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急激な体重増加は危険!怪しい病気6つとそれぞれの対処法

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通常の食生活を送っていれば、急に痩せたり太ったりすることは滅多にないはずです。しかし病気にかかると、体の機能が低下して急激に体重が減少してしまう場合があります。

またその逆で、体重が急激に増加してしまう病気も存在するのです。単なる肥満との違いは?なぜ体重が増加してしまうのか?

急激に体重が増加したら疑いたい6つの病気について説明していきます。

少食でも太る!女性に多い「甲状腺機能低下症・橋本病」

少食にも関わらず急激に体重が増加する女性の中には、しばしば「甲状腺機能低下症」にかかっている人がいます。

甲状腺機能低下症は、首にある甲状腺という臓器の機能が低下してしまう病気です。甲状腺の病気は男性より女性に多く、甲状腺機能低下症は成人女性に2~5%の頻度で発症しているといわれています。

甲状腺は甲状腺ホルモンを分泌することで、食べ物を効率良くエネルギーに変換させる「新陳代謝」を促進させる役割があります。

この病気にかかると新陳代謝が低下し、食べ物がエネルギーに変換されにくくなる代わりに体脂肪に変換されるようになるため、少食でも太りやすくなってしまうのです。

原因

甲状腺機能低下症はさまざまな原因で起こる病気です。

甲状腺機能低下症の原因

  1. 甲状腺組織が破壊され、甲状腺ホルモンの分泌がされにくくなる
  2. 甲状腺ホルモンの分泌を促進する甲状腺刺激ホルモンの分泌が低下してしまう
  3. 甲状腺ホルモンは正常に分泌されているが、ホルモンが利用されない
  4. 一時的に甲状腺ホルモンの分泌が低下する

甲状腺機能低下症の原因で最も多いのは「橋本病」です。橋本病は1で挙げた甲状腺組織の破壊で起こる病気で、別名は「慢性甲状腺炎」といいます。1912年に外科医の橋本策博士が発見したことから、橋本病と呼ばれることが多くなっています。

この病気は男性より女性に20~30倍も多く、成人女性の3~10%にみられます。若い女性にも起こりますが、特に30代~50代に多くなっています。

橋本病にかかった全ての人が甲状腺機能低下症を引き起こすわけではなく、約7割は甲状腺機能が正常で無症状です。しかし橋本病が見つかったら定期的に検査を受け、甲状腺機能低下症に進んでいないかどうか確認する必要があります。

橋本病は、自分の体の正常な細胞を攻撃してしまう「自己免疫」が甲状腺組織を破壊するために起こってしまいます。なぜ自己免疫が甲状腺を攻撃するようになるのかは、はっきり分かっていません。

橋本病以外の原因には、クレチン症(先天性の甲状腺機能低下症)や、甲状腺刺激ホルモンを分泌する脳下垂体の腫瘍などがあります。しかしこれらはごくまれな病気です。

また、ホルモンバランスが変化したり、海藻類をたくさん食べてヨードを摂取過剰してしまった場合にも一時的に甲状腺機能が低下します。この場合は甲状腺機能そのものに異常はないため、しばらくすると正常に戻り、心配する必要もありません。

こんな症状があったら受診を

新陳代謝が低下すると体が慢性的なエネルギー不足となり、全身のあらゆる機能が低下してさまざまな症状がみられるようになります。

体重増加をはじめ次に挙げる症状にも複数当てはまる場合は、「内分泌内科」「内分泌代謝内科」など甲状腺の病気を専門に診察している病院を受診してください。

甲状腺機能が低下した時に起こる症状

  • 食欲が低下するが太りやすくなる
  • 寒がりになる
  • 無気力になる
  • 疲れやすくなる
  • 睡眠時間が長くなる
  • 動作や話し方がゆっくりになる
  • 声が低くなる
  • 脱け毛が増える
  • 皮膚が乾燥する
  • 便秘しやすくなる
  • 月経異常・不妊が起こりやすくなる
  • むくみが起こる(粘液水腫)
  • 脈がゆっくりになる

橋本病で甲状腺機能が正常な人はこれらの症状が出ませんが、首が腫れる場合があります。首が太くなったり首のしこりを見つけたりした場合は、橋本病で起こりやすい「甲状腺腫」を疑ってください。

橋本病の甲状腺腫は表面がゴツゴツして硬く、びまん性(全体が腫れる)という特徴があります。

正常な甲状腺とびまん性甲状腺腫の比較

橋本病自体は治療を急ぐ病気ではありませんが、首の腫れはバセドウ病や甲状腺がんでも起こるため、すぐ受診して原因を特定することをおすすめします。

治療法

甲状腺機能低下症は心臓に負担をかけやすい病気です。症状が進行すると不整脈や心不全などを引き起こすことがあるので、早期に治療を始めなければなりません。

血液中の甲状腺ホルモン濃度を調べ、甲状腺ホルモン濃度が低い場合は甲状腺機能低下症と診断されます。

治療は、甲状腺機能をサポートするためのホルモン内服療法が用いられます。甲状腺ホルモン濃度が正常な場合や一時的な甲状腺機能低下症の場合は薬を服用しません。

治療によって甲状腺機能が安定するようになった場合でも、定期的に検査を受けて甲状腺機能が正常にはたらいているかどうか確認していく必要があります。

日常生活ではストレスを避けて規則正しい生活を送り、体調を整えるように心がけます。

ヨードを含む海藻は、体に必要なビタミンやミネラルも豊富に含まれているので食べるのを避ける必要はありません。ただし昆布は特にヨードが豊富なので、食べるなら少量にしておくのが無難です。

甲状腺機能が安定していれば元気に日常生活を過ごすことができ、妊娠や出産にも影響することがありません。

下腹ポッコリに注意!女性に多い「卵巣腫瘍」

女性で少食なのに体重が増加し、スカートやパンツのウエストが急にきつくなってきた場合は「卵巣腫瘍」を引き起こしている可能性も考えられます。

卵巣腫瘍は、子宮の両側にある卵巣の中に腫瘍ができて大きく腫れてしまう病気です。正常な卵巣は2~3cmくらいしかない小さな臓器ですが、腫瘍ができるとどんどん腫れていき30㎝を超えるほど大きく膨らんでしまうこともあります。

卵巣腫瘍が大きくなるほど体重も重くなり、摘出手術を受けたとたんに体重が数kg減ったということも珍しくありません。

卵巣腫瘍は婦人科系の病気の中でも比較的ありふれており、成人女性の約5%がかかると言われています。

卵巣腫瘍は大きく分けると良性、境界悪性、悪性の3タイプがあり、約9割が良性の「腫瘍嚢(のう)腫」となっています。

残りの約1割は、悪性腫瘍(卵巣がん)または、卵巣がんに移行する可能性が高い境界悪性腫瘍です。

卵巣嚢腫は種類が多く、中でも発症頻度が高いのは次の3つとなっています。

漿液性嚢胞腺腫
さらさらした液体が溜まる。卵巣嚢腫の中で最も多い。
粘液性のう腫
どろっとした液体が溜まり、かなり大きくなることもある。
皮様嚢腫
卵子の元になる原始胚細胞から生じた歯や髪の毛が含まれる。

卵巣嚢腫自体はたちの悪いものではないのですが、肥大すると周辺の臓器を圧迫して不快な症状を伴ったり、時には卵巣が破裂したり卵巣を支える茎がねじれて激痛を起こしたりする(茎捻転)ので、見つかったらすぐ適切な治療をする必要があります。

また卵巣がんは進行すると治療が難しくなり良好な予後が見込めなくなるので、早期のうちに発見して治療を始めることがのぞまれます。

原因

卵巣腫瘍の原因ははっきりしていませんが、女性ホルモンのはたらきが関係していると考えられています。また、乳製品を大量に摂取する人は卵巣がんの発症リスクが高くなることも示唆されています。

こんな症状があったら受診を

卵巣は「沈黙の臓器」と呼ばれ、何か異常が起きても自覚症状が乏しいことが少なくありません。気づかない間に卵巣腫瘍がどんどん肥大していき、急に強い腹痛を起こす危険性があるので、少しでも違和感があれば卵巣の病気を疑って婦人科を受診しましょう。

卵巣腫瘍に伴う症状

  • それほど食べていないのに体重が増加した
  • 下腹部痛がある
  • 腹痛が下腹部の片方または両方(卵巣が腫れている部分)に起こる
  • ウエストや下腹部のサイズが大きくなってきた
  • 膨満感がある
  • 不正出血がある
  • 便秘や頻尿を伴う
  • 腰痛がある

対処法

下腹が膨らんでいる感じや不快感、不正出血があれば婦人科を受診し検査を受けてください。

検査では超音波検査、CT、MRIなどの画像検査で卵巣の状態を観察します。皮様嚢腫は画像検査に写った毛や歯で特定することができます。

画像検査で良性か悪性か見分けることも可能ですが、正確には腫瘍マーカーや腫瘍の病理検査の結果で判断されることになります。

悪性腫瘍や7㎝くらいまで大きくなった卵巣嚢腫は、手術で摘出します。ただし、妊婦検診や内科検診で偶然に見つかることの多いまだ小さな卵巣嚢腫は経過観察となる場合があります。

卵巣嚢腫の破裂による腹膜炎、卵巣嚢腫の肥大による茎捻転で病院に搬送された場合は、すぐに手術で卵巣を摘出しなければなりません。

これから妊娠・出産を計画している女性は、卵巣を摘出することに抵抗があるかもしれませんが、2つある卵巣のうち1つが残っていれば妊娠・出産できるので安心してください。嚢腫の状態によっては卵巣を温存しながら腫瘍を取り除くことも可能です。

ウエストのサイズが大きくなるので「太ってお腹周りに脂肪がついた」と勘違いしがちな病気です。

不正出血や腹痛を伴う場合は明らかに婦人科系の病気が疑われるので、すぐに受診してください。

不妊症の原因にも?排卵を阻害する「多嚢胞性卵巣症候群」

若い女性で体重が増加し生理があまり来なくなった場合は、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」が疑われます。

PCOSは、卵巣にある卵胞(卵子の入っている袋)の成熟に時間がかかり、スムーズな排卵が起こりにくくなる病気です。

正常な排卵は、生理が始まる頃から卵胞が1個ずつ成熟していき、その大きさが約2㎝になった時、中の卵子が飛び出すことで起こっています。

しかしPCOSでの場合、一度に多数の卵胞が大きくなろうとして一列に並び卵巣表面が硬くなるため、排卵が起こりにくくなってしまいます。卵巣を超音波画像に写すと卵胞がネックレス状に見えることから、その症状は「ネックレスサイン」と呼ばれています。

正常な卵巣と多嚢胞性卵巣症候群の卵巣の比較

重度のPCOSは不妊症の大きな原因の1つで、出産が可能な年齢の女性の約5%にみられるといわれています。妊娠を予定している女性は早めに受診して治療を始めることがのぞましいです。

原因

PCOSは、排卵に関与するホルモンの分泌異常によって起こります。その原因ははっきり分かっていませんが、次のような原因で起こるのではないかと言われています。

  • 内分泌異常…排卵に関与するホルモンのバランスが乱れる
  • 肥満…体脂肪が増えると男性ホルモンが増え排卵が起こりにくくなる
  • 糖代謝異常…糖代謝に関与するインスリンが増えると男性ホルモンが増える
  • 遺伝
  • ストレス

こんな症状があったら受診を

次のような症状があれば婦人科を受診しましょう。

PCOSに伴う症状

  • 体重増加
  • 生理周期が35日以上になる、または生理が来なくなる
  • 月経過多(生理の量が多い)が起こりやすくなる
  • 男性化(声が低くなる、毛深くなる、皮脂の分泌量が増える、ニキビが出る)

治療法

検査では血中ホルモンの測定、超音波検査や内診による卵巣のチェックが用いられます。

  • 男性化や月経異常などの臨床症状
  • 卵胞が10個以上並ぶネックレスサインがある
  • 卵巣が腫れている
  • テストステロン(男性ホルモン)・黄体ホルモンの分泌異常

などの条件が揃えば、PCOSと診断されます。

PCOSの治療法は確定していませんが、妊娠を予定している女性には不妊治療として排卵誘発剤を利用して正常な排卵を試みることが一般的です。

軽い排卵障害はクロミッドなどの排卵誘発剤を服用し、しばらく続けて効果が得られなければホルモン注射(hMG-hCG療法)に切り替え、人工授精や体外受精に進むこともできます。

また、ラバロという腹腔鏡手術で卵巣の表面に小さな穴をいくつか開け、排卵しやすくする治療法が用いられることもあります。

ラバロの効果は手術後1年半くらいしか持続しませんが、ラバロと排卵誘発剤を併用することで、さらに妊娠率を高めることができるようになります。

またもともと太っている人に起こりやすい病気で、PCOSの人は規則正しい食生活と適度な運動を組み合わせたダイエットで体重を標準範囲まで減らせば排卵障害が改善されやすい、ともいわれます。

顔がまんまるに膨らむ「クッシング症候群・クッシング病」

体重増加と共に顔がまんまるになってきたら「クッシング症候群」または「クッシング病」という病気が疑われます。

これはアメリカの医師クッシングが発見した病気です。内分泌器官の副腎皮質で分泌される「コルチゾール」というホルモンが過剰に増加し、全身にさまざまな症状が起こります。

男性と女性では1:4の割合で女性に起こりやすく、日本では年間100人ほどの発症者が出ているとされています。

コルチゾールは、食べた物をエネルギーに変換させたりほかのホルモンの分泌を促進したりと生命の維持に欠かすことのできないホルモンですが、量が不足しても過剰になっても体の調子が悪くなってしまいます。

クッシング症候群とクッシング病の症状は同じです。クッシング症候群の中で、脳の下垂体に腫瘍ができコルチゾールの分泌を促進させる副腎皮質刺激ホルモンが増加して起こるものはクッシング病と呼ばれ、国の難病に指定されています。

原因

クッシング症候群の原因は大きく分けて次の3つとなっています。

  • 副腎皮質の病気(副腎線種など)
  • 下垂体腫瘍
  • それ以外の場所にできる腫瘍(肺小細胞癌・膵臓癌など)

これらの腫瘍ができる原因ははっきり分かっていません。

こんな症状があったら受診を

コルチゾールの過剰分泌がもたらす主な作用に、中心性肥満(体の中心に体脂肪が蓄積する現象)とムーンフェイスがあります。クッシング症候はほかにも特徴的な症状が多い病気なので、単なる体重増加ではないことに気付きやすいのではないでしょうか。

次のような症状があったら「内分泌内科」「内分泌代謝内科」を受診してください。

クッシング症候群に伴う症状

  • 顔に体脂肪が蓄積してムーンフェイス(満月用顔貌)がみられる
  • 赤ら顔になる
  • 手足は細いまま、お腹・胸・肩に体脂肪がつく
  • 皮下出血が起こりやすくなり、あざが増える
  • 前腕・下肢の皮膚が薄くなり、毛細血管が透けて見えるようになる
  • お腹に皮膚線状(妊娠線のようなひび割れ)ができる
  • 筋肉や骨が弱くなる
  • ニキビや多毛が起こる
  • 女性はヒゲが生えてきたり生理不順が起こったりする
  • 高血圧・糖尿病を併発する
  • うつ気味になる

治療法

血液検査でコルチゾールや副腎皮質刺激ホルモンの値を調べ、両方のホルモンが高値であればクッシング症候群と診断されます。さらMRIやCTなどの画像検査で腫瘍の場所や大きさを調べ、原因となっている腫瘍は手術で摘出します。

腫瘍を摘出しても再発することがあり、薬物療法を併用してコルチゾールの分泌をコントロールしていく必要があります。

クッシング症候群が進行すると、糖尿病や免疫力低下による感染症などさまざまな合併症が起こりやすくなります。重篤化すると時には命に関わることもあるため、早めに適切な治療を始めることが重要です。

また筋肉や骨が弱くなるために骨折しやすくなるので、日常生活では転倒に注意します。

うつ病の症状も出やすいので周囲のフォローも必要ですね。

むくみで体重が増加!進行すると怖い「腎臓病」

むくんで急に体重が増加した場合は、腎臓病が疑われます。中には1週間で体重が5kg以上増えるほど全身がむくむこともあります。

腎臓は血液をろ過し、老廃物と余分な水分を尿に変える器官です。腎臓に備わるフィルターは体に不要な物だけを捨てて体に必要な物は回収していますが、腎臓の機能が低下すると体に必要なたんぱく質まで尿中に排出されるようになります。

たんぱく質が出ていくと血液中のたんぱく質(アルブミン)が少なくなり、血液中の水分が細胞に水分がしみ出て体がむくむようになります。この現象を「ネフローゼ症候群」といいます。

腎臓病と関係なく、誰でも一時的に体がむくむことはあります。ヒトは二本足で立って生活しているため、重力で体内の水分が下半身に溜まりやすいのです。一晩寝て治るようなら、それは病的なむくみではありません。

一晩寝てもむくみが改善されず全身のむくみが続く場合は腎臓病が疑われます。腎臓病は進行すると腎臓が機能しなくなってしまい、人工透析で血液をろ過しなければ生きていけなくなるのが怖い病気です。

原因

むくみを伴うのは次に挙げる腎臓病です。

病名 原因 むくみ以外の症状
急性腎炎 感染症など 血尿・高血圧
急速進行性腎炎症候群 急性腎炎の進行による腎不全 倦怠感・尿量減少・血尿
糖尿病性腎症 糖尿病の合併症 倦怠感・腹痛など

ネフローゼ症候群を伴わない腎臓病ではむくみが起こりません。

こんな症状があったら受診を

腎臓の機能は一度低下すると回復することがなく、治療が遅れるとどんどん機能が低下していくため、すぐに適切な治療を始める必要があります。

腎臓病によって症状は異なりますが、次のような症状があれば腎臓機能の低下を疑い、腎臓内科または循環器科を受診してください。

腎臓病に伴う症状

  • むくみ(指ですねを10秒間押した時、へこみができるのが目安)
  • 体重増加
  • 倦怠感
  • 尿の色がおかしい(赤~赤褐色)
  • 尿が泡立つ
  • 尿量が減る・尿が出ない
  • 頻尿が起こる
  • 吐き気・食欲不振

など

腎臓の機能が著しく低下すると老廃物が体に溜まる「尿毒症」を引き起こし、重篤な場合は意識混濁やけいれんを起こすことがあるので、急性症状を起こした人はすぐ病院へ搬送して注意してください。

治療法

腎臓病の種類は尿検査、血液検査、画像検査などの結果から特定し、それぞれの病気に合わせた治療を行ないます。

急性腎炎
抗生剤で細菌を死滅させたり降圧剤で血圧を下げたりする
急速進行性腎炎症候群
血漿交換療法、免疫抑制薬の投与などが用いられる
糖尿性腎症
糖尿病治療を中心に薬物療法と食事療法を併用する

日常生活ではどの病気も共通して、塩分やたんぱく質の摂取制限が必要となります。高血圧や肥満があると腎臓の機能が低下しやすくなるので、規則正しい食生活と適度な運動で健康管理をしっかり行います。

心臓病でも体重増加?突然死が怖い「心不全」

太っている人はちょっと動いただけで息切れすることも多いのですが、体重が増加した人で動くと咳を伴う息切れが起こりやすくなった場合は、原因が心臓にあるかもしれません。心臓の病気でも体重が増加することもあるのです。

これは、心臓のポンプ機能が低下して血液中の水分が体内に溜まっていることが原因で起こります。心臓のポンプ機能が低下する病気は総称して「心不全」と呼ばれます。

心臓のポンプ機能とは、心臓が動脈から全身に向かって血液を送り出す動きのこと。心臓のポンプ機能が低下すると血液の循環が悪くなるため、水分が体に溜まりやすくなるのです。

心不全は年齢関係なく起こる病気ですが加齢と共に発症リスクが高まり、特に高齢者に多くなっています。突然死の大きな原因になっているため、前兆があれば気づいて予防対策をしておきたいものです。

原因

心不全の原因はさまざまですが、次に挙げる病気が多くなっています。

狭心症
冠状動脈が一時的に詰まり、心臓に血液が流れなくなる
心筋梗塞
冠状動脈が詰まって心臓が壊死を起こす
心筋症
心臓を構成する心筋に異変が起こりポンプ機能が低下する
心臓弁膜症
心臓の血管にある弁が損傷し、血流が阻害される

こんな症状があったら受診を

心臓は重要な臓器なので、少しでも異変に気付いたらすぐ受診して原因を特定する必要があります。

心不全に伴う症状

  • 顔や足がむくむ
  • むくみによる体重増加
  • 腎臓の機能低下による尿量の減少
  • 坂道を昇る時に息切れや咳を伴う

また、「血液を送り出す力」または「戻ってきた血液を取り込む力」のどちらが弱くなっているかによっても症状が少し異なります。

血液を送り出す力が弱い
(血液の循環が悪くなる)
  • 疲れやすくなる
  • 手足が冷たくなる
  • 肌が青白くなる
戻ってきた血液を取り込む力が弱い
(心臓や肺の周辺に水分が溜まる)
  • 息苦しくなる
  • 腹部の膨満感がある
  • 食欲不振が起こる

これらの症状に気付いたら循環器科を受診し、原因を特定してください。

治療法

心不全は症状が安定していても何らかのきっかけで急変し、最悪の場合は突然死を起こすことがあるため、早めに適切な治療と健康管理を始めることがのぞましいです。こんな体重増加は心配いらない!よくある体重増加の原因

病気に関係なくても次の原因で急に体重が増加することもあります。

  • 体脂肪の蓄積(肥満)
  • 浮腫(むくみ)
  • 食後
  • 便秘

中で最も多いのが食べ過ぎによる肥満です。食べ過ぎ、つまり活動に必要な消費エネルギー量より食事からとりこむ摂取するエネルギー量のほうが多いと、摂り過ぎたエネルギーが体脂肪となって体に蓄積され、いわゆる肥満体型を作り上げてしまいます。

7,200kcalのエネルギーで1kgの体脂肪が増えるため、例えば1日に必要なエネルギーが2,400kcalの人なら、2人前の食事を3日間食べ続けて体重(体脂肪)が1kg増える計算となります。

中には「水を飲むだけで太る」と言う人もいますが、水は0カロリーで体脂肪に変わることがないため、水を飲んで太ることはありません。

また、塩分を摂り過ぎたりリンパの流れが滞ったりすると飲んだ水分が細胞に間に溜まり、いわゆる浮腫が起こるため、実際に顔や足が膨らんだり体重が増えたりして太って見えてしまうことがあります。

病的なむくみと異なり一時的な現象なので、一晩休んで回復すれば大丈夫です。

食後に体重計に乗ると500gから1kg近く体重が増えていることもありますが、これは飲食した物がまだ胃腸に入っているだけの一時的な体重の増加なので、消化・排泄されれば元に戻ります。食べ過ぎていなければ、これも心配することはありません。

また便秘の人も腸内に便が溜まっているので、その分体重が増えてしまいます。便秘が解消されると体重は元に戻ります。

これらは食生活が影響して誰にでも起こり得る自然な現象で、食生活や生活習慣を変えるとすぐに解消されます。

…これらのケースに当てはまらず「食べ過ぎていないのに体重が増えていく」「思い当たる原因がないのに短期間で体重が急増した」という場合は、やはり何らかの病気で体重が増加していると考えたほうが良いかも知れませんね。

単なる肥満ではない!体重増加に伴うあやしい症状に気付いて

今回紹介した病気は、飲食の量に関わらず、体内の水分や体脂肪が急激に増加してしまうために起こっています。健康な人の体には起こるはずのない不自然な現象です。単なる肥満と見過ごしてしまわないよう、くれぐれも注意してください。

急に体重が増加した時は「大変!ダイエットしなきゃ」ではなく、ほかにもあやしい症状がないか自分の体をチェックすることが必要です。

単なる肥満なのか病気が原因で起こる体重増加なのか見きわめ、病気を見逃さないようにしたいですね。

キャラクター紹介
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