健康生活TOP 腎臓病 腎機能低下の進行で恐ろしい症状が…!早期発見の為の見極め法

腎機能低下の進行で恐ろしい症状が…!早期発見の為の見極め法

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慢性の腎臓病は静かに進行していく病気です。腎臓に多少問題が起きていても、自分ではなかなか気がつきません。自覚症状がほとんど現れない病気なのです。

そして自分でも知らないうちに、病気はどんどん進行していってしまいます。自覚症状が現れたときには手遅れになっていることもあります。

腎臓の機能は一度失われてしまうと、もう取り戻すことができません。腎臓病を放っておくとどんな症状が現れるのでしょうか。

自覚症状をあてにしないで!気づかぬうちにどんどん進行する腎臓病

腎臓は血液をろ過して老廃物を尿として排泄したり、体内の水分や電解質の量を調節したりといった働きをしています。他に血圧を調整もしています。

血液のろ過は「糸球体」という部分で行われ、尿の元(原尿)ができます。その後、原尿は「尿細管」を通過し、体にとって必要な水分や成分はもう一度体内に取り込まれます。これにより体内の水分量の調節などが行われています。

この「糸球体」と「尿細管」の組み合わせをひとつの単位として「ネフロン」と言います。1個の腎臓に約100万個にネフロンがあり、左右2個の腎臓を合わせて約200万個ものネフロンがあるとされます。

ネフロンはたくさん存在しているため、一部のネフロンが壊れてしまっても他のネフロンがその分をかわりに働いてくれます。そのため一部のネフロンに問題が起きても自覚できる症状が現れず、自分の体の中の変化に気付けないのです。

しかし一度壊れたネフロンが再生することはほとんどありません。つまり一度腎臓の機能に問題が起こると、もう治る可能性はほぼないのです。これ以上悪くならないように、病気の進行を抑えるだけです。

自覚症状が出るのをあてにしていたのでは、気付かないうちに腎臓の機能はどんどん失われていってしまいます。そして失われた機能は、もう取り戻すことができません。

検診でタンパク尿が出ても、「別に体の調子はどこも悪くないし・・・調子が悪くなったらみてもらおう」と考えてしまう方もいるでしょう。しかし先送りしてしまっては、体の中で知らないうちに病気が進んでいるかもしれないのです。

タンパク尿が出たら絶対に腎臓病だというわけではありませんが、その可能性はあります。自覚症状が出るまで放っておいたら手遅れになってしまうかもしれません。きちんと検査を受けるようにしてください。

こんな症状は腎臓からのサイン!早期発見に肝心な見極めポイント

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自覚症状から見つけるのは難しい腎臓病ですが、腎臓の機能が低下してくると現れる症状はいくつかあります。これらの症状が現れたときに異常に気付いて、少しでも早く対処していくことも大切です。

おしっこに注目

腎臓は尿を作る働きをしています。そのため腎臓に異常があると、尿もいつもと違う状態になってしまいます。

健康な人の尿は

  • 薄い黄色で透明である
  • 起床直後やたくさん汗をかいた時、水分不足の時にはやや濃い色になる
  • 排泄された直後はほとんど臭わない
  • 尿の量は1日あたり800ml~1500mlくらい
  • 回数は日中5~8回、夜は0~1回くらい

通常は薄い黄色のはずの尿が、赤っぽかったり茶色っぽかったら血尿かもしれません。尿中に赤血球が混じってしまっていると思われます。

普段よりも黄色みの強い濃い色になっていたら、肝臓や胆道の病気が疑われます。尿中にビリルビンという黄色い色素が過剰に出てしまっているために、いつもより濃い黄色になってしまいます。

白く濁ってしまった尿は感染症の可能性があります。膀胱炎などかもしれません。ツンとする臭いがしたり、排尿痛や発熱があることもあります。沈殿物があれば結石かもしれません。

甘酸っぱい臭いは糖尿病の可能性があります。尿が泡立っているときにはタンパク尿かもしれません。腎臓病の可能性があります。

尿の量が通常より多い、または少ない時にも腎臓病が疑われます。ただ水分の摂取量や汗をかいた量によっても、尿の量は変化します。

トイレで用を足した後には、自分で尿の色や臭いをチェックする習慣をつけておくとよいでしょう。たまには白い紙コップにとって観察してもよいかもしれません。

また薬局には市販の尿検査キットもあります。これを使えばタンパク尿や尿糖がより正確に把握できます。目で見ただけではなかなか気付くことのできない異常にも、尿検査キットがあればより早期に気付くことができます。

異常が出た際には必ず医療機関を受診するようにしてください。

むくみが出る

腎臓は尿を作り体内の水分や電解質の量を調節する働きをしているのですが、腎臓がうまく働けなくなると余分な水分が体内にたまってしまいむくみが出てしまいます。またタンパク尿もむくみの原因になります。

むくみは急性の腎臓病の代表的な症状のひとつです。突然むくみが出てしまうのは急性腎不全の可能性があります。慢性の腎臓病でもむくみが出ますが、気付いた時点ですでにかなり進行してしまっていることも多くなります。

一番むくみやすいのは顔と手足です。朝起きて鏡をみるとまぶたが腫れぼったいといった症状には要注意です。他に靴がいつもよりキツい、靴下のゴム跡がはっきり残る、指輪がきつくなったように感じるといったこともあります。

足のすねや甲を指で10秒くらい押すと、むくみがある場合には凹んでなかなか戻らなくなります。背中や腰などにむくみが出ることもあります。

血圧が上がる

腎臓には血圧を調整する働きがあり、腎臓病になると血圧が上がりやすくなります。

腎臓病になって腎臓のろ過機能がうまく働かなくなると、腎臓は血圧が下がったために血液のろ過ができなくなっているのだと勘違いしてしまいます。そして血圧を上げようとしてしまいます。

そのために腎臓病になると高血圧になりやすいのですが、逆に高血圧が腎臓の機能を低下させる原因にもなります。血圧が高いと腎臓の血管に余計な負担がかかり血管を傷つけてしまい、血液の流れが悪くなって血圧が上がりやすくなるのです。

このように腎臓病にとって高血圧は症状でもあり、腎臓病を悪化させる原因にもなっています。

以上のように腎機能が低下した際にはいくつかのサインが現れますが、ただ慢性の腎臓病の場合にはこのようなサインが現れた時にはすでに症状が進んでしまっていることが多くあります。

腎臓病をなるべく早期に発見するためには、何と言ってもタンパク尿に気付くことです。検診でタンパク尿が出ていると指摘された時には、必ず再検査を受けるようにしてください。

タンパク尿が出ていても、必ずしも腎臓病であるとは限りません。疲れなどが原因になって出てしまうこともあります。しかし、もしかすると腎臓からのサインかもしれないのです。それを見逃さないようにしてください。

さらに腎臓病の悪化でおこる「尿毒症」は命に関わる危険な病気!

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腎臓病と診断されたなら、これ以上に病気が進行してしまうのを少しでも抑えなくてはいけません。そのためには薬を飲むだけでなく食事療法も行ったり、今までの生活を改善するようにしてください。

腎臓病がさらに悪化していくと、腎臓はその機能をほとんど失って腎不全に陥ってしまいます。そして腎臓の働きのひとつである老廃物の排泄ができなくなり、体内にたまっていってしまいます。

体内に老廃物がたまると、その毒素(尿毒素)が全身に回ってしまいます。尿毒素には尿素、クレアチニンといったものがあります。

尿毒素が全身に回ったために出てしまう症状を「尿毒症」と言います。そのまま放置してしまうと命に関わることもあって危険です。

尿毒症になると、以下のような症状が現れます。

  • 下痢、吐き気、腹痛が出る
  • 食欲不振になる
  • 口臭(アンモニアのような臭いになる)が出る
  • 全身に強いかゆみが出る
  • 尿の色が薄くなり、進行すると尿が出なくなる
  • 手足のしびれや知覚異常
  • 貧血(腎性貧血)や出血しやすくなる
  • 骨が弱くなって、骨粗鬆症になる
  • 感染症にかかりやすくなる
  • 頭痛やめまい、眠気、倦怠感が出る
  • 息切れや動悸が出て、呼吸困難になる
  • 幻覚をみる
  • 意識がもうろうとして昏睡に陥る

以前はここまで症状が進んでしまうと、回復は絶望的だと思われていました。しかし現在は透析療法や腎移植という方法もあります。このような治療を行うことで、命を失う危険は少なくなっています。

腎臓治療でよく聞く「透析療法」きちんと知ってますか?

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腎臓病が悪化して腎臓がその働きをほとんど失ってしまうと、尿毒症になって体内には老廃物がどんどんたまっていってしまいます。たまってしまった老廃物を除去し、体内に必要な物質を補充するために行われるのが透析療法です。

透析とは、失われてしまった腎臓の機能を一時的に代行する役割をしています。機能を代行するだけなので、透析を行うことで腎臓の機能が回復するわけではありません。一度透析を始めると、生涯続けていかなくてはいけなくなります。

透析には医療機関で行う「血液透析」と自宅でも行うことができる「腹膜透析」があります。一般的に行われているのは「血液透析」で、透析と聞いて思い浮かべるのはこちらのほうでしょう。

血液透析では、1週間に2~3回、1回4時間ほどというのが目安になります。患者さんによって個人差は多少あります。

そして透析を開始しても食事療法は続けなくてはいけません。以前と同じように塩分やタンパク質、カリウム、リンなどの制限を続けなくてはいけないのです。そして水分摂取にも注意が必要になります。

透析を行うことによって出てくる症状もいくつかあります。

頭痛やだるさ

透析中や透析直後に起こりますが、時間がたつと治ります。

低血圧

あくびや吐き気、脱力感といった症状が出ることもあります。

筋肉のけいれん

急に体内の水分が減り過ぎたために起きます。

かゆみ

透析中、透析後、就寝中などにかゆみが出て困ることもあります。

これらの症状が出たときは、すぐ医師に相談するようにしましょう。
透析療法を一度始めると、腎移植を受けない限り一生続けていかなくてはいけません。現在日本では、毎年1万人のペースで透析患者が増えてきています。

腎臓病になってもそれに気付かず、放置してしまうことで様々な症状が現れるようになります。そして進行度合いによって透析療法のように大変な治療を受けなくてはいけなくなります。

そうなってしまわないようにするには、腎臓病を早期に発見することです。何度も言いますが、タンパク尿が出たら腎臓病かもしれません。またタンパク尿は腎臓病に気付くための数少ないサインです。それを見逃さないようにしてください。

高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、高尿酸血症などがある方は腎臓病にもなりやすくなっています。特に気をつけておくようにしてください。

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