健康生活TOP カビ 【写真あり】頭皮の湿疹、かゆみの原因はカビ!?脂漏性皮膚炎の症状

【写真あり】頭皮の湿疹、かゆみの原因はカビ!?脂漏性皮膚炎の症状

頭がかゆい女性

毎日ちゃんと髪を洗っているのに、フケが出る。落ちたフケが目立ってしまうことが心配で、黒や紺色の服は控えてしまう。そんな症状はありませんか。

フケがひどいと人目が気になって恥ずかしいし、人前に出るのも辛くなってしまいますよね。

フケの原因としては、髪の洗い方や使っているシャンプーなどが関係していることがあります。場合によっては頻繁に洗髪をしすぎることが、逆にフケを増やしてしまうこともあります。

このようにフケの原因にはいくつか考えられることがありますが、そのひとつに「カビ」があるかもしれません。清潔にしようとマメに洗っているのに、カビが原因でフケが出ているとはどういうことなのでしょか。

フケがひどいその症状は「脂漏性皮膚炎」かもしれません

フケは頭皮の角質が新陳代謝によって剥がれ落ちたもので、誰にでもみられるものです。ただベタベタしたフケが大量に出て、洋服などに落ちて目立つから気になってしまうという状態の場合、「脂漏性皮膚炎」という皮膚に病気かもしれません。

フケがひどく出てしまう「フケ症」は、頭皮にできた脂漏性皮膚炎のごく軽度の症状と考えられています。

脂漏性皮膚炎は頭や顔、脇の下といったような、皮脂の多い部分や摩擦の多い部分に現れる皮膚炎です。皮膚からは黄白色の米ぬかのような角質が剥がれ落ち、また皮膚の表面に境界のはっきりした淡い赤色の斑点が出ます。

脂漏性皮膚炎の症例写真

脂漏性皮膚炎には乳児型と成人型があります。

脂漏性皮膚炎の種類:乳児期脂漏性皮膚炎

乳児期脂漏性皮膚炎は生後間もなく症状が現れます。頭や額、眉毛、鼻の周りなどに隆起した淡い赤色の湿疹ができ、黄色いカサブタに覆われます。かゆみは多少あるくらいです。生後8−12ヶ月くらいになると、次第に症状は軽くなってきます。

かゆみがひどかったり、数ヶ月しても症状が良くならない、湿疹が体の広い範囲にあるといった場合にはアトピー性皮膚炎など、脂漏性皮膚炎以外の病気かもしれません。

脂漏性皮膚炎の種類:成人期脂漏性皮膚炎

成人期脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌が活発になる思春期以降に現れます。乳児型は1−2ヶ月ほどで自然に良くなってくるのに対して、成人型は長期に症状が続いてしまいます。

頭や髪の生え際、額、眉間、鼻や耳の周りなど皮脂の多い部分に鱗屑(りんせつ)という皮膚の角質細胞が剥がれたようなものを伴った、淡い赤色の斑点がみられます。この赤色の斑点は色の境界が比較的がはっきりしています。

かゆみは軽いことが多いですが、ひどいかゆみが出ることもあります。そして胸や背中、脇の下、へそ、太ももの付け根付近の鼠経部などにも同じような症状が現れます。

そしてこの皮膚炎の症状は慢性的に続いてしまいます。多少良くなったと思ってもまた悪化してしまったりと、何度も繰り返すようになるのです。

この成人期脂漏性皮膚炎の症状が頭に現れると、フケがひどく出るようになってしまいます。

脂漏性皮膚炎の原因にカビが関係している!

脂漏性皮膚炎を引き起こしてしまう原因にはいろいろなことが考えられます。ビタミンB群の不足、皮脂の分泌過剰、皮脂の酸化などといった要因が重なって、脂漏性皮膚炎を発症させたり悪化させてしまうと考えられています。

そしてこのような原因の中で現在注目されているのは、「マラセチア」という真菌(カビ)です。カビが原因でフケが出てしまっている可能性があるのです。

マラセチアは誰の皮膚にもいる真菌(カビ)です

マラセチアはヒトをはじめとする恒温動物の皮膚に住みついている真菌(カビ)で、通常は無害です。いくつかの菌種があって、ヒトには住みつかずイヌなどに多く住みついているというタイプの菌種もいます。

マラセチアのように日常的に私たちの皮膚に住みついている微生物を「皮膚常在菌」と言います。例えばニキビの原因となるアクネ菌なども皮膚常在菌になります。(ただしマラセチアは真菌ですが、アクネ菌は細菌です。)

皮膚常在菌ですから、普段は皮膚にマラセチアが存在していても問題になりません。しかし異常増殖してしまうと、「癜風(でんぷう)」という皮膚の病気を引き起こす真菌としてよく知られています。

癜風は「ナマズ」とも呼ばれます。首や脇の下など皮脂の多い部位に鱗屑(皮膚から剥がれかけた角質細胞)を伴った淡褐色の斑点、もしくは脱色した白色の斑点ができてしまうという皮膚の病気です。

20−30歳代に多い病気で、高温・多湿といった環境で発症しやすくなります。かゆみはあまりありません。

このように皮膚常在菌のマラセチアですが、たまに病気を引き起こしてしまうこともあります。

以前はM.furfur(マラセチア・フルフル)が癜風の原因とされていましたが、最近はM.globosaが原因とされています。
ただしこれらは、全く別の菌種というわけではありません。

マラセチアは脂漏性皮膚炎にも関係している!

癜風の原因としてはよく知られていたマラセチアですが、実は脂漏性皮膚炎にも関係しているのではないかということがわかってきました。

このマラセチアは生きていくために脂質を必要とする、少し変わった真菌です。そのため脂質の分泌の多い頭、顔、首、胸や背中などに多く存在しています。これらの場所は、つまり脂漏性皮膚炎の発症しやすい場所でもあるのです。

またマラセチアは健康な皮膚にも存在しますが、脂漏性皮膚炎になってしまっている皮膚には通常より多くのマラセチアが存在していることもわかってきました。

そして治療に、マラセチアを抑える作用のある抗真菌薬を使うと効果があったのです。

マラセチアは誰の皮膚にも存在している真菌で、マラセチアがいたからといって必ず脂漏性皮膚炎になるというわけではありません。ただマラセチアの存在が脂漏性皮膚炎に大きく関係していることは確かでしょう。

マラセチアは皮脂を分解する酵素であるリパーゼを分泌します。そのリパーゼの働きにより皮脂が遊離脂肪酸へと分解されると、この遊離脂肪酸が皮膚を刺激して炎症を起こしてしまいます。

またマラセチア自体も皮膚の細胞に直接作用して、それに対する免疫反応により炎症が起きるともされます。

このようにマラセチアが異常に増殖してしまうと、皮膚に炎症が起きやすくなってしまうのです。

マラセチアの存在は脂漏性皮膚炎に大きく関係していますが、それ以外にもビタミンB群の不足、ストレスや疲労などといったような要因が重なることで、脂漏性皮膚炎を発症しやすくなったり悪化しやすくなると考えられます。

脂漏性皮膚炎の治療には抗真菌薬が効果あり

このように脂漏性皮膚炎には、マラセチアという真菌の存在が大きく関係しています。そのため治療には真菌を抑える抗真菌薬の塗り薬が使われます。

「ひどいフケを改善するためにカビをやっつける薬を使う」と聞くと意外な感じがするかもしれませんが、脂漏性皮膚炎によって出てしまったフケを、マラセチアを抑える抗真菌薬によって改善させるのです。

脂漏性皮膚炎には「ニゾラール(成分名:ケトコナゾール)」という抗真菌薬が使われます。頭には液体で使いやすいローション、顔や体にはクリームが処方されることが多いでしょう。フケの症状もニゾラールローションを使うことで改善していきます。

ニゾラールには真菌を抑える働き以外に、炎症を抑える働きもあります。それにより脂漏性皮膚炎の炎症にも効果があります。また長く使っていても副作用が起きにくいという利点もあります。

ただ症状がひどく抗真菌薬ではあまり効果がなかった場合には、ステロイドの塗り薬が使われます。ステロイド剤は炎症を抑える働きが強いため、症状がひどい場合にはまずステロイドの塗り薬を使うことで症状を落ち着かせるのです。

ステロイド剤である程度症状が落ち着いたら、その後は抗真菌薬に切り替えます。これはステロイド剤は効果は強いのですが副作用も出やすいためになります。

ステロイド剤を長期使ってしまうと皮膚が薄くなってしまったり、毛細血管が拡張して編み目のように浮き出て見えるようになってしまったりといった副作用も起きやすくなってしまいます。

そのため症状がひどい場合にはまずステロイドの塗り薬を使い、その後症状が落ち着いたら抗真菌薬の塗り薬に切り替えるといった治療方法がとられます。抗真菌薬を使っていてまた悪化しそうになった場合には再びステロイド剤を使うこともあります。

処方された薬は、医師の指示通りに使うようにしましょう。ステロイド剤は副作用が怖いからと使うことをためらっていると、症状がどんどん悪化してしまうかもしれません。症状によっては短期間、きちんと使ったほうがよいこともあります。

また同じステロイド剤でも、使う場所によって副作用の出やすさが違ってきます。顔は副作用が出やすいため、あまり強いステロイド剤は処方されません。

それなのに自分の判断で医師の指示以外のステロイド剤を使ってしまうと、副作用が出てしまう危険もあります。

処方された薬は、医師の指示通りに使うようにしていきましょう。使ってもなかなかよくならないというときには、早めに再受診して医師に相談するようにしてください。

フケがひどいときは抗真菌薬配合のシャンプーを試してみて

フケがひどいときには、使うシャンプーの種類を替えてみたりシャンプーの回数を増やしてみたりといったことを試されるかもしれません。

ひどいフケは脂漏性皮膚炎の可能性もあるため、まずは早めに皮膚科を受診しきちんと治療をしていくことをお勧めします。シャンプーについても医師に相談してみるとよいでしょう。

その上で市販のシャンプーを使う際には、抗真菌薬の「ミコナゾール硝酸塩」が配合になったものがよいかもしれません。ミコナゾール配合のシャンプーには以下のようなものがあります。

商品名 発売元
コラージュフルフルネクスト
  シャンプー・リンス
持田ヘルスケア株式会社
メディクイックH
  頭皮のメディカルシャンプー
ロート製薬
Dメディカルシャンプー
  フケ・かゆみ用
アンファー

もしもこれらのシャンプーを使ってみても症状が改善しない場合には使用を止めて、医師にすぐ相談してください。フケが出てしまう原因はマラセチアだけではありません。他に原因があることも考えられます。

使っていても症状が全然良くならないのに、そのままずっと使い続けたりはしないようにしてください。

海外ではニゾラールが配合されたシャンプーも売っています。インターネットなどで購入することはできるかと思いますが、できれば日本国内で販売されているミコナゾール配合のシャンプーを使うほうがよいでしょう。

フケの原因は脂漏性皮膚炎だけではない!他に考えられる皮膚の病気

フケが大量に出るようになってしまう原因が、脂漏性皮膚炎以外の病気のこともあります。他にも脂漏性皮膚炎と似たような症状の現れる皮膚の病気はあるのです。

フケがひどい、自分でミコナゾール配合のシャンプーを使ったけれど良くならないといった場合には、なるべく早く皮膚科を受診するようにしましょう。

脂漏性皮膚炎と似たような症状の現れる皮膚の病気には、次のようなものがあります。

フケの原因となる皮膚の病気:尋常性乾癬

皮膚が赤く盛り上がり、皮膚の表面の角質が剥がれ垢のように白い粉がポロポロ落ちてしまう病気です。症状は全身のどこにでも出ますが、特には擦れやすい肘や膝、頭、腰などです。皮脂の多い部位以外にも出ます。

原因など詳しいことはまだはっきりしていないのですが、人に感染したりすることはありません。日本での患者は人口の0.1~0.2%と欧米に比べると少ないのですが、徐々に増加してきています。男女比は2:1で、男性に多くなります。

症状の改善や悪化を繰り返して治りにくい病気ですが、治療を続けることで症状をコントロールしていくことはできます。研究が進み、最近は新しいタイプの治療薬なども出てきています。

フケの原因となる皮膚の病気:アトピー性皮膚炎

アレルゲン(アレルギーを起こす原因物質)が体内に侵入したために起きる、アレルギー性の皮膚炎です。強いかゆみがあり、かきすぎて傷となってしまうこともあります。

小児に比べると成人のアトピー性皮膚炎は少ないのですが、2~10%にみられます。症状は全身に現れますが、特に顔や頭、首などがひどくなります。皮脂の多い部位以外にも現れます。

フケの原因となる皮膚の病気:頭部白癬(しらくも)

髪の毛や頭皮に白癬菌が感染したことで起きる病気です。白癬菌とは、水虫の原因菌です。頭部の角質が剥がれてフケが大量に出るようになり、また髪も抜けやすくなってしまいます。

以前は小児と成人女性に多かったのですが、最近は格闘技競技者にも増えてきています。格闘技などのスポーツ活動中に感染したり、ペットの主に猫などから感染してしまうことが多くなります。

他人にも感染させてしまいやすい病気のため、きちんと治療を続けることが大切です。

頭部白癬によるフケは乾燥していて細かいのですが、脂漏性皮膚炎によるフケは湿った大きなものになります。

フケの原因となる皮膚の病気:接触性皮膚炎

使っているシャンプーが合わないために皮膚が炎症を起こし、フケが出てしまうこともあります。シャンプーは接触性皮膚炎の原因になりやすいのです。

そのためフケがひどいときにはパッチテストを行い、シャンプーなどによる接触性皮膚炎ではないか検査をすることもあります。

脂漏性皮膚炎によるフケを防ぐために心がけること

フケにはパラパラと乾燥しているタイプとベタベタと湿ったタイプがあります。脂漏性皮膚炎によるフケでは、ベタベタと湿った大きめのフケが多くなります。夕方になると頭皮や髪がやや脂っぽくなるかもしれません。

脂漏性皮膚炎では、早めに皮膚科を受診しきちんと治療を行っていくことが大切です。その上で日常生活でも次のようなことに気をつけていくとよいでしょう。

フケを防ぐために心がけること:皮膚を清潔に保つ

洗顔や洗髪を適当に行っていては、皮膚が不衛生になってしまい症状が悪化しやすくなります。皮脂をしっかり取り除くためにも、洗顔、洗髪は丁寧に行ってください。すすぎ残しもよくありません。

洗うときには爪を立てず、頭皮を傷つけないようにしましょう。指の腹を使って、頭皮をマッサージするように洗うとよいでしょう。

逆に皮脂が気になるからと、一日に何度も洗う必要はありません。洗い過ぎることによってもフケが出やすくなってしまうのです。洗髪は1日1回で大丈夫です。

夜寝る前にきちんと洗髪し、一日の汚れをしっかりとってから寝るようにしましょう。寝る前に完全に乾かすようにするということも大切なポイントです。

フケを防ぐために心がけること:ビタミンB群をしっかり摂って、バランスのよい食事にする

ビタミンB群が不足してしまうと、脂漏性皮膚炎の症状が悪化しやすくなります。特にビタミンB2やビタミンB6はしっかり摂るようにしましょう。

ビタミンB2を多く含む食品

  • レバー
  • チーズ
  • きのこ類
  • 納豆 など
ビタミンB6を多く含む食品

  • レバー
  • カツオ
  • マグロ
  • サバ
  • ニンニク
  • ピスタチオ
  • くるみ など

栄養はバランス良く摂ることが大切です。ひとつだけをたくさん摂っても、体の中で効果的に働いてくれません。バランスのとれた食事を心がけましょう。

皮膚や粘膜を健康な状態に保ってくれるビタミンAや、強い抗酸化作用のあるビタミンCも大切です。タバコを吸ったりお酒を飲むとビタミンCが消費されやすくなってしまうため、心当たりのある方は特にたくさん摂るように気をつけましょう。

フケを防ぐために心がけること:脂っこい食事は控える

脂っこい食事は皮脂を増やしてしまいます。ラーメンや焼き肉、揚げ物といったような食事ばかりだと、皮脂が多くなってしまうのです。

その他、辛いものも皮脂を増やすためよくありません。

なるべく魚や野菜をたくさん摂るようにしましょう。肉を食べる時には、脂身の少ない部位を選んでください。

フケを防ぐために心がけること:ストレスや疲労を溜めない

やはりストレスや疲労を溜めてしまうのはよくありません。日常生活を送っているとどうしてもストレスが溜まってしまうかと思いますが、それを上手に発散させる方法を持っておくようにしましょう。

規則正しい生活をし、睡眠を十分とることも大切です。乾燥や寒さなどによって症状が悪化してしまうこともあるため、注意しましょう。

脂漏性皮膚炎の症状は長期に続いてしまうことが多くなります。症状が落ち着いてきたと思っていても、また悪化してしまったりということを繰り返しやすくなります。

そのため治療をきちんを続けて、症状をコントロールしていくことが大切です。日常生活でも、悪化させてしまうような行動をしないように気をつけていくことで症状を安定させられます。

フケがひどいなど気になる症状があるようでしたら、早めに皮膚科を受診するようにしてください。自分で様子をみている間に徐々に悪化してしまい、余計に治りにくくなってしまうかもしれません。

医師の指示に従ってきちんと薬を使用していけば、4~6週間くらいで治まってくるようです。しっかり治りきるまでは、自分の判断で勝手に治療を止めたりしないようにしましょう。

フケが異常にひどいと思ったときには、恥ずかしくてもなるべく早く皮膚科へ行ったほうがいいですね。症状の軽いうちにきちんと治していきましょう。
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