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視界に稲妻が走る閃輝暗点!頭痛がない時は脳障害が原因かも

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閃輝暗点(せんきあんてん)とは、症状が出て初めて知る人が多い病気だと思います。突然、視界に光が現れ、そのあとに頭痛が起こるという本当に辛い病気です。

視界に異常があると眼球が原因だと思ってしまいがちですが、閃輝暗点は脳に原因がある症状です。そして、なかには脳梗塞など脳障害が原因の場合もあり油断できません。

初めて閃輝暗点が起こったら眼科と脳外科の両方を受診しよう

あとで詳しく説明しますが、閃輝暗点とは突然、視界に稲妻のようなものが走り、そのあと頭痛が生じる病気です。

このような症状が初めて起こった場合は早めに眼科、そして、脳外科もしくは神経内科を受診しましょう。

眼科や脳外科、神経内科がある大きな総合病院を選ぶと良いと思います。とくに中高年の方で、閃輝暗点のあと頭痛がやってこない場合は、脳梗塞などの命にかかわる脳障害を起こす前兆かもしれません。

映像が見えている仕組みとは?眼と神経と脳の関係

私たちは意外と、どのような仕組みで身体が機能しているのか知らないものです。「物を見る」というのも、そのうちのひとつでしょう。閃輝暗点と脳との関係を理解するためには、まず「物を見る」という仕組みから把握していく必要があります。

眼球はカメラ、そして脳はそれを映像化するパソコン

「物を見る」という仕組みは、よくカメラの構造に例えられます。カメラのレンズが、眼の水晶体であり、そしてフィルムが網膜となります。では、眼球をカメラ、神経をコード、脳をパソコンと考えて「物が見える」仕組みを考察してみましょう。

まず、見たい物にカメラを向けると水晶体というレンズに光が届き、次に網膜というフィルムに映し出されます。しかし、この段階では光という電気信号を受け取っただけに過ぎず、カメラでいえば、現像する前のネガフィルムが仕上がっただけです。

このネガフィルムという電気信号は、神経というコードを伝って、脳というパソコンに送られます。ここで送られてきた電気信号を形、色などを読み取り、処理をして初めて映像として私たちは認識することができます。

このように、「物を見る」という仕組みは眼球というカメラだけでは成り立ちません。まずは脳というパソコンがあって、どの被写体に視線を向けるかを決め、神経をというコードを使ってアングルを決めて、眼球というカメラで撮影をしているのです。

では、眼科で診てもらう代表的な病気は何が原因でおこるのか、カメラとコードとパソコンの例えと照らし合わせると理解しやすくなります。

白内障
カメラのレンズがくもる=水晶体のにごり

網膜剥離
カメラのフィルムの損傷=網膜の亀裂、穴

緑内障
カメラとパソコンをつなぐコードの障害=眼圧の上昇による視神経の障害

このように、これらの眼の病気は、眼球というカメラとコードの異常だということがわかります。では、閃輝暗点はどうでしょうか?

閃輝暗点
パソコン内の回路の故障=脳内の血行不良

このように、閃輝暗点は眼球などの異常ではなく、脳というパソコンが原因で起こるため、本来ならば、眼科ではなく、脳外科や神経内科の分野だということになります。では、さらに閃輝暗点について詳しくみていきましょう。

閃輝暗点の症状と頭痛の原因、そして起こる人の特徴とは

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閃輝暗点は後頭葉(こうとうよう)という、視中枢につながっている血管がなんらかの原因でけいれんし、収縮してしまうことで起こります。一般的な閃輝暗点の症状は以下となります。

1.突然、視野の真中あたりに、まるで太陽を直接目にした後の残像のような黒いキラキラした点が現れる。視界の一部がゆらゆら動きだし、物がゆがんで見えたり、目の前が真っ暗になったり、見えづらくなる。

2.その後、みるみるうちに点は拡大していく。ドーナツ状にキラキラと光るギザギザしたガラス片や、ノコギリのふちのようなもの、あるいはジグザグ光線のようなものが稲妻のようにチカチカしながら30分ぐらいかけて光の波が四方に広がっていく。

これは無数の光輝く歯車のような点が集まり回転しているようでもあり、視界の大部分が見えなくなることもある。

3.そしてこの閃光と暗点は40分ぐらいで広がって、視野の外に出て消えて行く。

4.症状が治まった後、続いて頭痛が始まる場合が多い。

血管の拡張で起こる頭痛

一般的に閃輝暗点は頭痛(片頭痛)の前兆として起こります。それは収縮した血管が急激に戻ろうとする時に神経を圧迫してしまうからです。その痛みはひどくなると吐き気ももよおし、胃の中のものを全て戻してしまう人もいるほどです。

片頭痛を起こす人の特徴と閃輝暗点

片頭痛は身体のさまざまな不調の中でも、わりと誰でも起こりやすい症状のひとつです。とくに若い女性に片頭痛に悩む人が多く、だいたい10代から20代の頃に症状が現れ始めます。

年を重ねるごとに片頭痛が起こる回数は減っていき、閉経した後はほとんど起こらなくなるという特徴があります。また片頭痛を起こす人は家族の中にも同じように片頭痛に悩む人がいるのも特徴です。

そんな片頭痛に悩む人の中でも実際に前兆として閃輝暗点が起こるのは、約1割から2割ほどです。そして、閃輝暗点も加齢と共に消滅していく場合がほとんどとされ、特別な治療が行われていないのが現状です。

しかし、問題は閃輝暗点だけで、その後の頭痛が起こらない場合です。このような閃輝暗点だけの症状は若い人よりも中高年に多くみられます。

命にかかわる怖い脳障害のひとつ、脳梗塞の前兆の恐れ

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中高年の場合、

  • 動脈硬化
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 高脂血症
  • 不整脈

などの、血管を詰まらせる血栓を抱えている人が多くなります。

これらの持病を抱えている人が閃輝暗点の症状が出た場合は、深刻な脳障害を起こしている危険性があります。

そのひとつが脳梗塞の前兆である一過性脳虚血発作です。脳梗塞とは脳内の血管が細くなったり詰まったりなどして、血液が届かなくなり、脳細胞が壊死してしまう病気です。最悪の場合は生死にかかわるため、とにかく早く発作の前兆に気づくことが重要です。

まず最初に起こりやすいのが視界の異常

脳梗塞の発作の前に約3割の人がなんらかの一過性脳虚血発作として、さまざまな前兆が起こるといわれています。その中でも、まず視界に障害が出ることが多く、閃輝暗点も、脳梗塞の前兆を見極める重要な症状のひとつになります。

具体的に脳梗塞の前兆として閃輝暗点も含め、以下のような視界の異常があらわれます。

  • ひとつの物が二重に見える
  • 視野が部分的に欠ける
  • 視野に黒っぽい点が見える
  • 突然、視野が暗くなる
  • 視界に稲妻のような光が走る

このような症状は脳内の血管が完全に詰まるわけではなく、一時的に詰まったり、流れが悪くなることで起こります。しかし、そこから、手足などの麻痺やしびれなどの症状に進行していくこともあります。

これらの麻痺やしびれは、脳梗塞が前兆の場合、左右どちらかの片側に出るという特徴があります。視界の障害と含めてこのことも覚えておくと、脳梗塞の前兆だとわかり、早期発見に役に立つでしょう。

脳腫瘍でも起こる恐れがある

脳梗塞の原因である動脈硬化などの血栓は、中高年に多く起こりやすい傾向がありますが、若い人でも油断できません。

近年、動脈硬化や、糖尿病など、食生活の欧米化などの影響で若い人にも発症する人が増えており、もはや中高年特有の病気ではなくなってきています。また閃輝暗点は年齢には関係がない脳腫瘍が原因で起こることもあります。

原因がハッキリしないからこそ慎重に、そして積極的に

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脳梗塞などの深刻な脳障害につながらない閃輝暗点だとしても脳内の異常には変わりありません。またなぜ血管が収縮してしまうのか?ということも、今だにハッキリと原因がわかっていません。

ですから、年齢と共に消滅するからといって原因がハッキリしない以上、眼科だけの受診だけにしてしまわず、念のため、脳外科もしくは神経内科も受診することが大切です。

とくに、頭痛をともなわない閃輝暗点の場合、中高年の人は必ず、脳外科もしくは神経内科も合わせて受診してください。

もしも閃輝暗点が脳梗塞の前兆である一過性脳虚血発作の場合だとしたら、命にかかわることになります。

たとえそうでなくても、脳は身体の司令塔ですから、その脳内に何らかの異常が出れば、眼だけでなく、手足や、その他の内臓など全身にさまざまな不調を起こす原因となってしまうため、決して油断できません。

また、閃輝暗点の症状は肉体的だけでなく、精神的にも不安感がつのる病気でもあります。「いつ起こるかわからない!」という恐怖心は、学校や職場など、公の場では非常に辛く苦しいものです。

できればそういった閃輝暗点という病気の総合的な心身の症状について相談に乗ってくれ、しっかりとサポートしてくれる医師に診てもらうのがベストです。

とくに症状がひどい、頻繁に出る、という場合はひとつの病院で我慢したりせず、積極的にセカンドオピニオンなどで、さらに詳しく診察を受けることをおすすめします。

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