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潔癖症or綺麗好きチェック!潔癖症になる原因と5つの治し方

ドアノブに触れない人

身の回りや自分自身を清潔に保つことはとても良いことですね。でも、清潔さにこだわりすぎて社会生活が窮屈になるのであれば、少し問題かもしれません。

執拗に清潔さへこだわる、いわゆる「潔癖症」は、単純にきれい好きの延長と考えてはいけない場合があります。潔癖症ときれい好きは何が違うのでしょうか?「症」と付くくらいですから、潔癖症は病気なのでしょうか?

症状や治し方など、潔癖症について詳しく取り上げます。

こんな人は潔癖症?執拗に清潔さにこだわる潔癖症の特徴

皆さんの周りに潔癖症と思われる人がいるでしょうか? それとも、この記事を読んでいるあなたは潔癖症なのでしょうか? そもそも、潔癖症とはどういうことをいうのでしょう。まずは、日常生活における潔癖症の人の典型的な特徴をあげてみましょう。

  • 世の中どこもかしこもバイキンだらけだと思う
  • 水道の蛇口には直接触れない
  • 電車やバスの手すりやつり革は絶対につかまない
  • 公共のトイレの便座は除菌しなくては座れない
  • エレベーターのボタンに触れない
  • お金に触れない
  • 犬や猫など動物に触れない
  • ファミレスのコップでは水が飲めない
  • にぎり寿司が食べられない(他人が手で握るから)
  • 大皿料理をじか箸で分けることが許せない
  • 自分が掃除(除菌)したところしか清潔だと信用できない

このように、潔癖症の人は自分以外のあらゆるものが不潔だと思い込んでいます。あるいは、不潔であることに対して不安や恐怖すら感じています。

潔癖症の人はこうした心の状態で日常生活を送っています。これでは社会生活が円滑に行なえなくなる場面が出てくるのも当然といえるでしょう。

潔癖症ときれい好きの違いは?清潔を気にする度合い

潔癖症という言葉は、一般に幅広く使われているので、潔癖症自体が病気を表わしているとはいえません。潔癖症は、単にきれい好きの代名詞としても使われますし、病的な意味での潔癖症という意味も含まれます。意味としてちょっと曖昧な言葉なのです。

きれい好きと潔癖症との違いは、清潔に対するこだわりの度合いの違いと考えることができます。

1.きれい好き

2.とてもきれい好き

3.極度なきれい好き

4.病的なきれい好き(潔癖症)

このうち、1、2は一般的な意味での”きれい好き”の範疇なのでとくに問題はありません。3は、きれい好きと潔癖症との境目の状態で注意が必要。4は病的な意味でのきれい好き、つまり潔癖症ということになります。

きれい好きは、自分の身なりや周囲の状態が清潔であることを好む性格といえますが、潔癖症はきれい好きが度を越えて、清潔でなければ不安という状態や不潔であることに対して恐怖の気持ちが沸き上がるほどの状態といえます。

潔癖症は病気なのか!?潔癖症と強迫性障害

きれい好きの度合いを超えた”病的な潔癖症”は、専門的には強迫性障害という病気の1つと考えられます。

強迫性障害とは、何らかの対象とすることがらに対して、異常なほど不安や心配を感じたり、「絶対に~でなければいけない」という強いこだわりの感情を持つ障害といえます。

その不快な感情を打ち消そうとして、特定の行動を繰り返さずにいられなくなるのです。

例えば、外出する時に、きちんと戸締りをしたか、ガスの栓を閉め忘れていないか、電気を消したか、洗濯物を取り込んだか……、と次から次へと心配ごとが頭に浮かび、何回も家に確認しに戻る行動が強迫性障害の確認強迫という症状です。

また、机の上の文房具を置く位置がいつも同じでないと気がすまないばかりか、その角度や置きかたが1ミリでもズレていると、気持ちがイライラしてしかたがない、というような場合も、強迫性障害の不完全強迫(正確さ・対称性)という症状です。

その他にも、健康であるにも関わらず、自分は何かの病気に犯されているのではないかと受診を繰り返す病気強迫や、自分の体臭を気にしすぎる臭気強迫、方角や運勢、迷信などにこだわりすぎる縁起強迫など強迫性障害にはさまざまなパターンがあります。

潔癖症も、強迫性障害の1つ不潔強迫という症状にあてはまるのです。さらに悪いことに、強迫性障害は1つのこだわりの要素(これを強迫観念といいます)があると、他の要素に飛び火をして症状が重複する場合が多いのです。

つまり、不潔強迫(潔癖症)があると、確認強迫や不完全強迫など他の要素によって起こる強迫障害が重複して起こりやすくなるのです。

潔癖症はそれだけでも社会生活が窮屈になる場合も多いのですが、さらに他の障害が重なれば、一層社会生活を円滑に送ることは難しくなるでしょう。潔癖症は潔癖症だけで済まなくなるのが、強迫性障害の怖いところなのです。

潔癖症の原因は?幼児期の母親の影響が大きい

潔癖症が起こる原因2つ考えられます。1つは、脳の機能異常です。潔癖症は強迫性障害の1つですが、強迫性障害が起こるのは、脳の中のセロトニンという物質が不足したり、脳の中で分泌のバランスが悪くなることによって起こると考えられています。

セロトニンが不足すると、不安や恐怖を感じる気持ちが増大するため、ちょっとしたことが、とても不安に感じるようになるためです。

もう1つは、幼児期の母親の影響です。幼児期に母親から、とにかく汚くしてはいけない、いつもきれいでピカピカでなければいけない、と厳しく教えられた子供ほど潔癖症になりやすい、という分析があります。

幼児時期の母親は絶対的な権力ですから、幼児にとっては、理由などなくても、とにかく清潔にしていなければならない、清潔でなければ自分を否定されるという一種のトラウマのようなものが生じると考えられます。

あるいは、たとえ母親が常識的な清潔さを求めていたとしても、子供への教育のバランスが悪ければ、相対的に子供が清潔であることを過大に評価し、子供にとっては清潔であることが、自分にとって何より重要なことと認識される場合もあります。

こうした幼児期に母親から受ける体験やトラウマが、大人になっても払拭できない場合、潔癖症の症状として現れるのです。

また、潔癖症の人の母親は、先述した、2とてもきれい好きか、3極度なきれい好き、であることが多いことや、頑固でこだわりが強い性格の母親が多いようです。

潔癖症の人は、ある日突然、潔癖症になるのではなく、親の神経質さやこだわりの強さが子供に刷り込まれたことが、大きな原因と考えられるのです。

最近はテレビコマーシャルの影響も

最近、除菌用品を宣伝するテレビコマーシャルを見かけることが多くなりました。ベッドやソファー、衣類などに見えないバイキンが付着していて、シュッと一吹きするだけでバイキンが死んでしまう……、というような宣伝です。

こうしたコマーシャルは少し誇張しているようにも感じます。(実際に、ものすごく小さな文字で「※これはイメージです」と書いてあります)もちろん、商品を売るための宣伝ですから、一つの手法でしょうが、あまり深刻に考えすぎないほうが良いと思います。

実は最近、こうしたTVCFをきっかけにして潔癖症になる人が増えています。目には見えないバイキンをイメージ化しているので、想像力が豊かな人ほど身の周りのあらゆるバイキンが目に浮かぶようです。ある意味洗脳のようなものかもしれません。

元々宣伝とはイメージ作りですから、宣伝活動を悪くいうわけにもいきませんが、情報を鵜呑みにせず、自分の頭で物事を考え、判断する力をつけなければいけない時代なのかもしれません。

このまま窮屈に生き続けますか?潔癖症を克服する方法

潔癖症は、放っておくと他の強迫障害を重複して発症する危険があります。身の周りを除菌しすぎることによって細菌に触れる機会が減り、免疫力が低下することも指摘されています。また何よりも、いつも窮屈に生きなければならなくなります。

こうした問題を防ぐためにも、極度のきれい好きや病的な潔癖症は、どうにかして克服する必要があります。

幸い、潔癖症は先天的な異常によるものではなく、母親の影響や周囲から受ける情報などの影響によって起こるので、克服できないことはありません。

潔癖症を克服する方法1.不潔であることへの不安や恐怖に打ち勝つ

どんな治療でも、本人に治そうという意欲がなければ上手くいきません。潔癖症の人は、不潔さにとても敏感で、常に意識が張り詰めているため精神的にかなり疲れています。他の人より生活上の不便を感じたり苦労したりすることも多いのです。

また、潔癖症であることによって起こる職場や学校での人間関係、恋愛や結婚など将来のことなど、さまざまな問題に悩んでいることでしょう。潔癖症であることによる生きにくさを感じているのであれば、やはり克服する努力をしなければなりません。

潔癖症を克服するために、自分でできる方法の中で、もっとも効果があると考えられるのは、不潔に対する恐怖や不安を克服することです。不潔だと怖い、不潔だと不安でしかたがない、という感情を克服することです。

潔癖症の人は、不潔に対する恐怖や不安から一時的に逃れるために、手を何度も洗ったり、除菌シートで拭くことばかりやってしまいます。それは、実はおまじないのようなもので、本当は意味がないことです。

触ると気持ちが悪いもの、例えばドアノブとかつり革とか、そういうものに触れて気持ちが悪いかもしれませんが、耐える訓練をするのです。これを専門的には暴露療法といいます。つらい状況のなかにあえて身を投じ、その状況に慣れる訓練をするのです。

人間はどんな環境でも、しばらくいると慣れてくるものです。一定の時間が経過するとその環境に順応することを、馴化(じゅんか)といいます。

水道の蛇口を除菌せず素手で触り回してみる、エレベーターのボタンを押してみる、電車のつり革をつかんでみる、手洗いは30秒だけ……というような、今まで不安に思っていたことに耐える努力をしてみるのです。

これまで不安を感じていた状況に身をさらしてみると、それをしたことによって何かの感染症にかかるわけでもなく、とくに不都合な問題が生じるわけでもないことが、だんだんと実感できるはずです。

それほど恐れることはない、不安に思うこともない、と少しずつ感じるようになれば、潔癖症も徐々に改善していきます。

潔癖症を克服する方法2.完ぺき主義を見直し70点でいいと考える

潔癖症の人は、何事にもこだわりが強く、何でも完璧に行わないと気がすまない完ぺき主義の傾向があります。どんなことにも「~でなければいけない」という意識がとても強いのです。

何事もしっかり確認するのはあたりまえ、整理整頓もあたりまえ、清潔にするのもあたりまえ……、確かにその通りなのですが、問題はそのあたりまえのことに常に100点でなければいけない、100点でなければ0点と同じと考えてしまうことです。

でも、本当にすべてのことに100点満点でなければいけないのでしょうか? 書類や文具の位置が多少ずれていても、仕事や学業に大きな支障があるとは言い切れません。食器の位置が多少ずれていても、食事の味や栄養は変わりません。

清潔にすることも同じで、必ずしも100点満点でなければいけないこともありません。100点でなければ0点と同じということもありません。

手洗いを完璧にできなくても、手を洗っていないことにはなりません。掃除をした後で、髪の毛が1本落ちていたとしても、掃除をしていないわけではありません。バイ菌が1つ残らずいなくならなければ、不潔だということも言い切れません。

潔癖症を克服するには、何事も70点で合格というように合格ラインを少し下げることが必要です。目標を高くすることは大切ですが、そのために社会生活が窮屈になるなら本末転倒です。世の中、すべてを完璧にこなすことなど、そもそも不可能です。

「~でなければいけない」というこだわりの意識を強く持ちすぎると、あれもこれもと次々に、しなければいけないことが増えていきます。そのため、こだわりの要素となる強迫観念が増え、ますます”生きにくさ”を感じることになります。

そもそも、すべてを完璧にすることには、無理があるのです。すべてを完璧にこなしている人などいないでしょう。100点でなくても、70点で合格で良いのです。

不潔だと気になることが10個あれば、そのうち3つは無理やりにでも、あえて0点にしてみることが大切です。おそらく0点にしたからといって、何かの問題が起こることはありません。「少しくらいズボラでも死ぬことはない」と少し大らかに考えてみましょう。

潔癖症を克服する方法3.潔癖症を忘れられる楽しいことに没頭する

誰でも好きなことを夢中になってやっているときは、他のことを忘れて没頭できるものです。趣味でも旅行でも食事でも、それをやっているときは潔癖症のことを忘れるようなことに打ち込むことも効果があります。

そして、好きなことをしているときには、多少気になることでも平気だったというイメージを作ることが大切です。潔癖の不安を超えるほどの楽しみを見つけることも、潔癖症を克服するステップになります。

潔癖症を克服する方法4.潔癖症の自助グループに参加する

潔癖症を克服するように努力していると、当然、不安や恐怖、気持ち悪さの感情が沸いてきます。それは、潔癖症でない人には簡単に理解できるものではないでしょう。

しかし、同じように潔癖症で苦しみ、潔癖症克服の努力をしている人なら共感できることもあるはずです。全国には、潔癖症で悩む人たちの自助グループというものがあります。そうしたグループ活動に参加し、悩みを共有することも良い方法です。

悩みを共有し同じ努力をしている人がいれば、励みにもなるはずです。自分だけ、たった1人で悩んでいることはないのです。

また、各地にある社会福祉事務所や、市などの精神保健福祉士に相談してアドバイスを受けることもできます。

潔癖症を克服する方法5.心を軽くする薬を利用する

潔癖症の人は、身の周りを除菌し清潔にすることはあたりまえのことで、自分の行動は何も間違っていないと考えているはずです。自分は正しいことをしているのに、なぜ他の人は無頓着なのか理解できないことも多いでしょう。

そうしたジレンマに苛まれることによって、心のゆとりがなくなり、神経が過敏になり、うつ病や他の心身症を患うことも多いといえます。また、潔癖症克服の過程で、心の不安が増して耐え切れない気持ちが起こることもあります。

こうした場合、専門家に相談し、心を軽くする薬を利用することも必要になります。潔癖症は強迫性障害の1つだと述べましたが、本人にしてみれば、あたりまえのことをしているだけで、自分が病気だといわれることには納得ができないかもしれません。

ですから、あくまでも相談に行くのであって、治療を受けるという言い方は適切でない場合もあります。自分は正しいことをしているのに、病気だと言われると自己を否定されるように感じることもあります。

病気ではないけれども、”心を軽くする”というように考えれば、専門医の敷居も高くはならないでしょう。

どんな薬を使うかは主治医の判断によりますが、セロトニンの分泌を高める薬が処方されることが多いようです。専門医のカウンセリングを受ければ、潔癖症の克服にも力を貸してくれるはずです。

潔癖症は単に性格の問題ではなく、強迫性障害の1つだと考えることで克服の方向性が見えてきます。自分の頑固さを少し緩めて、他の人からのアドバイスを受け入れる勇気を持つことも大切です。

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