健康生活TOP 漢方薬 【漢方紹介】うつ・イライラ・パニック障害などのメンタルヘルス対策

【漢方紹介】うつ・イライラ・パニック障害などのメンタルヘルス対策

うつやイライラ感、パニック障害のような症状など、メンタルに関わる障害に悩む人は意外に多いのです。これらの症状は精神科や心療内科の領域なのですが、風邪をひいて内科のお医者さんに行くほど簡単に受診しにくいと言うのが日本人共通の悩みでしょう。

もちろん、受診するに越したことはないのですが、そもそもそうした障害自体が受診を辛くしている部分もあります。そこで漢方を利用して、まず受診できるだけのメンタルを回復することから始めてみても良いでしょう。

精神を回復してくれる効果が期待できる漢方薬をいくつか具体的にご紹介いたします。

メンタルな症状の代表は不安と過敏…処方される漢方薬は?

特に理由もないのに、ものごとに対して過敏になってしまったり、不安がこみ上げてきてどうしようもないということがあります。漢方薬は症状に対しての効果ももちろんですが、個人個人の特質に合わせて処方されますから、症状とお薬が一対一で対応するものではありません。

それでも、だいたいこのような傾向の症状に処方される可能性が高いものを紹介しましょう。

不安・不眠・消化器症状に温胆湯

温胆湯(うんたんとう)は、ちょっとしたことでも驚いてしまうとか、不安感が強いとかの精神的な症状がある人に向いています。消化器症状を伴っている人に効果があるともされています。

こうした症状は、風邪を引いたときなど、普段のちょっとした体調不良がきっかけで引き起こされることが多く見られます。

不眠や動悸が見られるときにも効果的で、どちらかと言えば体力のない人向けの処方で、使われている生薬は以下の通りです。

  • 半夏(はんげ:カラスビシャクの塊茎)
  • 茯苓(ぶくりょう:マツホドと言うキノコの根に当たる部分)
  • 生姜(しょうきょう:ショウガ)
  • 陳皮(ちんぴ:みかんの皮を1年以上乾燥保存した物)
  • 竹茹(ちくじょ:ハチクの皮の下を薄く削ったもの)
  • 枳実(きじつ:橙の未熟果)
  • 甘草(かんぞう:カンゾウの根を乾燥したもの)

副作用として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

帰脾湯は精神症状だけでなく貧血や胃腸にも効く

帰脾湯(きひとう)は緊張しやすい人や不安を感じやすい人向けの処方です。特にデリケートで身体が弱く、貧血があるような人には好適です。

不安感にさいなまれて肝心なことを忘れてしまったり、胸騒ぎがすると言うことが異常に気になったりする人にも適しています。

配合されている生薬は種類が多いです。

  • 人参(にんじん:朝鮮人参の根を乾燥した物)
  • 白朮(びゃくじゅつ:オケラと言う植物の根茎)
  • 茯苓
  • 酸棗仁(さんそうにん:ナツメの種)
  • 竜眼肉(りゅうがんにく:リュウガンと言う果物の果肉)
  • 黄耆(おうぎ:キバナオウギと言う植物の根を乾燥した物)
  • 当帰(とうき:トウキと言う植物の根を乾燥した物)
  • 遠志(おんじ:イトメハギと言う植物の根を乾燥した物)
  • 大棗(たいそう:ナツメの完熟果を黒くなるまで乾燥させたもの)
  • 甘草
  • 木香(もっこう:モッコウと言う植物の根を乾燥した物)
  • 生姜

これも甘草による副作用として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

加味帰脾湯は虚弱で微熱が気になる人に

漢方薬でよく「加味」○○湯と言うお薬を目にしますが、これはベースになる○○湯と言う煎じ薬に、別の生薬を足したものです。

ですので、この加味帰脾湯(かみきひとう)と言うのは上で紹介した帰脾湯に生薬を追加したものです。

このお薬は、帰脾湯の適応になるような人で、なおかつ夢にうなされるとか、普段から微熱があるとかいう人に適しています。

加味されている生薬は次の2つです。

  • 柴胡(さいこ:サイコと言う植物の根)
  • 山梔子(さんしし:クチナシの果実)

これも甘草による副作用として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

物事を検討するときなどに別の要素を加えて行うことを、世間一般に良く「~を加味して」と言いますよね。この表現は、この漢方の言葉から生まれたものなんですよ。

不眠やイライラも実生活の品質を落とす!症状を軽減してくれる漢方薬は?

眠れないというのはつらいものです。まったく健康で、睡眠不足がなかった人であっても、一晩眠れないことがあったりすると精神的にぐったり疲れてしまいます。

眠れないと言う事実そのものが大きなストレスになっているわけです。そうした症状も漢方で軽減することができますから、うまく利用してストレスを減らすようにして下さい。

体力がない人の不眠には酸棗仁湯

酸棗仁湯(さんそうにんとう)は「疲れすぎて眠れない」と言う人にピッタリの処方です。体力がない人向けの処方になりますが、疲れがひどくなると気が高ぶって眠れないと言う人に使われます。

但し、胃腸が弱っている場合には慎重に服用しなければいけません。使われている生薬は以下の通りです。

  • 酸棗仁
  • 茯苓
  • 知母(ちも:ハナスゲと言う植物の根茎を乾燥した物)
  • 川きゅう(せんきゅう:センキュウと言う植物の根を乾燥した物。「きゅう」は草かんむりに弓)
  • 甘草

甘草による副作用(偽性アルドステロン症)として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

イライラに効く釣藤散は冷え症の人には向かない

釣藤散(ちょうとうさん)は、イライラに効く処方ですが、本来の効果は高血圧気味の人の慢性的な頭痛です。ですので、そうした傾向があってイライラしがちな人は試してみてください。

もちろん、漢方医の先生や薬剤師さんに相談して、自分に最も合うのを選んでもらうことがベストです。

釣藤散には次のような生薬が配合されています。

  • 釣藤鈎(ちょうとうこう:他の木に引っ掛けるための鉤を持ったつる性植物カギカズラの、鉤のある部分のつる)
  • 石膏(せっこう:天然に産する硫酸カルシウム2水和物で、塑像や建築ボードに使われる石膏と同じもの。)
  • 茯苓
  • 半夏
  • 防風(ぼうふう:ボウフウと言う植物の根。ハマボウフウではない)
  • 菊花(きっか:キクの花)
  • 人参
  • 麦門冬(ばくもんどう:ジャノヒゲと言う植物の肥った根の部分)
  • 陳皮
  • 生姜
  • 甘草

甘草による副作用(偽性アルドステロン症)として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

眠れないと「眠らなくては」と言う意識が強くなってしまって、余計に眠れなくなりますね。でも、そうした時にお酒に頼ってはいけません。さらに眠りの質が悪くなります。

ヒステリー球や強迫性障害に効く漢方薬は?

たとえば、のどに何かがくっついている様な不快感で知られる「ヒステリー球」は、実害はなくてもその事実だけで充分ひとをイライラさせる不快症状です。

また、出掛ける時の火の元・戸締りの確認は絶対にやらなくてはいけませんが、それが気になって何度も何度も繰り返してしまうと、生活の品質が大きく下がります。

精神的症状治療薬の代表選手「半夏厚朴湯」

のどに何か詰まった感じがするので、耳鼻咽喉科に行ったら「咽喉頭異常感症」と言われ、内科に行ったら「ヒステリー球」と言われたなどと言う話はよくあります。

もちろんこの2つは同じもので、のどに何の異常もないにもかかわらず、のどに何かが引っかかっているとか、のどが詰まる感じがすると言う症状を訴えるものです。

私の知人には「お薬のカプセルがのどにくっついて、飲み込めなくなった」と言ってお医者さんに駆け込んだ人もいます。お薬は無事に飲み込めていたのですが、たまたまそのタイミングでヒステリー球を発症していたようです。

こうした症状には半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)が処方されます。このお薬は非常によく使われるお薬なので、有名だと思います。効き目が良いだけでなく、ほとんどと重い副作用がないお薬なので、安心して飲めるということもあるでしょう。

体力がなく冷え症気味で、抑うつや不安症の人に適するとされていますので、こうした体調のもと、のどのつまりを感じる人には最適だと言えるでしょう。このお薬には次のような生薬が配合されています。

  • 半夏
  • 厚朴(こうぼく:ホオノキの樹皮)
  • 茯苓
  • 生姜
  • 蘇葉(そよう:シソの葉)

先にお話しした通り、このお薬に重い副作用はありません。お薬が合わず、胃腸の不快感や発疹などが現れた場合には服用を中止して薬剤師さんに相談して下さい。

さらに、このお薬が咽喉頭異常感症によく効いたという、症例をまとめた論文がありましたので紹介しておきましょう。

まとめ

1.咽喉頭異常感症を訴えた患者24名に対し半夏厚朴湯の投与を行った結果66.6%の有効率が得られた。

2.CMI、Y-Gtest、MASの心理テスト成績から、神経症や不安の傾向をもつ者に比べ、正常者群の方で有効率が高かった。

3.本剤の4週間投与期間中、副作用は、何ら認められなかった。

4.投与終了後、症状の再発がみられた症例は、なかった。

桂枝加竜骨牡蛎湯は強迫性障害にも有効なお薬

桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)は、些細なことが気になったり、例えば戸締りを何度も確認せずにはいられないといった強迫性障害に分類されるような症状の人に処方されます。

パニックに陥ったり、ストレスを必要以上に強く感じてしまう人にも有効です。身体が虚弱な虚証の人に適したお薬です。このお薬には次のような生薬が配合されています。

  • 桂皮(けいひ:ニッケイの木の樹皮。シナモンの近縁種)
  • 芍薬(しゃくやく:美しい花で有名なシャクヤクの根)
  • 大棗
  • 生姜
  • 甘草
  • 竜骨(りゅうこつ:古代の哺乳類の化石)
  • 牡蛎(ぼれい:カキの貝殻)

甘草による副作用(偽性アルドステロン症)として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

ヒステリー球に悩まされたり、強迫性の行動を取ったりすると言うのは精神的な悩みの筆頭かもしれませんね。同時にこうした症状は漢方で対応しやすい症状と言えるかも知れません。

怒りっぽさも度を過ぎれば精神的症状かも?試してほしい漢方薬

体調がすぐれず、イライラして怒りっぽくなるのは、人間なら誰しもありうることで、特に問題があるわけではありません。

しかしそれも程度問題で、周囲に当たり散らしたり、他の人から怒りっぽさを指摘されるようになると改善した方がいいと言えるでしょう。

柴胡加竜骨牡蛎湯は体力がある人向け

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は小柴胡湯(しょうさいことう)と言う方剤をベースに甘草を除き、いくつかの生薬を足しています。

甘草を抜いているために、ここまでの漢方処方のほとんどに副作用として書いてきた「手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもある」と言う症状が出る、偽性アルドステロン症と言う副作用はありません。

疑い深くて怒りっぽく、不眠やストレスによる動悸、性的機能の低下を訴える人に処方されます。割合体力があって便秘ぎみ、肋骨の下の方が張ったような症状のある人に適します。

このお薬には次のような生薬が配合されています。

  • 柴胡
  • 竜骨
  • 牡蛎
  • 黄ごん(おうごん:コガネバナの根を乾燥した物。「ごん」は草かんむりに今)
  • 大黄(だいおう:ダイオウと言う植物の根を乾燥したもの。処方によっては配合されない)
  • 半夏
  • 人参
  • 茯苓
  • 桂皮
  • 生姜
  • 大棗

なお、体力がない人で同じような症状を訴える人には、次に紹介する柴胡桂枝乾姜湯の方が適しています。

柴胡桂枝乾姜湯は体力がない人向け

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)は、上で紹介した柴胡加竜骨牡蛎湯と同じような症状を訴える人で、体力がない虚弱な人に向いています。

こちらの配合には甘草が含まれていますので、偽性アルドステロン症と言う副作用に注意が必要です。配合は次のようになります。

  • 柴胡
  • 牡蛎
  • 黄ごん
  • 桂皮
  • 乾姜(かんきょう:生姜を湯通ししてから乾燥した物)
  • 瓜呂根(かろこん:カラスウリの根)
  • 甘草

甘草による副作用(偽性アルドステロン症)として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

大黄は非常に有名な瀉下薬(下剤)ですね。上方落語の大ネタの下げに、地獄でたちの悪い人間を飲み込んだ鬼が、閻魔様の前に出て「あなた(大王)を飲んで出してしまいたい」と言うのがあるくらい有名なお薬です。

漢方でいう子供の精神症状「疳」を改善する漢方薬

夜泣きやひきつけなどを、疳の虫(かんのむし)と言う虫のせいだとしていた時代もありましたが、時代が下がって子供特有の症状のことを呼ぶために「疳」と言う名前だけが残ったという経緯があります。

赤ちゃんの疳の虫と言うと関東では宇津救命丸、関西では樋屋奇応丸がメジャーですが、今回紹介するのは大人も飲める処方で、これら乳児用の市販薬とは処方が異なります。

甘麦大棗湯は女性の不眠や子供のひきつけ向け

甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)は、特に女性に良く用いられる処方です。おなかの筋肉がいつも緊張していて、生あくびが出る、不安や不眠・イライラを訴えているとか物事をネガティブにしか考えられないとかいった症状に有効です。

大した理由もないのに悲しみがあふれてきたり、泣いてしまったりと言う傾向がある人にも処方されます。

子供の夜泣きやひきつけにも処方されます。甘草が配合されているので、甘くて子供にも飲ませやすいお薬です。使われている生薬はシンプルに3種類です。

  • 小麦(しょうばく:脱穀しただけの粒のままの全粒小麦)
  • 大棗
  • 甘草

これも甘草による副作用として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

怒りっぽい人には抑肝散が効く

中医学の古典において「怒りっぽい人には絶対に効く」とまで言われている処方です。西洋医学においても、認知症や統合失調症、パーキンソン病などの補助薬として用いられています。

ここで言う「肝(かん)」は肝臓のことではなく、漢方で「精神・心」のことを指します。「肝が据わっている」の肝(きも)ですね。

子供の場合でも、いわゆる「疳の強い子供」の夜泣きや引きつけに処方されます。お腹の筋肉が固く張っている場合に有効です。抑肝散(よくかんさん)には次のような生薬が配合されています。

  • 釣藤鈎
  • 柴胡
  • 蒼朮(そうじゅつ:ホソバオケラと言う植物の根)
  • 茯苓
  • 当帰(とうき:トウキと言う植物の根)
  • 川きゅう
  • 甘草

このお薬は漢方薬にしては副作用が多めです。重いものとしては、甘草による副作用(偽性アルドステロン症)に加えて横紋筋融解症(尿が褐色になる症状が目安)や間質性肺炎なども報告されています。

普段と違うなと思われる症状があったら、すぐに薬剤師さんやお医者さんに相談して下さい。

抑肝散加陳皮半夏は親子で飲める漢方薬

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)は抑肝散に陳皮と半夏を追加した処方です。効果は抑肝散と同じですが、重い副作用が減り、注意すべきなのは甘草による副作用(偽性アルドステロン症)だけになっています。

また、このお薬は子供の夜泣きや引きつけに処方される時に、同時にお母さんにも飲んでもらうという処方が行われることもあります。

これは子供のそうした状態は、お母さんの精神状態の影響を受けている可能性があるという考えのもとに処方されます。母子そろって同じお薬で治療できるのは、親子のきずなが強まるかもしれませんね。

子供の症状に対して母子で飲めるお薬と言う発想は柔軟ですね。母子は相互に精神的な影響を与えあっていますから、この考えはとても適切だと思います。

女性ホルモンが原因の症状を軽くする女性向けの漢方

月経前症候群・PMSや更年期障害など。女性には女性ホルモンが影響して精神的な症状が出ることがあります。かつては肉体的な症状だけでなくこうしたものも「血の道の病」と呼んでいました。

ですので、漢方薬にも女性を中心に考えられた処方が存在するのです。

加味逍遥散は「血の道」のお薬

女性のPMSや更年期障害に伴うイライラなどに使われるのが加味逍遥散(かみしょうようさん)です。冷え症の人の血液循環をよくして体を温めると同時に、のぼせの症状を軽減します。

そして疲れやすく、すぐにイライラしたり不安感があったりする人に処方されることが多いですね。気分が不安定な人にも向きます。ホルモンバランスを整えてくれるので、どちらかと言えば女性向けのお薬です。

精神的な症状だけでなく、冷え・のぼせ・生理痛・生理不順・頭痛・肩こりなどにも効果があります。このお薬には次のような生薬が配合されています。

  • 当帰
  • 芍薬
  • 牡丹皮(ぼたんぴ:美しい花を咲かせるボタンの根の樹皮)
  • 薄荷(はっか:ミントの葉)
  • 白朮
  • 茯苓
  • 柴胡
  • 山梔子
  • 生姜
  • 甘草

桃核承気湯は体力がある女性の血の道のお薬

女性特有の症状に対して加味逍遥散が有効であると先に紹介しましたが、加味逍遥散は虚証(体力がない人)向けの処方であったのに対し、この桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は体力がある実証の女性向けのお薬です。

身体はしっかりしているけれど、便秘気味で冷え・のぼせ・生理痛・生理不順・頭痛・肩こりのある人、そしてイライラしたり頭が重かったりする人に適します。このお薬には次のような生薬が配合されています。

  • 大黄
  • 芒硝(ぼうしょう:温泉の含有物質として有名な硫酸ナトリウム)
  • 桃仁(とうにん:桃の種子。桃の中にある大きな種を割った中にある仁の部分。)
  • 桂皮
  • 甘草

甘草による副作用(偽性アルドステロン症)として手足にしびれやだるさ、こわばりなどが現れることもあるので、異常を感じたら薬剤師さんに相談して下さい。

加味逍遥散は日本の美人の代名詞、芍薬と牡丹が入っているのが良いですね。残念ながらユリ(生薬名:百合(びゃくごう))は配合されていません。

複数の漢方薬の同時服用はお医者さんの指示のある時だけ

このように、精神的な症状に効果が期待できる漢方薬はたくさんあります。しかし、ここまで見てもらってお気づきのように、漢方薬には甘草が配合されることが非常に多くなっています。

一説によるとその割合は70%に及ぶとさえ言われています。これは甘草の有効成分グリチルリチンが強い甘みを持つと同時に、薬効として消炎・鎮痛・去痰など古典的な症状を広くカバーするからです。

一方、このグリチルリチンが偽性アルドステロン症と言う副作用をひき起こす原因でもあります。

ですので、一種類のお薬を飲んでいる限りでは発生しにくいこの副作用が、複数の漢方薬を飲むと成分の重複から摂り過ぎで起こりやすくなる可能性があるのです。

ここに紹介した漢方薬は温胆湯以外は、全部処方箋薬として存在しています。また温胆湯に竹茹を配合した竹茹温胆湯は処方箋薬です。そして、いずれのお薬も市販薬としても販売されています。つまり、いずれも入手は容易なお薬と言えるでしょう。

そのことを踏まえて、甘草の摂りすぎが起こらないよう、複数の漢方薬を自己判断で飲むことはしないようにして下さい。必ずお医者さんの指示の下でのみ複数の服用が許されると考えてもらうのが安全です。

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