健康生活TOP 更年期障害 喉の異物感が続く!自律神経や更年期が原因になる咽喉頭異常感症とは

喉の異物感が続く!自律神経や更年期が原因になる咽喉頭異常感症とは

喉が詰まる感じがする、喉に何かが引っかかっている感じがして違和感がある。そんな症状を感じたことはありませんか。

喉に違和感や不快感を引き起こしてしまう病気は、いろいろと考えられます。ただ違和感などの原因を検査をしても、特にはっきりした病気が見つからないということもよくあるのです。

このように喉に異常感があっても、その原因となるような病気が認められないものを「咽喉頭異常感症」と言います。特に30~50代の女性に多くみられ、心理的要因も深く関わっているとされます。

この咽喉頭異常感症とはどのような病気なのでしょうか。詳しくみていきましょう。

喉に異常感がある?女性に多い「咽喉頭異常感症」とは

喉に次のような違和感や不快感はありませんか。

  • 喉が詰まるような、何かがつかえているような圧迫感がある
  • 喉に何かが引っかかっている感じがする
  • 喉に何か塊がある感じがする、喉の奥が腫れている感じがする
  • 喉がイガイガする、ヒリヒリする

このような異常感は唾を飲み込むときに強く出るものの、食べ物を飲み込むときにはそれほどひどく出ないことが多くなります。

症状が続くために不安になり耳鼻咽喉科を受診してみても、その原因となるようなはっきりした病気がみつからない・・・こういった場合に「咽喉頭異常感症」と診断されることになります。

「咽喉頭異常感症」は「ヒステリー球」とも呼ばれます。特に30~50代の女性に多くみられる症状で、心配性や神経過敏な方に多いようです。

異常感が続くと、そのことが気になってしまうばかりに日常生活にまで影響が出てしまうこともあります。がんのような重い病気なのではないかと、ひとりで悩んでしまわれる人もいるようです。

実はこのような喉に異常感が出てしまうといった症状は、それほど珍しいことではありません。そして検査をしても、がんのような重い病気が原因になっているわけではないことがほとんどです。

喉に異常感を引き起こしてしまう病気はたくさんあります。喉の辺りの炎症が原因になっていることも多いですが、更年期障害や自律神経失調症といったようなものが原因になっていることもあります。

症状がある場合には、まずその原因となる病気を探すことが第一です。そして原因の病気が見つかったなら、その病気の治療を行っていくことになります。その際には、がんのような重大な病気を見逃さないことが非常に大切です。

喉の異常感が続いているというときには、一度、耳鼻咽喉科を受診してみてください。ひとりで悩むよりはしっかり検査をして、原因を見つけたほうがよいでしょう。重大な病気が隠れていることがないとも言えません。

症状が続いているときには、ひとりで悩まずちゃんと耳鼻咽喉科を受診して相談したほうがよいですね。
では、喉に異常感を引き起こしてしまう病気にはどのようなものがあるのでしょうか。

喉に異常感をもたらす原因:局所的なもの

喉の異常感が出てしまう原因として多いのは、喉の辺りの炎症です。喉は食べ物が入っていく場所であり、空気が出入りする場所でもあります。そして細菌やウイルスの侵入を防ぐ砦にもなっています。そのため炎症を起こしやすい場所なのです。

他にもアレルギーが原因になっていることもありますし、甲状腺の病気などがあることもあります。

局所的な原因としては、次のようなことが考えられます。

慢性炎症によるもの 慢性副鼻腔炎、慢性扁桃炎、慢性気管支炎など
アレルギーによるもの 鼻アレルギー、喉頭アレルギーなど
甲状腺の病気によるもの 橋本病、甲状腺腫瘍など
胃食道逆流症によるもの 逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症
腫瘍によるもの 喉頭がん、咽頭がんなど
形態異常によるもの 過長茎状突起、頸椎異常、舌根扁桃肥大など

他にも魚の骨が刺さってしまっている場合や、お酒の飲み過ぎやタバコの吸い過ぎで喉に痛みが出てしまうこともあります。

慢性炎症

喉に異常感があった人の50%以上に、喉の辺りの慢性的な炎症がありました。慢性副鼻腔炎や慢性扁桃炎、慢性気管支炎、慢性喉頭炎といった症状があるために、喉の異常感が出てしまったのです。

慢性副鼻腔炎では鼻水が喉の奥へ垂れてしまうために、喉に痛みが出てしまいます。風邪による炎症が残って異常感が起きている場合もありますし、喫煙が原因で喉に炎症を起こしてしまっていることもあります。

アレルギー

鼻アレルギーや喉頭アレルギーが原因で喉の奥がイガイガしたり、かゆくなってしまったりすることもよくあります。

花粉症の時期に、鼻の症状だけでなく喉のイガイガ感などを経験している人も多いでしょう。サラサラの鼻水が喉の奥へ落ちると、喉に異常感が出てしまいます。

喉頭アレルギーでは喉のイガイガ感やかゆみ、痰が絡んだような感じがするほかに、乾いた咳が続くようになってしまいます。この咳は咳止め薬などではあまり改善しないのですが、抗アレルギー薬で効果があります。

甲状腺の病気

甲状腺はのど仏の下辺りにある器官で、蝶が羽を広げたような形をしています。全身の新陳代謝を活発にさせる「甲状腺ホルモン」を分泌する働きをしている場所です。この甲状腺に問題が起きると、声がかれたり喉に異常感が出てしまうのです。

橋本病は甲状腺の機能が低下して、甲状腺ホルモンの分泌が減少してしまう病気です。橋本病になると、寒がりになったり肌が乾燥しやすくなります。また食欲がないのに体重が増えるようになってしまいます。

そしてむくみやすくなり、喉の周辺もむくんでしまうために声が低音のしわがれ声に変化してしまうのです。他にも動作が緩慢になったり無気力になってしまい、記憶力も低下します。

甲状腺腫瘍でも喉に異常感が出ることがあります。腫瘍には良性と悪性があり、自覚症状が出にくいタイプもあります。

しかし悪性度の高いタイプの甲状腺腫瘍ではしこりができたり、喉に痛みが出る、声がかすれる、ものが飲み込みにくい、呼吸がしにくいという症状が出ることがあります。

甲状腺の病気は、男性よりも女性のほうがなりやすくなります。首の辺りを触診したり、血液検査やCT検査などをすることで発見できます。

胃食道逆流症

胃食道逆流症とは、胃酸などの胃内容物が胃から食道へと逆流してしまう病気です。ひどい胸やけを感じ、酸っぱいものが上がってくる「呑酸(どんさん)」という症状が現れたりします。ゲップや胸の辺りがつかえるような異物感が出たりもします。

そして喉がいがらっぽくなったり、声がかすれる、慢性的に咳が出るといった症状も現れるのです。喉の痛みや咳が出るために、風邪と間違いやすくもなります。

胸やけや呑酸の症状があっても、内視鏡検査で食道粘膜に炎症が見られない場合もあります。このように内視鏡検査で食道に炎症の見られないものを「非びらん性胃食道逆流症」と言い、炎症の見られるものを「逆流性食道炎」と言います。

最近、胃食道逆流症が原因で喉に異常感が出てしまっているという人が増えてきている傾向にあります。

腫瘍

腫瘍ができているために、喉がつかえる感じがするということもあります。腫瘍には良性のものと悪性のものがあり、悪性の腫瘍を見逃してしまわないことが重要になります。悪性の腫瘍には喉頭がん、上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんなどがあります。

喉の異常感が続いている、食べ物が飲み込みにくくなったり体重が減ってきたという場合には、悪性の腫瘍が原因になっていることもあります。念のため、きちんと医師の診察を受けるようにしてください。

ただし喉の異常感が出た人の中で、その原因が悪性の腫瘍だったのは1~数%程度とされます。異常感があるからと不安になり過ぎず、まずは医療機関を受診してください。

形態異常

形態異常が原因で、喉に異常感が現れることもあります。形態異常とは、骨の形など体のつくりが正常な状態とは少し異なっていることです。

過長茎状突起は、「茎状突起」という耳の下辺りにある骨が通常より長く伸びてしまっている状態です。茎状突起が長過ぎるために、喉に違和感が出てしまうことがあります。症状によっては茎状突起の先端を切除することもあります。

頸椎(首の骨)に問題があるために喉に違和感が出ることもあります。頸椎は加齢によって変形していきます。その変形のために、喉が詰まる感じがするようになるのです。

舌根扁桃肥大では、舌の付け根にある扁桃(舌根扁桃)が通常より大きくなってしまっています。扁桃とはリンパ組織で、細菌やウイルスなど外敵の侵入を防ぐ役割をしています。

一般的に「扁桃腺」というとのどちんこの両側の部分を指しますが、舌の付け根にも扁桃があります。この扁桃が肥大してしまったために、喉に異常感が出てしまうことがあるのです。

このように、喉に異常感が出てしまう原因はいろいろと考えられます。そして喉の辺りの局所的な問題だけでなく、全身的な問題が原因になって異常感が出てしまうこともあります。

喉に異常感をもたらす原因:全身的なもの

喉の異常感は、全身的な原因によって出てしまっていることもあります。その原因となるものとして、次のようなものが考えられます。

  • 鉄欠乏性貧血
  • 糖尿病
  • 自律神経失調症
  • 更年期障害 など

このほかにまれですが、狭心症や初期の心筋梗塞の症状として喉の異常感が現れることもあります。

狭心症や心筋梗塞になると、胸痛があったり肩や背中辺りに痛みが出たりします。実はそれ以外にも、奥歯の痛みや胃の不快感、そして喉が詰まったような感じが出ることがあるのです。

これらの症状があっても、心臓が原因とはなかなか気がつかないかもしれません。しかし念のため、このような前兆が出ることがあるということも知っておいて、いざというときに少しでも早く対処できるようにしてください

鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血は、鉄分不足のために正常に赤血球が作れなくなり発症する貧血です。貧血の90%以上は、鉄欠乏が原因になっています。

主な症状はだるい、疲れやすい、息切れがするといったものですが、ものが飲み込みにくくなるといった症状が現れることもあります。ほかも口角炎や舌炎ができたり、爪がスプーン状に反ってしまったりします。

糖尿病

糖尿病の初期症状として、激しい喉の渇きがあります。喉の渇きを感じるために水分をたくさん飲み、そしてそのために尿量が増えます。

糖尿病には1型と2型があり、生活習慣の乱れが原因で多くの人に発症してしまうのは2型糖尿病です。2型糖尿病は、ほとんど自覚症状のないまま進行してしまいます。

自覚症状はあまりないのですが、それでも喉が渇いて水分をよく飲み、そしてトイレによく行くということがあれば糖尿病の可能性があります。特に検診で血糖値がやや高めだと言われたことのある方は、気をつけるようにしてください。

自律神経失調症

自律神経には交感神経と副交感神経があり、血圧や体温などをコントロールしています。緊張、興奮しているときには交感神経が優位に働き、リラックスしているときには副交感神経が優位に働いています。

自律神経失調症は、この交感神経と副交感神経がバランスを崩したことで起きてしまいます。それによって現れる症状は人によって様々で、例えばめまいや耳鳴り、頭痛、疲れやすい、情緒不安定になったりということなどがあります。

ただこれらの症状は内臓に問題があって起きているわけではないため検査をしても「異常なし」と言われてしまい、辛さを理解してもらえないこともあります。

自律神経失調症では全身にいろいろと症状が出るのですが、喉の辺りにも喉がイガイガする、喉が詰まる、口が渇く、ものをうまく飲み込めない、味覚がおかしいといった症状が出ることがあるのです。

喉の異常感があって、いろいろ検査をしたけれど特に原因が見つからないといったときには、自律神経失調症や次の更年期障害の可能性も高くなります。

更年期障害

更年期障害が原因で喉に異常感が出ることもあります。

更年期障害によって現れる症状もいろいろとあり、人によって症状の内容も程度も違います。その中でも多くの人が経験する症状が、ホットフラッシュというほてりやのぼせの症状です。その他に肩こりがしたりイライラするようになったりもします。

更年期障害は閉経前後の45~55歳頃に、女性ホルモンの分泌が低下してしまうことが原因で起きます。全身にいろいろな症状が出て、落ち込むといったような精神症状が出ることもよくあります。

喉にも異常を感じることがあり、口が渇く、ものをうまく飲み込めない、喉や舌が痛いといった症状が現れることがあるのです。

咽喉頭異常感症の多くは、自律神経失調症や更年期障害が原因で起きていると考えられます。

喉に異常感をもたらす原因:精神的なもの

精神的な原因によって喉に違和感が現れることもあります。その原因として、次のようなものが考えられます。

  • うつ病
  • 統合失調症
  • 心身症
  • がんに対する不安感 など

喉に異常感がある人の75%以上が、自分はがんなのではないかと不安を抱えているとされます。ただ喉に異常感があるからといって、がんが見つかることはそれほど多くありません。

それでも、いろいろ悩んでしまっているために仕事が手につかないという人もいます。ひとりで「自分の喉の症状はがんなのではないか?」と悩んでいるのでしたら、それより早めに医療機関を受診してきちんと検査をしてもらったほうがよいでしょう。

検査して何も問題がないとわかると症状が楽になることもあります。また何か問題があれば早めに治療をしていったほうがよいでしょう。

咽喉頭異常感症の診断に必要な検査とは

喉に何かがつかえているような、何かが引っかかるような感じがするといったような異常感があった場合、どのような検査が行われるのでしょうか。

喉に異常感が起きてしまう原因となる病気はいろいろとあるため、まずそれらの病気ではないかということをはっきりさせることが大切です。そのための検査には以下のようなものがあります。

  • 問診、視診、触診
  • 血液検査
  • X線検査
  • CT検査
  • ファイバースコープ(内視鏡)検査
  • エコー検査
  • 甲状腺機能検査 など

ただし異常感があるため受診したからといって、すぐにこれらの全ての検査を行うわけではありません。まずは今までの経緯や症状などを確認したりして、疑われる病気を確認するために必要な検査を行います。

胃食道逆流症が疑われる場合には、胃酸を抑える薬を服用して効果があるかどうか様子をみることもあります。アレルギーが疑われる場合には、抗アレルギー剤を服用して改善されるか様子をみることもあります。

喉に異常感があるときに大切なのは、がんのような重大な病気が原因で喉に異常感がでているのかどうかをはっきりさせることです。

喉に異常感があるという人の多くが、がんの不安を抱えています。もしもそのような不安があったり、何となく気になることがあるという場合には、まずは耳鼻咽喉科を受診して医師に相談してみてください。

ずっとがんの不安を抱えたまま普段の生活をしていくのは辛いでしょうし、もしも本当にがんがあるのならば、なるべく早期に発見して治療を行っていったほうがよいのです。

ただし診察を受けていろいろ検査をしても、すぐには原因がはっきりせず症状も改善しないかもしれません。喉に違和感が出てしまう病気はいろいろと考えられるため、すぐには診断がつけられないのです。

その際には、一カ所の病院を受診してよくならないからと言ってすぐ別の病院を受診したりすることは避けた方がよいでしょう。はっきりした診断をするためには、時間がかかってしまうことがあるということを知っておいてください。

いろいろ検査をしてもはっきりした原因がわからなかった場合には精神安定剤などで様子をみることもあります。「半夏厚朴湯」「柴朴湯」といった漢方薬が使われることもあります。

このように、喉に異常感が出てしまうというのは決して珍しい症状ではありません。そしてその原因にがんがあったりすることはあまりないようです。

ですから異常感があっても心配し過ぎる必要はありませんが、長く続いているようでしたら一度きちんと医師の診察を受けるようにしましょう。場合によっては重大な病気が隠れていることがあるかもしれません。

またひとりで心配しているよりは早めに病院を受診し、異常感の起きる原因は何なのか、特に問題のない症状なのかなどを確認してもらったほうが安心できます。

病院を受診する際には耳鼻咽喉科へ行きましょう。またかかりつけ医がいるようでしたら、一度相談してみてもよいと思います。

喉の異常感をずっとひとりで心配しているより、ぜひ早めに医師の診察を受けるようにしてください。
咽喉頭異常感症の場合には、異常感の出る場所が漠然としていることが多いようです。
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