健康生活TOP 副作用 その咳、薬のせい?念のため注意すべき副作用「間質性肺炎」とは

その咳、薬のせい?念のため注意すべき副作用「間質性肺炎」とは

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薬には効果とともに、様々な副作用もあります。例えば花粉症の薬や風邪薬で眠気が出てしまったりということは、実際に経験されている方も多いかもしれません。

眠気のような副作用が起きてしまうことはよくあり、また副作用が起きていても状態によってはそのまま薬を続けてしまうこともあります。しかし中には、めったに起きないけれど起きたら危険な副作用もあります。

新しい薬を飲むようになってから急に乾いた咳が出るようになった、今まで何ともなかったのに階段を上ると息切れするようになったなどがあれば、「間質性肺炎」という副作用かもしれません。

酸素が減って…減って…?苦しい間質性肺炎の症状

肺は「肺胞」と呼ばれる小さな袋が、まるでブドウの房のように集まってできている臓器です。呼吸によって肺に入った酸素は、肺胞の薄い壁を通って血液中に取り込まれます。

逆に血液中の二酸化炭素はその薄い壁を通って肺胞側へと出て行き、その後呼吸によって体の外へと排出されます。人が生きていくために必要な酸素を取り込み、不必要になった二酸化炭素を排出するにはこの肺胞が重要な役割をしています。

しかし間質性肺炎になると、肺胞の壁やその周辺に炎症が起きてしまいます。そうなると血液中に効率よく酸素を取り込むことが難しくなってしまいます。血液中に取り込める酸素が減ってしまうと、体内を巡る酸素は減っていってしまいます。

酸素が減ると、呼吸が苦しくなって息切れしたりといったような症状が出るようになります。それでもなお炎症が続くと、肺胞の壁はますます厚く硬くなっていきます。こうなると酸素を取り込むことはもっと難しくなってしまいます。

異常に早めに気付いてすぐに治療を受ければ大丈夫ですが、進行すると命にかかわることもあるような重要な副作用なのです。なお間質性肺炎は膠原病やアスベストの吸入によっても起きてしまうことがあります。

間質性肺炎の主な症状は以下のようなものです。

息切れ

酸素をうまく取り込めないために、息切れしたり息苦しくなったりします。

今までは平気で上れていた坂道や階段なのに、急に息切れするようになったなどということがあれば気をつけてください。呼吸が苦しくなると、呼吸の回数が増えるようにもなります。

空咳

空咳と呼ばれる、乾いた痰のない咳が出るようになります。

発熱

まれですが熱が出てしまうこともあります。

息切れがしたり空咳が出る、熱もある(場合によっては熱は出ないこともあり)といったような症状が突然現れて、しかもそれが続く時には早めに病院へ行くようにしてください。

副作用が現れるまでの期間は大きく2通り

薬を使ってから副作用が現れるまでの期間は、大きくわけると2通りあります。薬を使ってすぐに1~2週間で現れる場合と、数週間~数年も経ってから現れる場合があるのです。

1~2週間で現れる場合

多くの薬では薬を使ってすぐ、1~2週間で異常が現れます。

この場合、間質性肺炎の副作用は薬に対する免疫反応が原因となって現れていると考えられます。このような形で副作用が現れる薬には様々なものがあります。代表的なものとしては、

  • 抗菌剤
  • 解熱消炎鎮痛剤
  • 漢方薬

などです。

市販の風邪薬などでも副作用が起きることがあります。注意していただきたいのは、風邪のために出てしまっている症状なのか副作用のために起きている症状なのかの違いにすぐ気付くことです。

薬を飲んでもよくならない、咳がひどくなって息切れもするようになったということがあれば、早めに病院を受診するようにしてください。

数週間~数年経って現れる場合

抗ガン剤では薬を使い始めて数週間ほどしてから、ときには数年も経ってから異常が現れます。

抗ガン剤は細胞にダメージを与えるように働きます。そのために肺の細胞も少しずつダメージを受けていってしまうのです。その状態が慢性的に続き、数週間から数年経ったころに間質性肺炎の副作用が現れます。

ただし薬によって副作用が現れるまでの期間には違いがあり、抗ガン剤でも使い始めてすぐに副作用が現れる場合もあります。

様々な薬で起きる危険あり!意外によく使用されているかも…?

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この間質性肺炎の副作用は様々な薬で起きてしまう可能性があります。抗ガン剤などだけでなく、普段ちょっと体調を崩した時に使われるような風邪薬、鎮痛剤、漢方薬などでも起きてしまうことがあるため注意が必要です。

代表的なものとしては、以下のようなものがあります。

解熱消炎鎮痛剤

  • ロキソニン
  • ボルタレン
  • カロナール

などといった、普段、熱や痛みがある時によく使われる薬でも起きてしまうことがあります。

総合感冒薬

PL顆粒といったような、喉の痛みや鼻水などがあるときによく使われる風邪薬にも注意が必要です。処方箋でもらう薬だけでなく、市販の風邪薬でも間質性肺炎の副作用が出る恐れがあります。

抗菌薬

  • クラリス
  • フロモックス

といったような、よく使われる抗菌薬でも間質性肺炎を起こしてしまう恐れがあります。

漢方薬

  • 小柴胡湯
  • 黄連解毒湯
  • 大建中湯
  • 辛夷清肺湯

などといった漢方薬は、間質性肺炎の副作用に注意が必要です。

その他の副作用の恐れがある薬

  • 抗不整脈薬
  • 抗リウマチ薬
  • インターフェロン
  • 抗ガン剤

など。以上のように、様々な薬で間質性肺炎の副作用が起きてしまう恐れがあります。どんな薬でも注意が必要でしょう。

ただこの副作用自体は非常にまれなものですので、必要以上に怖がることはありません。薬を飲むことでこのような副作用が起きることもあるのだということを、何となくでもよいので知っておいて下さい。

そして薬を飲んだのに全然症状が良くならない、発熱や空咳があって、息切れもするようになったなどということがあれば、すぐに病院へ行きましょう。その際にはお薬手帳や市販薬の場合にはその箱も持って行くようにして下さい。

薬を飲んでいる期間だけでなく、すでに薬を飲み終わっていてもその後に症状が出てしまうこともあります。念のため注意しましょう。

特に気をつけるべき人がいる!間質性肺炎の危険性が高い人の特徴

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あらゆる薬で、突然起きてしまうかもしれない間質性肺炎の副作用ですが、特に起きてしまう危険が高いという人もいます。

  • 年齢60歳以上である
  • 以前に間質性肺炎や肺繊維症などの肺の病気をしている
  • 肺の手術をしている
  • 呼吸機能が低下してしまっている
  • 腎障害がある など

以上のような人は、念のため気を付けるようにしておいてください。

間質性肺炎はまれにしか起きないような副作用ですが、風邪薬や鎮痛剤など非常に身近な薬でも起きてしまうことのある副作用です。現れる症状は風邪とも似ているため、風邪がなかなか治らないと勘違いしてしまう危険もあります。

特に市販の風邪薬を、治らないからと長々続けてしまっては問題です。市販薬を使っても治りが悪いと思った時には、すぐに病院を受診するようにしてください。風邪以外の原因で症状が出ているかもしれません。

心配し過ぎることはありませんが、このようなことが起きることもあるということを知っておいてください。そして息切れ、空咳、発熱などの症状が現れた際には、すぐに病院へ行くようにしましょう。

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