健康生活TOP 肺がん 老朽化ビルの解体に近づくな!アスベストで肺がんや中皮腫に

老朽化ビルの解体に近づくな!アスベストで肺がんや中皮腫に

古いビル解体

最近ですが街を歩いているとあることに気が付きませんか?私は散歩が好きなので、自宅付近以外にも色々な場所をウォーキングしています。

そこで最近気になるのが「老朽化した家」と「建て替え」の光景です。

日本は超高齢化社会に突入したのと同時に少子化が進んでいます。政府も様々な対策を検討しているようですが、なかなか決め手は見つからないようです。この状況は日本に人口減少を引き起こす要因で、様々な問題を私達に投げかけてきます。

そこで出てくるアスベスト被害。このアスベストが私たちに起こす健康被害と、その対策についてお話しましょう。

古い建物には恐ろしい病気が潜んでいる

「日本の人口はこれからますます減少する」と指摘をしている専門家が多数存在しています。人口の減少は都市部よりも地方でより多く見られ、それによる弊害もすでに見られるようになりました。

中でも不動産の分野では、「リーマンショックの影響」「人口減による需要の悪化」から抜け出せずに地価は上昇せず、価値も下がったままの場所が多くあるようです。

昭和に建てられた建物の老朽化に危険が潜む

地価が下がったままで人口の減少が起こると、結果的に老朽化した建物が放置されるようになります。これは亡くなった親の自宅を相続しても、買い手が見つからず放置した結果です。

しかし、このように老朽化した建物が健康被害を発症させる原因になることは、あまり知られていないようです。

最近、アベノミクスの効果なのか都市部では土地の需要の増加による建て替え、地方では行政指導による老朽化建物の取り壊しが進められています。

ここで注意して下さい。もし、そのような現場が近くにあっても、安易に近づかない方が身のためかも知れないのです。

昭和の建物にはアスベストを使用したものがある

実は昭和の頃に建てられた建築物には「アスベスト」を含む建材を使用されているものがあります。

現在ではアスベストの使用は禁止されており、厚生労働省のホームページにもアスベストの全面禁止が記載されています。

リンク:アスベスト全面禁止(平成24年政令改正)

石綿及び石綿をその重量の0.1%を超えて含有する全ての物の製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されています。

過去日本では建物の断熱や屋根材などに使用されており、特にアスベストを壁に吹き付ける「吹き付けアスベスト」は、断熱工法としてビルやコンクリート住宅などで採用されていました。

しかし、1975年には吹き付けアスベストは禁止され、2004年には1%以上のアスベスト使用の禁止、そして現在では0.1%以上が禁止になっているのです。

アスベストとはいったいどのような物質なのでしょうか?

アスベストとは中高年には懐かしい「石綿」のこと

昔、学校の理科の授業でアスベストは身近な存在として利用されてきました。アルコールランプでビーカーに入っている液体を加熱する時に、ビーカーの下に敷いた金網状のものがあります。

これが「石綿金網」でアルコールランプの火が直接ビーカー当たらないようになっていました。このように昔はとても身近であった石綿ですが、危険な物質とは誰もが思ってもみませんでした。

アスベストの原料は天然の石(鉱物)から作られます。難しく言いますと「繊維性のけい酸塩鉱物」であり、「角閃石(かくせんせき)」と「蛇門石(じゃもんせき)」などがアスベストの代表的な原料として有名です。

これらの石の特徴としては「石の綿状の繊維」「軽い」「加工しやすい」などがあり、ほぐして使用すると空気を含み熱にも強いことから建材に多く使用されていたのですね。

アスベストによる健康被害は昔の話ではない!その病気や症状

現在ではアスベストは使用だけでなく、製造や輸入も禁止されています。しかし、アスベストの危険性はこれからが本番かも知れません。

アスベストが原因による健康被害を紹介しましょう。

health damage causing asbestos

肺が線維化してしまうアスベスト肺

肺が線維化してしまう病気が「アスベスト肺(石綿肺)」であり、「肺線維症」とも呼ばれています。この病気はアスベスト以外の要因でも発症しますが、アスベストを一定期間吸い込む環境にいることで多くが発症します。

アスベスト肺は「アスベストを呼吸する環境に約10年以上従事」「潜伏期間は15年から20年」で危険リスクが向上すると見られており、突然の発症に驚くことも多いようです。

更にアスベスト肺の恐ろしいところは、長期間アスベストを呼吸する環境いた人において、ほぼ全員に発症が見られることです。該当する人は十分に注意する必要があります。

死亡原因の上位にある肺ガンの発症にも関係が

日本のガン死亡率で常に上位にある「肺ガン」。実はアスベストが肺ガン発症の一因になっていることが解明されています。

肺に入り込んだアスベストの物理的な刺激によって、細胞が腫瘍化すると考えられていますが、現在でははっきりした原因は見つかっていません。

しかし、タバコの喫煙とは大きな関係性が疑われており、アスベストを呼吸する環境にいた人の喫煙は肺ガンの発生を促進すると見られています。

肺をまもる胸膜にできるガンが悪性中皮腫

人間の肺は「胸膜」と呼ばれる薄い膜で包まれています。心臓は「心膜」、肝臓や胃、腸は「腹膜」と言う具合に肺と同様薄い膜で包まれているのです。

この薄い膜にある細胞が「中皮細胞」であり、これがガン化することを「中皮腫」と呼ぶのです。

悪性中皮腫は中皮細胞がガン化(悪性腫瘍化)する病気で、自覚症状が少ないのでなかなか早期発見が難しいガンの一つと言われています。

悪性中皮腫は若い時代にアスベストを吸い込んだ人が発症しやすく、潜伏期間は20年から50年にも及ぶとされています。

20歳の頃に建設会社で働いていた人が現場でアスベストを吸い込んだ場合、症状が出るのに最大で約70歳になるのですから、原因なんて覚えていないですよね。

アスベストが原因と解らないまま悪性中皮腫を発症させている人は、相当数存在すると考えられています。

アスベスト対策は吸い込まないことしかない

アスベストが原因で発症する病気は重篤なものが多いのですが、潜伏期間が長く忘れた頃に発症するケースが多いようです。アスベストが身体に悪影響を与える原因と対策を考えてみます。

アスベストの繊維はミクロの世界

実際にアスベストの繊維を見たことがある人は、その線維をだいたい0.5~1.0mm程度と記憶しているでしょう。しかし、その繊維は1ミクロン以下の繊維が数千本も集まった繊維であり、実際の繊維は0.5~1.0ミクロンの細さです。

この細さは肉眼では見ることができない繊維で、まさしくミクロの世界と言えるでしょう。

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このように細い繊維は重さも軽く簡単に飛散してしまいます。毎年春になると花粉症が問題となっていますが、花粉の大きさは30ミクロン(20-40μm)程度です。

中国から飛散してくる黄砂は4ミクロン(4μm)程度なので、1ミクロン以下のアスベストはそれよりも小さな物質になります。つまり、中国から飛散してくる黄砂よりも飛散しやすく、何処にでも入り込める性質があるのです。

過去にアスベスト製品を使用していなくても、近くにアスベストを使用している環境があるだけで、気が付かない間に吸い込んでいる可能性も否定できないのです。

入り込んだアスベストを排除する方法はない

身体に入り込んだアスベストの一部は、痰や咳によって体外へと排出されますが、多くが肺へ蓄積されると言われています。これは細かい繊維であるアスベスト繊維が肺細胞に刺さり、長い潜伏期間により病変化させるのです。

現状では肺へ蓄積されたアスベストを除去する方法はなく、アスベストとの接触を避けるしか方法がありません…

注意しなくてはいけない建築解体現場とは

上記した通り、様々な理由から老朽化した建物の解体が進められています。しかし、この中にはアスベストを含んだ建材が使用されているものもあり、むやみに近づくことでアスベストを吸引してしまう可能性があります。

特に注意したい建物について紹介します。

  1. 昭和に作られた鉄筋コンクリート建てのビル
  2. 同じく鉄筋コンクリート製の一般住宅
  3. 同じく役場、学校などの公共施設
  4. 同じく総合病院などの民間施設
  5. 同じく倉庫や工場
  6. その他

このような建築物には屋根、断熱材などにアスベストが使用されている可能性があります。

現在ではアスベストが使用されていた建物には、専門会社が手順をとって安全に除去していますが、実際には目に見えない物質なので安全なのかを判断する方法はありません。

とにかく近づく必要がないのであれば、近づかないことを心掛けたほうが良いでしょう。

アスベストの問題は過去の話ではないと理解しよう

アスベスト問題を昔の出来事のように感じている人がいますが、実は「建物の多くが老朽化するこれからが始まりだ」と指摘する専門家がいます。特にアメリカなどではアスベスト建材の解体汚染が社会問題として浮上しています。

しかしアスベスト被害における治療法がない現状では、知識を持ってアスベストから避ける以外には方法はありません。

アスベストはこれからが本番と肝に銘じて、疑わしい建物が解体される時には近づかないようにしましょう。

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