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妊婦さん必読!妊娠中の飲酒はたとえ少量でも胎児に障害を残す

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大人になると付き合いでやプライベートでお酒を飲む機会が多いですね。生活習慣の変化に伴い、最近では若い女性にもお酒を飲む方が増えてきました。

「妊娠中のお酒は厳禁」このことはすでにご存じだと思います。しかし、その具体的な危険性についてはよく知らない人も多いのではないでしょうか。

健康日本21(国民的健康運動)では2022年までに妊娠中の飲酒を0%にすることを目標に設定しました。また近年、米小児科学会も妊娠中のアルコール摂取は例え少量であっても絶対にダメ」との勧告を出しました。

しかし日本ではまだ妊娠中の飲酒による胎児への悪影響があまり現実的なものとして知られていないため様々なトラブルが起きています。

お母さんが摂取したアルコールはそのまま胎盤を通して赤ちゃんへと送られてしまいます。小さな身体の赤ちゃんはまだ免疫もないのでお母さんよりも長く、深く酔っぱらうことになり大きなダメージを受けます。

未成年の飲酒が未熟な体に悪影響を及ぼすといわれていますが、まだ生まれてもない小さな存在にとってこのことがどれだけの悪影響を与えるかは計り知れません。

禁酒はお酒が大好きな方には辛いと思いますが、これから説明する危険性をしっかり把握し、誘惑をきっぱり断ち切ることが母親になった方の役目と言えます。

では今から実際、アルコールが胎児にどのような影響が及ぶのかを詳しく説明します。

妊娠中の飲酒が原因で起こる、胎児性アルコール症候群とは?

なぜ妊娠中の飲酒が危険なのでしょうか。その理由は、お母さんが飲んだお酒のアルコール成分がお腹の中の赤ちゃんに悪影響を与え、胎児性アルコール症候群を発症してしまう危険性があるからです。

「胎児性アルコール症候群」とは、赤ちゃんに発症する先天性疾患のことを言います。

お母さんがアルコールを摂取すると、へその緒や胎盤を通して赤ちゃんに直接届いてしまいます。胎児の未熟な肝臓にはまだアルコール分解能力がほぼありませんので体内に長時間アルコールが残り、その結果発育に様々な影響を与えてしまいます。

胎児性アルコール症候群を患った赤ちゃんの症状としては形態異常や知能障害などがあり、大人になっても重度の行動障害が見られることもあります。

そうなれば子どもに一生の試練を背負わせることになるかも知れません。

行動障害、容姿への影響など…胎児性アルコール症候群の症状について

胎児性アルコール症候群の症状を詳しく見ていきましょう。症状は大きく分けて3つです。

  1. 発育の遅れ
  2. 中枢神経の異常
  3. 容姿への影響

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

(1)発育の遅れ 

子宮内での発育遅延。母体にいる時から通常の5~10%ほど小さく、生まれてからも低体重、低身長などの症状が出る。

(2)中枢神経系の異常

不注意、コミュニケーション能力の欠如、運動障害、精神遅滞、注意力・判断力の問題や学習障害などを含む行動障害。

物覚えが悪いという比較的軽いものから善悪の区別がつかないゆえに社会的に非合理・自己破滅的な行動をとるものまである。

具体的には犯罪・暴力・依存など。最悪の場合は自殺してしまケースもある。また視覚、聴覚に問題が起こることもある。

(3)容姿への影響

  • 顔全体が平たい顔つきになる
  • 小頭症(通常より頭の鉢回りが5%程短い)
  • 眼球が小さく目の横幅も狭いため、黒目の瞳孔部分しか開かない
  • 極端に大きな蒙古ひだ
  • 小顎症(成長するにつれてかみ合わせが悪くなり下あごが大きく発達する)
  • 上唇がまっすぐで薄い
  • 鼻梁がほぼ見られず、小さく短い鼻
  • 耳の位置は下の方で、後ろに反り返る形をしている
  • 鼻と上唇の間隔が長く、縦溝(人中)がない。

他に心臓、骨、腎臓などに影響を与えることもあります。

しかしこの胎児性アルコール症候群の典型的な特徴は主に行動障害にありますので、発育の遅れや容姿への影響など見た目に症状が見られない場合も多くあります。

胎児性アルコール症候群はお酒を飲まなければ100%予防できる

胎児性アルコール症候群は治療法が確立されていない怖い病気ですが、お母さん自身が妊娠中にお酒を飲まなければ100%予防できる先天性疾患です。

その他の先天性障害には防ぐことができない原因不明のものも多いのですが、お母さんの心がけ次第で”100%”予防ができるというのは安心できる要素ではないでしょうか。

少し飲むだけなら問題ないと思っている方も多いようですが、いくら少しだとしても飲めばそれだけ発症のリスクは上がり、100%予防という確実な安心に傷がつきます。

余計な心配を少しであっても増やすよりは覚悟を決めきっぱりやめて、赤ちゃんと会える日を迎えたいですよね。

胎児性アルコール症候群の予防には妊娠中から授乳期にかけて全期間の飲酒が確実です。しっかりと予防して、この世に生まれてくる赤ちゃんのリスクを回避しましょう。

少量の飲酒でも影響があることに変わりはない

一般的には飲酒量が多いほど、胎児性アルコール症候群になるリスクは高まると言われています。なので少量の飲酒なら妊娠中であっても問題ないという情報を見たことがあるかも知れませんが、そんなことは決してありません。

アルコール耐性は

  • アルコール分解能力
  • 体格
  • 年齢

といった要素によって個人差が激しいため、安全とされている飲酒量も全員に当てはまるものではありません。

”少量”として発表されている分量もそれは欧米で言われていることであり、特に体格が小さくお酒に弱い人種である日本人女性に適応できるものではありません。

実際に少量のアルコール摂取でも胎児性アルコール症候群が発生した事例もあり、医学的に大丈夫だという安全域の証明などは何も確立されていないのです。

毎日いくら少量だから大丈夫だと言って飲んでいれば、まったく飲まなかった場合に比べ、胎児性アルコール症候群が発生する確立は何倍も高くなることは確かです。

また妊娠期間の時期により危険性が低くなると言うこともありません。

妊娠初期(特に妊娠2か月めあたり)は絶対過敏期と言われており、この時期の飲酒は胎児の容姿、骨、神経、脳や各器官形成に影響を及ぼします。

妊娠中期~後期の飲酒は脳などの中枢神経に影響を及ぼし発達障害などを引き起こす場合があります。

このように赤ちゃんはお腹の中にいる間ずっとお母さんの摂取した栄養により成長し続けているので、妊娠全期間を通してお酒を飲むべきではありません。

胎児性アルコール症候群はお母さんの徹底した禁酒により100%防げるものですが、安全基準値内であっても飲酒をした場合、胎児性アルコール症候群が発症しない保障はなくなります。

都合のいい情報に甘えず、赤ちゃんにとってのリスクを減らせるのは自分だけだということを自覚して禁酒に取り組みましょう。

高齢出産になるほど胎児性アルコール症候群の発症率は高まるという統計もあります。

長年日常的にアルコールを摂取している人はその分卵子などの生殖細胞に影響を受けている場合が多いので妊娠中のアルコール摂取による症状が出やすくなります。

なので35歳以上で出産する方は特に注意が必要となります。

料理に使われているアルコールは加熱などで対応しよう

アルコールを確実に避けるとなると、料理に入っているアルコールも気になってきます。

実際、美味しい料理にはアルコールやそれを含む調味料が使われていることは多くあります。

しかしみりんや料理酒などを使う場合であっても、加熱されていれば妊娠中に食べても問題はありません。

アルコールは非常に蒸発しやすい性質のため、調理中の熱によりどんどん蒸発されます。アルコールは約80度の火で十分飛んでしまうので、普通に調理するのであれば心配せず利用できます。

心配な方は一煮立ちさせて蒸気が出てきたら少し長めに沸騰を保ち蒸発させましょう。

また酢の物や和え物など火を使わない料理に使用する場合は”煮切り”をすれば安心です。

煮切りと言うのは、鍋に調味料を入れ沸騰させアルコールを蒸発させることをいいます。これを冷ましてから料理に使いましょう。

大さじ1など少量しか必要ない場合はレンジを使ってでも簡単にできます。少し大きめの器に調味料を入れ、600Wで1分ほど加熱しましょう。レンジから器を出しにおいを嗅いでみてアルコールのにおいがしなければ完成です。

注意したいのが洋菓子。基本的に香りづけに使われていることが多いので加熱していません。

ブランデーなどをたっぷり使ったしっとり系のお菓子などを大量に、または定期的に食べることは避けましょう。

意外なところで栄養ドリンクやドレッシングにもアルコールが含まれているものもあります。なので購入するときはきちんとアルコール含有量をチェックしてからにしましょう。

その他、酒粕や甘酒、奈良漬けにもアルコールが含まれています。甘酒は米麹で作られたものなら完全ノンアルコールなので問題はありません。

ノンアルコールビールには2種類ある?完全アルコールフリーを選ぼう

とはいえ本当にお酒が好きで、妊娠中~授乳期まで含め約2年間もお酒が飲めないなんて辛い・・・そんなときに代替品として思いつくのがノンアルコールビールだと思います。

しかし中には”ノンアルコールビール”と謳っているにもかかわらず、アルコールが含まれている商品も多くあります。

実は、例えアルコールが入っていてもアルコール度数が1%未満なら「ノンアルコール」と謳うことができてしまうのです。

ですのでアルコール0だと思い込んで安心して何本も飲んでいたら普通のビール1本分相当のアルコールを摂取していた、ということがないように注意してください。

どうしても飲みたい方は、アルコール0.00%の完全アルコールフリーのものを選びましょう。

そういったものなら普通の炭酸飲料やジュースを飲んだことと変わりないので身体へのアルコールの影響は一切ありません。

表示がカロリーやコレステロールの数字などでごちゃごちゃしてわかりにくい商品もありますが、「アルコール0.00%」という表記をしっかりとチェックして商品を選びましょう。

アルコール度数0.00%でも気になる添加物

しかし完全にアルコールフリーのものならいくらでも飲んでいいかとなると、そうとも言い切れません。

ノンアルコールビールには内臓に負担をかけるたくさんの添加物などが含まれていることがあります。アルコールを使っていないぶん、糖分が多めに使われていることもあるのです。

ただでさえ妊娠中は血糖値が上がりやすく太りやすい傾向にあるので、ノンアルコールビールの糖質とカロリーの過剰摂取は気になるところ。しかし糖質が気になるからとカロリーゼロのものを選ぶとすると付き物なのが人工甘味料です。

人工甘味料を摂取すると血糖値を急激に下げるため空腹感を作り出し、太りやすい体質へと促進してしまう可能性があり、そのうえ依存性もあるため次々に甘いものが食べたくなったりと不安要素は少なくありません。

妊娠糖尿病にも気を付けたいこの期間中にはできるだけ避けたい添加物の一つです。

今回は人工甘味料を例に出しましたが、その他にもノンアルコールビールには様々な添加物が含まれていることが多いです。

完全ノンアルコールビールにも短所があるため、我慢できるのならやはり妊娠中はおすすめしません。

でももしお酒が大好きで妊娠期間の禁酒が本当に辛い!とストレスを抱えるくらいなら、しっかりアルコール0.00%と確認できた本物のノンアルコールビールをたまに1本飲むくらいでしたら特に問題はありません。

妊娠超初期に気が付かないうちに飲酒しちゃった!でも気付いてからが大切

妊娠はつわりや生理の遅れなどの兆候が現れるまで気付かないことがとても多いです。

妊娠3か月目くらいまで気付かない場合も多いので妊娠に気付かずお酒を飲んでしまい、妊娠に気付いてから「大変だ!」と慌てる方も多いのではないでしょうか。

飲んでしまったものは仕方ありません。妊娠に気付く前に大量の飲酒をしてしまってもそれ以降は一切禁酒し、元気な赤ちゃんを生んでいる方はたくさんいらっしゃいますので落ち込まないで下さい。

あとは後悔するより今後妊娠中の飲酒が与える赤ちゃんへの影響をしっかり認識し、一切飲まないよう心を入れ替えることの方がずっと重要なことです。

しかし、妊娠初期は心臓、器官、手足、目、鼻などの主要機関の形成時期なので重要な器官だということは確かです。お母さんがまだ妊娠に気付いていない妊娠1週目から赤ちゃんの身体は作られ始めています。

妊娠の可能性がある場合または妊活中であるということならば、できれば妊娠前からアルコールを控えることがやはり赤ちゃんにとっては一番安全です。

少なくとも妊娠がわかったら、その瞬間から自分が摂取したものは赤ちゃんも摂取したことになるという意識を持ちましょう。

またもちろん、妊娠中期~後期にかけても赤ちゃんがお腹の中にいる間、赤ちゃんはお母さんの摂取した栄養を頼りに日々成長しています。なので妊娠に気付いた時点でそれ以降はしっかりと管理していきましょう。

赤ちゃんはずっとお母さんが口にしたもので育ちます。

妊娠に気付かず飲酒していたことを嘆くのではなく、気付いたときからきっぱりと禁酒することが重要です!

妊娠の可能性がある、妊娠の希望がある場合もできるだけお酒は控えてくださいね。赤ちゃんのためです。

授乳期もアルコールは禁止!飲んでしまったら時間を空けて

出産が終わり、さあアルコール解禁!と言うわけにはいきません。まだ赤ちゃんはお母さんから栄養をもらうため、授乳が必要となります。

授乳期間中のお母さんがアルコールを摂取した場合、そのアルコールが血中へと流れます。

母乳はお母さんの血液からできているため、それを飲んだ赤ちゃんにも同時にお酒を飲ませることになってしまいます。

赤ちゃんの消化器官はまだまだ未熟でアルコールを分解・消化する力もないため、脳および全身に大きなダメージを受けることになります。

海外では大量の飲酒をした直後に授乳した結果、赤ちゃんが急性アルコール中毒になり亡くなってしまった報告例もありますので、出産後も油断は禁物です。

授乳後に変わった様子がなくても症状はいつ発症するがわかりません。勝手に「これくらいなら大丈夫」と判断せず、出産後もしばらくは引き続き禁酒することが大切です。

本当は飲まないことが一番なのですが、もし授乳期間中にお酒を飲んでしまった場合は必ず粉ミルクを使用しましょう。

そして次の母乳は最低でも飲酒後から9時間以上、できれば24時間ほど空けてから行いましょう。間違っても飲酒直後の授乳は絶対にやめましょう!

飲酒後の母乳は飲んでから9時間以上、できれば24時間空けて、というのはしっかり覚えておきましょうね。

甘えが一生の後悔にならないように!あなたの選択で悲劇を防げる

お腹の中の赤ちゃんにとってお母さんはすべての頼りです。お母さんが摂取したものが赤ちゃんの身体のすべてを作ります。

お酒が大好きだった人ほど禁酒は大きな問題かも知れませんが、少量なら構わないという情報に甘え飲酒した結果、万が一赤ちゃんに何かあったときの後悔は考えただけで苦しいものです。

そんな後悔は今、あなたの選択によって防ぐことができます。

たまに見かける

  • 妊娠超初期のアルコールは問題なし
  • 少量なら影響は出ない

などの情報は厚生労働省などで正式に認められたものでは決してありません。発生しない保障はないのです。

「安全基準値を守っていたのに赤ちゃんが胎児性アルコール症候群になってしまった!」ということになっても誰も責任はとってくれません。

そんなときに責任を取るのはお母さんと、なにも罪のない赤ちゃんです。

また妊娠中の飲酒は流産や死産の原因になる可能性もあります。

妊娠中は色々な我慢が付き物ですが、日々お腹の中ですくすく成長している赤ちゃんの命を、健康を守れるのはお母さんだけです。多少の我慢は子どもを持った母としての責任だと思います。頑張って乗り越えましょう。

周りに妊娠中の方がいる場合は、少量であっても決してすすめないようにして下さいね。是非後悔のないよう、赤ちゃんと共に素晴らしい妊娠期間を過ごしてほしいと思います。

キャラクター紹介
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