健康生活TOP 加齢黄斑変性 今、増加中の目の病気「加齢黄斑変性」になりやすいのはこんな人

今、増加中の目の病気「加齢黄斑変性」になりやすいのはこんな人

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歳を重ねるにつれて、全身には様々な病気のリスクが出てきます。目にもいろいろな問題が起きやすくなるのですが、そのうちのひとつが「加齢黄斑変性」という病気です。

もともとは欧米に多く日本には少ない病気だったのですが、実はここ十数年、日本にも患者が増えてきています。進行すると失明してしまうこともある怖い病気なのですが、原因や治療法などについてはまだ不明な点も多くあります。

重大な病気であるにも関わらずよくわかっていない部分も多い加齢黄斑変性ですが、どのような人がなりやすいとされるのでしょうか。

視力が下がった、ものがゆがんで見える・・・加齢黄斑変性とは?

黄斑変性症とは「黄斑部」に起きる変化、障害のことです。黄斑部とは網膜の中心にある、直径1.5mmほどの黄色味がかった部分のことです。

ここはものを見る上でとても大切な役割をしています。ものの細かい状態をはっきりと見るためには、この黄斑部の働きが欠かせません。そんな黄斑部に障害が起きてしまうと、普通にものを「みる」ということができなくなってしまいます。

加齢に伴って起こる黄斑変性症を「加齢黄斑変性」と言います。加齢黄斑変性になると、このような症状が出てしまいます。

ものがゆがんで見える

ものがゆがんで見える「変視症」という症状が出ます。見ようとしているものの真ん中の部分だけが、くしゃくしゃに潰れたようにゆがんで見えるという症状です。

碁盤の目のようにまっすぐな格子状の図柄を見ても、部分的に線がゆがんで見えてしまいます。

視野の真ん中が見えにくい

視野の中央がぼやけたり暗くみえてしまう「中心暗点」という症状が出ます。見ようとしているものの周りの部分は見えるのですが、一番見たい中心の部分がはっきり見えなくなるのです。

例えば人の顔を見たとき、髪の毛などの輪郭は見えるのですが鼻や目といった真ん中の部分が見えにくくなってしまいます。

視力低下

加齢黄斑変性が進むにつれて、視力は低下していってしまいます。普通は徐々に低下していくのですが、病気の状態によっては急に視力低下してしまうこともあります。

色覚異常

病気が進行するにつれて、色も分からなくなってしまいます。

これらの症状が進むにつれて本や書類の文字が読めない、話をしている相手の顔が見えない、字を書きたくても自分の書く字が見えないといったことが起きてしまい、日常生活に支障が出るようになってしまいます。

そのまま病気が進行してしまうと、最悪の場合失明してしまうこともあります。アメリカでは加齢黄斑変性は失明原因の第2位となっています。

ここ十数年、日本にも加齢黄斑変性の患者が増えてきています。増加の理由として食生活が欧米化したことや、高齢者が増えていることなどが考えられています。そして日本でも、加齢黄斑変性が原因となって失明してしまう患者が徐々に増えてきているのです。

現在、日本で失明原因として多い病気は緑内障や糖尿病網膜症です。ただこれらについては治療法が研究され進歩してきたおかげで、少しずつ失明の危機は避けられるようになってきました

しかしその一方で、加齢黄斑変性が原因で失明してしまう患者が増えているのです。日本だけでなく世界中で、この加齢黄斑変性は大きな問題になってきています。

なりやすいのはこんな人!それぞれ詳しくチェックしてみましょう

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加齢黄斑変性については、まだはっきりとわかっていないことも多くあります。どのような原因、仕組みによってこの病気にかかってしまうかについても正確にはわかっていません。

歳をとるにつれてかかりやすくなることは確実なのですが、白内障のように歳をとると必ずなってしまうというわけではありません。いくつかの原因となるようなことが重なって、この病気になってしまうものと思われています。

老化やガン、生活習慣病の原因とされるもののひとつに「活性酸素」というものがありますが、加齢黄斑変性にもこの活性酸素が関係しているとも言われます。

活性酸素は喫煙や排気ガス、ストレスなどの影響で体内に増えてしまう物質です。強い酸化作用を持っていて、それによって細胞などを傷つけて老化やガン、生活習慣病を引き起こしてしまします。

この活性酸素が眼の黄斑部でも増えてしまうことで異常が起き、加齢黄斑変性が進んでしまっているのではないかとも考えられています。

そんな加齢黄斑変性になりやすいとされるのはこんな人です。

  • 喫煙者
  • 太陽光をよく浴びる人
  • 野菜不足の人
  • 高齢者
  • 白人
  • 男性
  • 血縁に患者のいる人
  • 高血圧の人

詳しいことについてみていきましょう。

喫煙者

病気の原因などについてよくわかっていないことも多い中で、タバコが悪影響を与えているということは確実とされています。

タバコを全く吸わない人と比べると、タバコを吸っている人のほうが断然発症しやすくなっているのです。特に喫煙歴が長いほど、喫煙本数の多いほどなりやすいとされます。非喫煙者と比べると、喫煙者は405倍も発症しやすいとされるのです。

またタバコの影響は吸っている本人だけでなく、喫煙者の煙を周りで吸ってしまっている家族などにも及ぶことがわかっています。喫煙者はそのことも忘れないでください。

タバコには活性酸素を増やしてしまう働きがあります。そして活性酸素を減らす効果のあるビタミンCなどは壊してしまいます。つまりタバコを吸うと活性酸素の害を受けやすくなるのです。

この活性酸素のために黄斑部が傷ついて、黄斑変性になってしまうのかもしれません。正確なメカニズムはわかっていませんが、タバコが影響していることは確かです。タバコを吸う方は気をつけてください。

太陽光をよく浴びる人

眼は太陽光線に弱くなっています。紫外線は活性酸素を増やしてしまい、活性酸素が増えることで網膜の細胞は傷つけられ黄斑部は異常を起こしてしまうと考えられます。

屋外での作業が多い人ほど加齢黄斑変性になりやすいことがわかっています。また帽子やサングラスをしないで外出してしまうことが多いと、発症のリスクは高くなってしまいます。

日差しの強い中を出掛けなくてはいけないときには、必ず帽子やサングラスをして眼を守るようにしましょう。

野菜をあまり食べない人

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体内に増えてしまった活性酸素は、野菜やフルーツに多く含まれるビタミンやポリフェノールの働きによって消去することができます。それにより活性酸素の害を減らすことができるのです。

しかし野菜やフルーツをあまり食べない人の場合は、発生した活性酸素の害を受けやすくなってしまいます。加齢黄斑変性にもなりやすくなってしまうと考えられます。

活性酸素を消去する働きのあるビタミンはビタミンA、C、Eなどです。ポリフェノールではニンジンなどのβカロテン、ブルーベリーなどのアントシアニン、ほうれん草などのルテインなどでその効果があります。

足りない分の栄養素をサプリメントで補うのもよいですが、できることならバランスのとれた食事をして食べ物から栄養素を補給するようにしましょう。普段、野菜が不足気味の方は多いかと思いますので、しっかり食べるように心がけてください。

特に最近、黄斑変性や白内障などに効果があるとして注目されている栄養素に「ルテイン」があります。ルテインは黄斑部に多く存在して、太陽光線にによって発生した活性酸素の害から眼を守っているとされています。

実際にルテインを多く摂ることで眼の健康にも効果があることがわかってきています。

ルテインはほうれん草、ブロッコリー、芽キャベツなどに多く含まれています。いつもの食事に1品プラスするなどして、普段から食べるように心がけてみてください。

高齢者

歳を重ねるほどに加齢黄斑変性になりやすくなります。50代半ばころから患者があらわれはじめ、最も多いのは60070代でなってしまう患者です。75歳以上では約10%がなってしまっているとされます。

歳をとることも、加齢黄斑変性になってしまう原因のひとつとして大きく影響しています。特に異常を感じていなくても、定期的に検査を受けるようにしてみてください。

特に白人に多い

日本人をはじめとする有色人種より、白人のほうがなりやすいとされます。虹彩の色(いわゆる「瞳の色」)の薄い人ほど危険性が高いと言われています。

ただし以前は日本人にまれな病気とされてきましたが、最近は患者が増えつつあります。

男性

女性よりは男性の患者のほうが多くなっています。ただこれには、男性の方がタバコをよく吸っているという理由もあるかも知れません。

血縁者に患者がいる人

加齢黄斑変性の患者の10020%は、血縁者にもこの病気の患者がいるとされます。遺伝することは確かだとされていますが、必ずしも遺伝するというわけではないようです。

遺伝の場合には若いころから症状が現れることもあるようです。血縁者に患者がいるという場合には、念のため若いうちから定期的に検査をしておいたほうがよいでしょう。

最近、この病気に特有の遺伝子の変異も見つかっています。研究が進むことで、この病気になりやすい人、なりにくい人などの違いがもっとわかるようになるかもしれません。

血圧の高い人

血圧が高いと血管は傷みやすくなっていて、これは黄斑変性を引き起こす原因にもなります。高血圧症の方は気をつけるようにしておいてください。

加齢黄斑変性は生活習慣との関わりが大きいとされています。普段の生活を気をつけて少し改善するだけで、加齢黄斑変性の予防にもなります。

例えばタバコは止める、日差しの強い日にはサングラスをしたり帽子をかぶったりして太陽から眼を守る、野菜をたくさん食べてバランスのよい食事をするなど、日常生活を少し変えてみてください。

ほとんどの場合、加齢黄斑変性はまず片方の眼から始まります。ただ最初のうちは健康な方の眼が異常のある眼の働きを助けてしまうために、見え方がおかしくなっていても気がつきません。

50歳を過ぎたら、眼に異常が起きていないかたまに片眼ずつチェックしてみてください。もちろん眼科を受診し、定期的に検診も受けるようにしておきましょう。

片眼が加齢黄斑変性になったことのある人は、その後逆側の眼でも異常が起きてしまうことがあります。定期検診をしっかりするようにし、進行してしまう前に気づくようにしておきましょう。

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