健康生活TOP 腎臓病 慢性腎臓病になったら?塩分制限以外に気をつけたい生活習慣8つ

慢性腎臓病になったら?塩分制限以外に気をつけたい生活習慣8つ

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今、腎臓病の患者さんが増加しています。あまり身近な病気とは感じられないかもしれませんが、日本ではなんと成人の8人に1人が腎臓病の疑いがあるとされているのです!

自覚症状が現れにくい病気のため、自分では腎臓が悪いなんて思ってなかったのに突然「慢性腎臓病」と診断されてしまうこともあります。そして失われてしまった腎臓の機能を回復させられる可能性はほぼありません。

慢性腎臓病と診断されてしまったのなら、今できるのはこれ以上進行させてしまわないようにすることです。そのためには今までの生活習慣を改善することも大切です。

では、どんな生活習慣を心がけるとよいのでしょうか?

慢性腎臓病(CKD)とは?

慢性腎臓病とは2002年にアメリカで生まれた考え方です。「腎臓の働きが慢性的に低下していく状態」のことで、腎機能の低下がまだ軽い状態にあるときから治療を始めていこうという考え方になります。

実は最近の研究で、まだ腎機能の低下が軽くても心筋梗塞や心不全などといった病気に影響を与えていることがわかってきました。そして進行すると、最終的には人工透析などの治療が必要になってしまいます。

そのため今までよりも早い段階から腎機能の低下を発見するようにし、症状が軽い状態のうちから治療を開始して悪化を防ごうという考え方が広がってきているのです。

腎臓の主な働きのひとつは、汚れた血液をろ過して老廃物を取り除き、きれいな血液に戻すことです。取り除かれた老廃物は尿として排泄されていきます。このろ過を行っている場所を「糸球体」と言います。

何らかの原因によりこの糸球体が壊れてしまうと、腎臓の機能は少しずつ低下していってしまいます。血液のろ過が正常に行えないためにタンパク尿が出てしまったりするのです。

ただ腎臓にはかなりたくさんの糸球体があります。そのため一部の糸球体が壊れてしまっても他の糸球体がその分働いてくれ、自分では自分の体の中で起きていることになかなか気づきません。

自覚症状が出て自分の腎臓に何か異常が起きていると気づくのは、腎臓の機能がかなり低下してからになります。そして一度壊れてしまった糸球体はもう再生させられません。失われた腎臓の機能を回復させることはほぼできないのです。

慢性腎臓病だと診断された場合、今できることはこれ以上腎臓の機能を失わないようにすることです。そしてなるべく初期のうちに異常を発見して、残された腎臓の機能を守っていくことが大切なのです。

腎機能を守るためにできること

では、残された腎機能を守るためにできることは何なのでしょうか。

それは慢性腎臓病を引き起こす原因となった病気を治療していくことや、高血圧や糖尿病といった慢性腎臓病を進行させてしまう病気を治療していくことなどです。

そして今までの生活習慣を改善することも大切です。日々の食生活や生活習慣は腎機能の低下と大きな関わりがあります。同じ生活を続けていたのでは、残された腎機能までもどんどん低下していってしまいます。

食事については、塩分とタンパク質の摂取量を制限するように指導されます。腎臓の状態によってどのくらいの制限が必要かは変わってきます。

なるべく早いうちからその制限をきちんと守っていったほうがよいでしょう。腎臓の状態がそれほど悪くない段階でしたら、制限もそれほど厳しくありません。

しかし食事制限などを守らないで腎機能がもっと低下していってしまうと、食事の制限ももっと厳しくなってしまいます。摂取してもよい塩分やタンパク質の量は減ってしまい、そのうえカリウムなどの制限も加わります。

そうなる前に、できるだけ軽い食事制限だけですむ間にそれを守り、腎機能の低下を防ぐようにした方がよいでしょう。

では、食事以外ではどんなことに気をつけていくとよいのでしょうか。

腎機能を低下させない生活習慣

食生活以外にも、腎機能を低下させないようにするために気をつけておきたいことはいろいろあります。今の状態を維持していくためにも、日常生活の中でこんなことを心がけてみてください。

絶対に禁煙する

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アメリカでの研究で、タバコを吸うと腎機能の低下が進んでしまうことがわかりました。タバコが健康に良くないことはよく知られていますが、慢性腎臓病に対しても悪影響が大きいのです。

タバコに含まれているニコチンには血管を収縮させてしまう作用があります。血管が収縮すると血流が悪くなり、腎臓へと流れる血液量が減ることで腎機能は低下してしまいます。

そして血管が収縮することで血圧は上がってしまいます。高血圧も腎臓病を悪化させる原因のひとつです。血圧が上がると細い血管が集まってできている腎臓には余計な負担がかかって傷つき、それにより機能が低下してしまうのです。

高血圧は動脈硬化のリスクもあげてしまいます。そして動脈硬化は腎機能の低下にもつながります。心筋梗塞や心不全などは、腎臓病だけでなく動脈硬化によっても影響を受けます。

このようにタバコを吸うことによって血圧が上がり、それによって様々な問題が出てくるのです。慢性腎臓病と診断されたら、必ず禁煙するようにしましょう。

ただ禁煙によってストレスをためてしまうのも腎臓にはよくありません。ストレスによっても血圧は上がってしまい、腎臓に悪影響です。禁煙治療薬などを使用するという方法もあるため、医師に相談してみてください。

過労に注意

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過労は腎臓に大きな負担となります。精神的にも肉体的にもストレスとなり、交感神経が刺激されて血圧が上がってしまいます。そして腎機能を悪化させてしまいます。

疲れを感じたときには少しでも横になるようにしてみてください。腎機能が低下すると、健康なときよりも疲れやすくなります。低タンパク食を続けていたり、運動制限もしているため、健康なときと同じようには動けません。

自分の体を過信して、無理をし過ぎないようにしてください。規則正しい生活をして、日常のリズムをつかむようにしましょう。

睡眠をしっかりとる

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健康な人にとってもそうですが、特に慢性腎臓病の患者にとっては十分に睡眠をとって体を休めることは大切です。

十分な睡眠をとることで、自律神経のバランスを整えることができます。それによって血圧を安定させることができ、免疫力も高まります。睡眠不足が続いてしまうと、血圧は上がり免疫は低下します。

腎臓病になると免疫力は低下しやすくなっています。しっかり眠ることで、免疫力の低下を少しでも抑えるようにしましょう。

良質な睡眠のためには、朝はきちんと起き、昼間は安静にし過ぎず多少動くことも大切です。寝る前のテレビやパソコンも止めましょう。今まで不規則な生活をしていたという方は、規則正しい生活を取り戻すようにしましょう。

適度に運動もしよう

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腎臓病に過労はよくありませんが、だからといって安静にし過ぎてしまうこともよくありません。

適度に運動することは肥満解消にもなりますし、糖尿病や高血圧のためにもよいことです。低タンパク食だったり、活動が制限されていることで筋肉が落ちやすくなっています。それを防ぐためにも、適度に体を動かして下さい。

ただしどのくらい運動をしてよいかは、一人一人の腎臓の状態によっても違ってきます。詳しいことは医師に相談してみてください。運動し過ぎてしまうことないように気をつけましょう。

風邪予防をしっかりする

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腎臓病では低タンパクの食事療法や服用している薬などが原因で、免疫力が低下してしまっています。こんな時は風邪やインフルエンザなどにかかりやすくなっていて、かかってしまうと腎機能にも悪影響となります。

普段から風邪やインフルエンザなどにかからないように、予防をしっかりしておきましょう。外から帰ったら手洗い・うがいをしっかりする、普段からマスクをするようにする、部屋の乾燥に注意するなどしてください。

そして大切なのは、風邪かなと思っても勝手に市販薬を飲んではいけないということです。薬には腎機能を低下させてしまうものも多くあります。自己判断で薬を飲むと、その薬によって腎臓病が悪化してしまうかもしれません。

調子が悪いなと思った時には、必ず医師に相談してください。風邪の流行する季節には、念のため早めに対処法を確認しておくとよいかもしれません。

暑さ、寒さも要注意

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人の体は寒さを感じると血管が収縮する仕組みになっています。すると腎臓に流れる血液量が減り、血圧は上がって、腎機能は低下してしまいます。寒い時期だけでなく、夏の冷房の風にも気をつけてください。

入浴時に、暖かい部屋から寒い浴室へ入ったときにも注意が必要です。急に寒さを感じることで血圧は上がってしまいます。暖かい室内から寒い屋外へ出るときなどにも注意して下さい。

入浴前には浴室を暖めておくとよいでしょう。また熱いお湯に浸かると交感神経が刺激されて血圧が上がってしまいます。41度以下くらいのお湯に浸かるようにしましょう。

また夏は汗をかくことで脱水状態に陥りやすくなります。脱水状態になると腎臓に負担がかかったり、血栓もできやすくなります。水分補給を心がけるようにしておいてください。

体重、血圧を毎日チェック

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体重と血圧は毎日測定するようにしましょう。むくみが出てくると、体内の水分量が増えるため体重が増加します。栄養状態をみるためにも、体重測定は有効です。

また血圧が上がってしまうと腎機能は低下します。腎機能が低下すると血圧は上がってしまいます。毎日血圧を測定することで腎機能の変化もチェックできます。

測定した結果は、きちんと記録していくようにしましょう。何か変化があった場合には主治医に記録をみせて相談してください。

もちろん、病院での定期検査もきちんと受けるようにしてください。自覚症状が現れてからでは、腎機能はだいぶ低下してしまっています。自覚症状が現れる前に、何か問題が起きていないか検査結果を確認するようにしてください。

お酒は適量ならば大丈夫

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腎臓病の場合には、お酒は適量ならば大丈夫でしょう。お酒は低タンパク高エネルギーの食品のため、低タンパク食を行っている場合はエネルギー補給のためにもよいかもしれません。リラックス効果もあります。

ただし、あくまで適量でビールならコップ1杯、日本酒なら1合弱程度にしておいてください。それを守れる自信がなければ、始めから飲むのを止めてください。

塩分やタンパク質の多いつまみにも注意が必要です。タンパク質摂取量などの計算には、アルコールの分も加えるのを忘れないでください。

自己管理が何より大切

慢性腎臓病では、症状をこれ以上進行させないために日常生活をきちんと自己管理していくことが大切です。薬を飲むことも必要ですが、それだけで終わってしまってはいけないのです。

ただ腎臓のことを考えて節制した生活を送ることで、それがストレスになってしまっても逆効果です。ある程度リラックスできることも取り入れて、気長に上手に付き合っていくようにしてください。

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