健康生活TOP 腰痛 腰痛の原因は内臓の病気やストレスも!重大な病気が潜む腰痛の特徴

腰痛の原因は内臓の病気やストレスも!重大な病気が潜む腰痛の特徴

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毎日の生活の中で、腰痛に悩んでいるという人は多いのではないでしょうか。厚生労働省が平成25年に行った調査によると、気になっている症状として男性では第1位、女性では第2位に腰痛があげられました。

腰痛に悩む人は多いですが、その症状の現れ方や原因は人によってそれぞれ違います。多くは筋肉疲労や老化による腰椎(腰の骨)や椎間板の変化などが原因ですが、中には思いがけない原因による腰痛もあります。

実は内臓の病気やストレスが腰痛を引き起こしてしまうこともあるのです。そして症状によっては、なるべく早く病院へ行かなくてはいけない場合もあります。

さて、どのような症状があるようなら気をつけなくてはいけないのでしょうか。

すぐに病院へ行くべき症状とは?注意したい5つの症状

くしゃみをしただけで突然激痛が走って、動くこともできないようなぎっくり腰になってしまっても、少しずつ痛みはひいて1ヶ月くらいもすれば自然に治まるでしょう。

慢性の腰痛の場合には、腰の痛みがずっと続くために生活に影響が出てしまうことがあるかもしれません。多くは筋肉の疲労や腰の骨である腰椎や椎間板の変化により痛みが発症しますが、それでも命に関わるということはまずありません。

しかし以下のような症状が起きているときには、すぐに病院へ行くようにしてください。重大な病気が原因で腰痛を引き起こしてしまっていることも考えられます。

1.姿勢を変えても痛みが軽くならない

背骨やその周囲の筋肉などが原因で起きている腰痛の場合には、姿勢を変えることで腰への負担が減って痛みが多少楽になります。横になったりして腰にかかる重みが減れば、痛みは軽くなるはずなのです。

姿勢を変えても痛みの強さが全然変わらない、横になっても痛みがひどくて辛いという場合には、背骨や筋肉以外の異常によって腰痛が起きている可能性があります。

2.痛みが少しずつ強くなってくる

通常、腰の痛みが起きても時間が経つにつれて少しずつ軽くなってきます。腰痛が発生した直後はかなりの痛みがあっても、少しずつ痛みはひいて症状が楽になってくるはずなのです。

しかし骨に腫瘍ができてしまった場合などには、痛みは少しずつ強くなっていってしまいます。一般的な腰痛とは逆に、最初はそれほどなかったはずの痛みが徐々にひどくなっていってしまったりするのです。

痛みが少しずつ強くなってしまっている、また強くなっていなくても痛みの程度が全然変わらないなどということがあれば、なるべく早く受診するようにしましょう。

特に、過去にガンを患っているという人は注意するようにしてください。

3.両足にしびれや麻痺がある

腰の痛みと一緒に、足にしびれや麻痺といった症状が出ることもあります。これらの症状は腰痛と同時に出ることもありますが、腰痛の後で起こることもあります。

歳をとるにつれて腰椎(腰の骨)や椎間板(腰椎・胸椎・頸椎のひとつひとつの骨の間にあり、背骨への衝撃を和らげるクッションのような役割をしている軟骨)は変形していってしまいます。

この変形が原因で腰痛が起きてしまうのですが、この変形の際に周囲の神経も圧迫してしまうことがあるのです。

「神経根」という部分が圧迫された場合には、左右どちらかの足にだけ痛み、しびれ、麻痺などが起きます。薬を飲んだりして様子をみますが、比較的症状は軽く自然に治まっていくことが多いでしょう。

しかし「馬尾神経」という部分が圧迫されてしまった場合には注意が必要になります。両足にしびれや麻痺が起こり、歩くことが困難になってしまうこともあるのです。

この症状は自然に治ることはなく、どんどん悪化していってしまいます。そして悪化してしまうと、手術をしても症状が残ってしまうこともあります。なるべく早く受診するようにしてください。

4.排尿や排便に異常がある

腰椎や椎間板の変形により馬尾神経が圧迫され神経障害が悪化していくと、排尿や排便にも異常が現れてきてしまうこともあります。症状によっては緊急手術が必要になる危険な状態です。

具体的には、以下のような症状が現れることがあります。

  • 尿が出にくい
  • 排尿時の勢いがない
  • 排尿に時間がかかる
  • 尿が知らないうちに出てしまう(尿失禁)
  • 便が知らないうちに出てしまう(便失禁)
  • 便秘になる
腰痛のために病院を受診しても、これらの症状は腰痛には関係ないと考えて医師に伝えずに終わってしまうかもしれません。しかしこれらも腰痛と同じ原因から発生してしまっているかもしれないため、必ず伝えるようにしてください。

5.発熱がある

発熱は、細菌などに感染したために起きている可能性があります。高熱がある場合にはもちろんですが、微熱程度だとしても受診するようにしてください。

特に免疫力が落ちてしまっている人、以前結核になったことのある人は注意が必要です。

高齢者や糖尿病患者は免疫力が落ちてしまっています。細菌に感染してしまいやすい状態にあるため、通常なら感染しない細菌にも感染してしまうのです。

また結核菌が原因となることもあるため、以前結核になっている人は注意しなくてはいけません。高齢になって免疫力が落ちてくると感染してしまうことがあるのです。

腰痛の強さがそれほどひどくない場合にも、熱が出てしまっているようでしたら病院へ行くようにしましょう。

意外!?腰痛を引き起こしてしまう病気はいろいろある

腰痛を引き起こしてしまう病気には、いろいろなものが考えられます。泌尿器系や婦人科系、消化器系の病気などが原因となって腰痛が起きてしまうこともあるのです。他にも細菌感染や腫瘍が原因のこともあります。

腰痛を引き起こしてしまう内臓などの病気についてみてみましょう。

泌尿器系の病気

泌尿器系の病気によって腰痛が現れることは、比較的よくあります。背中やわき腹辺りの痛みとともに現れることが多くなります。

泌尿器系の以下のような病気が原因になっているかもしれません。

  • 尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石)
  • 腎盂腎炎
  • 遊走腎(腎下垂)
  • 腎臓ガン、膀胱ガン  など

尿路結石とは、尿の通り道にできる結石のことです。30~50代に多く、女性よりも男性の方が2~3倍発症しやすくなっています。

  • 激しい痛み
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • 血尿
  • 排尿痛
  • 尿が出にくい
  • 残尿感

などの症状が出ます。そして背中から腰、わき腹辺りに痛みが出てしまうこともあります。

ぎっくり腰が安静にしている時に急に起きるということはほとんどありません。安静時に突然激しい腰痛が起きた場合には、結石が原因のことが多いでしょう。

腎盂腎炎は膀胱炎を起こした細菌が尿管をさかのぼって、腎盂や腎臓にまで感染したことで起こります。膀胱炎で起きる症状(排尿痛、頻尿、残尿感など)に加えて、

  • 腰痛
  • 吐き気
  • 寒気
  • 高熱 など

の症状が出ます。

膀胱炎を悪化させてしまったことで起きやすくなります。膀胱炎のような症状があって、腰痛や熱も出てしまっているといった際には、腎盂腎炎を疑ってください。

婦人科系の病気

女性の場合、婦人科系の病気によって腰痛が起きることもよくあります。月経時に腰や下腹部に起こる鈍痛などは心配ないと思われがちですが、実は腰痛が月経の周期に関連して現れているといった場合には婦人科系の病気が原因のこともあります。

婦人科系の以下のような病気が原因になっている可能性があります。

  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜症
  • 卵巣腫瘍
  • 子宮がん
  • 生理痛
  • 更年期障害  など

生理痛がひどい、出血がひどい、不正出血がある、おりものが増えたり色がつくなどというようなことがあれば、婦人科で相談してみてください。

消化器系の病気

消化器系の病気が原因となって腰痛が現れる場合には、上腹部の痛みもともなっていることが多くなります。

消化器系の以下のような病気が腰痛の原因かもしれません。

  • 胃・十二指腸潰瘍
  • 肝硬変
  • 肝臓がん
  • 慢性すい炎、急性すい炎
  • すい臓ガン
  • 胆石
  • 胆嚢炎  など

空腹時や食後に腹痛がある、胸やけ、吐き気、黄疸といったような症状もあるという場合には、消化器系の病気も疑ってみて下さい。

循環器系の病気

循環器系の以下のような病気によっても、腰痛が現れることがあります。

  • 腹部大動脈瘤
  • 閉塞性動脈硬化症  など

加齢にともなって背骨の中の神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されることから腰痛が起きてしまうことがあります。これを「脊柱管狭窄症」と言うのですが、症状としては腰痛の他にも足の痛み、しびれを伴うことが多くなります。

他にも歩いているうちに痛みやしびれがひどくなり、長距離を歩けないという症状があります。少し休むとまた歩き出せるようになるのですが、途中でまた足が痛くなってしまい休みながらでないと歩けません。これを「間欠跛行」と言います。

実は脊柱管狭窄症で現れる足の痛み、しびれ、間欠跛行といった症状は、閉塞性動脈硬化症で現れる症状ととてもよく似ています。どちらも加齢とともに発症しやすい病気です。

ただこのふたつの病気の原因は全く違うものです。脊柱管狭窄症は神経の圧迫によるものですが、閉塞性動脈硬化症は血管の動脈硬化による病気です。そのままにしておくと、最悪の場合には足の指が壊死して切断しなくてはいけないこともあるのです。

そのためこのふたつの病気を見分けることはとても大切です。脊柱管狭窄症の場合には、前かがみの姿勢になると楽になるといった特徴があります。背筋を伸ばしたり背中を反らすと痛みが強くなります。

ただ年齢的にどちらも一緒に発症してしまうこともあるため、注意が必要です。

脊椎腫瘍や脊髄腫瘍

脊椎や脊髄に腫瘍ができたことが原因で、腰痛が起きてしまうこともあります。脊髄腫瘍の場合には良性のことが多いのですが、脊椎腫瘍の場合には他の場所にできたガンが転移した悪性のことが多くなります。

主に

  • 肺ガン
  • 乳ガン
  • 前立腺ガン
  • 胃ガン
  • 甲状腺ガン
  • 腎臓ガン

などから転移して悪性腫瘍ができてしまうことがあります。転移してしまったということは元のガンも進行してしまっている可能性があります。

腰や背中の痛みがだんだんと強くなってくる、寝ている時にも痛みがひどい、痛む場所が移動するといった場合には悪性腫瘍の可能性もあるため、早めに受診するようにしてください。

進行すると

  • 筋力低下
  • 手足の麻痺
  • 排尿・排便障害

なども起こります。特に以前ガンにかかったことのある人は注意するようにしておいてください。

背骨への細菌感染

背骨に細菌が感染したことが原因で、腰痛が起きてしまうこともあります。これは黄色ブドウ球菌のような身近な細菌や、結核菌への感染が原因です。病気に気付くのが遅れると感染が進んでしまい、やがて背骨が破壊されてしまいます。

黄色ブドウ球菌は人間の皮膚にも存在する、とてもありふれた細菌です。もちろん健康な人ならこの細菌に感染してしまうことはないのですが、免疫力が落ちてしまっている場合には注意が必要です。

高齢者や糖尿病患者のように免疫力が落ちてしまっている人の場合、健康な人なら感染することのない細菌でも感染してしまうのです。そして化膿性脊椎炎を発症してしまいます。

また若いころに結核にかかったことのある人が高齢になった場合にも、注意をしなくてはいけません。高齢になり免疫力が落ちてしまったために、今まで体の中で眠っていた結核菌がまた暴れ出し、脊椎に感染してしまうことがあるのです。

これを結核性脊椎炎と言います。以前は脊椎カリエスとも呼ばれていた病気で、この名称の方が聞き覚えがあるかもしれません。

化膿性脊椎炎では突然高熱や悪寒が出たり、腰や背中にひどい痛みが起きたりします。さらに進行してしまうと、手足の麻痺が起こることもあります。

それに対して結核性脊椎炎では、あまり急激な症状は起こりません。感染が進行して腰椎が圧迫骨折してしまい、その痛みが出たことでやっと気付くこともあります。

以前結核にかかったことのある人で、腰や背中の鈍い痛みがある、微熱が続くといった症状が出た場合には、念のために結核性脊椎炎も疑ってみて下さい。

腰痛の原因には「心」も深く関わっていた

慢性の腰痛が起きてしまう原因は、骨や椎間板の変形や筋肉の疲労などいろいろなことが考えられます。しかし実は腰痛患者の8割では、いろいろ検査をしても特に大きな異常は見つからないままなのです。

このようなことから、ストレスや気持ちの落ち込みのような心の問題が腰痛に関わっていると考えられるようになりました。

以下のような症状がある場合には、心の問題が関わっている腰痛かもしれません。

  • 痛みが出る場所が移動して、はっきりしない
  • 痛みの程度が日によって違う
  • 腰痛以外にも頭痛や胃痛、不眠といったような症状がある

このような心が関わった腰痛は40代以上に多く、男性よりも女性のほうが2倍も多くなります。腰痛の原因を調べる検査で、ストレスの大きさなどを調べることもあります。

不安感や気持ちの落ち込み、ストレスなどがあると痛みを感じやすくなります。逆にリラックスした気分、明るい気持ち、興奮して痛みから気持ちがそれていたりすると痛みを感じにくくなります。

痛みがあるからとあまり深く考え過ぎず、痛みとうまく付き合っていくことが大切でしょう。

天候の良し悪しは痛みを左右するのか?

昔からよく、「天気が悪いと痛みが出る」と言われます。しかし実際には、天候と痛みの関係についてまだはっきりしたことはわかっていません。

確かに気圧と痛みは何らかの関係があるとした研究結果もあります。けれど逆に、腰痛患者の痛みの強さや持続時間と天候の関係を客観的に調べたところ、その因果関係ははっきりとはしませんでした。

天候と痛みの関係については、まだきちんとした結論が出ていません。「天気が悪いと痛みが出る」という思い込みの影響も大きいと考えられます。

痛みは気持ちの持ち方によって大きく変わってきます。自分が夢中になれることをしたり、上手なストレス解消法などを見つけることで、辛い痛みを軽くしていくことができるかもしれません。

時代が変わっても腰痛の原因は尽きることなし…

昔の生活と比べて、現代の私たちの生活はかなり変化してきています。数十年前までは炊事洗濯などの家事をするにも、現代とは比べものにならないくらい重労働でした。今では部屋の掃除でさえやってくれるロボットがいます。

工場での作業や農業の分野でも機械化が進み、以前に比べると腰を酷使するような作業は減っているでしょう。しかしそれでも、腰痛に悩む人は増えています。

腰痛の大きな原因となる中腰姿勢での作業などは減ってきたのに、今度はパソコンの前での長時間作業といった別の腰痛原因が生まれてしまっているのです。また昔に比べて歩いたり体を動かす機会が減り、運動不足になっていることも問題です。

このように、時代が変わっても腰痛の原因は尽きることがありません。今も昔も腰痛に悩んでいる人は多いのです。

多くの人が悩んでいる腰痛ですから、腰痛が続いていても多少の痛みは仕方がないと諦めてしまっている人もいるでしょう。しかしただの腰痛だと思っていても、中には重大な病気が隠れていることもあるため気をつけなくてはいけないのです。

あなたの腰痛はどうですか?重大な病気からきているか、心の痛みからきているか…。一度しっかり向き合ってみてくださいね。

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