健康生活TOP 肝機能 アーティチョークで肝機能アップ!さらには美肌にまで効果が

アーティチョークで肝機能アップ!さらには美肌にまで効果が

artichoke

アーティチョークと言う野菜、召しあがったことがあるでしょうか。食べるのが結構難しく、苦みが先行することも多い野菜なので、江戸時代に日本に入ってきた割には、まったく普及していません。

でも食べ慣れると、晩春の美味しい時期には直売所などに探しに行ったり、通販で探したりしちゃいます。輸入物なら生の他、水煮缶やオイル漬けで一年中手に入りますし、加工品は苦みも少ないので食べやすいと思います。

ユリ根やソラマメがお好きな方にはぜひ一度試してみてほしい食材ですね。このアーティチョーク、欧米ではメディカルハーブとしても用いられ、肝臓や胃腸に好ましい影響があるとされています。

アーティチョークは食用チョウセンアザミのつぼみ部分

アザミのつぼみと言うと、とげとげで触ると痛そうな小さく丸っこいものですね。あれの近縁種ですが、食用にするだけあってうろこ状のとげに覆われてはいるものの、結構大きなものです。

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(アーティチョーク Artichoke)

ただし、売っているときに見える丸っこいつぼみの内、食べられるボリュームは上手に食べても1割に届くかどうかと言うところで、あとは全部ごみになってしまうのがちょっと悲しいですね。

オリーブオイルのテイスティングの基準になる苦み

オリーブオイルの評価を行う際、味の比喩に用いられるものの一つに「アーティチョークのような味」と言うものがあります。爽やかな苦みを指していると言えば良いでしょうか。

これは単なる比喩だけじゃなくて、オリーブオイルとアーティチョークには共通の苦み成分が含まれているからなんですね。ルテオリンと言う抗酸化能力を持つフラボノイドです。

これの多いオリーブオイルは、爽やかな苦みが油感を洗い流してくれるため、しつこくなくて美味しいんですよ。そして、この成分はアーティーチョークの苦み成分の一つでもあります。

試験管内実験では、ルテオリンには糖質代謝に好ましい影響があるのではないかと言う予備的な報告があります。まだ動物実験も行われていないので、今後に期待したいというレベルですが…。

最大の有効物質はシナリンと言うクロロゲン酸の仲間

世界で研究対象となっているアーティチョークの有効成分はシナリンと言う物質です。これは植物に広く含まれるコーヒー酸2つととキナ酸1つが結合した分子です。

糖尿病に有効な成分として最近注目を集めているクロロゲン酸は、コーヒー酸とキナ酸が1つずつ結合した分子なので、この2つは近い関係にある物質です。

クロロゲン酸についてはこちらの記事をご覧下さい。
コーヒーよりクロロゲン酸の含有量が多いゴボウで糖尿病予防

海外では医薬品になった例もあるシナリンの効能

さて、このシナリンですがイタリアでは肝臓保護効果が注目され、LANDPHARMA社と言う会社によって創られた、SULFADと言う医薬品の主成分となっています。

日本ではまだ薬事法の関係で宣伝ができないことなどが原因で、ほとんど知られていないようですね。ですので、ここでも概要の説明だけにとどめさせて頂きます。

SULFADは4種類の植物性生理活性成分の混合物として紹介されています。効能は肝臓に対する広い範囲の治療効果とされています。天然成分なので副作用が少ないことも売りのようです。

クロロゲン酸類は脂質が酸化するのを抑制する抗酸化能力が高い

このイタリアのお薬の主成分として紹介されている筆頭が「1,5ジカフェオイルキナ酸」ですが、これはシナリンの化学名です。

キナ酸と言うのは炭素で構成された六角形の分子構造が中心になっています。その一番上と、そこから時計回りに数えて5番目の炭素にカフェ酸が結びついているので、1,5と言う数字が頭に付きます。

一方、同じクロロゲン酸類として抗酸化能力に由来する神経保護効果が認められているものに「3,4ジカフェオイルキナ酸」「3,5ジカフェオイルキナ酸」があります。

シナリンはコーヒーなどにはあまり含まれていなかったせいか、これまで注目を集めることはありませんでしたが、これらの研究から見るといろいろ期待できそうですよね。

そのほか、シナリンには脂肪を分解してエネルギー代謝を促進する働きがあることも知られています。

胆汁の分泌にもかかわるようですので、脂質の代謝に関しても働いてくれそうです。

美肌効果にはアーティチョーク茶の方が良い

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さまざまな美容関係用品ではアーティチョークエキスを使ったものも見受けられます。これはアーティチョークに含まれる成分の一つに、紫外線による皮膚の損傷を防止改善する機能が見つかっているからです。

この機能はシナロピクリンと言う名前の物質に由来するものですが、アーティチョークの可食部分にはほとんど含まれていません。内服で効果が認められているものの、これが含まれているのは葉っぱの方なのです。

光によって皮膚が老化するのはNF-κBと言う物質の働き

DNAの情報をRNAにコピーするときに働く転写因子と言うものがあります。身体に広く分布するNF-κBと言うたんぱく質複合体は、その転写因子としての機能を持ったものです。なお、κはギリシャ文字の「カッパ」で、アルファベットの「ケー」ではありません。

これには様々な機能がありますが、紫外線によって過剰発現することで皮膚の老化にも大きくかかわっています。ですので、このNF-κBの働きを抑制することで紫外線によるお肌の老化を抑えられるのではないかと考えられています。

動物実験によると、アーティチョークから抽出されたシナロピクリンを投与した場合、このNF-κBの働きが抑制されたという結果が得られています。

シナロピクリンは外用も効果があるかもしれない

さまざまなお肌のお手入れ用化粧品の中には、このシナロピクリンを配合したものもみられるようになってきました。

例えばヒアルロン酸やコラーゲンのように、分子量が数万から数百万と言う高分子の場合は、皮膚に塗っても表面に留まるだけで浸透することはありません。それに比べるとシナロピクリンは分子量が約346と言う低分子です。

私が調べた範囲では、外用で効果があるという論文は見つかりませんでしたが、皮膚に浸透する限界と言われている分子量500より小さいため、化粧品に配合されたものも外用して効果があるかもしれません。

ハーブティーがおすすめな理由は安全のため

シナロピクリンは詳しい情報がないため、毒性は認められていないものの、たくさん摂った時の人間に対する影響がよくわかっていません。

シナロピクリンはセスキテルペノイドと言う物質グループに属しているのですが、このグループには牛などの動物に対して、過剰に取った場合の毒性があるものが含まれているのです。

ですから安全のため、エキス抽出物のような濃厚なものより、ハーブティのように穏やかな量しか摂らないものを選んでおいた方が安全であろうと考えられるのです。

アーティチョークは食べてみたいけどちょっと手を出しにくい?

初めての食材、しかもスーパーなどであまり見かけないとなると敷居が高いですよね。でも輸入食品などを扱っているお店に行けばいろいろなスタイルで売っています。時期が良ければ生もあるかもしれません。

でも、最初はまず缶詰や瓶詰の製品をお勧めします。最初から生にチャレンジすると嫌いになっちゃう可能性が高いのです。

なお、英語表記では”artichoke”ですが、割合手に入りやすいイタリア製品は”carciofo”(カルチョーフ)、スペイン製品は”Alcachofa”(アルカチョファー)と書いてあることもあります。

最初はシンプルにサラダやパスタから挑戦してみよう

アーティチョークの缶詰や瓶詰は、塩ゆでしただけの水煮からある程度調味したものまで、様々な種類がありますので好みに応じて買ってみましょう。

単に水煮と書いてあっても、結構酸味のある状態のものが多いですね。これは生を下茹でしてみればわかるのですが、アク抜きのためにレモン果汁や酢を入れてゆでるのが普通だからなんです。

ですので、水煮缶の場合もある程度は酸味のある状態で塩水に浸かっています。最初はこれを買って、食べやすい大きさに切って好みの味付けで食べてみましょう。私はオリーブオイルと塩ですが、決まりはありませんのでお好きなものでどうぞ。

あるいは、適当な大きさに切ってパスタのトッピングや、パスタソースと一緒に少し煮込んで合わせるのも美味しいですよ。アラビアータをベースにするといくらでも食べられます。

調理法は無限大です!好みに合わせて活用してみましょう。
cookpad アーティチョークレシピ

好みの味のものがあったら調味済みを買っておくと手軽で便利

主に瓶詰になりますが、アーティチョーク製品には調味済みのものも数多くあります。シンプルなのはオリーブオイルに漬けたものですね。パスタに使う時に便利です。

また、ガーリックや唐辛子などのスパイスで風味付けしたものもあります。これらはそのままサラダのトッピングにしたり、ソテーした肉に合わせたりするとおいしいです。

こうしたものから味付けの好みを探って自分流の味付けを発見するのも楽しいですよ。トマトソースを作る時に刻んで入れたりするのも、全体の味のアクセントになって良いと思います。

一度はチャレンジしたい生から料理するアーティチョーク

水煮やオイル漬けは便利ですし、通年入手できますので便利で良いですが、やはり生にもチャレンジしたいですね。おそらく有効成分も生から茹でた方が多く残るでしょう。

国産でも5~6月ごろに少し出回りますし、輸入品なら真冬以外は手に入ると思います。

アーティチョークの料理は下ごしらえがちょっと大変

生のアーティチョークは、まず下ごしらえが必要です。ゆでることが多いのですが、その前に不要な部分を取り除いておく必要があります。

アメリカにある老舗のイタリア食材会社が、写真入りで茹でる前の処理を紹介してくれていますので、手順だけを抜粋して紹介しましょう。写真は引用元のページでご覧ください。

1.大きめのボウルにレモン2個を絞り、絞ったものも入れて水を2~3リットル入れます。

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2.茎の切り口から2~3cmの所を切って新鮮な部分を出し、すぐにレモンでこすります。

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3.てっぺんから3~4センチの所で上部を切り落として捨て、下側をレモン水に漬けます。

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4.明るい緑色が出てくるまで、外側1/4くらいのガクを剥きます。一枚ずつ手に取って裏返すように下へ引っ張ります。

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5.茎の外側にある濃い色の部分を剥きます。

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6.茎をつぼみ本体の下から切り離します。

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7.中央部の紫色の部分をスプーンで抉り取って捨てます。

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8.その下から出てくる白い糸状の部分もスプーンですくい取って捨てます。

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これで準備完了です。

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ここまでで下ごしらえ完了です。あとは粉をはたいて油で揚げるとか、先にガーリックを揚げた油で素揚げして塩で食べるのも良いですね。

生から茹でて食べるのは達人の領域かも

茹でて食べる場合は、外側のガクを外さず、一枚ずつ先端をはさみで切ってからレモン水で茹でます。結構時間がかかりますよ、30分から40分ぐらいでしょう。

外側の額をつまんで引っ張ってみて、簡単に外れれば茹で上がりです。茹で上がったら、一枚ずつ剥がしながら、ガクの付け根の部分を歯でしごいて食べられる部分を取り出して食べます。

この時、結構熱いので、手や口を火傷しないようにして下さいね。食べる部分はあまりありませんが、全部食べ終わると、花と土台が出てきます。花は食べられませんのでスプーンなどで外して捨てて下さい。

残った土台の部分が「アーティチョークハート」と呼ばれる美味しい部分です。缶詰や瓶詰はこの部分を集めてあります。そのまま食べてもOKですし、料理に使うのも良いです。

でも、調理するなら水煮缶で充分なので、せっかく生の良いのが手に入ったなら、シンプルに茹で上がりをそのまま塩でいただきましょう。

油で揚げる調理の場合、最初に皮を剥いていますからそのままいただけますが、茹でた場合は縦二つ割にして、芯の部分の柔らかいところをスプーンですくって食べて下さい。

似たような野菜で「カルドン」と言う、茎を食べるものもあります。これはアーティチョークの野生種です。

栄養成分に関する研究資料は見当たりませんでしたが、基本的に近いものがあるかもしれませんね。

いずれにせよ、ちょっと苦味のある大人の味ですので機会があれば試してみて下さい。

キャラクター紹介
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