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蚊が飛ぶように見える原因は?飛蚊症の症状と網膜剥離の予防

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ボクサーが目にパンチを受けて網膜剥離になった、という話を聞くことがあります。網膜剥離はボクサーのような特別な人だけに起こる病気と考えられがちですが、実はごく普通の人でも網膜剥離になる危険はあります。

網膜剥離とはどのような病気なのか、その前兆となる症状と予防法についてご紹介します。

予備軍含めて1400万人!?網膜剥離とはどんな病気?

日本での網膜剥離の患者数は予備軍を含めて1400万人います。これはメタボで起こる脂質異常症の患者数に匹敵するくらいの数ということです。

網膜剥離はボクサーのような特殊な人だけに起こるものではなく、ごく普通の人でも起こりうる、決して他人事とはいえない病気なのです。

網膜剥離の症状

目をカメラに例えると、網膜は角膜や水晶体を通った光を受けて映像にするフィルムの役割をしています。網膜に写った映像は視神経を通って脳に伝達され、映像として認識されるわけです。

網膜剥離はそのフィルムの役割をする網膜が何らかの原因で剥がれてしまい、映像を映し出せなくなるという病気です。

網膜が完全に剥がれてしまえば、レンズを通った光を映像として認識できなくなるため、最悪の場合は失明に至ることもある重大な病気です。

蚊が目の前を飛んでいる?網膜剥離の前兆「飛蚊症」

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網膜剥離は失明にも至る重大な病気ですが、網膜剥離が起こるときには、ある程度の前兆があり、その前兆を見逃さないようにすることで網膜剥離を早期発見し予防することができます。その網膜剥離の前兆といえる症状が「飛蚊症」です。

網膜剥離の前兆といえる飛蚊症は、その名のごとく目の前に蚊のようなものが飛んでいるように見える症状が起こります。蚊のようなものでなくても、黒い点やゴミのようなものが視界の中に繰り返し現れるように感じることもあります。

こうした飛蚊症の症状こそが網膜剥離の前兆です。視界に何かが飛んでいるように見えるときには、気のせいだと考えたり目の疲れや一時的な症状だなどと安易に考えたりせず、失明にも至る網膜剥離の前兆ではないかと考えて対処することが大切です。

飛蚊症の典型的な症状

  • 時々、黒い点やゴミのような小さな塊が数個見えることがある。
  • 黒い点やひも状のものが常に視界の中に常にあるように見える。
  • 液体のようなものが視界の一部を覆っているように見える。
  • 片方の目だけで見ると、視界の一部が白く欠けているように見える。

左右どちらか片方の目だけに起こることが多いので、片目で交互に見るようにすると症状に気づきやすくなります。片目ずつチェックするようにしましょう。

飛蚊症と同じ網膜剥離の前兆、光視症にも注意!

飛蚊症の他にも光視症という症状も網膜剥離の前兆と考えられています。光視症は特に強い光を受けているわけではないのに、目がチカチカしたりまぶしく感じるという症状です。夜、暗闇の中で稲妻のようなピカッとした光を感じることもあります。

光視症は剥がれた網膜の部分に光が乱反射したり、水晶体のゆがみによって光が一点に集中することで起こります。光視症も飛蚊症と同じように網膜剥離の前兆といえますから、決して気のせいなどと考えてはいけません。

網膜剥離が起こりやすい人の特徴4つ

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  1. 50歳以上の高齢の人
  2. 糖尿病の人
  3. アトピーの人
  4. ボクサーや格闘技の選手など目に外傷を受けやすい人

こうした項目にあてはまる人は、特に網膜剥離に気をつけなければいけません。そこで、要因を1つずつを詳しく説明していきたいと思います。

1.50歳以上の人

加齢によって目の中の水晶体の弾力がなくなり形が崩れることによって、網膜の一部が水晶体のゆがみに沿って剥がれていくため網膜剥離が起こります。

水晶体は年齢とともに萎縮したり形が崩れやすくなるので、50歳前後から網膜剥離の症状が起こりやすくなるのです。

また老化によって全体的に水晶体や網膜が破損しやすい状態になっているので、症状の進行が早く、早期発見と早期治療が必要です。

2.糖尿病の人

糖尿病の人は血液中の糖分によって網膜の細胞が傷つきやすくなっているので、ちょっとした刺激で細かい血管が破れると、その部分の視界が欠損して剥離しやすくなります。

網膜の血管は体の中でも最も細かい血管が集っている部分なので、飛蚊症の症状や網膜剥離が起こりやすいのです。

また破損した血管を補うために新生血管という細かい血管ができ、それが網膜の表面を覆っていくため視界がぼやけたり、歪んで見えるようになるのです。

要するに、糖尿病の人は網膜が傷つきやすくなっていて、網膜剥離を起こしやすいので特に注意が必要です。

3.アトピー性皮膚炎の人

アトピーと網膜剥離とは関係がないように思われるかも知れませんが、アトピーの人は長年に渡って、痒みのために目の部分を強く掻いたり押したりしていることが多いので、水晶体が圧迫されたり変形したりして網膜剥離を起こしやすくなるのです。

アトピーと網膜剥離には関係性がないように思われることが多いのですが、こうした理由で網膜剥離が起こりやすいので注意が必要です。

4.ボクサーや格闘技の選手

皆さんも想像がつくかと思いますが、ボクサーや格闘技などの選手は目に打撃を受けることが多いため、水晶体や網膜が破損して網膜剥離になる危険が高いのです。

職業として仕方がないことでしょうが、一般の人でも何らかの理由で目を強打すれば、網膜剥離が起こります。

こうしてあげたように、網膜剥離を引き起こす原因は色々あります。1つでも危険因子があり、飛蚊症など目の症状が起これば網膜剥離の疑いが強いと考えられますので、早期発見と早めの対処をすることが大事です。

若い人の網膜剥離が急増!

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網膜剥離は加齢によって起こりやすくなる病気ですが、最近では20代~30代くらいの若い人が網膜剥離を起こすケースが多くなっています。これはパソコンやスマホなどの長時間使用によって目に大きな負担がかかっていることが原因です。

24時間絶えずパソコンやスマホなどの画面を見ているような習慣があると目を休めることができず、網膜にできる細かい傷や水晶体にできる濁りを回復させる目の機能が十分に働かなくなるのです。

「目年齢」として考えれば、実年齢が20代であっても目年齢は40代50代、といったことが起こっているかもしれないのです。

網膜剥離は両目に起こりやすい

網膜剥離の症状は最初は左右どちらか一方の目に起こりますが、一方の目だけに起こるということは少なく、ほとんどはもう片方の目にも同じ症状が起こります。

加齢にしても糖尿病にしても、その影響は両目に同じように起こっているわけです。ですから片方に症状が現れたら、もう片方の目の状態にも注意しなければいけません。

網膜剥離の治療は怖いものではない…が、とにかく早期に対応して!

もし網膜剥離が起こってしまったときは、手術をして剥がれた網膜の部分を修復する治療が必要です。

もう少し詳しくいえば、白目の部分にあたる強膜をバックリング法という方法で網膜と結びつける手術が一般的です。症状が軽ければ目の外からレーザーを当てて網膜が剥がれた部分を固めるという方法も可能です。

今では網膜剥離の手術は2~3時間で終わり日帰りで手術ができ入院などは必要ありません。手術技術も進歩しているので網膜剥離の人の90%以上は元通りに回復します。

大切なことは、やはり早期発見・早期治療です。

網膜は剥がれ始めた部分から徐々に周りの網膜を巻き込んで剥がれていきますから、状態が早ければ早いほど剥離した部分が小さくて済み、レーザー治療や手術がしやすくなります。

加齢で起こる原発性網膜剥離の予防法

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先にあげたように網膜剥離の原因は大きく分けて、加齢などで自然に起こる原発性の網膜剥離と、外からの圧力などによる外傷性の網膜剥離があります。まずは原発性の網膜剥離について。

原発性の網膜剥離は加齢によって自然に起こるものですから、日頃から目の健康に注意して目の老化を防ぐことが大切です。

紫外線によるダメージを軽減

目にダメージを与える最も大きな要因は紫外線の影響です。元々紫外線は皮膚を酸化させ老化を進める働きがあります。疫学的な調査によると、紫外線に多く当たる人ほど目の病気にもかかりやすくなるというデータもあります。

網膜剥離は根本的には水晶体や網膜の機能が老化することによって起こりますから、有害な紫外線ができるだけ目に入らないようにすることが大切です。

できるだけサングラスをかけるようにしたり、紫外線を透過しないUVカットメガネやUVカットコンタクトレンズの使用が効果的です。

ただし、よく間違えられるのは、サングラスもUVカット仕様でなければ意味がなく、黒い色が紫外線を遮断しているわけではないので注意しましょう。

目の働きを守る目薬の使用

紫外線からのダメージを軽減する目薬や目の老化を予防する目薬などを差すことも有効な予防法です。

目薬は色々なメーカーのものがありますが、「目の疲れ」や「目のかすみ」といったような効能があれば、どれでも似たような効果があります。40代以降をターゲットにした目薬を選ぶようにすると良いでしょう。

ほとんどの目薬の用法容量は、1日3回~6回くらいとなっているはずですから、2~3時間ごとに1回くらいを目安にして点眼するようにして下さい。1回で1~2滴差せば十分です。一度に多く差しても効果はほとんど変わりません。

温かいおしぼりで目を温める

網膜剥離を予防するためにお奨めな方法は、温めたおしぼりやタオルなどで目を適度に温めることです。目を温めると水晶体の中にある硝子体の流れや網膜の血流をスムーズにすることができ網膜剥離の予防につながります。

また目を温めることによって硝子体の流れがよくなり水晶体の弾力性が増したり、水晶体につながる筋肉組織がほぐれて、水晶体のゆがみを元に戻す働きが強くなります。網膜の血流も改善するので、網膜の血管が柔軟になり血管の破損を防げます。

目が疲れたと感じたときに温かいおしぼりを使って目を温めると疲れが早く取れるという効果もあります。お昼休みや寝る前などに目を温めるようにすると網膜剥離の予防になります。ただし、あまり強く圧迫しないように注意して下さい。

しっかり睡眠をとること

目の細胞が部分的に壊れたとしても、睡眠をしっかりとって目を休息させるようにすれば壊れた組織が再生されます。

仕事などでパソコンを使う人は、1時間に1回5分~10分程度目の休息をしたり、昼休みや休憩時間でも目をつぶってできるだけ目を休めるようにしましょう。

目の細胞を修復するためには、睡眠時間は7~8時間程度必要です。寝る直前までパソコンやスマホなどを使用すると目の負担になったり、睡眠の質が悪くなってしまいます。眠りにつくまで30分程度、ゆっくり目を閉じる習慣をつけましょう。

外からの圧力などによる外傷性網膜剥離の予防法

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ボクサーや格闘家のような特別な職業の人の場合は仕方がないかもしれませんが、それ以外の人は眼球に圧力をかけるような動作をしないようにすることが外傷性網膜剥離の予防につながります。

アトピーの人は注意!無意識に目を触らないようにする

特にアトピーの人は知らず知らずのうちに、痒みのために目を掻いたり擦ったりして目を圧迫することが多いので注意しなければいけません。

根本的にはアトピー自体を治すことが大切ですが、できるだけメガネをかけるなど工夫をして無意識のうちに目を掻いたり擦らないようにしましょう。

目の体操にも気をつけて!

目の健康法と称して眼球を押すような目の体操を奨める人がいますが、目を強く押すと水晶体に負担がかかり網膜剥離を助長することがあります。

特に習慣的に眼球を押すマッサージをしたり、疲れ目のときなどに眼球を圧迫するような癖がある人は、意識してその癖を治すようにして下さい。

何が原因でも!定期的な眼底検査がとにかく重要

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飛蚊症や網膜剥離の自覚症状が現れたときは、かなり症状が進んでいる状態です。原因がどのようなものであれ、早期発見をするためには眼底検査を行うことが重要です。

できれば少なくとも1年に1回、糖尿病など基礎疾患がある場合は、半年に1回程度は定期的に眼底の検査を受けるようにしましょう。

糖尿病性の網膜剥離の予防法

糖尿病の合併症による網膜症や網膜剥離を予防するには、糖尿病を悪化させないことに尽きます。糖尿病の予防こそが網膜剥離の予防ということになります。

ですから、血糖値をしっかりコントロールして、こちらも定期的に網膜の検査を受けることが基本です。

網膜剥離は誰にでも起こりうる病気です。発見が遅れたり放置していれば失明にもつながる大きな病気です。目の健康を保つためにも、飛蚊症や光視症の症状があれば、決して見逃さず検査や治療を行うことが大切です。

そして何度も念をおさせていただきますが、定期的な目の検査を強くおすすめします。

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