健康生活TOP 変形性関節症 サプリで軟骨再生は無理!より効果的な食事ポイントと運動法5つ

サプリで軟骨再生は無理!より効果的な食事ポイントと運動法5つ

shutterstock_1710212872

ヒアルロン酸、グルコサミン、コンドロイチン硫酸、そして最近話題のプロテオグリカン。いずれも軟骨再生や痛みの軽減などの効果を謳って、変形性膝関節症の改善を求めるサプリとして売られています。

しかし残念なことに、口から取り入れるサプリメントやお薬では、軟骨の再生は不可能だと言われているのが現状です。それどころか、肝炎や糖尿病といった副作用まで起こる恐れがあるので注意しなければなりません!

変形性膝関節症

shutterstock_1678515622
この病気は中高年の女性に多い病気です。もちろん男性にも珍しくなく、女性全体の半分程度以上の患者数が確認されています。

他の病気やけがによって引き起こされるものを除けば、原因は肥満、加齢、筋力低下です。

膝は身体の中でも最も過酷な荷重のかかる場所と言っても良いでしょう。例えば腰椎の場合、1本の背骨に上半身全体の荷重がかかるわけですが、腹筋と背筋と言う大きな筋肉によって支えられていますし、可動範囲もそれほど大きくありません。

一方、膝は腰の下、骨盤や太もも、内臓の下半分の重量まで合わせた重さを2ヶ所で支えている上、ほぼ二つ折りになるまで足を曲げ伸ばしできるほど動く範囲の広い関節です。

ですので、運動不足や加齢によって膝をサポートする筋肉が衰えたり、肥満によって荷重が増えたりすると傷んでくると言うわけです。

酷くなるまで自覚症状がない

この病気は、最初軟骨組織が傷んでくるところからスタートします。膝には大腿骨の端を覆う軟骨、脛骨の端を覆う軟骨の2ヶ所の膝軟骨、その間にある2枚の半月板と言う軟骨組織があります。

軟骨組織には血管も神経も通っていません。ですので軟骨が傷んできたとしても、症状が進んで周囲の組織を含めた関節炎を起こし痛みが出るまで、自覚症状がないのも特徴と言えるでしょう。

最初のうちは歩き出しや階段の昇り降りで膝が痛む程度ですが、そのうち膝に水がたまると言われる症状が見られるようになります。

それがさらに進むと歩行困難と言うことになりますが、多くの方は膝の痛みで歩きにくくなった段階で受診されることが多いようですね。

治療にはヒアルロン酸

さまざまな治療方法がありますが、手術を行わない場合、それ以上悪化させないようにと言う保存療法と言うことになります。

この場合、ヒアルロン酸が用いられることも多いようです。ただし内服ではなく、膝関節にヒアルロン酸を直接注射するという手法です。

関節の中を満たしている関節液には、本来ヒアルロン酸が豊富に含まれています。それが不足してきているのを、注射によって補うという考え方の治療です。

しかしながら、ヒアルロン酸を注射したからと言って軟骨が再生するわけではなく、飽くまでそれ以上の悪化を避けるのが目的です。

ですので、この方法で効果が出ない場合は手術適応と言うことになるでしょう。

軟骨の成分とサプリの関係…どうして効果が無い?

今のところ、軟骨成分に関して、サプリなどでよく見かける物質は主に4種類です。

  • ヒアルロン酸
  • コンドロイチン硫酸
  • グルコサミン
  • プロテオグリカン

それぞれについて見てみましょう。

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は、ムコ多糖と呼ばれるグループのうち、唯一硫酸基を持たない物質です。

医療現場でよく使われているのがヒアルロン酸ですね。先にお話ししたように傷んだ関節に直接注射することによって、潤滑機能が衰えた関節液の品質を元に戻し、痛みを和らげるものです。

軟骨の成分でもありますが、注射で補充したとしても膝軟骨を修復できることはないとされています。

多くの栄養素は分子量数十~数百のサイズにまで消化されて吸収されますが、このヒアルロン酸は分子量百万以上と言う非常に大きな分子で、これを口から食べたとしてもそのままでは吸収できません。

したがって、口から摂ったヒアルロン酸は吸収される段階ではヒアルロン酸ではなくなっていると言うことですね。

コンドロイチン硫酸

コンドロイチン硫酸はムコ多糖のなかで、硫酸基を持つ物の一つです。

これも医療現場で使われる薬ですが、関節に直接注射することによって関節痛や五十肩、腰痛症の治療に用いられています。

あるいは、目薬として角膜保護のために用いられることもあるようですね。

コンドロイチン硫酸も分子量の大きな物質ですが、放射性マーカーをつけて調べたところ、低分子量化したものが食べた量の1割程度吸収されたかもしれないという実験結果も出ています。

ですので、なんらかの吸収メカニズムがあるのかもしれませんが、関節に届いていると言う実験結果は見当たりません。

グルコサミン

グルコサミンは先にお話しした二つの物質とは異なり、およそ180と言う小さな分子量の物質ですので、口から食べるときちんとそのまま小腸で吸収されます。

グルコサミンはヒアルロン酸などのムコ多糖の成分でもあります。ですので、ヒアルロン酸が消化吸収される際、一部はこのグルコサミンになっているとも考えられます。

そうしたことから、変形性膝関節症にも有効ではないかと考えられていましたが、多くの患者さんへの経口投与実験から、効果は否定されたようです。

プロテオグリカン

膝関節症などへの効果を期待したサプリで、最近ちょっと目立つようになってきたのがこのプロテオグリカンです。

しかしながら、このプロテオグリカン、そもそもヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などの複数の物質が結合した超高分子なのです。

ですから、とてもそのままでは吸収できそうにないですし、吸収されたとしても、中身はこれまでの物と大差なさそうです。

それでも、何らかの効果があることを期待しての実験は続けられているようですが、現在のところ特に目立った結果は得られていないみたいですね。

手術は避けたい!…だからサプリに逃げる?

でも、できれば手術のようなリスクを伴う治療を受けずに、注射や経口薬だけで治療をしたいと願う人は少なくないでしょう。

お医者様は、物理学的・生理学的に経口薬が効かないことをご存知ですから、患者さんにその事実を告げられるわけです。

しかし、患者さんにしてみれば、期待した治療を行ってくれないから、ヤブ医者だと自分に言い聞かせることでサプリなどに逃げ道を求める訳です。

確かに、現在の医療システムに問題がないとは思いませんが、お医者様をヤブ扱いしたところで、物理法則や生理学的な事実が変化するわけではありません。

肥満が膝関節症につながる可能性大!

最初にお話しした通り、この病気は肥満や筋力低下によって引き起こされている部分が少なくありません。ですので、それを解消することが一番効果的な治療方法なのです。

自分はやせているから大丈夫などと安心しないでくださいね。むしろ最近話題のサルコベニア肥満が膝関節症につながる可能性が高いのです。

サルコベニア肥満は、体重の重さではなく、骨格筋の量を基準にした肥満度の考え方です。

男性で骨格筋率28%未満、女性で22%未満ぐらいがこれにあてはまり、男性で32%未満、女性で25%未満くらいが予備軍と言えるでしょう。

骨格筋が少ないと膝関節を支える大腿部の筋肉も弱く、関節に直接荷重がかかってしまうために早く傷んでしまいます。

もちろん、体重が重すぎても膝関節にかかる負担は大きいものがあります。ですので、常に体重と筋肉量を意識するような生活を心がけましょう。

お手持ちの体重計に骨格筋率を測定する機能が付いていない場合、体脂肪率で判断するのも一つの方法です。

  • 男性で18%程度、最悪でも20%未満
  • 女性で27%程度、最悪でも30%未満

をキープしましょう。

体重についてはBMIで22程度がベスト、一応20~24くらいの範囲に収まるようにコントロールしましょうね。

軽ければいいというものではありません。体重だけを気にする人がサルコベニア肥満に陥りやすいんですよ。

筋肉は脂肪の1.2倍以上重いのです。ですから見た目の体重だけを減らそうと思うと、運動せずに筋肉を落としてしまうのが手っ取り早いんですが、そうすると見事にやせ型の肥満体が出来上がるわけです。

そしてそれは加齢による変形性膝関節症の一番手っ取り早い発病方法なのです。

治療は運動と食事で!

関節軟骨を増やすことができないなら、膝を支える筋肉を増やすしかありません。ならば、たんぱく質を食べて運動するのがベストです!他の要素にも気をつけて生活習慣を見直しましょう。

効果的なカンタン運動法5つ

shutterstock_1688803522
一番は運動です。ただし、膝を痛めているか傷めるのが目前に迫った状態で、スクワットなどをやるのはもってのほかです。

・仰向けに寝て、ひざの裏に巻いたタオルを入れ、膝でそれを押しつぶすようにする運動

・仰向けに寝て、片膝を曲げ、伸ばしたままの方の脚を、床から少し持ち上げてキープする運動

・片肘をついて、横向きに寝る。頭は肘をついた手の上、上の脚を曲げて、下の脚を伸ばしたまま身体の内側へ持ち上げる運動

・壁に両手をついて、つま先立ちになってしばらくキープ、そして戻すことを繰り返す運動

・仰向けに寝て、両足を伸ばし、つま先を伸ばしてキープ、逆に反らしてキープを繰り返す運動

このような運動を取り入れてみましょう。膝痛の体操として、もっといろんな種類のものがありますから、ご自分に合った気持ちのいいものを探してみてください。

また、接骨院や整形外科でも膝の痛みに対応する運動療法の案内はあると思いますので、是非チェックしてみてくださいね。

食べ物のコントロールはバランスと炭水化物がポイント

shutterstock_1488210052
どうしても変形性膝関節症が気になる年齢になると、食べ物があっさりとした炭水化物系に偏ってきます。これがまたこの病気を悪くする原因なんですよね。

運動はあまりせずに、炭水化物を食べて、肉や魚が少なくなる。これはもう、見事にサルコベニア肥満の製造方法です。

運動をしないと筋肉が減ります。筋肉が減ると、消費カロリーが少ない上にたんぱく質の必要性も減るので、ダイエット意識とも相まってカロリーの高い肉類を避けてしまいます。

そうなると体重は維持できますが、炭水化物は一番早く中性脂肪になる原料ですから、どんどん肥満化を進めてしまうことになるのです。

  • たまご
  • 乳製品
  • 魚介類

をバランスよく食べて、お米やパンは控えめにしましょう。野菜はいも類を除き、調味料の塩分や油に注意しておけばいくら食べてもOKです。

このように対策することが、注射やお薬、ましてや健康食品のようなものよりずっと有効ですよ。

健康食品の副作用

健康食品と言っても、ある特定の物質をたくさん集中してとるわけですから、場合によっては健康に悪影響をもたらします。

比較的副作用の少ないムコ多糖系の健康食品ですが、それでもある程度の危険性は知っておいた方がいいでしょう。

糖尿病はグルコサミンを避けて

グルコサミンはグルコース(ブドウ糖)と名前が似てますよね。実はグルコサミンはブドウ糖の構造が一部アミノ基に置き換わった糖質なんです。

糖質とはいっても、既にブドウ糖ではありませんので、食べたからと言ってそのまま血糖値に反映されるものではありません。しかし、糖尿病やその予備軍の人にとっては危険性を示す実験結果が出ていますので注意してください。

糖尿病の人がグルコサミンを長期連用した場合、血糖値が上がってしまいます。また、インスリン抵抗性が悪化したという結果も得られています。健康な人には特に問題ないようです。

ですので、糖尿病と診断されたことのある人はグルコサミンは避けた方が賢明だと言えるでしょう。

アレルギー反応がでる3つの成分

  • グルコサミン
  • コンドロイチン硫酸
  • ヒアルロン酸

はアレルギー反応をもたらすことがあると報告されています。主なものは薬剤性肺炎や皮膚の疾患です。

特に甲殻類アレルギーのある人は注意が必要なようです。

肝障害をおこしてしまう3つの成分

  • グルコサミン
  • コンドロイチン硫酸
  • ヒアルロン酸

は肝障害の被害事例があると報告されています。いずれも摂取をやめたら治ったそうです。

プロテオグリカンは明確な研究報告がない

プロテオグリカンについては効果効能も副作用も、今のところ事例が充分に集まっていないようで、まだほとんど研究報告などは見当たりません。

いずれにせよ、確実なのは生活習慣の改善!これは治療にも予防にも言えることです。食生活を見直して軽い運動を取り入れれば、辛い思いをしなくても済むかもしれないのです。今日、今このときから始めてみましょうね。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る