健康生活TOP ストレス ストレスによる体調不良を改善!自宅でできるリストラティブヨガ

ストレスによる体調不良を改善!自宅でできるリストラティブヨガ

リストラティブヨガをする女性

私達の身の周りはストレスだらけ。誰もがストレスを抱えながら頑張っているのです。しかしストレスが長く続くと限度を超えてしまい、心身に次々と不調が起こるようになってしまいます。

ストレスに負けるわけにはいきませんよね。積極的にストレスをほぐし、体調不良を改善していきましょう。

その方法として今回おすすめするのが「リストラティブヨガ」です。あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、リラクゼーション効果が高くどなたでも挑戦しやすいので、是非覚えていただきたいと思います。

その症状は交感神経の興奮が原因?ストレスと体調不良の関係

ストレスを感じると、自律神経のはたらきによって動悸、胃のキリキリした痛み、イライラ、不眠などの心身の不調が起こります。これは「交感神経」が興奮することで起こる反応です。

交感神経の作用について

自律神経には、いわゆる戦闘モードの「交感神経」とリラックスモードの「副交感神経」があります。交感神経と副交感神経はシーソーのようにバランスを取りあいながら、体の機能を正常に導いています。

交感神経 副交感神経
活性化のタイミング
  • 主に日中
  • 仕事・運動中
  • 心身のストレス
  • 主に夜間
  • 安静時
  • 食べ物の消化中
神経伝達物質 アドレナリン
ノルアドレナリン
アセチルコリン
体に起こる主な反応
  • 心拍数上昇
  • 血圧上昇
  • 唾液がねばつく
  • 発汗
  • 胃のぜん動が低下
  • 心拍数低下
  • 血圧低下
  • サラサラした唾液
  • 胃液の分泌が向上
  • 胃のぜん動が向上

交感神経が心身のストレスを「生命をおびやかす外敵」と判断すると、体を戦闘モードに傾け心身をそれにふさわしい緊張状態に切り替えます。

なぜそのような作用が起こるかというと、動物が危機に直面した時に「闘いなさい」または「逃げなさい」と体にメッセージを送り、生命を維持するためのアクションをさせる必要があるためです。

例えば、緊張した時にドキドキしたり手に汗をかいたり口の中がパサパサに乾燥するのは、交感神経の興奮によるものです。ヒトにとっては「緊張する瞬間」が危機的な場面になるのです。

精神的なストレスだけでなく、暑さ寒さ、騒音、などの物理的な刺激もストレスとなってしまいます。身の周りにはストレスがあふれているため、これらを全て避けることはできません。

自律神経には抗ストレスホルモンを分泌させるはたらきもあり、日常のちょっとしたストレスはその都度解消されています。嫌な事があって一時的に体調不良が起こっても、すぐ元気になるならば問題はありません。

自律神経が乱れて起こる自律神経失調症とは

しかし、あまりにもストレスが続き過ぎると交感神経ばかりが強くはたらき続け、安静時になっても副交感神経がはたらいてくれなくしまうことがあります。

このように自律神経のバランスが崩れて起こる体調不良を「自律神経失調症」といいます。自律神経失調症は、検査をしても原因が見つからないのに全身のあちこちに不調が次々出るのが特徴です。

自律神経のバランスが崩れると次のような症状が起こりやすくなります。

  • ショックなことがあって食べ物が喉を通らない
  • 仕事上でトラブルがあってから、胃がキリキリ痛むことが多い
  • 心配事があって胸の重ぐるしさが続いている
  • 重要な会議の前にいつも急に腹痛が起こりトイレに駆け込む

中には、はっきりしたストレスの理由は分からないけれど肩こり、頭痛、イライラといった原因のよく分からない不調が次々と出てくる場合もあります。

女性はホルモンのバランスが不安定になったり、日常的に人間関係のストレス(夫、義両親との関係など)にさらされて、自律神経のバランスが乱れることも多くなっています。

主婦の中には、夫の存在にストレスを感じ自律神経失調症の症状を引き起こす「夫源病」になってしまう人も増えているようです。

また仕事上のストレスも交感神経を過剰に興奮させる原因のひとつ。仕事の多忙さ、人間関係の悩みはかなり強いストレスになるといわれます。部署で起こるトラブルは交感神経を興奮させ、不眠、高血圧、胃潰瘍、うつを引き起こしやすいので注意したいですね。

副交感神経を活性化するには

自律神経失調症を治療するには、過剰な交感神経のはたらきを抑制し、交感神経と副交感神経のバランスをなるべく平衡に近づけることが必要です。

残念ながら、自律神経は自分の意志で直接コントロールすることができません。しかし、積極的にリラックスモードに切り替えることは副交感神経の働きを活性化することにつながります。

副交感神経を活性化する方法には、入浴、アロマテラピー、ヨガなどがあります。中でもヨガはサンスクリット語で「心と体をつないで調和させる」という意味もあるだけに、ストレスによる自律神経の乱れを調整する効果が大きく期待できます。

ヨガにはさまざまな流派があるのですが、副交感神経を活性化させるならば「眠ってしまうほどリラックスできる」といわれる「リストラティブヨガ」を選ぶのがおすすめなのです。

リラクゼーション効果はてきめん!リストラティブヨガの特徴は

リストラティブヨガとは「プロップス」と呼ばれる補助道具に身をゆだねながら、心身の緊張をほぐしてエネルギーを回復させることを目的としたヨガです。

▼リストラティブヨガに使われるプロップスの例

リストラティブヨガに使われるプロップスの例

リストラティブとは「再生、回復」のこと。ヨガによる深いリラクゼーション効果によって、心身のバランスを正常な状態に戻すことができます。いわば、その作用は「自力整体」といったところです。

プロップスによって

  • 支える
  • 伸ばす
  • 圧迫する

といったヨガの動きをしっかり補助することで、弱い力でも正しい形のアーサナを長時間キープすることができるようになるところが最大のメリットです。

リストラティブヨガは、医学療法士ジュディス・ラサター氏によって考案されたもので、プロップスを使った「アイアンガーヨガ」がルーツとなっています。

アイアンガーヨガは、不足している動きをプロップスにサポートしてもらうことで、誰でも気軽にヨガのアーサナ(ヨガポーズのこと)が習得できるように考案されたものです。

それまでどこかとっつきにくい印象もあったヨガのイメージをやわらげ、年齢、国籍、宗教、性別といった各々のプロフィールに一切関係なく挑戦できるものとして広めたのがアイアンガーヨガです。

アイアンガーヨガの流れをくむリストラティブヨガは、ヨガ初心者はもちろん、妊婦、シニアも楽しめるところが魅力です。副交感神経を活性化する効果が大きく、また体にかかる負担が少ないので、病気や怪我のリハビリに活用することもできます。

リストラティブヨガを体験する場合は、リストラティヨガのインストラクターが行なうワークショップに参加したり、ヨガスタジオでリストラティヨガのコースを受講すると良いでしょう。

近くに通えるスタジオが見つからなくてもご安心ください。リストラティブヨガは教わらなくても体験できるヨガなので、プロップスさえあれば家庭で楽しむことができます。専門家のもとでレッスンするのがふさわしいアイアンガーヨガとの違いがここにあります。

家庭の日用品でも代用可!プロップスの種類と特徴を理解しよう

リストラティブヨガは、プロップスさえあればどなたでも行うことができます。ただしプロップス次第でヨガの効果が大きく変わってくるので、ヨガを成功させるためにもプロップスのことを理解してきちんと準備しておかなければなりません。

プロップスには、ブロック、 ボルスター、ブランケット、ベルト、ヨガマットなどがあります。ちなみにヨガの定番アイテム・ヨガマットを世界に普及させたのは、アイアンガーヨガの指導者B.K.S.アイアンガー師です。

プロップスはヨガ専門店で購入することができます。ヨガ教室の受講者は買い揃えておくべきかもしれませんが、自分で行なう場合は家庭にある日用品でも十分に代用できます。

プロップスの種類と代用法を紹介していきましょう。

プロップスの種類:ブロック

樹脂やコルクなど軽い素材で作られた直方体のブロック。

縦・横と置き方を変えたり複数を積み重ねたりして、高さを調整しながら使います。

家庭で代用する場合…枕、座布団、ブランケットかバスタオルなどを折りたたんだもの

プロップスの種類:ボルスター

クッションや抱き枕に似た長枕です。

「支える」という意味があり、アーサナの時に補助したり体をゆだねてリラクゼーション効果を得たりする目的で使います。

家庭で代用する場合…たたんだ座布団や毛布、重みのある抱き枕など

プロップスの種類:ブランケット

広げて羽織れば保温効果があり、たたんで厚みを作ればブロックやボルスターの代用ができる毛布のような布です。

使い道が広く重宝するポルスターです。

家庭で代用する場合…一般用のブランケット

プロップスの種類:アイピロー

通常のものよりも少し重みを持たせた、ヨガ用のアイピローです。目を閉じてリラックスする時にまぶたに乗せると、アイピローの厚みと重みでよりリラックス効果が高まります。中に乾燥したハーブや精油を入れ、アロマテラピー効果が期待できるものもあります。

家庭で代用する場合…長方形の布製の袋に100gくらいの米や小豆を入れたもの

プロップスの種類:ベルト

リストラティブヨガでは、動きを補助するためにベルトも使います。ベルトの先には金具がついていて長さを調節しながら、足や手にひっかけたり足を固定したり、と使い道はさまざまです。

例えば、開脚する時や背中に腕を回す時に使うと、身体の硬い人でも負担なく柔軟なヨガのポーズをキープすることができます。

家庭で代用する場合…長めのタオル

プロップスは簡単に代用できるんですよ!「リストラティブヨガ」「プロップス」と聞き慣れないワードが出てきて最初は戸惑った方も、挑戦したくなってきたのではないでしょうか?

魅惑のリラックス効果!リストラティブヨガのポーズに挑戦しよう

プロップスが用意できた方は、早速リストラティブヨガに挑戦してみましょう。時間は5~30分程度かかります。横たわるポーズが多くリラクゼーション効果が高いので、気持ちが高ぶった時、おやすみ前に試すと一層効果的です。

両脚を壁に上げるポーズ

足を上に上げるポーズですが、壁を使うので比較的簡単です。高ぶった気持ちをしずめるほか、さまざまな効能が期待できます。

期待できる効果効能

  • 脚のむくみを解消する
  • 目や頭がスッキリする
  • 軽いうつ、気持ちの高ぶりが解消される
  • 更年期障害、月経前困難症、生理痛の症状を改善する

【用意するもの】

  • ブロック1個(または固めのクッションか枕2個、またはブランケット2枚)
  • アイピロー(重さのあるもの)
  • あれば重りを用意

リストラティブヨガの方法1

ポーズの方法
  1. 壁にお尻をつけて仰向けに寝る
  2. 足を壁に這わせながら脚を上に伸ばす
  3. 腰とお尻の中間が壁に当たるよう、ブロックを腰の下に置く
  4. 腰が反りかえらないよう体の位置を調整し、脚を垂直に伸ばす
  5. 両足は閉じておき、あれば閉じた両足の足の裏に重りを乗せる
  6. まぶたの上にアイピローを乗せ、目を閉じる
  7. 両手を楽な位置に投げ出し、5~15分間ゆっくりと深い呼吸を続ける

気持ちが高ぶっている時は、ため息を口から出すようにイメージしながら息を吐きます。この時、吐く息と一緒に身体の中のこわばりが出ていくようにイメージすると良いでしょう。

※緑内障、頭部の怪我や病気のある人、頚椎や背中を痛めている人、生理中の人、体調の悪い人は、このポーズを避けてください。

両脚を壁に上げるポーズが難しい方は
脚を上まで上げるのが辛い方は、壁を使わずにベッド・ソファに足を乗せる方法をお試しください。体の下にはマットや座布団を敷いて高さを調整してください。

仰向けの踵合(せきごう)のポーズ

踵合(または合踵)とは、左右のかかとをくっつけること。座ってあぐらをかくような姿勢で左右のかかとをくっつける「踵合のポーズ」は、ヨガの基本的なポーズのひとつ。

リストラティブヨガでは、プロップスを使って仰向けで踵合のポーズを行ないます。イライラや不安があると呼吸が浅くなりがちですが、このポーズによって胸が開くことで呼吸が深くなり、イライラや不安をやわらげる効果が得られます。

また骨盤のずれを調整してお腹の血行が促進されるので、内臓の機能を高める効果も期待できます。

期待できる効果効能

  • イライラ・不安を解消する
  • 生理痛・更年期障害の症状を改善する
  • 内臓を活性化する

【用意するもの】

  • ボルスター1個(または座布団2枚)
  • 枕1個
  • あればアイピロー

リストラティブヨガの方法2

ポーズの方法
  1. 枕の上に頭を乗せて仰向けに寝る
  2. ボルスター1個(まは座布団を2枚重ねたもの)を背中の下に敷く
  3. (ボルスターには腰から上を乗せ、お尻は載せないようにする)

  4. 両足を左右に開いて、両足の裏をくっつける
  5. (この時、膝を押したりかかとを股関節に近づけたりする必要はない)

  6. 両腕は力を抜き自然な位置におろし、手のひらを上にして床に置く
  7. あればアイピローをまぶたの上に乗せて目を閉じる
  8. そのまま5~10分間、深くゆっくりと呼吸を続ける

※ そけい部、膝を傷めている人は、足の下にもボルスターかたたんだブランケットを敷いてください。

横向きのリラクゼーションポーズ

横向きに寝て、腰や背中の疲れを休めるポーズです。デスクワークで心身のストレスが溜まっている人におすすめ。マタニティヨガの定番ポーズでもあります。婦人科医シムズ氏が考案した妊婦の楽な臥位「シムズ位」と同じ姿勢ですね。

期待できる効果効能

  • 腕、背中、腰の疲労や緊張を緩和する
  • 妊娠中の腰痛やストレスを緩和する

【用意するもの】

  • ボルスター2~3個(または座布団数枚)
  • 枕1個

リストラティブヨガの方法3

ポーズの方法
  1. ヨガマットまたは布団の上に横向きに寝て、枕の上に頭を乗せる
  2. 上側の膝の下にボルスター(まは折りたたんだ座布団2枚)を置く
  3. 上側の膝は自然に曲げてボルスターの上に乗せ、下側の脚は力を抜いて伸ばす
  4. (上側の脚と下側の脚が重ならないようにする)

  5. 腕を休めたい場合は両腕の間にボルスターや折りたたんだ座布団数枚を挟む
  6. (ボルスターなどは腕や肩が楽な高さに調整する)

  7. 腕の力を抜いて目を閉じ、ゆっくりした呼吸をしながら15分ほどくつろいで過ごす

※ブランケットやバスタオルも用意し、必要に応じて足首や脚の下に敷くなどの微調整を行ないながら、身体が痛くないような姿勢で過ごすようにしてください。

橋のポーズ

橋のポーズは、ピラティスで言う「ショルダーブリッジ」の姿勢にあたります。

仰向けのまま腰だけ持ち上げるシンプルな動きのポーズですが、筋力の弱い人や腰の悪い人には負担がかかってしまうかもしれません。しかしプロップスの補助を借りれば、体に負担をかけることなく、どなたでも橋のポーズをキープすることができます。

期待できる効果効能

  • 軽いうつ・イライラを解消する
  • 不眠症を改善する
  • 自律神経失調症・更年期障害の症状を改善する
  • ウェストを引き締める

【用意するもの】

  • ボルスター1個(または座布団2~3枚)

リストラティブヨガの方法4

ポーズの方法
  1. 腰の下にボルスター(または折りたたんで重ねた座布団)を敷いて仰向けに寝る
  2. 両膝の間にこぶし1つ分のすき間を入れ、膝を曲げて立てる
  3. かかとが膝の下に来るような姿勢に調整する
  4. (お尻が浮かないようボルスターの高さも調整する)

  5. 両腕は力を抜いて床の上に伸ばし、手のひらを上にして床に置く
  6. あごをひいてそのままポーズを1分間キープする

※腰を傷めている方は、ヨガを行なう前に医師またはヨガの専門家にご相談ください。

眠ってしまってもかまいません。慣れてくると意識を保ちながら深いリラックス状態を楽しむことができるようになります。

リストラティブヨガで心と体の変化をゆったり感じてみましょう

一見、プロップスにもたれてリラックスしているだけのようにも見えますが、ただ寝ているだけではありません。実際に試してみると、筋肉に心地良い圧迫や緊張が感じられ、体のバランスが正常に導かれようとしていることも分かります。

またプロップスの守ってくれる質感が癒し効果を与えるので、イライラや不安もすぐ解消できます。ヨガの後にはすがすがしい気持ちで日常生活に戻っていくことができるでしょう。

是非、毎日の生活に静かなリストラティブヨガの時間を設け、心と体の変化をゆったりと感じてみてください。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る