健康生活TOP バネ指 マウスやスマホで指の腱が傷む!ばね指の治し方、セルフ腱はじき

マウスやスマホで指の腱が傷む!ばね指の治し方、セルフ腱はじき

スマートフォンを触る手

数十年前は、内職や手芸を趣味とする中高年の女性に多いとされた腱鞘炎ですが、最近は若い人にも急増しています。

パソコンやスマホを長時間操作し、同じ体勢でマウスや端末を握ったり、手指を酷使することが原因と考えられます。

腱鞘炎のうち、手首や親指の付け根の腱鞘炎(デュ・ケルバン腱鞘炎)は、動きの異常というよりは、腫れや疼きなど炎症症状が主体となります。

それに比べて、手のひら側の腱鞘炎であるばね指は、指の関節が曲げにくい、曲げると伸ばすときに引っ掛かるなど、動きの異常や動きに伴う痛みが主体です。

デュ・ケルバン腱鞘炎は、炎症のため患部を触ると悪化しやすく治りづらいのに対し、ばね指は、少し痛くても腱をはじくことでほとんどの人が治っています。

自分で弾いてもかなりの効果があるで、ぜひお試しください。

ばね指とは、手のひら側にある指を曲げる腱の傷病

ばね指とは、指の関節に生じる狭窄性腱鞘炎のひとつです。ばね指は、手のひら側にある指を曲げる屈筋腱の腱鞘炎で、指を伸ばす伸筋腱の代表的な狭窄性腱鞘炎であるデュ・ケルヴァン腱鞘炎と区別されます。

ばね指は、指を伸ばす時にばねのように動くことからその名がつけられ、弾撥指(だんぱつし)とも呼ばれます。一般的には、親指と中指、薬指などに起きやすいです。

産後や更年期の女性に多いことから、ホルモンとの関係も考えられます。病気で両側の卵巣を摘出した人や、生理を止める薬を処方された直後に、何本かの手足の指が同時に腱鞘炎になるというケースがしばしばあります。

ホルモンの異常により、手足がむくんで腱が浮いてくるのが関与しているのではないかと考えます。

ばねが指発生するメカニズム

前腕の筋肉は、手首から先はすべて腱になっていて、指を曲げ伸ばしをすることができます。

手を握ったり指を曲げる筋肉は屈筋腱となり、その働きを担います。その屈筋腱が浮き上がらないように押さえているのが、靱帯性腱鞘と呼ばれるものです。

その靱帯性腱鞘は、手のひらと指の裏側にありますが、そのトンネルの中を滑膜性腱鞘が通過することにより、スムーズな指の動きが得られるのです。

ばね指になると、指の付け根付近にグリグリとしたシコリを触れます。指の使い過ぎや同じポジションをとることで、腱が痙攣をしてシコリが形成されます。

その部分がトンネルとの間で引っ掛かりを起こし、炎症やばね現象が起こるのです。

さらに悪化すると炎症は靱帯性腱鞘にまで及び、靱帯が肥厚するとともに滑膜性腱鞘も肥厚します。ばね指の人の指の付け根を見ると、腱がこわばって浮き出て、盛り上がって見えるのはそのためです。

ばね指が利き手側に多い理由

ばね指は右側に多く見られます。もちろん、よく右手を使うためといえますが、やはり手の使い過ぎが原因といわれるデュ・ケルバン腱鞘炎は、左手に多く見られます。

ばね指は指を曲げる筋肉の腱(屈筋腱)の傷病で、デュ・ケルバン腱鞘炎は指を伸ばす腱(伸筋腱)が炎症を起こしたものです。

右手と左手では屈筋と伸筋の使い方が逆になり、負担が掛かる場所が違ってきます。そのため、手のひらに起こるばね指と甲側に起こるデュ・ケルバン腱鞘炎では、左右で発生しやすい側が違ってくるのです。

利き手側は、ものを握るつかむという動作が頻繁に行われます。多くの人が右手でマウスを握り、スマホを右手で受けたまま親指で操作する人もいます。そのため、指を曲げるときに働く屈筋腱には負担がかかりやすくなります。

もう一つ、利き手側は手の横アーチの大きくなる側でもあります。

手の横アーチはものを握ったりつかんだりするために存在するアーチで、アーチが大きくなると、手がすぼんで横幅が狭くなり手の平が分厚くなります。

そのため、利き手側では、屈筋腱の収まるべき溝が狭くなり、太くこわばった腱が溝に収まりきらずに浮いてきて、引っ掛かり易くなるのです。

ばね指がひどくなると指が伸ばせなくなる

指の付け根で屈筋腱にシコリが生じ、関節を伸ばすときに靱帯性腱鞘の間で引っ掛かりが起こるります。そうなると、腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、指を伸ばすときに激痛が発生します。

進行すると指を伸ばすときにばね現象が見られるようになり、さらに悪化すると指が伸びない状態になります。

そして、このばね指の状態のまま使い続けると、関節の拘縮が起こり、指が第2関節で関節が曲がったまま伸びなくなってしまいます。

しかし、ばね指の場合、曲がったまま伸びにくい状態になっても、関節の変形とは違うため、適切な処置により指が伸びるようになります。

私の施術所では、屈筋腱の腱はじきを根気よく行うことで、ほとんどの人が3か月から半年くらいで指が動くようになります。

指が腫れて疼くようなひどいデュ・ケルバン腱鞘炎の場合、半分くらいの治癒率にくらべ、ばね指は、指が曲がったまま伸ばせず手術が必要と言われた人でも、ほとんどの人が治っていきます。

注意!パソコンやスマホをし続けるとばね指になりやすい

長時間の事務仕事やパソコン操作によってばね指になるケースが多くみられます。指を曲げてキーボードを打つ、マウスを握り続けて操作をすることが原因と考えられます。

最近では、若い世代でもスマホの操作やスマホのゲームをやり過ぎなど、指を酷使することによってもばね指やデュ・ケルバン腱鞘炎になることが多いです。

スマホやパソコン操作は、同じ体勢で繰り返し動作を強いられるため、手指の腱に負担がかかり続けます。

また、指先を動かしやすくするために端末をやマウスを固定するためには、手首や肘、肩甲骨などの固定に働く部分にも負担がかかります。

時々、手を休めて、手首を振るなど腱を緩めるようにするとよいのですが、やり出すと、知らない間にかなりの時間がたってしまいますね。

指の引っ掛かりが取れて動きがよくなる!ばね指のセルフ腱はじき

まず、ばね指を起こしている側の手のひらを上にして、ばね指を起こしている指の付け根のあたりで腱のシコリを探しましょう。

親指では、指の付け根の横しわ(横紋)のところ、人差し指から小指では横紋より手のひら寄りのところにあるゴツゴツとした骨(中手骨頭)あたりを左右にゆするとグリグリとしたシコリを触れるはずです。

このシコリが、指を曲げ伸ばしするときにで引っ掛かりを起こすのです。

親指のばね指のセルフ腱はじき

親指の付け根の手のひら側には、2本の大きなスジを触れますが、指の股に近い側のスジがばね指を起こす腱になります。

腱にできているシコリの位置と、腱をはじく位置はおおよそ一致します。痛みが強い場合は、はじく位置を上下に若干ずらしてください。

長母指屈筋腱の腱のはじき方

  1. 親指の付け根の横紋のところで、スジを左右にゆすって探します。
  2. スジがわかれば、左右で動かしやすい側にコリッとはじきます。
  3. 腱の手前にいったん指を沈めてから真横に動かして、一方向にはじきます。
  4. 右側は息を吸いながら、左側は吐きながら弾いてください。

中指、薬指などのばね指のセルフ腱はじき

親指以外の指は、手のひら側の指の付け根の横紋と、中手骨頭の骨の間ではじきます。腱にできたシコリを若干外した位置になります。

動かし易い方向のみにはじき、指を往復させないのが、腱はじきがマッサージと違うところです。

指屈筋腱のはじき方

  1. 指の付け根の横紋から1センチくらい手のひら側のところで、スジを左右にゆすって探します。
  2. スジがわかれば、左右で動かしやすい側にコリッとはじきます。
  3. 腱の手前にいったん指を沈めてから真横に動して一方向にはじきます。
  4. 右側は息を吸いながら、左側は吐きながら弾いてください。

指が伸ばせない場合、伸ばすときに引っかかる場合は、前腕にある、指を伸ばすときに働く伸筋腱のセルフ腱はじきを加えると効果がアップします。

中指などは、腱をはじくと、指がビクンと動いて、その瞬間に引っ掛かりが取れることもあります。

橈側手根伸筋腱のはじき方

  1. 手のひらを下にして、肘の骨の出っ張り(上腕骨外側上顆)を探します。
  2. そこから、症状のある指に向かって指3本程度下がった所でスジを探します。
  3. スジがわかれば、左右で動かしやすい側にコリッとはじきます。
  4. 腱の手前にいったん指を沈めてから真横に動かしてはじきます。
  5. 右側は息を吸いながら、左側は吐きながら弾いてください。

ストレッチやアイシングはNG?ばね指の人がしてはいけないこと

ばね指の対処法として、どの記事や本を見てもストレッチやアイシングをするように書かれています。しかし、これはばね指を専門に治療している私から見るとNGです。

指を反らすストレッチはとても危険

指を反らすストレッチは、屈筋腱の痙攣によって伸びない関節を無理やり伸ばすことで、腱を損傷してしまうリスクがあるため、とても危険な行為です。

また、利き手側は指を伸ばす筋肉が緊張し、指を曲げる筋肉が緩んでいます。指を曲げる筋肉が緩むことで、いざという時に指を曲げて握ることができるのです。

そのため、指を反らせて指の屈筋を引き伸ばすと、指を伸ばす筋肉と曲げる筋肉のアンバランスが大きくなってしまいます。ばね指の症状が進行するリスクが大きくなります。

患部を冷やすと腱がますます硬直して関節が動かしにくくなる

腱鞘炎は冷やした方がよいという記事をよく目にしますが、冷やすと腱がかえって痙攣して硬くなってしまいます。

デュ・ケルバン腱鞘炎で腫れがきつい場合、瞬間冷却スプレーで素早く冷やすことはありますが、炎症症状より関節の動きの制限が主体となるばね指では、冷やさないほうが良いです。

腱鞘炎という名がついていると、炎症を鎮めるために冷やすほうが良いように思いますが、その病態が腱の痙攣の場合は冷やさないほうが賢明です。

ばね指は腱の痙攣!症状を悪化させないために適切な対処を

腱をはじく刺激が、すべての傷病に有効というわけではありません。神経痛やしびれを伴うもの、炎症がひどいものの患部に用いても無効であるか、かえって症状をひどくしてしまうこともあります。

その意味で、腱鞘炎の中でもデュ・ケルバン腱鞘炎や手根管症候群と診断されたものには、腱はじきを行わないほうが良い場合もあります。

ばね指は、ほとんどが腱をはじく事で指の関節の引っ掛かりが取れ、指の曲げ伸ばしが楽になりますのでぜひお試しください。

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