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ものもらいはうつらない!それより要注意なはやり目の感染経路と予防法

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「ものもらい」と聞くと、その名前からも人にうつりそうな気がしませんか?しかしこれは通常ならば心配することはないのです。

それよりも注意しなければならないのは「はやり目」です。

はやり目とはウイルスに感染することで起こる「流行性角結膜炎」のことで、最近でも大流行し話題になりました。

子どもの間で流行しやすい病気ですが、大人の身の周りにもウイルスの感染経路となる物があふれているので油断はできません。

今回はものもらいは実はうつらない!という話と、知っておきたい流行性角結膜炎の感染経路とウイルスの感染予防法について説明していきます。

ものもらいはうつらない!感染症ではありません

一般的に「ものもらい」とも「めばちこ」とも呼ばれるまぶたにできる赤い腫れですが、医学的には麦粒腫、霰粒腫と呼ばれる二つの症状のどちらかです。これらは似たような症状の出る眼の病気ですが原因は異なります。

麦粒腫は雑菌に感染して腫れてしまったもので、霰粒腫はまぶたにある皮脂腺に皮脂が詰まって腫れてしまったものです。霰粒腫は感染性ではありません。

一般的にものもらいと言うとほとんどは麦粒腫のことです。雑菌感染が原因で、主に黄色ブドウ球菌という菌が原因なのですが、これは健康な人の皮膚や鼻の中などによくいる雑菌なのです。

この菌が炎症を起こして発症するのがものもらいなので、接触による感染はあり得ません。ウイルス感染ではなく誰もが持っている雑菌が原因ですので、心配しなくても大丈夫なのです。

ものもらいという呼び方は「人からものを恵んでもらうとこの症状が治る」という迷信からきている説が多いです。

まばちこは「メ(目)+ハチ(こじき)+コ(接尾辞)」、または「目をぱちぱちする」ことからきていると言われていますね。

注意すべきははやり目!感染力が強い流行性角結膜炎

流行性角結膜炎(はやり目)はアデノウイルスに感染することで起こる目の病気です。ウイルス性結膜炎ともいいます。感染すると潜伏期間8~14日の後に発症し、

  • 結膜(白目)が充血する
  • 涙が流れる
  • 目やにが出る
  • まぶたの裏側に小さなぶつぶつが出る
  • まぶたが腫れる

などの症状が起こります。

流行性角結膜炎は、主に子どもの間で流行する病気です。アデノウイルスは感染力が非常に強く、家族や幼稚園・学校で感染者が出るとすぐ周辺に感染が広がってしまいます。

そのため、流行性角結膜炎にかかった子どもは学校保健安全法により一定期間の出席停止も義務付けられています。

ちなみにアデノウイルスは約50種類あり、同じく夏に子どもの間で流行するプール熱(咽頭結膜熱)もアデノウイルスの感染によるものです。

流行性角結膜炎は主に8型、咽頭結膜熱は主に3型のウイルスで起こるといったように、型によってウイルスの性質も異なっています。

浴場でオールシーズン感染も?夏以外も注意して

はやり目(流行性角結膜炎)は、たいてい6~8月に流行することの多い病気です。ところが、国立感染症研究所の感染症週報によると、2015年では10月に入っても流行がおさまっていませんでした。

5年ぶりの大流行となっており、過去10年間で10月の感染者数を比較すると、2015年が最も多くなっているのです。流行は、宮崎県、鳥取県、愛媛県をはじめ主に西日本にみられます。

2015年の夏から秋にかけて流行した流行性角結膜炎は、近年流行したものとは異なる型のウイルスが猛威をふるって流行している、と考えられています。

高温多湿を好むアデノウイルスは夏に活発になるウイルスです。しかし近年は温泉やスポーツ施設などの浴場で、夏以外の時期にウイルスが増殖しやすくなってきています。

もう冬だし大丈夫、という気持ちはダメダメですよ!

アデノウイルスは夏以外でも増殖しますから一年中注意しなければなりません。

幼稚園や学校だけでなく大人の周りにも感染経路がいっぱい

流行性角結膜炎は、ウイルスのついた手で目を触ることで起こります。感染者が自分の目をこすったりいじったりして手にウイルスを付け、その手で触った物にウイルスが付いて感染が広がっていくのです。

幼稚園や学校で流行しやすいのは、おもちゃや教材などを子ども同士で共有するためです。また家庭ではタオルの共有によって、手や顔についたウイルスが家族に広がってしまいます。

しかし、流行性角結膜炎が流行しやすいのは子どもだけではありません。全年齢の人にかかる可能性のある病気なので、大人も油断は禁物です。

身の周りにある物を見回してみると、アデノウイルスの感染経路になりうる物がたくさんあります。例えば、

  • ドアノブ
  • リモコン
  • スイッチ
  • スマートフォン
  • パソコンのキーボード
  • 電車のつり革
  • 紙幣

などが代表的です。これらは一見きれいに見えますが丸洗いができないため、ウイルスだらけということも少なくありません。

不特定多数の人が使用する紙幣や電車のつり革も危険なのです。特に注意したいのは、手で触る機会の多いスマホやドアノブでしょう。

子どもと違って、大人はそう簡単に欠勤するわけにはいかないので、しっかり感染予防を心がけたいですね。

はやり目はおもに子どもの間で流行する病気ですが、身の回りには原因となるアデノウイルスの感染経路がたくさんありますので大人も注意が必要です。

誰が触ったのかわからない、掃除もされていない、なんてものはたくさんありますよね?

流行性角結膜炎を予防するには?

流行性角結膜炎は予後の良好な病気ですが、重症化するとまれに失明するおそれもあります。

「ウイルスに感染しない」「人にウイルスをうつさない」を徹底するのが一番だということは、言うまでもありません。

もしお住まいの地域で流行性角結膜炎が流行し始めたら、意識してウイルス感染を予防してください。地元の新聞や自治体のウェブサイトなどで、こまめに感染症の流行状況をチェックすると良いでしょう。

そしてウイルスの感染経路に注意し、感染予防対策をしっかり行いましょう。

石けんで手洗いをする

身の周りにウイルスが蔓延しているかもしれないからといって、何も触らずに生活することはできません。そこで、こまめに手を洗い手にウイルスがついても洗い流すようにします。

アデノウイルスの感染予防には「石けんを使った手洗い」が最も有効です。

石けんでウイルスが死滅するわけではありませんが、石けんを使うことでウイルスが手から離れやすくなり、物理的にウイルスを除菌する効果が高くなるのです。

外出先や帰宅後には、石けんを使って丁寧に手洗いをします。トイレや作業の後など日常生活の中でもこまめに手洗いするようにしましょう。

タオル・洗面器を共有しない

もし家族など周囲に流行性角結膜炎の感染者が出たら、家族全員が手洗いを徹底することはもちろん、ウイルスの感染の原因となるタオルや洗面器は共有しないよう注意します。

アデノウイルスは水に強く、お風呂でほかの人にウイルスをうつしやすいので、感染者は一番最後に入浴するようにします。

消毒する

家族に感染者が出たり身近で流行性角結膜炎が流行している時は、身の周りの日用品を消毒します。アデノウイルスは、

  • 消毒用エタノール
  • 煮沸
  • 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤を使う)

で容易に殺菌することが可能です。こまめに消毒しておきましょう。

ちなみに次亜塩素酸ナトリウムは0.02%濃度に薄めて使うのが有効です。台所用の塩素系漂白剤を4mlを1リットルの水で薄めれば良いです。

また、スマホとパソコンのキーボードは雑菌が非常に多いことで知られていますが、消毒用エタノールで拭くと材質を傷めるおそれがあるので、専用クリーナーで除菌するようにしてください。

また、スマホやパソコンを触る前にはなるべく手をきれいにしておき、ウイルスを付けないようにしましょう。

ほかの人にうつさない

自身または家族が感染したら、これ以上感染が広がらないよう注意しなければなりません。
感染者を隔離する必要はありませんが、アデノウイルスは感染力が強いので徹底して感染予防を行ないます。

  • 手指を消毒用エタノールで消毒する
  • おもちゃやドアノブなどもこまめに消毒する
  • タオルは煮沸する
  • 感染者は直接手で目を触らず、洗浄綿を使う
  • ほかの人に密接するのは避ける
  • 回復後もウイルスが体に残っているので、病後2週間は消毒を徹底する

もし流行性角結膜炎と思われる症状が出たら放置しないですぐに眼科を受診し、病名を特定して早く治療を受けるようにしてください。

子どもの出席や大人の出勤については、担当医の指示に従います。人ごみに出たり公共浴場を使用したりすることは避けてください。

これからは一年を通してアデノウイルスに注意した方が良さそうですが、あまり神経質になるのも行動が制限されてしまい感心しませんね。

とにかく「こまめに石けんで手を洗う」を徹底することが一番です。

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