酸化炭素が入り、家の中にいた人も亡くなってしまったのです。

また草むらなどに停めてアイドリングをして、一酸化炭素中毒になってしまった方もいます。

そのような換気の悪い場所で長時間アイドリングをすることは、くれぐれも避けましょう。

他車がアイドリングをしている場合

駐車場などで自分の車ではなく、近くに停車している車がアイドリングしていて、その排気ガスが入ってくる、ということもあります。そういった車の近くに長時間いないようにしてください。

少しの時間だったら、外気導入になっていないか確認し、外気導入にならないようにしましょう。

でも長時間だと隙間から車内に入ってくる可能性があります。どうしても逃れられない場合は、(そのようなときがあるか分かりませんが)せめて空気がこもらないで流れるようにしましょう。

出来れば前と後ろの窓を交差するように少し開けます。前の右側を開けたら、後ろの左側を開ける、といった具合です。そのようにして車内を空気が効率よく流れるように出来ます。

一酸化炭素中毒を避けるために【車中泊するときの対策】

次の点は意識しておきましょう。

  • 一晩中のアイドリングは避ける
  • 停める場所に注意する

どうしても暖房や冷房を使いたいのであれば、一晩中はせめて避けましょう。

車内を快適な温度にしてからエンジンを切って眠り、暑さや寒さで目が覚めたら再びエンジンをかけてエアコンをつけ、再び切って眠る、を繰り返す方もおられます。目が覚めるのは2回から3回位で一晩もつそうですよ。

また、SAやPAで車中泊をする場合、トイレの近くなどは車の出入りも多く、それだけ排気ガスにさらされることが多くなります。寝ている間に近くに停まった車がアイドリング、ということもあり得ます。トラックの近くも同様です。停める場所に注意しましょう。

換気が良くても…アイドリングを出来るだけ避けたい理由

一酸化炭素中毒の危険はもちろん、それだけでなく、環境的にも、周囲の目からしても、エンジンをかけたままで一晩過ごすことは避けたほうが良いでしょう。

環境的には、最近の車は性能が良いので、必ずしも車のエンジンが環境に多大な負荷を与えるわけではないようです。しかし、温暖化が進んで異常気象が増えている昨今、少しでも環境のことも考えたいですね。

ですから換気が良い場所だから大丈夫、という話でもなく、”できるだけ”アイドリングはしない方向であらかじめ対策を考えておきましょう。

またエアコンを入れたままの長時間のアイドリングは発電が追いつかず、バッテリーが上がる恐れもあります。バッテリーが弱っていたら特に注意です。車のためにもあまり良くありません。

アイドリングをしなくても過ごせる!寒さ、暑さ対策

他にも、できる限りエンジンをかけず、アイドリングをしなくても済むような工夫をしましょう。

アイドリングをしなくても良い!寒さ対策

窓に内張りをして、窓からくる冷気を防ぎましょう。目隠しの効果もあります。方法としては、

  • マルチシェードやサンシェードをつける
  • ダンボールやウレタンなどを窓枠に合わせて切り取る

マルチシェードは車種に合わせた専用のものが売っていたりします。ダンボールなどを使う場合、養生テープで周りを留めれば、冷気も入りにくく剥がすのも楽です。準備はちょっと面倒ですが…。

窓枠からの冷気を防ぐ以外にも、工夫すれば温かく過ごせます。

  • 段ボールや銀マットを敷く
  • シェラフ(寝袋)を使う
  • さらに毛布をかける
  • 沢山着込む
  • レッグウォーマー
  • 湯たんぽや使い捨てカイロを使う

湯たんぽやカイロは低温やけどにならないよう、肌に触れないように使用してください。

アイドリングをしなくても良い!暑さ対策

では、暑い夏はどうすれば良いでしょうか?ただ暑いのを我慢するのでは、熱中症になってしまう危険もあります。

具体的な暑さ対策についてみていきましょう。

夏は高地を選ぶ

出来れば夏の車中泊は高地を選ぶと暑さをしのげます。暑くなければエアコンをつける必要はないですものね。

100m標高が上がる度に1℃下がると言われています。湿度が高いと0.5℃から0.6℃ほどの差になります。標高が1000mになれば、気温は10℃下がる、または5℃から6℃下がることになります。

真夏の夜の気温が熱帯夜で30℃だったとしても、20℃から25℃位になれば快適ですね。明け方は寒いかもしれないので注意してください。

窓に網戸をつける

窓に網戸をつけて少し窓を開けることも出来ます。虫除けにもなります。網戸を付けていても、窓全開は避けた方が良いでしょう。鍵ももちろん閉めます。

専用の網戸も売られていますし、ホームセンターに売られている網戸で自作したり、農業用のシートみたいなものを窓枠に付けている方もおられます。

扇風機をつける

車の中に扇風機を取り付けて回すことも出来ます。その場合は直接風が当たり続けないように、工夫できると良いですね。

電池式のものは弱かったり音がうるさかったりしがちです。家庭用のクリップ式の扇風機があると、静かですし便利です。充電式のポータブル電源があれば、エンジンを切っていても使えますね。

アクセルは踏んじゃダメ!アイドリングと排気ガスの注意点

車中泊でのアイドリングは他の危険もあります。運転席でアイドリングをしながら寝ると、寝ながら知らないうちにアクセルを踏んでしまうことがあります。

アクセルを全開で7分以上踏み続けると車両火災の恐れがあります。

無意識にアクセルを踏んでしまうかもしれない場所や体勢で、寝ないようにしましょう。(その前にアイドリングをしない方がもっと安全ですが)

車の排気ガスはキャンプでも注意しよう!

車内にいなくても、車の排気ガスによる一酸化炭素中毒の危険はあります。屋外にいれば安全という訳ではなく、排気ガスの近くで長時間吸引すれば一酸化炭素中毒になる危険があります。

キャンプなどをするときには、テントの位置と車の排気口の向きに注意しましょう。

車で一酸化炭素中毒にならないために…危険はいつでもあなたの身に降りかかります

今までアイドリングしてても大丈夫だった、そんなに気をつける必要があるの?と思われる方もおられるかもしれません。でも、様々な悪条件が重なったときに、事故は突如として起こります。事故とはそういうものです。

悪条件が重ならないように、少しの注意で危険を回避することが出来ます。一酸化炭素中毒は、車でも、また夏でも、いつでも起こり得る、ということを十分に意識しましょう。

様々な工夫で、アイドリングはできる限り少なくできます。ドライブを楽しむためにも、安全には十分注意したいですね!

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