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更年期障害のイライラ解消サプリのはずが危険ハーブだった!?

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タイトルにある危険ハーブと言うのは、昨今社会問題になっている麻薬的な危険ドラッグのことではありません。文字通り、飲むと健康に危険が及ぶ恐れのあるハーブのことです。

既に日本では健康食品やサプリとして売ってはいけないことになっていますが、海外からの直販であったり、個人輸入代行の形を取るなどして市中に出回っていますので、くれぐれもお気を付け下さいね。

更年期障害のイライラに効く…?注意したい植物、その名はカヴァ!

カバと書かれることもあります。身体に対して、良くも悪くもさまざまな影響がありますが、特に効果として謳われるのは「更年期障害に伴うイライラの解消」と言うフレーズですね。

更年期障害と言うことになるとホルモン補充療法などの治療法がありますが、副作用も怖いし、サプリなど自然な成分で改善できればと言う気持ちになる方も多いでしょう。しかし、自然な成分であっても毒は毒なのです。

呼び名も商品名もいろいろ

カヴァ自体は南太平洋の島々で古くから宗教的な儀式や嗜好品として用いられてきた、コショウ科の植物の根っこです。

呼び名も島々によって異なるため、先進諸国に入ってくる時にも、そのあとで商品化される際にも様々な呼び名が与えられ、ちょっと判りにくくなっています。実際の商品名も含めて紹介しましょう。

  • カヴァ(kava)
  • カヴァカヴァ(kava-kava)
  • カバ(kava)
  • カバカバ(kava-kava)
  • ヤーコナー(yaqona)
  • ヤンゴーナ(yangona)
  • アワ(awa)
  • アヴァ(ava)
  • サカウ(sakau)
  • イントキシケイティング・ペッパー(intoxicating pepper)
  • キュー(kew)
  • ラウシュァフェファー(rauschpfeffer)
  • トンガ(tonga)
  • ヴーゼルシュトック(wurzelstock)

先進国では規制・禁止植物

カヴァには向精神作用があり、重い肝臓障害を引き起こすこともあることから多くの国では規制対象になっています。

アメリカでは特定の使用制限のあるハーブ・妊娠授乳中に使用しないハーブと言う扱いですが、それ以外ではサプリとして販売されています。

日本では医薬品医療機器等法(以前の薬事法です)によって、食品に含まれてはいけない成分に指定されていますので、サプリとしては販売できません。

EUでは国によって対応は異なりますが、規制から禁止まで幅広く制限されています。

オーストラリアでは州ごとに規制が異なりますが、基本は国による流通管理が行われています。州によっては完全禁止や所持すら違法行為になるという話もありますが、州単位の細かい規制には正確な情報が足りません。

ただ、南太平洋諸国にとって重要な輸出品の一つだったことから、各国に対して様々な訴えかけが行われました。その結果、国単位で完全に禁止しているのは現在のところポーランドだけのようですね。

ドイツは行政裁判所が禁止を覆し、それ以前の規制に戻したと言う情報がありました。カナダも一時は完全禁止でしたが、現在禁止については解除されています。

現段階では、毒性物質を排除した高品位の製品であることを条件に規制を緩めると言う方向性があるものの、まだその製造要件が整えきれていないと言う状況です。

ビジネス的に考えて、付加価値を付けてまで商品化する値打ちがあるのかどうか、というところでしょうか。いずれにせよ科学的な裏付けによるものと言うより、多分に政治的な要因が大きい話であるように感じられる状態ではありますね。

効き目はあるのか?精神に大きく影響してしまうカヴァの効果

国立健康栄養研究所によると、不安症に対する効果はあるようです。一方、ある地方薬剤師会の情報によると不眠や更年期障害のイライラのほか、禁煙時のイライラにも効果があるとされています。

しかし、同時に精神に対する影響が強いことが懸念されるようですね。

輸入サプリに注意

個人的にネットでいろいろ検索してみました。これは法的にどうなのかなと疑わざるを得ないような、明らかにサプリとしての通信販売サイトも見つけてしまいました。

通販にせよ個人輸入代行にせよ、多くの場合さまざまな原材料と組み合わせたハーブ配合サプリの形式を取ってはいましたが、原材料にカヴァの名前がしっかりありました。

まぁ、こうしたある意味正直な所は、消費者が注意していれば見逃すことはないでしょうが、いろいろと隠語を使っているような海外の日本語通販サイトだと判りにくいですよね。

上に挙げた一覧の呼び名は、全部同じものを指していて、日本ではサプリに含まれていてはいけない物です。もちろん個人輸入であれば自己責任の元、買うのは自由ですから違法ではありません。

でも、成分を隠して云々と言うのは、やはり売る側にもやましい気持ちがあるんじゃないでしょうか。

“rauschpfeffer” なんてドイツ語ですよ。しかも「さわぎコショウ」って…多量に使うと精神に影響が出て多幸症の症状が出ることから付けられたのであろう、いかにも危険な薬っぽい名前ですよね。

酷いケースは肝臓移植や死亡例も…!知っておくべきカヴァの危険性

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副作用が心配とは言っても、天然のハーブで更年期障害などのイライラ症状が緩和されると言うのは魅力的に響くかもしれません。また、一部には「副作用の原因が不純物によるものだ」と言う主張もあるようです。

しかし、現段階では大変危険な要素を持っている植物ですので、安全が確保されるまでは手を出さないのが得策とするのが常識的な判断でしょう。

肝臓がだめになる

さまざまな副作用の中で最も大きいのは肝臓障害です。厚生労働省の発表によると2001年にはアメリカで25件の重度の肝毒性事例(重いものでは肝不全で肝臓移植が行われました)があったそうです。

また同年、ドイツとスイスにおいて30件の肝障害事例が報告されており1名は死亡、4名が肝臓移植を受けたとあります。非常に肝臓に対して危険性を持っているものなんですね。

神経症状が出る

口や舌がしびれて動かなくなったり、身体が痛みとともにねじれたり、酷いめまいが起こったと言う事例の報告があります。

また、パーキンソン病のような症状が出たこともあったと言うことです。さらに、横紋筋融解症を引き起こしたり、皮膚が黄色い鱗状になったりするトラブルなども報告されていますね。

酩酊状態を引き起こす

一方、精神的に酔っぱらったような状態になるのは、副作用と言うよりカヴァの本来の性質とでも言うべきでしょう。

南太平洋の島々を旅行した人の個人ブログなどで、法に触れない麻薬様作用のドラッグ体験と言うイメージの紹介を観ました。もちろんカヴァは麻薬ではありませんが向精神作用は持っています。

さらに、その体験記によると、単に悪酔いしただけのような気分であったと言うものもありました。もちろん個人の体験記ですから、医学的な裏付けのあるものではありません。

実際、南太平洋の島々のオフィシャルな観光案内でも、カヴァ体験を謳ったものもあると聞き及んでいます。もちろんそれらは民族文化の紹介ですから、それを否定するつもりはありませんし、否定してはいけないとも思います。

たとえ一回だけであっても身体に害がある可能性も否定はできませんが、それは強いお酒なんかでも同じことが言えますよね。

ポーランドのスピリタス、プエルトリコのロンリコ151、中国の茅台酒、日本は与那国島の花酒など、いずれも60度以上の強烈なお酒で人によってはかなり危険と言えるでしょう。

しかし、お酒は文化の一端を担っていますから、たとえ毒物・可燃物レベルの危険物であってもそれを切り捨てることはしません。

同じようにカヴァも南太平洋では文化の一端ですから、その国での飲用は否定されるべきではないでしょう。

余談ですが、中国でも健康志向の高まりによって、最近の茅台酒には50度以下の「軽い」物もあるそうです。

一度くらいなら…と試すのも危険!日本では製造すら承認されていないカヴァ

とは言え、一度くらいならと安易な気持ちでサプリなどを試すのもやめましょう。…って、なんだか麻薬や覚せい剤に対する啓蒙ポスターみたいなセリフですね。

でも、国立健康栄養研究所によると、いわゆる適正量や短期間の使用であっても危険であるとされています。確かにイライラを軽くするだけのために、死んだり肝臓移植を受けるはめに陥ったんじゃ割に合わないと思います。

医薬品原料ではあるけれど

なぜ健康食品やサプリに入っていてはいけないのかと言うと、医薬品医療機器等法によって「専ら医薬品として使用される成分本質 (原材料)」に区分されているからです。つまり医薬品の原料だと言うことですね。

しかし、カヴァを原材料にした医薬品は、現段階では日本において製造も承認もされていません。ですので、サプリでも医薬品でも国内で販売されていたら、それは違法なものと言うことになるのです。

2005年にはアメリカから輸入販売されたダイエット用サプリにカヴァが含まれていたとして輸入業者が東京都に摘発を受けたこともあります。

つらい更年期を少しでも快適にしたいなら向精神薬的なハーブには頼らないで

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更年期症状を改善したいと言う気持ちは誰にでもあるでしょう。せっかく効きそうなサプリについて、こんな情報を見てしまうと、それこそイライラが嵩じてしまうかも知れませんね。

でも、もともと不快症状と言うのは人それぞれの個性があるものです。それに共通して効く物と言うのは原因を改善するのではなく、精神に影響を与えて感じ方を変えてしまう向精神薬だと言うことなんです。

向精神薬的な働きを持つハーブと言うのは、とりもなおさず危険ドラッグや麻薬などと同類と言うことができるかもしれません。

ですので、不快症状の改善については、お医者さまや薬剤師さん、場合によっては漢方医の先生に相談してみるのが良いでしょう。さらにはアロマテラピーなどのリラクゼーションを利用するのも悪くないです。

あなたにとって、一番心地いいものを見つけるチャレンジ、それに取り組んでゆくと、その間は意外に不快症状を忘れることができるかも知れませんね。

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