健康生活TOP 肥満 日本の胃の手術法は切除・緊縛・風船!?肥満解消の最終手段

日本の胃の手術法は切除・緊縛・風船!?肥満解消の最終手段

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BMIがはじめて登場したのはいつの頃だったでしょうか?今では健康診断や人間ドックなどでしばしば見かけますが、実はこの数字は「肥満指数」のことです。

一般的にBMIの指数は22程度が標準的と言われており、それを大幅に超えると肥満とされ食事や生活についての指導を受けることになります。皆さんは指摘された経験がありますか?

「肥満解消にはダイエットをすれば…」との指摘もありますが、重度の肥満になると身体の機能的にも精神的にも難しいことが多く、その場合外科手術によって対応されるのです。

そんな外科手術、いったいどんな手術方法だかご存じですか?今回は日本で受けられる肥満手術について、詳しくお話しましょう。

肥満はなぜ健康に悪いのか

日本人には欧米人と比較して肥満が少ないと考えられていました。確かに日本人の肥満は「小太り」程度であり、アメリカ人の「巨体太り」の人を見かけることは少ないです。

しかし、日本でも着実に重度の肥満が増加しており、放置することで社会問題化する可能性も否定できなくなりました。

それではなぜ肥満が悪いのでしょうか?実際に太っていても元気に生活している人は大勢います。無理をしてまで肥満を解消する必要って本当にあるのでしょうか?

肥満は万病の元

肥満は身体に脂肪が多く付着した状態を言いますが、脂肪には大きく分類して皮下脂肪と内臓脂肪があります。これらの体脂肪が増えることで様々な病気が発症すると考えられています。

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 高脂血症
  • 動脈硬化
  • ガン
  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞
  • その他

これらは一部ですが、肥満が原因で発症するとされる病気はまだまだあります。更に体重が増加することにより、膝や腰を痛めてしまったりすることも多いようです。

このように肥満は万病の元と言っても過言ではなく、肥満を解消することは健康な生活を送る上では重要な事なのです。

ダイエットは万人向けではない!

肥満解消と言いますと「ダイエット」ですが、最近では様々なダイエット法が提唱されています。しかし、基本的に肥満を解消するには「食事制限」と「運動によるカロリー消費」が鍵を握っています。

要は食事を減らして運動すれば良いのです。しかし、この簡単なステップが長続きしないのが人間の弱いところで、挫折や失敗を繰り返してしまうのも仕方がないことかも知れませんね。

肥満で悩んでいる人に安易に「ダイエットやってみたら?」と言っても、あまり意味を持たないことが多いのは、その成功率の低さが原因だったのです。

せっかく言ってみても「やれるものならやっているよ!」って言い返されるのがオチですけどね。

実際に重度の肥満になるとダイエットは厳しいものになります。今まで本能のまま食べていたものが制限され、やったことのない運動を行わなくてはならないのです。

また、肥満の人は運動機能に問題がある人も多く、運動を行うことで逆に足関節や腰を痛めてしまう可能性もあります。重度の肥満になると、悲しいかなダイエットもままならないのです。

無理なダイエットは精神破壊をおこす…

肥満解消のために始めたダイエットで、別の病気が発症する場合があります。特に精神面の病気には注意が必要だと思います。

ダイエットは「痩せたい欲求」と「食べたい欲求」の戦いと言われています。特に重度の肥満では体重を減らす目標も多く、実際に数年がかりで行うことが多いのです。

もともと好きに食べていた生活から、食べられない状態が続くことは精神的なストレス要因になります。短期間であれば乗り越えることも難しくはありませんが、長期に渡ると人によっては精神疾患を患う可能性もあるのです。

ダイエットがきっかけに明るかった人が暗くなったり、自宅に閉じ篭ったりすることがあります。これは一種のダイエットうつであり、ダイエットが引き起こした副作用とも考えられます。

健康のために始めたダイエットでうつ病になっていては、全く意味がないですよね…。

肥満を手術で解消

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このように重度の肥満で何らかの原因により、通常のダイエットが難しい人には肥満専門の外科を受診されることをオススメします。これは外科的アプローチで肥満を解消する方法です。

肥満外科とは、肥満を手術などの外科的アプローチで解消する専門科です。肥満は内科的な治療で解消するのが基本ですが、重度の肥満になると上記した理由により難しい場合があります。

また、肥満が重症であり直ちに対処しないと、健康に悪影響が及ぶような緊急性がある場合にも処置を行います。肥満解消の最終手段と言ったところかも知れません。

肥満外科による治療を行うためには条件があることが多く、一定のBMI以上であったり、肥満による合併症が発症したりすることが条件となっているようです。

軽度の肥満や内科的な治療で解消できる肥満には、肥満外科の治療は適用になりません。(一部の保健適用外の治療を除く)

それでは実際に日本で行われている肥満解消手術を見てみましょう。

  • 腹腔鏡下袖状胃切除術
  • 腹腔鏡下胃緊縛法
  • 胃バイパス術
  • 胃内バルーン留置術

切除やら緊縛やら少し怖そうですね…。ひとつずつ詳しくご紹介しますね。

腹腔鏡下袖状胃切除術

この手術は胃を切除して小さくしてしまいます。胃を縦に切り取ることで、バナナのような長細いかたちにしてしまうのです。

胃の大きさが極端に小さくなるので、食べ物が食べられなくなり食事量も自然に減少します。食事量が減ることで栄養の吸収も少なくなることから、自然にダイエット効果が現れてきます。

この手術では腹腔鏡を使用することで、患者の負担を減らして回復を早めることができます。また、胃を小さくするだけなので比較的副作用も少ない方法と言えます。

しかし、一度切り取った胃は元には戻せないことを理解しましょう。

腹腔鏡下胃緊縛法

この方法は胃を上下に2分割することで、食事量を減少させるのが目的です。胃を2分割すると言っても手術で切るのではなく、医療用のバンド(ベルト)を胃に巻きつけて締め付けるのです。そのためラップバンドとも呼ばれています。

バンドを締め付けることで、瓢箪のように胃が分割され、上の胃に食べ物が入った状態で満腹感を得ることができます。

バンドの位置を上部に付けることで、上の胃が小さくなり、ダイエット効果を向上させることも可能です。また、締め付け方でも効果を変えることが可能なので、患者の状態によってアレンジができます。

胃を切り取る必要はないので、バンドを外すだけで元に戻ることもメリットだと思います。

胃バイパス術

この方法は胃を小さな胃と大きな胃に分割します。小さな胃に小腸をつなぎ、食べ物は食道から小さな胃に入って小腸へと流れるルートを形成するのです。

またつなぐ小腸も長さを調節することで、食べ物の吸収を抑えることができるので、胃と小腸での栄養抑制が可能になります。

この手術では残った胃を摘出しないために、食道とつながっていない空っぽの胃ができてしまいます。この大きな胃は何処ともつながっていないので、以降の検査が難しくなるのが問題と言えます。

口から胃カメラを挿入しても見えるのは小さな胃のみであり、大きな胃を見ることはできません。バリウムによるX線検査も同様です。

将来のことも考えて選択した方が良さそうですね。

胃内バルーン留置術

この手術は身体に傷つける必要はなく、内視鏡で胃の中にシリコン製の風船を入れるだけで終わりです。

胃の中に常に風船を入れることで、胃の内容量を減らして少しの食べ物で満腹を得られるようにします。シリコン製の風船の中身は生理食塩水であり、重さもあることから常にお腹の中に食べ物が残っていると感じるかも知れません。

胃内バルーン留置術は最大で6ヶ月まで行うことが可能であり、期間が過ぎると内視鏡で取り除く必要があります。この方法は完全な外科療法ではありませんが、内科と外科の中間として簡単に行えるのが特徴です。

しかし、人によってはお腹が痛んだり、吐き気を伴ったりする場合がありますので、過信は禁物ですね。バルーンの期限である6ヶ月間までに効果がないとリバウンドすることもあるので、重度の肥満には向かない可能性もあります。

肥満を治療で治す時代

世間では様々なダイエット法が話題になっています。「低炭水化物ダイエット」「ジュースダイエット」「サプリメントダイエット」インターネットで検索してみれば、多種多様のダイエットが表示されます。

しかし、重度の病的肥満では効果を上げるのは難しく、放置することで健康を害してしまう恐れもあります。

アメリカでは肥満の解消を目的に治療を受ける人が大勢いるそうです。日本ではまだまだ自己努力の範疇と捕らえられており、素直に病院に行けない状況もあるかと思います。

しかし、重度の肥満においては外科的な処置を受けることで、劇的に肥満が改善することもあるのです。肥満で悩んでいる人は一度専門医に相談しても良いのではないでしょうか?

かといって、外科手術で楽に痩せよう、なんて甘い考えはいけませんよ。

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