健康生活TOP 栄養 イカの栄養と効果効能!タウリンが効率よく摂れるイカの調理法とは

イカの栄養と効果効能!タウリンが効率よく摂れるイカの調理法とは

イカ

タウリンと言う名前はすっかりおなじみになりました。でも、どうやら元気になる成分らしいと言うイメージはあっても、具体的にはどんな効果があり、どんな副作用があるかと言うのは意外に知られていません。

そして、タウリンと言えばイカの栄養素としても知られています。でも、イカは高コレステロール食品だとして敬遠されている人も少なくないようですね。

タウリンとはどんな栄養素でどのように摂れば良いのでしょう。そして、イカは果たして健康食品なのか有害食品なのか、一体どちらなのでしょう。じっくりひもといてみます。

タウリンは肝臓を元気にするアミノ酸に近い成分

タウリンは化学構造中に硫黄を含む含硫アミノ酸から代謝されていった最終産物です。必須アミノ酸のメチオニンからシステインを経由するなど、いくつかの経路を経て人間の体内でも合成されます。

人間の身体の中では心臓に最も多く存在しますが、体内で合成する時に合成速度を決定づける反応を担うシステインジオキシゲナーゼと言う酸化酵素は、肝臓と胎盤に最も多く発現しています。

人間の生命活動にとって、かなり重要な意味を持つ物質であることが想像できる存在位置ですね。

タウリンの含有量は標準的な栄養成分表には載っていない

見出しには「アミノ酸に近い成分」と書きましたが、タウリンについての情報を調べると「βアミノ酸である」と言う説明と「アミノ酸に近いがアミノ酸ではない」と言う説明の両方を良く見ます。

実はタウリンはアミノ酸ではありませんが、便宜的にアミノ酸とした方が判りやすいと言えます。ですので、判りやすいように「タウリンはたんぱく質を構成しないタイプのアミノ酸である」と覚えておけばいいでしょう。

少し難しい話をすると、アミノ酸はアミノ基(-NH2など)とカルボキシル基(-COOH)を構造中に持つものです。しかし、タウリンはH2N-CH2-CH2-SO3Hと言う構造式なので、カルボキシル基がありません。

なので、タウリンは厳密にはアミノ酸ではないのですが、必須アミノ酸から導かれることや生体にとって重要な役目を果たしていることから、便宜的にアミノ酸としているのだと思われます。

タウリンは軟体動物に多く含まれる

アミノ酸だとしてもたんぱく質を構成するαアミノ酸ではないので、標準的な栄養成分表で調べてもタウリンの含有量は判りませんし、たんぱく質の含有量から推し量ることもできない物なのです。

既に定量分析の手法は確立していますから、特定の食品について分析することは可能ですが、残念なことに具体的な食品ごとの含有量の情報はあまり見当たりません。

海外の、動物飼料原料としての食品情報と言う形式ではありますが、カリフォルニア大学の研究データがあったので一部を見てみましょう。

食材 可食部1kg中タウリン含有量
ホタテ 8270mg
ムラサキイガイ 6550mg
あさり 5200mg
牡蠣 3960mg
イカ 3560mg
サバ 2070mg
カツオマグロ類 1999mg
牛タン 1752mg
いわし 1544mg
1300mg
エビ(シュリンプ) 1094mg
豚レバー 855mg
牛レバー 688mg
たまご 641mg
豚ロース肉 496mg
ラム 473mg
牛精肉 430mg
鶏もも 337mg
馬肉 314mg
普通牛乳 151mg
チーズ(平均) 61.3mg

動物性食品のタウリン濃度:調理による含有量への影響 – カリフォルニア大学獣医科大学院分子生物学科より
(データを抜粋して翻訳、含有量順にソートしました。)

ここでは生の状態の物を選んで抜粋しましたが、元データには焼いたり蒸したり、煮たり茹でたり、さらには揚げたり缶詰にしたりと、様々な調理によってタウリン含有量の変化を測っています。

研究を行ったのが獣医科大学院の研究者なので、建前上動物飼料原料となっていますが、「家庭で作るペットの餌」と言う視点から、スーパーで売っている普通の食品も分析対象になっています。

ですのでここに挙げた数値は、おそらく人間が食事で摂ることができるものばかりではないかと思います。実際、加工した食品としてはボロニアソーセージやフライドチキンなども分析対象になっています。

いわゆる「家畜の餌」にそんなものは含まれませんよね。ですので、人間用の食品を動物に食べさせることを勘定に入れたデータなのだろうと思われます。

タウリンは海産物に多く含まれている

上の引用にあるデータを見てもらうと判る通り、タウリンは海産物、特に軟体動物に多く含まれているのが判ります。

タウリンは医療用に使われることもありますが、その場合基本は1回1gを1日3回です。と言うことは、毎食生ホタテを「ひも」などを含めて丸ごと120g食べれば医療用の処方量に匹敵するタウリンが摂れることになりますね。

とは言え、同じものばかり毎食では栄養面で偏りが出ます。さらに、ボイルホタテは水溶性のタウリンが失われている可能性が高いので、リッチな生ホタテと言うことになると経済的にもちょっと痛いです。

一方、例えば生のするめいか1杯は350gくらいあると思います。これを食べるとタウリンは1246mg、しかも1杯150円~250円くらいで買えますよね。

おかずとしても最適なので、1本120円のタウリン1000mg配合ドリンク剤を買うよりお得なんじゃないでしょうか。

先の研究データの中に「鮭缶の汁」と言う物があって、何とタウリンが22132mgも含まれています。つまりタウリンは煮汁に移行すると言うことですので、煮汁もしっかり頂くようにしましょうね。

タウリン狙いでイカを食べてもOK!コレステロールは上昇しない

イカはコレステロールの多い食品だから、脂質異常症の人は食べてはいけないと言った情報がいまだに蔓延していますが、これは誤った情報です。

確かにイカにはコレステロールが多く含まれていますが、イカは血中コレステロールを上昇させない食品なのです。詳しい情報が別の記事にありますのでそちらもご覧ください。
脂質異常症にたらこが良い!常識をくつがえすたらこの効能

軟体動物にタウリンが多いのには理由がある

動植物の身体の中には、浸透圧の変動から細胞を保護するオスモライトと言う物質が含まれています。例えば人間の体の中では腎臓が高濃度の塩分に曝されるので、そこではタウリンもオスモライトとして働いています。

軟体動物は粘膜で覆われた状態で海水の中に棲んでいますから、浸透圧保護物質は必須ですね。つまり、軟体動物は自分の身体を塩分から保護するためにタウリンをたくさん持っていると言っていいでしょう。

そして、オスモライトとして働くために何かと結びついた状態ではなく、タウリンとして遊離した状態で体内に多く持っているのです。このため、人間から見れば、最高のタウリン補給源と言えるのです。

また、タウリンはその食品の産地によって含有量があまり変化しない栄養素です。これは海水の塩分濃度がある程度均一だからかもしれませんね。

タウリンは血中コレステロール濃度を下げる

タウリンにはいわゆる善玉コレステロールであるHDL-cを増やす作用が弱いながら存在しています。一方、タウリンが超悪玉コレステロールと呼ばれるVLDL-cを抑制する力は非常に強力です。

まだそのメカニズムは完全に解き明かされたわけではありませんが、血中コレステロールを改善する力はかなり強いものですので、タウリンは積極的に摂りたい栄養素です。

ですので、脂質異常症の人は食べ物のコレステロールを控えた方が良いと言う意見の方向から見ても、タウリンの力でイカのコレステロールによる悪影響は相殺されるとも言えるのです。

イカには貧血改善効果がある

貧血と言えば鉄分不足ですが、この鉄分がヘモグロビンを構成する時に欠かせないのが銅なのです。

ところで、イカの血液って何色か知ってますか?酸素と結びついていない時は透明ですが、酸素と結びついている時は青色(シアン色)なんです。

これは人間では呼吸色素がヘモグロビンと言う鉄を中心にしたたんぱく質であるのに対して、イカやタコ、エビ、カニ類では銅を中心としたヘモシアニンと言う色素だからなんです。

つまり、イカを食べれば銅不足による貧血は起きないと言うことになるんですよ。とは言え、日本人はこうしたものを良く食べますから、比較的銅不足は少ないのです。

一方、アメリカでは不足している人も少なくないようですから、アメリカナイズされた食生活を送っている若い人は、ちょっと食生活に注意した方が良いかもしれませんね。

イカは内臓も食べよう!簡単イカレシピ

イカと言うとロールイカやシーフードミックスの白い肉のイカを連想する人もおられるでしょう。しかし、イカは内臓も美味しく食べられますので、内臓も頂きましょう。

簡単な料理を紹介しましょう。生するめいかとセロリ、オリーブオイルとニンニク、唐辛子を準備します。

するめいかは胴体に指を突っ込んでゲソを引っ張り、内臓を引き出します。胴体の中にはフネと呼ばれる透明なプラスチック状の甲が残りますので、それは引っ張り出して捨てます。

さらにゲソの吸盤は包丁で軽くこすって取れる分は取っておくと食感が良くなります。イカの耳は付けたままでも良いですが、引っ張ってはずし、別にしておいた方が食感を楽しめます。

さらに、ゲソの中央部分にはくちばしがありますので、指で黒褐色の歯を押し出して捨てます。口の部分はコリコリして美味しいので捨てないで下さい。

また、目玉の周りに包丁を入れて外しやすくします。ボウルに水を張って、その中で目玉を外します。また、キモの外側についているひも状の墨袋も取っておきましょう。

さて、あとは胴体を輪切り、ゲソはキモの部分を切り離して適当に分割しておきます。耳も食べやすい大きさに切っておきましょう。

セロリは、葉っぱはみじん切り、軸は斜め切りにしておきます。葉っぱも香りづけとして美味しいので捨てないで下さいね。

フライパンににんにくとオリーブオイルを入れて加熱、熱くなったら切ったイカとセロリ、唐辛子を投入してさっと炒め、塩で味を付けます。最後に肝の中身をその上に絞り出して絡めれば完成です。キモの火の通り方はお好みでどうぞ。

食べる時にレモンやライム果汁の他、胡椒、バジル、オレガノ、セージなどお好みのハーブで味を調えるとさらに美味しいです。

イカの皮は剥かずに食べるとコラーゲンたっぷり

イカにはコラーゲンが多いことは良く知られていますが、実は皮の部分に多く含まれているのです。イカの皮をむくと、茶色い皮の下にもう一枚白くて半透明の皮がありますね。あれがコラーゲン組織です。

つまり、皮むき作業をすると、コラーゲンがかなり失われてしまいますので、できるだけ皮ごと美味しく食べる方法で調理しましょう。

サプリなどでコラーゲンを摂る場合、原材料表示を見ると「豚皮由来」とか「魚皮由来」と言う物がありますね。魚の方はフィッシュコラーゲンとして人気です。

しかし、フィッシュコラーゲンと言うだけでは「何の魚から採れたもの」かが全く分かりません。豚皮由来を「陸上動物の皮由来」と書いてあるようなものです。

その点、イカを食べてコラーゲンを摂取できれば「イカ由来」であることは一目瞭然ですし、イカの種類まではっきりわかって安心です。イカは皮ごと食べましょう。

イカには塩辛と言う美味しい食べ方もありますが、タウリンやコラーゲンを期待できるほど食べると塩分が怖いです。第一お酒が進んでいけません。補助的に楽しんだ方が良いですね。

タウリンはサプリで摂っても効果は変わらない

タウリンは食べ物から摂りやすい栄養素ですが、もっとたくさん摂りたいとか、イカやタコ、貝類は苦手だと言う人の場合はサプリで摂ってもOKです。

また、最近ちょっと疲れ気味だなと言う時にサプリでフォローすると言う摂り方も悪くありません。タウリンは副作用の少ない医薬品としても使われる栄養成分です。

タウリンは医薬品としても使われている

タウリン(商品名:タウリン散98%「大正」・ジェネリックなし)として、閉塞性黄疸以外の「高ビリルビン血症の肝機能の改善」と「うっ血性心不全」の治療薬になっています。

1日3回×1gを飲むことになっていますから、医薬品としても1日当たりの量は3000mgと言うことになります。サプリでこの量を超えるような摂り方をしてはいけません。しかし、副作用はたまに吐き気や下痢がある程度で、ほとんど見られないそうです。

実際の所、1000mgも摂れば充分でしょう。サプリを海外から輸入することも可能ですが、日本では医薬品に指定されている成分ですから、サプリではなく医薬品の個人輸入と言う扱いになります。従って60日分を超えて輸入することはできません。

私は個人輸入で取り寄せていますが、他の物と一緒に買わないと送料倒れになります。しかし、物だけを見ればアメリカの物は1000mg×100カプセルで850円くらいですからかなりお得です。

日本での医薬品は1日3gですので、60日分だと180gですね。ですから、このサプリを2本買うと200gになってしまうので輸入できないのです。

色々な有効成分にタウリンが配合されているけれど少し高価な国内のサプリか、シンプルにタウリンだけで安いけれど、輸入にちょっと手間がかかるアメリカ製のものにするかは皆さんのご判断です。

タウリンは肝臓を保護する働きがある

動物実験のデータですが、タウリンは肝臓の線維化を抑制する働きがあると言う結果が出ています。つまり肝硬変を遅らせると言うことですね。医薬品としても肝機能の改善を謳っていますから、相当効果が期待できるのかもしれません。

これはタウリンの持つ抗酸化作用が関係しているのではないかと言う研究結果があります。肝機能が衰えてくるとタウリンの合成量が減ります。

その結果、肝臓内部で脂質の過酸化が起こり、それがまた肝臓を傷めつけると言う悪循環にはまるわけですね。そこでタウリンを飲んで補充すると、肝臓のタウリン量が増え、過酸化脂質の生成を抑えると言うシンプルな働きです

動物実験では、タウリンを投与することによって脂質の過酸化と幹細胞の線維化が明らかに抑制されたと言う結果が得られていますから、肝臓に不安のある人はタウリンを摂りましょう。

但し、既に肝障害で治療を受けている人は、主治医の先生に相談して、タウリンを摂っても良いかどうか確認することを忘れないで下さい。場合によっては処方してもらえるかもしれません。

タウリンは心臓を保護する働きもある

タウリンは心筋に大量に存在することから、タウリンと心臓病との関係は古くから研究されてきました。

その結果先にお話ししたように、うっ血性心不全に効果があることが判り、現在では治療薬の一つとして使用されています。

タウリンは水に良く溶けます。ですので、たくさんタウリンを摂ると、尿にタウリンが排泄されます。つまり、尿に出ているタウリンの量は摂取量を測る目安になるのです。

そこで、タウリンの排泄量と心筋梗塞などの虚血性心疾患との関係について、16か国24地域での研究が行われました。

その結果、その間には「タウリン排泄量が多いと虚血性心疾患が減り、タウリン排泄量が少ないと虚血性心疾患が増える」と言うデータが取れました。

これはタウリンが心筋梗塞などを予防する効果を示唆しているとして、さらなる研究が進めらています。

タウリンは抗酸化・抗炎症物質として働く

タウリンは白血球が外敵を攻撃する際に作り出す活性酸素を無害化します。活性酸素の一つ、過酸化水素は白血球の内部の酵素の働きで、さらに酸化力(殺菌力)の強い次亜塩素酸になります。

これは病原体をやっつける物質であると同時に自分の細胞も痛めつけてしまいます。この時タウリンは余剰になった次亜塩素酸と反応してこれを無害化します。

そのことによって、タウリンはタウロクロラミンと言う物質に変化するのですが、タウロクロラミンは抗炎症物質として働く物質なので、二重にありがたい存在であると言えるでしょう。

タウリンは肝臓の解毒作用を促進する

タウリンを摂ると、肝臓で胆汁・胆汁酸の分泌が盛んになります。これは血中コレステロールを低くしてくれる働きがあると同時に、肝臓での解毒作用を促進してくれます。

また、タウリンを摂るとシトクロムP450などの薬物代謝酵素の働きが活発になります。このことも解毒作用の活性化に一役買っていると言えるでしょう。

但し、この薬物代謝酵素の活性化はそれほど高いレベルのものではないようで、医薬品としてのタウリンについても、飲み合わせの注意は示されていませんので安心して摂ることができるでしょう。

人間も体内でタウリンを作れますが、ネズミの仲間はもっと多く作れます。一方、猫にはその酵素がないため、食べ物から摂らなくては心臓病になります。猫がネズミを追いかけるのは自然なことなのかもしれませんね。

タウリンは摂り方を工夫して無駄をなくすことが大事

さて、このようにさまざまな効果が期待できるタウリンですが、医薬品として摂っても大した副作用がありません。ですから食べ物からならどんどん摂ってOKですし、食べ物だけでは不満な場合サプリもOKです。

しかし、タウリンには摂り方にコツがあることがお薬に添付文書から見て取れます。それはタウリンをまとめて摂っても、効果が薄いと言うことです。

健康な人がタウリンを2000mg摂った場合、1時間後に血中濃度が最大になり、7時間後には元に戻ったとあります。さらに半減期は2時間だと言うデータも示されています。

と言うことは、まとめて摂ってもそれだけ早く排泄されてしまうと言うことになりますので、3食に分割して摂った方がお得なんです。

一部のメーカーからは「タウリン3000mg配合」なんて言う凄いドリンク剤も発売されていますが、これを1本、朝7時に飲んだとしてもお昼すぎの14時には体内のタウリン量は元に戻ってしまっています。

それよりは7時の朝食時に1000mg、13時の昼食時に1000mg、19時の夕食時に1000mgと言う感じで摂れば、少なくとも19時間ぐらいは通常より高いタウリンレベルを維持できることになります。

ですので、タウリンをサプリなどでたくさん摂るにしても、分割して摂った方がお得です。私は、摂る場合でも1日に1回しかサプリは摂りませんので、一番タウリンの少なそうな朝食時に飲んでいます。

皆さんも、食べ物にせよサプリにせよ、上手なタウリンの摂り方を工夫して身体を元気にして下さいね。

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