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歯の黄ばみの原因は何?着色の原因、タンニンを含む食べ物や飲み物

白い歯というのはとても魅力的で、それだけで表情も明るく見えるものです。しかし残念なことに歯と言うのは、その健康的な白さを失うことが少なくありません。

どうすれば歯の黄ばみを予防できるのか、どうすれば黄ばんだ歯を白く戻せるのかについて見ていきましょう。芸能人じゃなくても歯が命!

歯は時がたつとで黄ばんでしまう!黄ばみの原因って何?

歯が黄ばんでしまうのには幾つかの理由がありますが、大きく分けて

  • 歯そのものが変質する場合
  • 何か外来のものが定着して変色する場合

とがあります。

歯に汚れが定着して黄ばんでしまうということは、本人の意識次第でかなり予防できるものですから、きれいに保つ努力をすればいいのです。

歯も加齢で変色する

人の身体は年齢を重ねると、あちこちにトラブルが出てきやすくなります。これは歯も同じで、年齢とともに少しずつ黄ばんでくるのは自然な変化なのです。

まず、歯の構造を見て頂きましょう。


(出典:東北大学歯学部)

この加齢による歯の変色は、歯の表面が変色しているのではなく、歯の表面のエナメル質が薄くなったために、内部にある象牙質の色が透けて見えるようになったために起こっています。

また、エナメル質は薄くなってくると細かい亀裂が入ることも多く見られます。その亀裂に外来の成分が入り込んで着色されてしまうこともあります。

こうした場合には冷たい水や風が当たってしみるという、いわゆる知覚過敏の状態になっていることも見受けられますから、まずは亀裂の修復を先に行ってから歯の白さの回復に取り組んだほうが良いです。

さらに、経年変化でエナメル質の下の、象牙質自体の色が濃くなることもあります。このような変化は、生理的な変化であることも多いので、完全には予防できないことも少なくありません。

歯のエナメル質は、人体の中で最も硬い組織です。それでも経年変化には勝てないということなんですね。

お薬の副作用で変色する場合もある

テトラサイクリン塩酸塩(商品名:アクロマイシンV・ジェネリックなし)という抗生物質があります。現在では耐性菌が増えたためあまり処方されませんが、このお薬の系統のものは、子供の歯を変色させることがあります。

子供と言っても、胎児から乳児、幼児、さらには歯の成長期にある小児までを含む広い範囲です。ですので、妊娠中や授乳中にも、他のお薬が使えないときを除いて、わざわざ処方されることはないでしょう。

今よく処方されるテトラサイクリン系抗生物質には、ミノサイクリン塩酸塩(商品名:ミノマイシン・ジェネリックあり)と塩酸ドキシサイクリン(商品名:ビブラマイシン・ジェネリックなし)の2つです。

特別な事情がない限り、子供や妊娠中・授乳中の女性に処方されることはないと思いますが、もし処方されたらお医者さんに副作用について尋ねて下さい。

数日間の短期使用であれば、副作用のリスクが少ないから、効果を期待して出しているかもしれませんが、念のため確認しておいたほうが良いですね。

また、妊娠しているかもしれないという状態である時も、お医者さんには必ずそのことを、お薬が処方される前に伝えておいて下さい。歯の着色という問題だけでなく、思わぬ副作用を予防するのに大切なのです。

虫歯で神経を抜いた歯が茶色くなることもある

虫歯が進行して痛みが激しく、やむを得ず神経を抜く治療が行われることもあります。この神経は上の絵の中で、歯髄組織として示されている中にあります。神経を抜く治療を抜髄と言うように、この歯髄組織を抜いてしまうのが「神経を抜く」治療です。

しかし、この歯髄組織には歯の組織に栄養を送る血管も通っています。そのため、抜髄を行うと血管から出血をすることがあります。またスポーツなどの事故で、歯を打撲した場合にも、血管が切れて歯髄で出血が起こるケースもあります。

こうした場合、出血によって象牙質が染まり、変色します。それがエナメル質を通して見えることで、歯が褐色に変色して見えるのです。これは歯の内側からの変色なので、治療も内側からしか行なえません。

フッ化物は虫歯予防に使えるが濃すぎると歯が変色する

子供たちの虫歯予防にフッ化物(いわゆる「フッ素」)の塗布を行うのは、現在では常識になっていますし、国によっては水道水にフッ化物を添加することで、地域住民全体の虫歯を予防するということを行っている場合もあります。

実は、このフッ化物による虫歯予防は、歯が茶色くなる風土病によって発見されたのです。最初はイタリアのナポリで、ついでアメリカのコロラド州で見つかりました。そして、アメリカのアーカンソー州と続きます。

最初は見た目が悪くなるだけの病気として研究されていたのですが、歯が茶色くなっている子供には、虫歯が少ないということが研究の途中で発見されます。

そうして、フッ化物が飲料水中に多すぎると歯が茶色くなるが、虫歯が少なくなるということが確認されたのです。それからの研究の積み上げで、歯が茶色くならずに虫歯を予防できるフッ化物濃度の範囲が見つかり、現在に至っているのです。

一旦茶色く変色してしまったら、歯科的な修復治療が必要になりますが、現在の先進国では水質基準はしっかり管理されていますので心配はありません。

一方、途上国へ赴任されるような場合は、水質に関する情報を集めておかれることをお勧めします。

歯の変色にも色々あるのです。でも、加齢によるものが一番多いでしょうね。あとでお話しますが、少し未来にはそれさえも治療できるようになるかもしれません。

着色の原因となるタンニンを含む食べ物とは?

歯が褐色になってしまう外来のものの代表はたばこのヤニです。茶色く汚れてしまった歯と言うのは、喫煙者の代名詞でもあったといえるでしょう。逆に言えば、あまりにも褐色の歯は、喫煙者だと思われてしまうかもしれません。

また、歯磨き粉のテレビCMで知っている方もいると思いますが、赤ワインなども歯に汚れを付着させる代表的な飲食物の一つです。

歯の着色を防ぐには、着色させる飲食物を摂る回数を減らし、摂ったら口すすぎや歯磨きなどで汚れを落としておくことも有効です。

歯に色を付けてしまう飲食物の中心はタンニン

お歯黒と言う、歯を黒く染める文化が東南アジア・東アジアに存在しています。現在ではアジア全域でもあまり見られませんが、江戸時代までは日本においても既婚女性が身分に関係なく行っていました。

このお歯黒の主成分は鉄とタンニンであり、この鉄とタンニンは歯を黒くしてしまうのです。

実際に、貧血などの治療に用いられる鉄剤を、緑茶などで飲むと歯が黒くなるという現象が見られることがあります。しかも、そうなった場合鉄剤の効果も薄れますので、お薬は水または白湯で飲むようにして下さい。

この状態になってしまうと、状態が重い場合は歯科医院で専門的な研磨を行わないと、除去できないそうですので注意しましょうね。

タンニンは単体でも歯を茶色くする

また、鉄分と絡まなくてもタンニンは歯を着色してしまいます。ですので歯の着色が気になる人は、タンニンを多く含む飲食物を減らしたり、摂った場合にはすぐに口をすすぐ習慣を身につけて下さい。

飲食後すぐに歯磨きをすると、歯の表面を傷めやすいので、歯磨きは飲食後30分以上おいてからに行うことにして、まずは口すすぎだけでOKです。

タンニンを多く含むのは植物性の食品です。例えば茶の葉には多く含まれていますので、緑茶・烏龍茶・紅茶など、発酵・焙煎の有無や度合いを問わずお茶は歯に色を付けてしまう可能性があります。

また、赤ワインにもぶどうの果皮や種子由来のタンニンが多く含まれます。天然カフェイン飲料であるガラナやコーヒーにもタンニンが多いですね。

さらに、柿には甘柿であってもたくさんのタンニンが含まれますし、ビワの実や葉にも含まれています。つまりビワの葉茶も歯を着色する可能性があるのです。

また、バラ科の果実(りんご・桃・梨など)にもタンニンは含まれています。りんごを切って放置しておくと切り口が茶色くなりますが、あれは酸化したタンニンの色なのです。

つまり、植物性のものを口にすると、それによって歯が着色する可能性は常にありますので、食後は口をすすぐ習慣をつけておくことが勧められます。

タンニン以外にも歯を着色するものがある

例えばカレーは歯の着色の原因になります。おそらくターメリックの色素によるものではないかと思われますが、詳細は判りません。でも、カレーが衣服に飛んだ時の色の落ちにくさを考えると、注意した方がいいような気になりますね。

またコーラも歯を着色します。コーラは大抵の場合カラメル色素で着色されています。これも歯を着色する可能性があります。さらに食品添加物としての食用色素は、全般的に歯を染める可能性が否定できません。

こうしたものは一度食べたくらいでは、目立って歯の着色の原因にはなりませんが、蓄積という部分で警戒はしておいたほうが良いですね。

一方、歯科医療用のお薬や洗口剤で歯に色が付く場合もあります。例えば、乳歯の知覚過敏や初期むし歯の治療に使われる、フッ化ジアンミン銀溶液(商品名:サホライド液歯科用38%・医師による使用のみ)は歯を黒くする場合があります。

ですので、高濃度のこのお薬は永久歯の治療に用いられません。また同じお薬で10分の1の濃度のものは、根管の消毒に用いられますが1/4以上の確率で歯が黒くなる副作用が見られます。治療を受ける前にきちんと説明を受け、理解しておいて下さい。

さらに、日本では規制があってあまり高濃度での使用ができませんが、歯垢を防止する高い効果を持つグルコン酸クロルヘキシジン(商品名;コンクールF洗口液・医薬部外品)も長期に使うと、歯に着色が起こる場合があります。

こうしたことを知識として知ってくことで、歯の着色を避けることができるでしょう。

虫歯治療の詰め物が原因で歯に色がつくこともある

虫歯の治療を行うと、歯に詰め物や、貼り付ける修復物を当てることがありますね。この詰め物や修復物自体が変色したり、歯本体との境目に色がついてしまうことがあります。

また、金属性の修復物がイオン化して溶け出し、それが歯に色を付けてしまうこともあります。そうした場合は治療を受けた歯科クリニックなどを再受診し、適切な再修復を行ってもらいましょう。

もちろん、別の歯科に診てもらっても問題はありません。

お歯黒も元々は、歯の保護を目的としていた部分があるそうです。さすがに現代において、真っ黒に染めた歯を見たら一歩引いてしまうかもしれませんね。でも歯の着色汚れは気にしなくて良さそうです。

病院で歯を白くするには?着色の程度に応じて治療の方向性が変わる

葉が黄ばんでいるとか茶色くなってしまったとか言う場合には、まず自分で磨いてみたり、歯医者さんに相談に行ったりします。しかし、歯の色だけが問題の場合、歯医者さんでは健康保険が使えないことが多いでしょう。

健康保険は、治療対象が決められているため、歯を白くすることについては、健康保険が適用されないケースがほとんどなのです。そのため、費用的には多めにかかってしまいます。

自分でできるホワイトニングは歯磨き

まず、歯医者さんに行かずに歯を白くするということになると、その方法は歯磨きだということになります。さまざまな歯磨きペーストや歯ブラシが販売されていますが、いくつか注意した方が良い事があります。

一つは歯を磨くタイミングです。歯は物を噛んだり歯を磨いたりすることで、表面のエナメル質が摩耗します。しかし、唾液の働きによって再石灰化と言う、摩耗した部分にカルシウムが定着して元に戻ると言う現象も起こっています。

唾液は食事中から食後にかけて最も多く分泌されています。ですので、食後すぐに歯を磨いてしまうと、この再石灰化のメカニズムを邪魔することになりかねません。歯磨きは食後30分以上経ってからにすることがお勧めです。

また歯磨きに使うペーストですが、基本的にはブラッシングだけでペーストなしでも問題ありません。特に歯垢による変色を避けるのであれば、正しいブラッシングだけで充分です。

ブラッシングのやり方は歯医者さんなどにあるパンフレットを参考にしてもらうのが良いので、ここでは基本的なことだけをお話しておきます。以下のような方法で磨いて下さい。

  • 鉛筆を持つ持ち方で歯ブラシを持つ
  • 歯ブラシのストロークは1~2mm
  • 力を入れて磨かない
  • 歯を一本ずつ磨く

これを意識するだけでかなり良い磨き方になると思います。この磨き方を意識すると、だいたい5分~10分ぐらいはかかるでしょう。歯垢が形成されるには24時間から48時間かかりますので、最低でも1日に1回時間をかけて磨けばOKです。

また、歯磨きペーストを利用するのも悪くありませんが、研磨剤が多いタイプのペーストを使う時は、特に歯の表面を傷つけないよう、くすぐったい程度の当たり方で磨くようにして下さい。

自費治療になるが歯科でホワイトニングして貰う方法もある

どうしても自分で行ったのでは、充分白さが取り戻せないことも多いです。そうした場合は歯医者さんで、歯を白くしてもらう治療を受けるというのも方法です。

それには2通りの方法があって、

  • 歯医者さんによってホワイトニングを行ってもらうと言う方法
  • 歯医者さんで自分専用の道具を作ってもらって、自分でホワイトニングを行う方法

というものがあります。

費用的には自分で行うタイプの方が安くなります。もちろん全体の歯を白くしたい場合と、特定の歯だけが黒ずんだから、それだけを白くしたいという場合では値段も変わってきます。

日本歯科大学附属病院によると、共通して必要な費用は初診料の3,240円と再診料の1,080円/1回です。そして、オフィスホワイトニングという、病院で行われる治療の場合は歯1本につき4回で7,560円になっています。

この治療は、歯髄を抜いたことによって特定の歯が黒ずんだときなどに行われることが多いようです。漂白用の薬を歯に作用させて、週に1回くらいのペースで薬剤を入れ替えます。5~6回で白くなるということです。

料金が4回単位なので、ちょっともったいないようにも思えますが、効果が充分でなかった場合の余裕を見ているのでしょう。

一方、歯全体が黄ばんできたときには、専用のホワイトニングトレーを作ってもらって、自分でホワイトニングを行うのが良いそうです。料金は片顎分で示されていますが、これはおそらく上だけ、下だけの価格だと思われます。

ですので、上下の歯をホワイトニングするには2倍の料金が必要です。金額は24回分のホワイトニングジェルを含めて片顎で27,000円です。2週間で仕上がるということですが、これも多めの回数が設定されています。

(参照:ホワイトニングチーム | 特別診療部門 | 診療部門紹介 | 日本歯科大学附属病院)

実際の治療にあたっては、受診する歯科クリニックの案内などをしっかり読んで取り組んでみて下さい。

再石灰化を謳う歯磨きペーストよりも唾液が優秀

世の中には、歯の表面の再石灰化を効能として謳っている歯磨きペーストがたくさんあります。こうしたものの多くは、ハイドロキシアパタイトとフッ化物の力でその効果を出しています。

そうしたものと、人間の唾液の持っている再石灰化能力を比較した実験がありました。

東京歯科大学口腔超微構造学講座の研究チームによると、抜かれた親知らずを使って、表面からカルシウムを抜いたものを、人工再石灰化液と唾液に浸して再石灰化の様子を調べたとあります。

人工再石灰化液に浸したものは、歯の表面にしっかりした再石灰化層が作られましたが、中層・深層には再石灰化は見られなかったそうです。一方、唾液に浸したものは、深層から表層まで再石灰化されていました。

これは人工再石灰化液では表層にできた再石灰化層のせいで、深層まで再石灰化液が行き渡らなかったからで、唾液は成分に含まれるたんぱく質の関係で、表層近くでは先にたんぱく質が付着するため、深層から順に再石灰化するのではないかと考えられています。。

(参照:脱灰エナメル質の再石灰化に及ぼす唾液の影響|東京歯科大学口腔超微構造学講座・古屋一明氏ほか)

このことから、再石灰化を促す歯磨きペーストも悪くありませんが、自分の唾液がしっかり分泌されるよう、顔をマッサージしたり、よく噛んだり、口を動かしたりすることの方が、より歯を白くすることに効果があるのではないかと考えられます。

よく噛むということは、歯を白くすることにもつながるのです。しっかり噛んで見た目も美しくなりましょう。

将来は歯の白さも再生できるようになるかも知れない

このように、歯を白くするには、まず普段からのお手入れと生活習慣のコントロールが重要です。そして、それだけでは対処しきれない場合、歯科でホワイトニングを受けることになります。

東北大学大学院歯学研究科の2016年11月7日付けの報道発表によると、歯が完成した時に失われる、エナメル芽細胞と言うエナメル質を作る細胞を、動物実験において、遺伝子操作によって作り出すことに成功したとあります。

(参照:プレスリリース・人工的に歯のエナメル質を形成することに成功 ~次世代のむし歯の治療や歯の再生への応用が期待~|東北大学大学院歯学研究科)

将来的にはこの技術を使って、歯のエナメル質を再生させる技術ができるかも知れません。それまでの間は丁寧なお手入れで白い歯をキープするように頑張りましょうね。

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