健康生活TOP 栄養 10のタウリンの効果効能!栄養ドリンクより効率よく摂れる食品とは

10のタウリンの効果効能!栄養ドリンクより効率よく摂れる食品とは

牡蠣

ドリンク剤のTVコマーシャルやドラッグストアの店頭などで「タウリン○○○○mg配合!」というキャッチフレーズを見たり聞いたりしたことがあると思います。

タウリンとは何やら元気をもたらしてくれる成分らしい……というイメージはあるのですが、一体どんな働きによってどのような効果があるのか? ということはあまり知られていないかもしれません。

タウリンが持つさまざまな健康への効果について、取り上げます。

知名度は抜群のタウリン!でも一体どんなもの?

タウリンは正式には(一般名)「アミノエチルスルホン酸(aminoethylsulfonic acid)」というアミノ酸の一種です。

タウリンは植物以外であれば、全ての生物に存在しています。人間の場合は体重の約0.1%のタウリンが体内に存在しています。体重が60kgの人なら60gのタウリンが存在していることになります。

人間のからだの中で、とくにタウリンが多く存在するのは、心臓、肝臓、腎臓、肺、脳、筋肉、卵巣や子宮、精子、目の網膜など……とキリがないくらいのですが、からだのあらゆる臓器や器官、細胞にはタウリンが存在し、生命活動に不可欠な働きをしています。

少し専門的になりますが、一般的なアミノ酸はアミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)が無数につながってタンパク質を構成します。

しかし、タウリンは末端の構造がカルボキシル基ではなくスルホン酸基(-SO3H)という構造になっているので、他のアミノ酸と結合できません。

そのかわりに、タウリンは他のアミノ酸とは結合しないため、単体のアミノ酸(遊離アミノ酸)となり、体内のいたるところで働くことができます。タウリンは少し特殊な性質を持つアミノ酸なのです。

タウリンは魚介類に含まれる栄養素!スルメの表面にある白い粉がタウリン

少し話が難しくなったかもしれませんが、もう少し簡単にいえば、タウリンとは、牡蠣やシジミ、イカやタコなどの魚介類に多く含まれている栄養素で、例えば、スルメの表面に浮き出ている白っぽい粉のようなものが、タウリンです。

スルメイカのパッケージをよく見ると、「イカの表面にある白い粉はタウリンです」などと記されていると思います。タウリンは水に溶けやすい性質があるため、スルメイカを乾燥させるとタウリンも乾燥して表面に浮き出るのです。

同じように、魚介類の多くにはタウリンが豊富に含まれています。魚や貝など魚介類を多く食べることは健康増進につながるといわれるのは、魚介類の中に多く含まれるタウリンの効果も少なからず含まれているといえるのです。

タウリンの効能・効果1.心臓の働きを強め、拍動をスムーズにする

もし、からだの中にタウリンが全くなくなったとしたら、生命活動を維持することはできなくなるでしょう。からだの中のたった0.1%のタウリンは、私たちのからだが正常に機能するよう、さまざまな働きをしています。

人間のからだの中でタウリンが最も多く存在しているのは心臓です。生きるためにはどんな臓器や器官も大切ですが、なかでも心臓は最も重要な働きをしていることはいうまでもありません。

心臓におけるタウリンの働きは、簡単にいえば、心臓を規則正しく拍動させることと心臓の筋肉(つまり心筋)を保護することです。

もともとタウリンは強心剤(心臓の働きを強くする薬)としての研究開発から始まり、心臓の機能を維持する効能・効果は高く評価されています。

あまり難しい話を抜きにすれば、心臓は心臓自身から発する微弱な電気信号によって、収縮と弛緩を繰り返しています。心臓が規則正しく拍動するのは、この電気信号と心筋とのコンビネーションが円滑に行われているから、ということになります。

この心臓の拍動がスムーズに行われていることに、タウリンの力が大きく関わっているのです。もし心臓のタウリンが不足するようなことになれば、心臓の拍動が乱れ、心臓から十分な血液が安定的に全身に行き渡ることができなくなるでしょう。

また、心臓は血液を送るポンプの働きをしていますから、とても強い力で心筋を収縮させる必要があります。そのため心筋には常に強い力が加わりダメージを受けやすくなっています。

こうした心筋のダメージを回復させ、心筋を保護する働きを担っているのがタウリンなのです。心臓の機能が弱くなる心不全、拍動に異常が起こる不整脈、さらには狭心症などの虚血性心疾患の治療や改善、予防の効果がタウリンにはあるのです。

人間のからだを動かす原動力となるのは、根本的には心臓の働きがあってこそです。ですから、タウリンの働きによって心臓のポンプを力強く動かし、全身へ酸素や栄養をくまなく送ることは、まさにからだのエネルギーをみなぎらせる原動力になるのです。

タウリン入りのドリンク剤がファイトや元気を売り物にするのは、タウリンが心臓の働きを強くすることからきているのかもしれませんね。

タウリンの効能・効果2.肝機能を改善する!タウリンは肝臓を守る強い味方

昔からとても大事なことを「肝心」といいますね。肝心とは肝臓と心臓を表わしていますが、タウリンは心臓だけでなく肝臓にも良い働きをしています。

健康診断などで肝機能の状態を表わす指標に、GOT(AST)、GPT(ALT)、γ-GTPという指標があるのはご存知ですね。

これらの指標は、何らかの原因によって肝臓の機能が低下すると上昇します。その原因はいくつか考えられ、急性肝炎や慢性肝炎いう場合もありますが、一般的に考えると多くの場合は、お酒の飲みすぎやカロリーの摂り過ぎによる脂肪肝によるものです。

人がアルコールを摂取すると、肝臓でアセトアルデヒドに分解されます。お酒好きな方はご承知でしょう。アセトアルデヒドは二日酔いの原因になる悪玉物質ともいえます。

アセトアルデヒドは最終的には、水と酢酸に分解されて無毒化されますが、タウリンは肝臓の働きを高めてアセトアルデヒドを分解する能力を高める働きがあるのです。つまり、肝臓の機能を高める「強肝」の働きがあるのです。

これはタウリンがアルコールなどで傷ついた肝細胞を再生する働きを促進しているとや肝臓のエネルギーとなる肝細胞ATPを活性化させるためと考えられます。

だからといって、お酒を飲みすぎていいことにはなりませんが、ついつい飲みすぎてしまう人には、肝臓をいたわることにもつながります。

また、肝臓では食べ物から摂った油や脂肪を消化吸収するために、コレステロールを分解して胆汁酸という消化液を作っていますが、胆汁酸は油や脂肪と一緒に小腸から吸収されると再び肝臓へ戻るしくみになっています。これを胆汁酸の腸肝循環といいます。

ここで重要になるのがタウリンの働きです。タウリンは胆汁酸と結びつきコール酸という消化液を作ります。コール酸は胆汁酸より水分が多く、比較的排泄されやすい性質あるので、コール酸が増えるほど肝臓のコレステロールは少なくなります。

このようにして、タウリンはお酒の飲みすぎや油や脂肪の摂りすぎで弱った肝機能を改善してくれる働きがあるのです。お酒飲みの人や油や脂肪が多い食生活をしている人にとって、タウリンは肝臓の力を取り戻す強い味方といえるのです。

タウリンの効能・効果3.タウリンはピロリ菌にも効果がある!

最近ではピロリ菌を知らない人のほうが少ないかもしれません。多くの方がご存知のように、ピロリ菌は胃潰瘍や胃炎、胃がんなどの胃の病気の発生に関わっていると考えられています。

ピロリ菌は胃酸の中で生きるために、ウレアーゼという酵素を作り尿素を分解してアンモニアを作っています。アンモニアで胃酸を中和しているので強い酸の中でも生きていられるのです。

ピロリ菌が作るアンモニアと活性酸素が結びつくと、モノクロラミンという物質が作られ、このモノクロラミンが胃粘膜や胃細胞を傷つけ、胃炎や胃潰瘍、場合によっては胃がんの原因になるのです。

タウリンはこのモノクロラミンに反応して、タウリンクロラミンという無毒な物質に変える働きをしています。つまり、タウリンはピロリ菌から発生するモノクロラミンという有害物質から胃粘膜や胃壁を守っているのです。

慢性胃炎などの胃の痛みや胃の不調が改善されれば、胃の痛みや胃の不快感で悩まされることもなく食事もしっかり摂ることができるようになるでしょう。そうすれば、自ずとからだも心も元気になっていくはずです。

タウリンの効能・効果4.免疫機能を高めさまざまな感染症を防ぐ

人間のからだは体力や免疫力が低下すると、細菌やウイルスなどの外敵の侵入を受けやすくなり病気にかかりやすくなります。細菌やウイルスの侵入によってかかる病気を感染症といいます。

例えば、風邪やインフルエンザ、肺炎などは呼吸器の感染症ですし、ノロウイルスやブドウ球菌によって起こる胃腸障害なら胃腸感染症です。また、麻疹(はしか)や水痘(みずぼうそう)も感染症です。ものもらいや中耳炎も感染症の一種です。

これ以外にもあげたらキリがありませんが、こうした感染症を防ぐために、私たちのからだにはさまざまな免疫機能が備わっています。詳しく説明すると非常に複雑になるのですが、もっとも代表的なのは白血球です。

細菌やウイルスなどの外敵が侵入すると、白血球が迎え撃ち外敵を倒して感染症にかかるのを防いでいます。風邪をひいたときに出る黄色い痰や皮膚の膿は戦った後の白血球の死骸です。

つまり、人間のからだをさまざまな感染症から守っているのが白血球なのです。この白血球の中には高濃度のタウリンが含まれていて、病原体を認識したり攻撃したりするさまざまな細胞を活性化していることが分かっています。

これは、タウリンが病原体からからだを守る免疫機能を高めているということです。

基本的には、免疫力は体力の低下や加齢などによって少しずつ低下していきますが、それでもタウリンをしっかり摂っておけば、免疫力が高められ病気にかかりにくいからだを維持することができるというわけです。

タウリンの効能・効果5.日本人は高血圧になりやすい!?高血圧を予防する働き

厚生労働省の調査によると、日本人で高血圧の人はおよそ1,200万人もいるとされています。とくに40歳以上の2人に1人は高血圧だと指摘されています。世界的にみても日本人はとくに高血圧の患者が多いのです。

その理由は、日本人の食生活には醤油や味噌、塩などを調味料として使うことが多く塩分を好む食習慣が影響していると考えられていることや、ストレス要因の増加、運動不足などが関係しています。

高血圧は放っておくと動脈硬化を促進し、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、腎臓病、糖尿病などさまざまな病気を引き起こす大きな要因となります。高血圧は基礎疾患を悪化させてしまうのです。

高血圧を引き起こす直接的な原因の1つに、カテコールアミンという神経伝達物質があります。カテコールアミンは昇圧要因といい、増加すると血圧が上がります。

タウリンはカテコールアミンの増加を抑え、血圧の上昇を防ぐ働きがあります。

もちろん、根本的には減塩を心がけ、塩分の摂取量を減らさなければいけませんが、減塩の効果を高めてくれることも間違いありません。

タウリンの効能・効果6.タウリンは血液をサラサラにする

高血圧とともに生活習慣病の大きな要因となるのが脂質異常症です。脂質異常症とは血液中に悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪が過剰になる一方で、善玉コレステロール(HDL)が減少するというような状態をいいます。

脂質異常症になると血液がドロドロになり、血管にコレステロールや中性脂肪が塊となって沈着し、やがては血管を完全に塞いでしまいます。こうなってしまうと、血流が途絶えるため、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気につながります。

たとえ重篤な症状が出なくても、血液がドロドロになったり、血流がところどころで詰まったりすれば、血液循環が悪くなり、それだけでも細胞の活動や新陳代謝が低下してしまいます。

肝機能のところでも述べましたが、タウリンには肝臓から中性脂肪や悪玉コレステロールを排出する働きがあり、同時に血液中の善玉コレステロールを増やし、血液をサラサラにして全身の血液循環を改善し、脂質異常症を予防する効果があります。

全身の血液循環が改善することは新陳代謝を促進し老化防止につながるほか、血中の中性脂肪や悪玉コレステロールが減少すればダイエットの効果も得られます。

タウリンには血液をサラサラにして動脈硬化を予防するだけでなく、老化防止やダイエットの効果もあるのです。

タウリンの効能・効果7.タウリンはストレスを軽減する

タウリンに関する研究で、最近注目されているのがストレスを軽減する働きです。

ストレスは外部からの刺激や外敵から身を守るために必要なものなので、必ずしも悪いものではありませんが、必要以上に強く持続的なストレスとなれば、からだにとっては悪影響を及ぼします。

悪い意味でのストレスは多くの病気に共通して悪影響を及ぼすため、マルチリスクファクターとも呼ばれています。

タウリンにはストレス反応が起こると生じるコルチゾールやノルアドレナリンというようなストレスホルモンと呼ばれる物質が過剰に放出されるのを抑制する働きがあるのです。タウリンが神経や精神状態のバランスを保っていると考えられています。

タウリンを多く含む食べ物は?効率の良いタウリンの摂りかた

さて、タウリンにはさざまざな効果があることを理解いただけたら、次はどのようにしてタウリンを摂ればいいのか説明していきましょう。

タウリンを食べ物から摂る場合、タウリンを最も多く含むのは何といっても魚介類です。イカやタコ、エビ、サザエなどにタウリンは多く含まれますが、その中でも、ひときわ多くタウリンを含むのは”牡蠣”です。

実は、タウリンは人の母乳に多く含まれていて赤ちゃんの発育に欠かせないのですが、牡蠣が海のミルクといわれるのは、栄養が豊富というだけでなく、タウリンが豊富に含まれていることも理由の一つなのです。

牡蠣は取れる季節によって2種類に分けられ、冬に獲れるのが真牡蠣、夏に獲れるのが岩牡蠣です。牡蠣は、養殖のものも含めれば一年中食べられる食材なのです。

牡蠣は生のまま食べてもいいですし、鍋物やカキフライ、グラタンや炊き込みご飯など料理法も色々ですね。また、最近では”牡蠣小屋”という料理店も増え、バーベキュー感覚で焼き牡蠣を楽しむこともできるようです。

牡蠣のレシピレパートリーはたくさん!キッコーマンのホームページではレシピを紹介していますので、参考になさってはいかがですか。
キッコーマンホームページ牡蠣レシピのページスクリーンショット
かきのレシピ キッコーマンホームページ

▼タウリンを多く含む魚介類

魚介類 100g中のタウリン含有量(mg)
スルメイカ 364
ヤリイカ 342
マダコ 538
牡蠣 1178
サザエ 1045
ホタテ 669
ホッキ貝 606
赤貝 430
アジ 263
イワシ 235
ホッケ 220
ブリ 220
ズワイガニ 480

ちなみに、豚肉や牛肉には100g中に約50gのタウリンが含まれています。やはり、魚介類を活用してタウリンを効率良く摂ることができます。

タウリンは水に溶けやすい性質があるため、食べるときはできるだけ生食で食べたほうがタウリンを効率的に摂ることができます。また、鍋物やお味噌汁、お吸い物など煮汁まで丸ごと味わえるような調理法でも、タウリンを逃さずに摂ることができます。

ちなみにタウリンは、アミノ酸の一種なので旨み成分のグルタミン酸やイノシン酸などの旨みを引き立てると考えられます。健康に良いだけでなく、美味しい隠し味にもなるのですから、こうした食材は是非とも活用したいですね。

旨みの宝庫!魚醤にはタウリンが多く含まれる

タウリンを摂るには、魚介類そのものだけでなく魚介類のエキスと旨みが詰まった”魚醤”を利用する方法もあります。魚醤とは、魚介類を原料として発酵させて作る調味料のことです。

秋田の「しょっつる」、能登(石川)の「いしる」、香川の「いかなご醤油」などが有名です。とくに「いしる」はイカとイカの内臓を原料にして作られますので、タウリンがとても豊富に含まれています。

日本だけでなく、タイの「ナンプラー」、ベトナムの「ニョクマム」なども魚のを原料にして作られる魚醤油です。また、「オイスターソース」も牡蠣を原料にして作られていますから、タウリンがとても豊富な調味料といえます。

魚介類のエキスを豊富に含んだ魚醤には、タウリンが豊富に含まれていますので、料理のバリエーションに合わせて上手に使いたいものですね。栄養と美味しさが増すことは受け合いです。

イカはコレステロールが多いといいますが大丈夫!?

イカはコレステロールが高いので、あまり多く食べるとコレステロール値を上げてしまうのでは? と心配される方がいるかもしれません。たしかに、イカにはタウリンが豊富であるとともに、コレステロールも比較的多く含まれています。

しかし、タウリンにはコレステロールを排出する強い働きがあるので、タウリンの量がコレステロールの量の2倍以上であれば、コレステロールの影響はないと考えられています。これをタウリン・コレステロール比(T/C)といいます。

先ほどあげたタウリンを多く含む魚介類を含めて、ほとんどの魚介類はタウリン・コレステロール比が2以上なので、コレステロールの摂りすぎを心配する必要はないでしょう。

ただし、例外としてウニとイクラだけは、タウリンの量に比べてコレステロールがかなり多いので、T/C比の観点からは、少し控えたほうがいいかもしれません。

お寿司でウニとイクラが大好きという人は、あまり食べ過ぎないようにしたほうが良さそうですね。

タウリン配合ドリンク剤とエナジードリンクの違い

最近では、昔からあるドリンク剤とは別に、缶入りのエナジードリンクを、ドラッグストアやコンビニエンスストアの店頭で見かけるようになりました。

ドリンク剤は指定医薬部外品という医薬品に順ずる位置づけで、効能・効果を訴求することができますが、エナジードリンクは清涼飲料水のカテゴリーに入り、直接効能や効果を訴求することはできません。

タウリンは成分としては医薬品に該当するため、ドリンク剤には配合できますが、エナジードリンクには配合できません。タウリンとしての効き目を求めるなら、ドリンク剤を飲むことをお奨めします。

タウリンの副作用は?

タウリンは水に溶けやすい性質があるので、体内で必要のない分はすぐに排出されます。市販されているドリンク剤や医療用のタウリンの使用量から判断すると、1日2,000mg程度であれば、副作用の心配はないと考えられます。

これまであげてきたように、タウリンにはさまざまな効果があります。タウリンはからだ中を駆け巡りメンテナンスして、本来の力が発揮できるようにする力があります。

疲労回復だけでなく、健康の維持増進にも是非活用して下さい。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る