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対人恐怖症で仕事ができない人へ!セルフチェック方法と克服法

職場で対人関係に不安を覚える女性

最近のニュースを見ていると昔にはなかったような事件を見かけることがあります。「ストーカー」「無差別」など特に目的や強い意思のない事件が多く、多くが犯人は社会から隔絶された環境にいるようです。

人間は集団で生活する生き物であり、その中で秩序を構築することで種を守ってきました。しかし、何らかの要因で集団生活に対して拒否反応(アレルギー)が出たとしたら、それはその環境下では生きていけなくなるでしょう。

その意味で考えてみると、もともと人間の脳は他人を好意的に見るように作られているはずです。

近年、「人間嫌い」を訴える人が増加しており、中には「対人恐怖症」の症状まで見られるそうです。

対人恐怖症は仕事や日常生活に大きな弊害をもたらす原因になり、放置すると重篤な病気へ進行することもあります。恐ろしい結末もある対人恐怖症について紹介します。

ある日突然のように他人が苦手になる…”嫌い”の感情とは

幼児の頃から他人が苦手な人はまずいないでしょう。生まれてから大切に育てられた子供は、母親や父親に対して全幅の信頼を持っています。生まれてすぐに「私の母親ちょっと苦手だわぁ」なんて考えている赤ちゃんがいたらびっくりですよね。

子供は興味や好奇心で社会性を身に付けている

子供も生まれてから2歳~3歳になると、母親の手から離れて周りの社会に対して大きな興味を懐きます。今まで滑り台で満足していたのが、周りで遊んでいる子供のことを意識したり、公園の外の世界に出たがったりするのもそのためです。

また自分と同じくらいの子供に対して話かけて友達を作りだすのもこの頃ですね。

つまり、人間には生まれながらの「人間嫌い」はいないのです。特に初めて社会に出る幼児には、苦手意識などはなく「興味」や「好奇心」が先行して、他人に対する意識は小さいと思われます。

嫌いの感情は恐怖心がもたらす

それでは幼児はどのようにして嫌いな感情を構築するのでしょうか?その大きなきっかけは「恐怖心」です。例えば好奇心で近づいた犬に吠えられて大きな恐怖心を持った子供は、その後も犬に対して恐怖心を持ち続けます。

道路に飛び出して車にひかれそうになった場合では、車や車の多い道路に対して恐怖心が植え付けられてしまいます。

子供にとって恐怖心は明快な心理です。ただ「怖い」のですから…。

そしてこの犬や車が人だったらどうでしょうか?幼児の頃に大人から虐待を受けた子供は、成長しても他人に対して警戒心を持つことが多いようです。またその症状が突然表れることも珍しくはありません。

つまりこれは「トラウマ」が蘇った状態なのです。

子供は好奇心が一杯で警戒心など持ちあわせていません。人間嫌いは経験がもたらす感情で、生まれながらのものではないのです。

人間嫌いとトラウマの関係を探る

よくテレビなどで「私のトラウマは…」とか「彼女のトラウマが原因だったのです」などのコメントを聞くことがありますが、トラウマとは一体何なのでしょうか?トラウマについて理解しましょう。

トラウマは心に負った傷のようなもの

若い人の中には何か失敗が起こる度に、「もうっトラウマになっちゃうよ」などとトラウマと言う言葉を連発しています。

聞いている私からすると「そんなにトラウマがある人生っていったい…何!」って思いますが、本来のトラウマの意味を理解していない様子が伺えます。

トラウマとは「内外的な要因により、精神的肉体的な衝撃を受けることで、長期にわたる精神的負荷となる」状態を意味しており、そのことに対して否定的な意識を持ってしまうことです。

つまり上記した連発するトラウマはあくまで単なる「思い出」であって、失敗をした思い出を持ったに過ぎません。あくまでトラウマはその出来事によって心に傷を負った状態であり、同じことに対して拒否反応を示します。

例えば車の事故でトラウマを負った人は、車に乗るは勿論、「見る」「近づく」ことも避けたくなります。無理して車に乗ると身体中が緊張してしまい、頭痛や吐き気などの不調を起こすこともあるでしょう。

このようにトラウマとはその出来事だけではなく、その後も起こる拒否反応まで含めた言葉なのです。

トラウマとPTSDは似ている病気だった

トラウマは「心的外傷」と呼ばれる症状であり、中には気づかない間に蓄積されている場合もあります。特に幼児期の記憶を忘れることは多いのですが、それが急にフラッシュバックとなって持続的に意識を支配することがあります。

これは「急性ストレス障害」の発症であり、これが長期間続くことで「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」となります。

湾岸戦争やその後の中東における戦争において、アメリカ帰還兵に多く見られるPTSDは、衝撃的な記憶が突然蘇ることで発症する精神的ストレスによって引き起こされます。

戦争では自分の命を狙われる恐怖体験や、仲間の死亡などの強い刺激が脳に蓄積されます。

極度の緊張下では気が付かないのですが、脳はこれらの刺激を少しずつ蓄積しています。そして戦争から帰国後、普通に生活していると突然当時の記憶が蘇り、当時のストレスで心が一杯になってしまうのです。

PTSDの症状はパニックや睡眠障害などの「精神不安」です。トラウマは悪化するとPTSDになる可能性のあるものです。決して簡単な問題ではないことを理解しましょう。

記憶は無くなっていない…引き出せないだけ

皆さんは子供の頃の記憶を覚えていますか?私のように中年を過ぎてしまうと、もう子供の頃の記憶は殆どありません。幼稚園の先生やクラスの友達など、全く記憶に入っていないようです。

また小学校低学年の頃の記憶もほぼ無いと言ってよいでしょう。記憶が残っていてもせいぜい小学校高学年からであり、それも断片的な記憶しかないのです。

しかし本当に全ての記憶が無いのかと言いますとそれは違うようで、例えば幼児の頃に行ったことのある場所を訪れると、何となく記憶が蘇ることもあります。

また味覚もそうです。私は北海道生まれなのですが、それは幼児期のみでほとんどを関東で過ごしてきました。そして30年も過ぎて北海道である食べ物を食べた時に急に記憶が蘇ったのです。

つまり、記憶には「蓄積(記憶)」と「引き出し」があり、蓄積されていても普段はアクセスされておらず記憶はありません。しかし、ちょっとしたきっかけがあれば、記憶は蘇り当時のことを思い出すのです。

心の傷も同じで「もう忘れた」「気にならない」と思っても、トラウマとなって心の奥底に記憶されています。人間の脳は本当に忘れることなど、なかなかできないのです。

トラウマは人間が嫌いになる原因だった

トラウマで人間嫌いが発症する主な原因を考えてみると、やはり幼少期のトラウマが原因であることが多いようです。人間嫌いになる主な要因を紹介します。

  • 親による育児放棄
  • 幼児虐待
  • いじめ、仲間はずれ
  • 人が怒られている様子を見ている
  • 過保護で親から離れず育てられた
  • その他

この中は育児放棄やいじめなどの幼児経験がありますが、反対に過保護で他人との接触を避けた生活においても、それが原因になることがあります。つまり他人と接触しないことが、他人に対する恐怖心を植え付けてしまうのです。

大人になって普通に仕事をしてちょっとしたミスで注意を受けたとします。いつもあることですが、何かのきっかけで子供の頃に受けたいじめをフラッシュバックさせてしまいました。

そうなると注意されることが怖くなり、仕事ができなくなります。また他人に対していつも警戒心を持つようになってしまい、人を避けて人間嫌いになってしまうのです。

トラウマは消えない心の傷と言ってよいでしょう。忘れたと思ってもちょっとしたきっかけで簡単に蘇るのです。

若い世代に対人恐怖症が増加している

人間嫌いは「単に人が嫌い」なのではなく、他人を避けるようになることが特徴です。皆さんは「対人恐怖症」を知っていますか?人間嫌いの一種とも言えるこの病気が若い世代を中心に増加しているそうです。

対人恐怖症は日本人に特に多い病気だ

「Taijin kyofusho symptoms」これは病気の正式名称で、ローマ字表記で「対人恐怖症」と描かれています。つまりこの病気では世界においても「タイジンキョウフショウ」と呼ばれており、ある意味でメイドイン・ジャパンの一員とも言えます。

この病気の最大の特徴は日本人に多く発症が見られるところで、海外では稀にしか見られない病気です。精神疾患でもある対人恐怖症は、進行すると引きこもりやうつ病の要因にもなることから、安易に考えることは危険です。

近年では若い世代を中心に増加傾向と言われており、これからも増加することが懸念されています。

日本人に多い理由は「恥」の文化が原因か?

対人恐怖症は日本人に多く見られる病気ですが、その原因こそが日本が誇る精神文化の一つである「恥の文化」です。日本人は道徳を重んじる国民性が強く、武士の時代から「恥を知る」ことに重きを置いてきました。

幼少時においても「恥ずかしいことは止めなさい」「お行儀よくしなさい」「マナーを守るように」と教えられてきた日本人は、ある意味で恥に対して大きなトラウマを抱えています。

何かやってもそれを見ている人の心情を察してしまい、自分で「恥ずかしい」と勝手に考えてしまいます。

まあぁこれらは日本人の特筆であり、世界に誇れる文化の一つだと私は思いますが、心情を察する力がトラウマを生んでいる可能性も否定できませんよね。

テレビのニュースなどで外国人がギャーギャー自分の要求を突き付けている様子を見ていて、共感できる日本人は少ないのではないでしょうか?多くの日本人はその行為を恥と考え、同じ状況に陥ってもそのようなことを行うことはないでしょう。

しかし反対に他人に対する心遣いは、他人との距離を開けることにもなります。そして他人と上手く接することができない対人恐怖症の原因にもなるのです。

文化依存症候群は国や民族、文化において発症が見られる精神疾患であり、対人恐怖症は日本においての文化依存症候群に含まれています。つまり日本人は対人恐怖症になりやすい国民性だと理解するようにしましょう。
日本の相手を思いやる恥の文化は素晴らしものです。しかし欧米人からみると積極性に欠けると思われているのも事実ですね、残念ながら…。

対人恐怖症の症状には様々なものがある

対人恐怖症は日本人に多く見られる精神疾患ですが、その症状には様々なものが見られます。しかし、一律にあてはまるのが人前に出ることが関係していることです。対人恐怖症の症状について解説します。

他人からの視線が怖い他者視線恐怖症

普段私達も生活していて他人の視線が気になることがありますよね?誰かに見られている気配を感じたり、見つめられている感じを受けたりしますが、大抵は杞憂であって特に問題はありません。

しかし対人恐怖症では他人からの視線が気になって仕方がなくなります。他人と話していても相手の視線が気になって、話に集中することができなくなります。

またスーパーで買い物をしていても、行き交う客が全て自分をジロジロ見ているようにも感じてしまうのです。これは「視線恐怖症」と言って、他人の視線により恐怖を感じてしまう症状です。

他人の視線が恐ろしくなり、対人接触を避ける結果で対人恐怖症を発症させてしまいます。

自分の視線が気になってしまう自己視線恐怖症

主に他人と接触している時に、自分の視線をどこへ持っていけばよいのか解らなくなります。特に地下鉄などの交通機関では、目の置き場が解らなくなりちょっとしたパニックを起こすこともあります。

また他人と話している時に、「自分の視線が相手に悪い印象を与えている」と勝手に思い込んでしまい、相手を見ることができなくなる「正視恐怖症」もあります。

相手の気持ちを慮る日本人独自の症状かもしれませんね。

顔が真っ赤に!女性に多く見られる赤面恐怖症

昔から「ほっぺたの赤い女の子」は何となく可愛いイメージがありますが、大人になってまで顔が赤いとそうは言っていられません。

人前に出て緊張から血圧が上がり、顔に赤みがかかるのは誰にでもあることです。脈拍が上がり心臓もドキドキしてきて、身体も熱くなり汗をかくこともあるでしょう。

しかし、これらは緊張した時の当たり前の反応であり、交感神経が無意識下で身体を制御していたのです。

つまり緊張状態は身体にとって危険を察知した状態であり、危険をスムーズに対処できるように血流を早めて筋肉を動きやすくしていたのですね。

赤面は血圧が上がり、血流が促進されたことで起きる症状であり、それ自体が対人恐怖症と関係のあるものではありません。

しかし、赤面することを恥じてしまい、それによって他人との接触を避けるようになったらどうでしょうか?

「赤面恐怖症」は赤面することではなく、赤面することを恥じてしまい他人との接触を避けることで、対人恐怖症を発症させてしまうものです。

きっかけは誰にでも起こる顔が赤くなった状態を指摘された経験が多く、「また顔が赤くなったらどうしよう…」と思い込んでしまうことで発症してしまいます。この症状は大部分が女性であることはこれが理由です。

私の友人にも顔が赤い人がいますが、彼は単なる大酒飲みで赤面恐怖症とは関係がありません。「顔が赤いよ!」って言ったら「ヒャヒャヒャ」と笑っていましたが、彼は赤面恐怖症になることはないでしょう。

人前での表情が気になる表情恐怖症

自分が相手にどのような印象を持たれているのかは気になる部分ですが、なかなかそれを聞くには抵抗があります。古くからの友人であれば気楽に聞くことも可能ですが、付き合いの浅い人ではちょっと難しいですよね。

「表情恐怖症」は自分が相手にしている表情が気になってしまいます。「自然な表情か?」「与える印象は?」など気になってしまい、どんどん表情が硬くなってしまいます。

また笑顔の表情が気になってしまう「笑顔恐怖症」では、無理に笑顔を作り出そうとしてぎこちない笑顔になってしまいます。

他人に対する印象を良くしたいことから自分の表情が気になる表情恐怖症は、上手くできないことで他人との接触を避けてしまい対人恐怖症になってしまうのです。

コンプレックスが原因の醜形恐怖症

人間だれもが身体的コンプレックスを持っています。「鼻がヤダ」「顎がキライ」「おでこが広い」…など特に女性には自分の身体に不満を持っていることは少なくないようですが、これが行き過ぎると「醜形恐怖症」となります。

テレビでも普通に綺麗な女性が「自分はブス」と話している光景を目にしますが、これはどうゆうことなのでしょうか?大半は謙遜なのかな?とは思いますが、そうではない人も中にはいそうです。

醜形恐怖症では実際はどうかではなく、自分の容姿に自信がないことがきっかけになるのです。容姿に自信がないことから人前に出るのが恥ずかしく、人間関係を築くことが苦手になります。

さらに冗談で「ブスだなぁ~」など言われただけで、引き篭もってしまいます。そして自分に自信がなくなり、最終的に対人恐怖症となってしまうのです。

他人との会話に対して恐怖を感じてしまう

他人との会話に対して恐怖を感じてしまう症状があります。

一生懸命話していても相手は興味を持っておらず、話しても意味の無いように感じてしまったり、電話で話していても内容が整理できなかったりすることで会話に恐怖を感じてしまいます。

また以前喧嘩をした人と話す時に、「また自分の話で喧嘩になる」と思ってしまい、自分の言葉が気になって上手く話せなくなることもあります。

このような人は会話に対して不得意な意識を持つことが多く、少しずつ他人との会話から避けるようになってしまいます。そして会話することに恐怖を感じてしまうことから、対人恐怖症へと進行してしまうのです。

身体的特徴により恐怖を感じてしまう

人間は生まれながらに様々な身体的特徴を持っています。中には「吃音症(きつおんしょう)」など会話に関するものあり、スムーズに自分の言いたいことを言えないこともあります。

吃音症とはいわゆる「どもり症状」であり、話していても途中で詰まってしまい同じ言葉を繰り返してしまう特徴があります。この症状を恥ずかしいと考えている人も多く、それが他人との接触を抑制しています。
また、汗が多く出る「多汗症」、匂いが気になる「ワキガ」、オナラで出やすい「放屁症」なども同じく、他人との接触を避ける原因になります。

これらの症状を持っていると他人と話をしていても、相手に気づかれないかが気になって話に集中できず、結果的に他人を遠ざけてしまいます。そしてそれが対人恐怖症になるのです。

対人恐怖症の症状は様々です。しかし他人との接触に恐怖を覚えることは一致しています。

若い世代に増加中なのが性別による恐怖症

当たり前ですが人間には男性、女性との性別があります。この違いにより表れるのが性別による恐怖症で以下の2つに分類されます。

  • 女性恐怖症
  • 男性恐怖症

少子化の原因の一つとも考えられる女性恐怖症

一時期「鬼嫁」がブームとなっていましたが、女性に対して恐怖を感じている若い男性が増加しているそうです。「草食男子」などと呼ばれている彼らは、積極的に女性と関わることをせずに自分の世界を満喫しているようです。

女性恐怖症では単に女性の近くにいるだけでは症状は発症せず、一対一の関係を構築することで表れてきます。女性恐怖症における症状を紹介します。

  • 手や身体が震えてしまう
  • 汗が止まらなくなる
  • 言葉が上手く出ない
  • ソワソワイライラしてしまう
  • 話が一方的になる
  • その他

大勢の場では問題がなく話せても、一対一の状況では仕事であっても上手くコミュニケーションを取ることができなくなり、仕事に影響が出てしまうこともあります。

女性に対して警戒心を持つことが原因であり、その要因は過去のトラウマにあります。

子供の頃の家庭環境や学校生活が主な要因になりますが、思春期時代にプライドを女性に傷つけられたことが原因になることも多いようです。

日本は超高齢化社会に突入しており、少子化が大きな社会問題になっています。女性恐怖症が増加するとますます少子化が増加することも懸念されており、草食ではなく肉食男子が増えることを期待したいですね。

男性恐怖症は過去のトラウマが一番の原因

女性恐怖症同じく女性が男性に恐怖を感じるのが「男性恐怖症」です。男性の前に立つと言葉も出ずに恐怖心が表れてしまいます。また電車などで男性の側に立つのも辛く、少し触れるだけで鳥肌ができてしまうのです。

男性恐怖症においてもトラウマがその原因になります。子供の頃に小学校で男の子にいじめられた経験のある女性は、男性恐怖症に陥りやすいと考えられています。

また家庭での虐待や男性からの性的暴行が要因となることが珍しくありません。男性恐怖症の症状を紹介します。

  • 男性と話す時に顔が赤くなってしまう(赤面症状)
  • 男性の身体と軽く接触するだけで恐怖を感じる
  • 近くに男性がいるだけで恐怖を感じる
  • 男性の声を聞くだけで恐怖を感じる
  • 男性のいる空間から逃げ出したくなる
  • 男性から攻撃される不安が常にある
  • その他

男性恐怖症ではパニックを起こすこともあり、特に電車で近くに男性がいるケースでは電車に乗ることもできずに、会社を休まざるを得ない状況になってしまいます。

女性、男性恐怖症では精神的な負担も大きな要因

女性、男性恐怖症ではトラウマが発症原因になりますが、それは子供の頃の経験だけではありません。例えば異性の交際によるトラブルで、女性、男性恐怖症が生まれることが多くあります。

今風で言えば「二股交際」「三股交際」などがきっかけで、相手に不信感を持ちそれが女性、男性恐怖症に発展することはよくあることです。

「A子は金目当て」とか「B男は浮気ばっかり」などの話は、本来個人的な資質の問題ですよね。しかし、中にはこれを「女は金目当て」とか「男は浮気ばっかり」と個人ではなく、性別でくくってしまうことで恐怖症の原因になることがあるのです。

そうなるとその状況が辛ければ辛いほど不信感は増し、女性、男性恐怖症が発症しても何ら不思議ではありません。

少子化は社会問題として注目されています。性別による恐怖症は少子化対策の中でも重要な位置にあると思います。

仕事が上手くいかない貴方は対人恐怖症かも

これまで説明してきた対人恐怖症ですが、その症状には強い弱いがあります。つまり発症している全ての人が、他人との接触を拒否している訳ではなく、普通に行動している人も大勢います。

しかし最近他人が煩わしく仕事に支障が出ているなら、それは対人恐怖症かもしれません。対人恐怖症が起こると身体の中でどのような異常が起きているのでしょうか?また早期に症状を発見する方法を考えてみます。

幸福のホルモン「セロトニン」が心を安定させていた

人間には「怒り」「喜び」「悲しみ」などの感情がありますが、このような感情は脳がコントロールして作られています。

中でも「喜び」「幸福感」「満足感」などの感情には、「セロトニン」と呼ばれる脳内物質が大きく関与しているのです。

脳は神経細胞間で情報を伝達することで、感情のコントロールを行っています。この時、各神経細胞をつなぐ役割を果たすのが「神経伝達物質」であり、中でも三大神経伝達物質は重要な働きを行っています。

三大神経伝達物質セロトニンドーパミンノルアドレナリン

  1. ドーパミン:快感を増幅させる
  2. ノルアドレナリン:神経を高ぶらせる
  3. セロトニン:心の安定をはかる

例えば人間は興奮したり、怒ったりした時には、脳内でノルアドレナリンが分泌されます。またギャンブルで勝った時にはドーパミンの分泌がみられるのです。

ドーパミンは快感を得られる物質で、その意味では「脳内麻薬」とも呼ばれており、これが様々な依存症の原因と考えられています。

つまり、パチンコで勝つと脳内ではドーパミンやノルアドレナリンが活発に分泌され、それが興奮と快感を生んでいます。

これが「パチンコ依存症」の原因であり、パチンコよりも脳内物質であるドーパミンとノルアドレナリンに対して依存していたのです。

そしてセロトニンの登場です。セロトニンは興奮した脳を鎮めて、精神状態を安定させる働きがあります。過剰に分泌されたドーパミンやノルアドレナリンの作用を抑えて、脳の興奮状態を抑えて心のバランスを安定させるのですね。

ある出来事で急に怒りが湧いてきても少し間を開けることで気持ちが落ち着くことがありますよね。これは脳内でセロトニンが分泌されて、ノルアドレナリンなどの働きを抑制してくれたおかげなのです。

反対になかなか怒りが治まらない人は、もしかしたらセロトニンの分泌に異常があるかもしれません。セロトニンは「幸福のホルモン」とも呼ばれており、心を安定させることに重要な働きを行っていたのです。

そしてこのセロトニンの不足が対人恐怖症の原因の一つと指摘されています。

セロトニンの分泌異常が対人恐怖症の原因

海外での調査によると人間関係が苦手な人の中には、セロトニンの分泌が少ないとの報告があります。

セロトニンの分泌が少ないと心が安定しにくく、「相手を疑う」「威嚇されていると感じる」「自分に好意を持っていないと感じる」などの感情を持ってしまいます。

そうなると他人との接触を避けることになり、対人恐怖症になってしまうのです。

またセロトニンの不足は不安を増長させてしまう原因であり、「あがり症」「うつ病」「パニック症候群」などの発症を引き起こすこともあります。

対人恐怖症は長い間その人の性格であり、努力で改善できると言われてきましたが、そうではなく中には脳内神経伝達物質の異常によって起こる病気も含まれていたのです。

対人恐怖症のセルフチェックをしてみよう

以上のことから対人恐怖症は「精神的なストレス」「脳内神経伝達物質の不足」が主な原因です。そしてそれが起こりやすい人にもある特徴があります

  • 神経質
  • 完璧主義(潔癖症)
  • 人見知り
  • 繊細で傷つきやすい(心が弱い)
  • 自己評価が低い
  • マイナス思考
  • 思い込みが激しい
  • その他

このような性格の人は対人恐怖症を発症しやすいか、もしかしたら既に発症しているかもしれません。そこでセルフチェックを行って対人恐怖症の早期発見を行ってみましょう。

対人恐怖症セルフチェック

  1. 人見知りが強い
  2. 人前に出ると強い緊張を覚える
  3. 人前に出ると顔の表情が固くなる
  4. 人前に出ると身体の筋肉が固くなる
  5. 人と話すのが怖い
  6. 一対一で向かい合うのが怖い
  7. 人と視線を合わせられない
  8. 人の視線が怖い
  9. 自分の視線が他人を不快にしている
  10. 人前で顔が赤くなるのが怖い
  11. 人前で汗をかくのが怖い
  12. 人前で声が出ないことが怖い
  13. 人前でどもることが怖い
  14. 人前で字を書くのが怖い
  15. 自分は他人と比較して劣っている
  16. 自分の顔は醜い
  17. 自分の体臭が気になる
  18. 他人は自分を悪く言っているように感じる
  19. 他人と食事することが怖い
  20. 人前で音を出す(オナラ、お腹の音など)ことが怖い

このチェックリストは1つでも該当すると対人恐怖症の恐れがあります。しかし、中にはマナー的な項目も含まれています。誰でも他人の前でオナラなんかしたくないですよね。

問題はこの項目を強く感じるかであって、「オナラを他人の前でしたくない」感情は正常であっても、それが理由で「人と会いたくない」となるのは対人恐怖症の可能性があります。

特に3つ以上該当する人は注意が必要であり、

  • 精神科
  • 心療内科
  • メンタルクリニック

などで診察を受けることをオススメします。

対人恐怖症は悪化する前に対策を行うのが大切です。そのためにはセルフチェックで定期的な確認を行いましょう。

対人恐怖症を克服するためにできること

それでは対人恐怖症を克服するにはどのような方法があるのでしょうか?対人恐怖症を改善させるためには、精神面のケアと薬剤での治療の療法が重要です。

セロトニンの分泌異常には薬物療法を使用して改善をはかる

セロトニンの分泌異常が見られる場合には、脳内にあるセロトニンの量を増加させる薬物を使用します。

対人恐怖症を改善させるセロトニン再取り込み阻害薬の働き

セロトニンの量を増加させる薬

  • セロトニン再取り込み阻害薬
  • セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬

セロトニンは分泌されると量を調整するために、神経細胞に取り込まれてしまう特性があります。再取り込み阻害薬はこの取り込みを阻害することで、セロトニンの量を増加させる薬です。

ただし、セロトニンが増え過ぎても悪影響が出るために、量については医師の判断が重要になります。

薬物治療は効果が高く一部の症状には即効性も見られます。しかし、これらの薬剤はうつ病にも使用される薬であり、長期の服用は脳に悪影響を与える可能性も否定できません。

あくまで精神的な治療と併用して行うことが大切です。

精神面をケアするための心理療法

医師や臨床心理士、カウンセラーによる心理療法は、対人恐怖症の根本原因を探る上で重要な作業です。カウンセリングにより過去のトラウマや経験を知ることは、心の傷を取り除くきっかけになるからです。

中でも「認知行動療法」は物事の見方を変えることで、正しい見方(認知)へ導くことが目的です。対人恐怖症の患者は物事を否定的に判断してしまう癖がついており、他人の視線が自分に向いていると思い込むのもそのためです。

しかし視線が自分ではなく、別の物に向いていることをきちんと認識すれば、他人の視線に恐怖を覚えることもありません。

このような認知行動の修正には時間がかかりますが、少しずつ改善させることで対人恐怖症を克服できる可能性もあります。

また認知行動が修正されることで、脳にかかるストレスが大幅に削減されることも考えられます。そうなると神経伝達物質も正常になり、セロトニン不足も改善させる効果が期待できます。

心理療法ではカウンセラーとの相性も大切です。心を治療するのですから信頼出来ない人に、全てを曝け出すことなどできませんよね。相性に疑問がある場合はカウンセラーの変更や、病院をかえることも重要な判断となります。

対人恐怖症の治療で薬物療法を嫌がる患者も多いそうです。しかし、神経伝達物質の異常は、心理療法だけでは改善は難いでしょう。薬物療法が最も効果的です。

対人恐怖症でも自分に自信を持つことが大切

対人恐怖症は「社交(社会)不安障害」の一種とも言われており、社会の中での社交性に問題が出ると考えられています。しかし、社交性がないから社会性もないのかと言えば、私はそうではないと考えています。

確かに対人関係は社会で生活するためには避けては通れないもので、社交性がないことが人生に影響を与えることもあるでしょう。

しかし人生は人それぞれ、必ず他人と交わって生活する必要はないのです。「オペレーター」「仕分け作業」「ライター」…人と接することが少ない仕事なんていくらでもあります。

まず注意したいのは、病気と言うものは無理をすることで悪化してしまい、一度悪化してしまうとなかなか治らないと言う事実です。

対人恐怖症も病気であり無理に人間関係を続けることで、悪化してしまい重篤な精神疾患に発展してしまう可能性があるのです。

そして自分に自信を持つことも大切です。一人でできることにチャレンジしてみて下さい。毎日10km歩いたり、資格の試験を受けたりするのもよいですね。

チャレンジする心は自信につながり、きっと他人に対しての恐怖心を抑えてくれるでしょう。

対人恐怖症を治すには時間がかかります。まずは無理して他人と接するのでなく、自分を磨いて自信をつけるようにしてはいかがでしょうか?

実は私もあまり人混みや人間関係が好きでなく、自宅でライターとして作業を行っています。他人を怖いと思ったことはないので対人恐怖症ではないと思いますが、「対人面倒くさい症」ではあるかもしれませんね。

でもね…犬は好きですよ!

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