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寝違えの原因は意外に深いところに!痛い寝違えの治し方と予防法

首が痛い女性

アイタタ…!朝起きたら首が痛い、回らない!寝違えはいつも突然起こるものです。今日も忙しいのに… 、がんばらなくちゃいけないのに…、どうしよう、と朝から憂鬱になってしまいますよね。

ここでは寝違えの応急処置ややってはいけないこと、さらに根本原因を説明し、その先の予防法までお伝えしていきます。

そもそも寝違えって何?首こりや肩こりとは全然別もの!

応急処置や寝違えてる時にやってはいけないことをご説明する前に、寝違えとはどんな状態であるのか、この痛む首の内側でで今何が起こっているのかを簡単にご説明いたします。

いや、今はとにかく痛いのだ、これを何とかするのが先だ、という方「今すぐできること、今してはいけないこと」の項を先にお読みください。

ですが、寝違えについての基礎知識を得ておくことは、できることやしてはいけないことについても納得の上で今の痛みに対処していけますし、今後の予防にも役立ちます。

余裕ができたら是非ここに戻ってお読みになることをおすすめします。

寝違えの医学的正式名称は「急性疼痛性頸部拘縮」というものです。簡単に「頸椎捻挫」とされることもあります。(ちなみに俗称「むち打ち症」も「頸椎捻挫」に分類されるものです。)

ここで押さえておきたいのは、寝違えとは首回りが捻挫を起こしている状態であるということです。その痛みは首回りの靭帯や筋肉が損傷し、炎症を起こしているための痛みなのです。

つまり寝違えとは首こりや肩こりなどの筋肉の疲労・緊張状態とは全く別物ということです。

それなのに場所も近いし症状も似ているからといって、筋肉が疲労してこわばっている時と同じアプローチをしてしまうと逆効果になり、痛みをひどくしたり長引かせたりすることにつながりかねません。

寝違えには、首こり肩こりに対するのと同じ療法はNGです。特に痛んでいる首を直接揉むなどは、一番してはいけない行為です。どうぞお気をつけください。

寝違えの原因は寝返りを打たなかったから!ではなぜ寝返りが打てなかったか?

でも普通に寝ていただけなのに、なぜ寝違えてしまったのでしょうか。

寝違えの原因をズバリ一言で言うと、それは「寝返りを打たなかった」からということになります。

以下に一般的に寝違えの原因とされているものを挙げていきますが、そのどれもが結局は寝返りをうまく打てなかったことにつながっていくものです。

寝違えの原因:泥酔、極度の疲労

いわゆる「爆睡」状態といいますか、気を失うに近いような形での睡眠というのは、深い睡眠がとれて身体によさそうに思われるかもしれませんが、実はそうではありません。

ここでは寝違えにフォーカスしていきますが、そのような睡眠のとり方は寝違え以外の面にも悪影響を及ぼしています。脳波も健康な睡眠とは違ってしまっており、決して身体全体にとってよいものではないのです。

寝違えの原因:身体的・精神的ストレス(肩こり、首こりを含む)

先ほども申し上げた通り、寝違えと筋肉のこりは全くの別物ではあるのですが、筋肉が緊張したままで就寝することは、寝違えの原因になります。

寝違えの原因:合わない枕

自分の後頭部から首をへて肩へとつながっていくラインと枕がつくり出している高さが極度に違っていますと、床の中での姿勢が不自然なものとなって首に負担がかかって寝違えてしまいます。

寝違えの原因:腋下神経の圧迫

 
最近では「寝違えの原因は実は脇だった」というのが俗説になっているようです。同じ側を下にして横向きの姿勢のまま寝続けて腋下神経を長時間圧迫して障害を起こしているのだと言われています。

腋下神経圧迫原因説をとった場合、その対処法としては、首が痛いからといって首に直接ではなく脇あるいは腕、肩など周辺部位に働きかけていくというアプローチ法自体は間違ったものではないと言えるでしょう。

ですが、腋下神経の圧迫が寝違えの原因であるとする説そのものについては医師などの専門家たちの間では疑問視される声も多数聞かれます。

神経系統を川の流れのようなものとして見ていくと、首の運動に関わっている筋肉群を動かしている神経は、腋下神経よりも上流にあります。

よって下流にあたる脇の神経に問題が起きたからといって、上流にまで遡って首の神経に影響が出るということはありえない、というのが専門医たちの見解です。

いずれにせよ、上記にあげた原因はすべて不自然な体勢で長時間寝続けてしまうこと、つまり「寝返りを打たなかった」ことにつながります。その結果の首回りの靭帯や筋肉の損傷、炎症=寝違えなのです。

寝返りを健やかにのびのびと打てていれば、寝違えを起こすことはないのです。

寝違えの痛みの治し方!今すぐできること、今してはいけないこと

それでは、寝違えの治療方法・治し方についてお話していきます。ただ、その前によく理解していただきたいことがあります。それは、寝違えたときに最重要となる注意は、絶対安静であるということです。

寝違えは、特に軽傷の場合には、「ちょっと首をひねっちゃったかな・・・」という程度の「軽いもの」として解釈しがちです。しかし、寝違えは筋肉や筋の炎症ですから、基本的には動かすことが禁忌とされる症状です。

寝違えの情報を知るためにインターネットサイトを見ると、ときおりストレッチやマッサージなどによって寝違えが改善できるという話が掲載されています。もちろん何らかの根拠によってそのような記事がかかれているとは思います。

ただ、一般的には寝違えを下手に動かしてしまうと、治りが遅くなる、症状が悪化するなどの弊害が見られると認識する必要があります。安静を前提とした応急処置をすることが、寝違えの自宅での治療としては推奨されます。

自宅でできる寝違えの応急処置は?

それでは、応急処置の方法について、いくつかご紹介したいと思います。

寝違えの応急処置

  • 首・肩などの患部を冷やして安静にする(横になる)
  • 首を固定する、もしくはそういう意識をもつ
  • 痛み止め・炎症止めなどの薬(鎮痛剤、消炎剤)を服用する

自分でできる寝違えの応急処置となると、この程度です。というよりも、この程度にとどめておくことが望ましいといえます。それ以上のことをすると、禁忌に触れてしまうことにもなりかねないからです。

首や肩は氷のうなどで冷却できると思いますが、背中となると、やはり冷湿布の貼付がベターでしょう。首の固定は、何か特殊な器具を用いるということではなく、あくまでも首を動かさない「意識」が大切です。

横になって安静にして落ち着いてきたら(痛みやどうすると痛むかの傾向がつかめてきたら)、早目に整形外科や整体院などの医療的機関に行って治療をしてください。お仕事や学校はそう簡単に休むことはできないと思います。

ですから仕事にしても学校にしても、できるだけ首を動かさないように注意すること、そして、絶対に無理はしないようにしていただきたいと思います。できれば、(軽度でも)寝違えの場合は欠勤・欠席することが望ましいんですけどね・・・

痛み止めの薬に関しては、もちろん一定の効果はあると思いますが、それで症状が完治する可能性は低いので、痛みが治まったからと言って安静を破るようなことがあると逆効果になります。この部分は要注意です。

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寝違えの痛みを和らげる方法:まずは冷やしましょう!

この場合だけは、痛む箇所に直接にアプローチしてOKです。

初めに強調しましたように、寝違えの痛みは炎症の痛み、熱をもった痛みです。これを温めてしまうと症状は悪化し、痛みが強くなってしまいます。

首こりの時のように血行不良や筋肉硬直を起こしているわけではないのですから、症状が似ているからといって同じ手当はいけません。どうぞお気をつけください。

寝違えの痛みを和らげる方法:ストレッチは有効、ただし首回りは避けて

ストレッチは寝違えからの回復を早めてくれます。ですが、無理して首を回すのは逆効果です。すでに損傷している靭帯や筋肉をさらに傷めてしまいます。

肩や腕など、首以外の部位のストレッチをしましょう。ストレッチ法は特別なものである必要はありません。首を大きく動かさないものであれば、普段肩こりなどに対して自分が行っているものでけっこうです。

普段ストレッチをする習慣が全くない、という方はこれを機にいくつか覚えておくのもよいかもしれませんね。

ストレッチすると今現在の寝違えの痛みがやわらぎますし、原因のところでお話ししたように肩こりなどの筋肉疲労は寝違えの原因になりますので、これからの予防にも役立ちます。

腕ふり体操もおすすめです。立って腕を前後にぶらぶらと振る、というだけのとてもシンプルで誰にでも出来る体操です。

これは気功では「スワイショウ」と呼ばれるもので、「万病に効く」「その人の今一番障害のある部分から効いてくる」などと言われています。

実際に5分ほどぶらぶらやっていますと、腕の筋肉だけでなく、肩や背中までほぐれてくるのがわかります。何だかホッとして、首の痛みまでやわらいできます。ぜひお試しください。

寝違えの痛みを和らげる方法:ツボ押し

寝違えのツボは手の甲、人差し指と中指の付け根から少し手首側に下がったところにあります。

これは「落枕(らくちん)」という名のツボですが、古来漢方では寝違えのことを「落枕」すなわち「枕から落ちること」と呼んできました。その名がついているくらいですから、寝違えの痛みにはよく効きます。

首の右側が痛んでいる時は右手の落枕を、左側が痛んでいる時は左手の落沈を、やさしくゆっくり押していきましょう。イタ気持ちいい程度まで押していったら3秒ほどそのまま押さえ、ゆっくり離します。

このツボ押しは電車の中やトイレなど、どこででもできます。一日に何度押してもだいじょうぶです。時間もお金もかかりません。手の甲には落枕以外にもたくさんのツボがあるので、落沈をはずして押したとしても何らかの健康効果はあります。

ツボなるものと遊んでみるか、くらいの気楽な気持ちでお試しください。

ツボ押し初心者には手全体をやさしくマッサージして揉みほぐすのもおすすめです。詳細な知識がなくとも自然な形で落沈を刺激できます。

寝違えの痛みを和らげる方法:脇へのアプローチもしてみよう

脇を揉んでみましょう。

すでにお話ししたとおり、腋下神経原因説には疑わしい点があるのですが、どういうわけであるのか、実際には脇を揉むと寝違えの痛みは格段にやわらぎます。(筆者体験済みです。)その原理については研究の待たれるところですが、実際に効くというもの、試してみて損はありません。

ですが、注意が必要です。脇にはリンパ節があり、人体にとっての急所の一つです。寝違えを早く治したいからといってやみくもにぐいぐい揉むのはお避けください。

【脇へのアプローチ方法】

①脇の下へもう一方の手を差し入れる→差し入れた手の親指か、こぶしを作ってこぶし全体で、脇を上方へ押し上げるようなイメージで刺激する。

  1. 脇の下へもう一方の手を差し入れる
  2. 差し入れた手を脇の下そのものより少し後方、背中側へ伸ばす
  3. 腕の付け根から背中にかけて、水掻きのようになっている部分があるのでそれをさがす
  4. 見つけたらその「水掻き」を差し入れた手でつまむようにして揉む

どちらも気持ちのよいもので、肩こりにも効きますが、最初は弱めの力から始めて、様子を見ながら揉んでみてください。

寝違えの予防法なんてあるの?まずは寝返りを打てない原因を改善する

寝違えなんて朝起きたら突然なっているものだし、予防なんてできないでしょ…?

確かに寝違えにはこれだ!というような決定的な予防法は存在しません。それにそんなに始終なるものでもないし、寝違えにならないように、なんてことばかりを気にして毎日生活していくわけにもいきませんよね。

でも思い出してください。寝違えの根本原因は、何らかの理由で上手く「寝返りを打てなかったこと」でした。であるならば、毎晩どしどし寝返りを打てばよいのではないでしょうか。

人は通常一晩の睡眠中に、自分では無意識の内に何度も寝返りを打って、その時の自分に最適の姿勢をとるよう調整し続けています。

その調整が上手くいかず、睡眠中の不自然な姿勢に気づけず朝までそのまま眠り続けてしまった時、その結果として寝違えてしまうのですから、寝返りを打てるようにしていけばいいわけです。

これはもちろん、アラームをセットしておいて夜中に何度も起きてその都度寝返りを打ちましょう、などと言っているのではありません。そんなことをしたら安眠できず、寝違えは避けられても他の病気になってしまいそうですよね。

ではどうしたらぐっすりと眠りつつ健康的に寝返りを打てるのでしょうか。それには寝返りの障害になっていたものの中で思い当たるものがあったらそれに対処していくことです。

先ほどあげた原因を一つずつ見ていき、予防法をさぐっていきましょう。

寝返りが打てない原因:泥酔、極度の疲労

毎晩、失神するかのように布団に倒れ込んで睡眠をとるのが習慣になっている方は要注意です。

泥酔や極度の疲労は睡眠中の脳波に不健康な影響を与え、自分の不自然な体勢に気づきにくい状態をつくり出しますので、近い内にまた寝違えを起こす可能性があります。

飲酒は適量にとどめましょう。あまりひどく疲れないように労働時間や労働量を調整するなどしてみてください。

寝返りが打てない原因:身体的・精神的ストレス

自分なりのストレス解消法を見つけ、ストレスはできるだけ寝床に持ち込まないようにしましょう。

寝違え対策という観点からすると、週末に遊びに行くというような大きな解消法を考えるよりも、一日の内でささやかでもよいので自分の気分を良くしてくれるようなことをするのがよいでしょう。毎晩気分よく眠りにつけるよう工夫してください。

首こり肩こりにも気をつけてください。繰り返しになりますが、寝違えと筋肉の疲労やこりは別物です。でも筋肉のこわばり(これも身体的ストレスであると言えます)をそのままにして就寝してしまうことは寝違えの原因になります。

ストレッチや風呂などで、少しでも筋肉をほぐしてから寝床に入るようにしましょう。

寝室の環境も大事です。騒音や暑い寒いなどは新たなる身体的ストレスになってしまいます。朝まで気持ちよく眠れる環境を整えてください。

寝返りが打てない原因:合わない枕

枕が合っていないのではとお感じの方は、すぐに枕を変えましょう。

一般に枕は低めにしておくのがよいとされています。 やや硬めで自分のうなじから後頭部にかけてのカーブに自然にフィットするものが最適とのことです。

サイズを測って枕をオーダーメイドしてくれる専門店もあるようです。質の良い睡眠と寝違え予防のために自分専用のオーダーメイド枕を作りに、一度専門店に出向いてみるのもいいかもしれませんね。

そんな余裕はないという方は、今家にある座布団やタオルを丸めたり重ねたりするなどして自分で作ってしまうという手もあります。

いずれにせよ、寝違えはこの枕のせいかも…、そう言えば今の枕、ちょっと高過ぎるかも…、と感じているのなら、早速今晩からその枕を使うのはやめましょう。

腋下神経の圧迫について

これまで述べた寝違えの、というより寝返りを上手く打てないことの原因となっている問題を解決できていれば、これはもう問題ではなくなりますね。

寝返りを何度ものびのびと打てていれば、同じ姿勢で寝続けて長時間にわたって腋下神経を圧迫し続けてしまうというようなこともなくなるはずです。

寝違えの痛みが長引くようなら注意したい病気

最後に注意点をいくつかあげておきます。

寝違えは早い人で一日、普通は二、三日から一週間ほどで治るものです。それ以上症状が長引くようでしたら、別の疾患の可能性がありますので病院での受診をおすすめします。

寝違えと間違えやすい他の疾患には次のようなものがあります。

寝違えが続くなら疑いたい病気:頸椎ヘルニア
この病状に即したきちんとした治療が必要になります。医師に相談してください。

寝違えが続くなら疑いたい病気:くも膜下出血
頭痛や眼の奥の痛みを伴うのが特徴です。命にかかわる大病ですのですぐに病院に行く必要があります。 

重度な寝違えは医療機関や整体院、整骨院、接骨院などの専門科で治療を!

上でも少し触れましたが、できることなら、寝違えは症状の軽重にかかわらず、お仕事や学校を休んで、特に首・肩・背中などの安静・冷却を保ちながら整形外科、整骨院などの専門科で治療をすることが望ましいです。

ただ、一般的に言えば、軽い症状の、つまりはそこまで強い痛みではない寝違えの場合、あまり病院に行くという話は聞いたことがありませんよね?あくまでもおすすめという意味では、整形外科などの専門科での治療ではあります。

とはいえ、そこまで大きな痛みではない(ガマンというほどの痛みではない)というケースでは、首などの患部の固定と安静を極力意識しつつ、少し様子を見るという考え方もアリといえばアリです。

様子を見ても症状がおさまりそうもないときは、やはり専門科に行って医師や整体師など専門家による加療と休養が必要になると判断すべきです。では、どのくらい様子を見るべきなのか、この点が難しいところです。

軽度の寝違えの経過観察期間の判断に関しては、一般的には数日(2~3日)が目安です。安静、固定、冷湿布などの応急処置をしたにもかかわらず改善が見られないときは、直ちに専門科で治療すべきです。

というのも、ほんとうに軽度な寝違えであれば、安静にさえしていれば、数日のうちに改善しないことはごくまれだからです。数日しても改善できない理由がいくつか考えられます。

その最大の理由は、ご自身が考える、あるいは感じているほど軽度な寝違えではなかったというケースです。そしてまた、確率は少なくなりますが、寝違えとは別のトラブルの可能性もないわけではありません。

以上の理由から、数日の経過観察後に改善が見られないようであれば、すぐに専門科での診察・治療が必要になるとお考えください。もちろん、はじめから強い痛みがある寝違えは、専門科に直行してください。

原則として、重度の(軽度ではない)寝違えは、専門家の手にゆだねることが大切なのです。ちなみに、整体院・整骨院などでは、アイシング、電気刺激を与える治療などが行われることが多いです。

あるいは、寝違えの部位や症状によっては鍼(はり)治療が行われることもあります。

寝違えで気付ける改善点?できれば予防しておきたいですね

皆さん、子供のようにぐっすり眠り、もっとのびのび、もっと何度も、寝返りを打ちましょう。寝違えない生活は寝返りを十分に打つ生活であり、それはまた全身を健康にしてくれる生活なのです。

今度の寝違えを単なるアンラッキーだったのだと見過ごさずに、これを機に生活を見直してみましょう。何か気づきを得て、変えたいことや変えられそうなことがあったら変えていきましょう、より健やかな毎日のために。

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