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視力低下やドライアイ、チカチカする原因は?目に関する病気や症状

人間の場合、目がインターフェースとしての役割を担い、たいてい最も早く外部からの情報を入手し、視神経を通じてこれを脳に送ります。脳はこれを「映像(画像)」として処理し、認識します。

それだけ重要なパーツである目にも、いろいろな健康上の問題が生じます。最も多くの事例が報告されているのが「視力低下」です。また、高齢化に伴う目の深刻な疾患も増加傾向にあります。

今回は何かと問題が多い重要パーツである「目の疾患」がテーマです。

視力低下が起こるメカニズム、そして回復方法は?

視力低下というのは目のトラブルによって起こる症状ではありますが、それ自体が病気ということではありません。それゆえ視力低下の原因はいろいろ考えられます。

明確な疾患に対して1:1対応で起こる症状ではなく、単一的な原因でもありませんので、視力低下の原因やその回復方法を論じるためには、ケースバイケースの考え方・対応が必要になります。

考えられるさまざまなパターンごとに、ご紹介していきたいと思います。

加齢や環境による視力低下の原因と予防方法は?

基本というと少しおかしいかもしれませんが、視力低下の原因として最も当てはまりやすいのが、加齢や環境因子です。

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特定の疾患による視力低下の原因と予防方法は?

単に加齢だけが原因だったり環境因子が原因だったりする以外に、特定の疾患が原因となって視力低下が起こることもあります。

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特定の条件によって起こる視力低下の原因と予防方法は?

環境でも疾患でもなく、特定の条件で起こりうる視力低下についてまとめます。

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視力は回復できるの?視力回復方法について

低下した視力は、レーシックやメガネ・コンタクトレンズなどといった外的な対処がないと回復しないイメージもありますが、必ずしもそうとは限りません。

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上記の「視力回復法」をお試しいただくのはもちろん有効かと思いますが、明確な疾患が原因になっている場合や、試しても視力が回復しなかったというケースでは、できるだけ早く病院に行ってくださいね。

それでは、ここからは明確な目の疾患についてお話ししていきます。

目の疾患は多様!原因やメカニズムを個々に考える

どんな病気でもそうですが、実際に自分がかかってみてはじめて病気の怖さがわかり、健康のありがたみを知ることになるわけですが、目の疾患はことさらその傾向が強い印象があります。

ここではいろいろな目の疾患に触れ、そのたいへんさをイメージしていただき、予防のきっかけとしていただきたいと思います。

代表的な目のトラブル!・・・「ドライアイ」

腫れたり血が出たりするわけではないため、意外と発見が遅れることが多いのが、目の代表的なトラブルである「ドライアイ」です。

ドライアイの「ドライ」はそのまま「乾燥」ですから、簡単に言えば「目が乾いてしまうトラブル」がドライアイであると説明されます。

では、どうして目が乾いてしまうのかというと、当然「涙の分泌量が減少した」ことに原因があります。ただし、量自体は大きく変化がなくても、涙が本来の機能を果たさない不良品になってしまった場合にも、ドライアイを発症します。

ドライアイの症状は、もちろん目が乾いた感じがすることもそうですが、むしろ目の乾燥によってもたらされる自覚症状、異常が問題になる場合が多いです。

ドライアイに見られる症状
目の異物感、目の痛みやかゆみ、それほど光があふれていなくてもまぶしく感じる、目が疲れやすい、目やにが頻繁に出る

上記のように、単なる乾燥では片づけられないくらい、目の多彩な不快感をもたらすのがドライアイの症状です。涙は眼球を保護する役割がありますので、その機能が損なわれることで、上記の異常を知覚することになります。

ドライアイを放置すると、さらに深刻な目の疾患の原因になりますので、十分な注意が必要になります。ドライアイになりやすい条件もありますので、チェックして当てはまる人は対処すべきです。

ドライアイのリスク因子
  • 加齢
  • 男性よりも女性に多い
  • エアコンがフル稼働の夏、大気が乾燥する冬に発症・悪化しやすい
  • コンタクトレンズ装着者に多い
  • パソコンやスマホの長期的・継続的利用
  • 喫煙によるたばこの煙
  • 降圧剤や向精神薬などの服用
  • 点眼薬に含まれる防腐剤やその他成分(場合による)
  • マイボーム腺機能不全(MGD)(※)
  • 加齢により涙をためにくくなる「結膜弛緩症」を発症しやすくなる
  • シェーグレン症候群(詳しくは膠原病のページをご参照ください)

(※)マイボーム腺機能不全(MGD)・・・涙に加える油分を分泌するマイボーム腺が詰まる、炎症を起こすなどの原因で閉塞、狭窄を起こし、ドライアイの原因となりうる疾患

ネットを使えることが当たり前の時代であり、例年の猛暑でエアコンに入りびたりになる時代でもありますので、ドライアイの患者数は相当増えていると思われます。

上記を参考にして対処する、眼科で治療するなど何らかの対策が必要になりそうですね・・・

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一般的な「視力低下」のイメージに最も近い・・・「近視」

視力低下が起こる目のトラブルにはいろいろ種類がありますが、最も多いのが、近視、遠視、乱視、老眼の4タイプではないかと想像されます。どれも視力低下が起こりますが、視力低下の特徴・傾向が異なります。

中でも一般的な視力低下のイメージに最も近いのが、「近視」と呼ばれるトラブルかと思います。近視とは、近くの対象物は問題なく見えるけれど、遠くの対象物だけに視力低下が起こるトラブルです。

私たちが物を見るメカニズムは、眼球が凸レンズとよく似た「光の屈折」の性質にオーバーラップします。正しく物を見ることができるということは、眼球から入射した光の像が網膜に結ばれていることを意味します。

網膜は、光の像を写し出すスクリーンの役割を担っており、網膜から延びる視神経を通じて映像データを脳に送り、脳が映像データを処理することで「物」を認識します。

ところが近視は、レンズの調節がうまく行われずに入射光が網膜よりも手前で像を結んでしまうため、遠くの物を見ようとするとピンボケの像が見えてしまうことで起こるタイプの視力低下です。

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ちなみに遠視は、入射光が網膜に至るまで像を結ばないことで起こる、近い物を見る場合の視力低下です。老眼の場合、近視も遠視もどちらも起こることが多いですが、その原因が「目の老化」にあるケースに限定されます。

発症するとなかなか治りにくい目のトラブル「乱視」

乱視というのは、物がだぶって見えたり、物が妙に反射して見えたりと、視力云々の前に、その物の形自体が正しく映像化されない症状になります。

ですから近視や遠視のように、物を見る力が衰えているというよりも、正しく物を見ることができないのが乱視の症状になります。物の見え方をことばで説明するのは簡単ではありませんが、原理はそんなに難しくありません。

眼球は本来、凸レンズのようになめらかな曲面を保っていなければなりませんが、乱視の場合、光が入射する眼球面(角膜、水晶体)が何らかの原因でなめらかさを失うことで起こります。

たとえば眼球面が波打ったりしていると、当然入射光の不規則な屈折が起こります。これが乱視のメカニズムのごく簡単な概要になります。波打っているとはいっても、肉眼で認識できるほどグニャグニャしているわけではありません。

また、波打っているわけではなく、曲面の曲率が微妙に変化する、あるいは変化の仕方が不自然である(小さなへこみなど)といった、非常にデリケートな構造的欠陥が乱視の原因になることも多いです。

あとは角膜が縦に、あるいは横に延びる、ゆがむといった構造的な問題が生じると、それぞれ異なる見え方をする乱視に陥ります。

それだけに、乱視を発症すると、その治療はなかなか厄介であり、治りづらいといわれることが多いです。他の疾患の合併症状として出現する乱視もありますので、要注意です。

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物が二重に見える乱視の疲れを軽くするには

少し余談になりますが、厳密にいえば「物が二重に見える」見え方を「複視(ふくし)」と呼び、乱視とは異なります。乱視は、複視を含め「正しく物が見えない症状」が起こる目のトラブルです。

ここではあくまでも乱視の概要に説明をとどめていますので、乱視の詳細については、以下のページをご参照いただければと思います。

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原因が多様で外観にも影響をおよぼす・・・「斜視」

目にまつわる疾患はいろいろありますが、本人の見た目(視界)の問題となることが多いです。しかし中には、本人だけでなく、他者がその人を見たときに「あれ?」という違和感を覚える「見た目の問題」が起こる目の病気もあります。

たいてい私たちの2つの目は、見る物の方向を同時に向きます。しかしもしも「片目は前、もう片方の目は右」などという見方をしたとなると、黒目が別の方向を向いているために、他者からすると違和感が大きくなってしまいますよね。

「斜視(しゃし)」は上記の異常が起こる、非常に原因が多様な目の疾患です。また、斜視の種類も多様なのですが、原因・種類については以下の記事をご参照いただきたいと思います。

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斜視は「やぶにらみ」などともいわれることがありますが、比較的子供に多い目の疾患であると考えられています。これは、「物の見方のコツ(両眼視)」がまだつかめていないお子さんがいるために現れる傾向です。

すべてではありませんが、子供の斜視は両眼視の完成によって解消されることが多いです。だいたい6歳くらいまでに症状がおさまるケースが多いです。ただ、斜視は原因が多様なので、両眼視が完成したから斜視が治るとは限りません。

ただ、近年はPCやスマホの普及による目の酷使により、大人が発病する「後天性斜視」も増加の傾向にあるといいますから、大人にも注意が必要ですよね・・・

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長寿国家日本ではおなじみ!いずれ誰もが経験する「老眼」

私たちの目は、脳と緊密に連携して、瞬時に見たい物にピントを合わせることができます。ただしそこには「健康な目」であるという前提が必要になります。

私たち人間は誰でも年齢を重ね、やがて肉体的な面で例外なく衰えるようになります。誰にも平等に訪れる「老い」ですね。老いは、身体の一部である「目」にも当然訪れます。

それどころか、ほかは元気なのに目だけが早く老化する日本人は多いです。目が老化して視力をはじめ、いろいろな不具合が生じる症状を「老眼」と呼びます。そんなふうに改まるまでもなく、日本ではおなじみの眼疾患ですね。

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常に外気にさらされている角膜は、もちろん「防御」がその最大の役割ではありますが、それだけダメージを受けやすいパーツであることも事実です。老眼も角膜の異常が原因になるケースが多いです。

ただでさえダメージを受けやすい角膜が、外気やホコリ、そして近年は強い光によって受けるダメージはより大きくなっています。しかも「老眼」である以上、基本的には長年のダメージです。

よほど目への正しいメインテナンスが行き届いていないと、長生きの日本人の多くが老眼になるのは、むしろ自然なことなのかもしれませんね。

角膜に異常をきたすと、健康な目と同じわけにはいかず、物を見る際に、瞬時にピントが合わなくなります。物を遠ざけたり自分が遠ざかったりしながらピントを合わせる必要があります。

厳密にいえば、老眼と遠視(近視の逆で、遠くの物は正しく見えるのに近くの物が見えない)は異なる眼疾患ですが、老眼の症状は、どちらかといえば近視よりも遠視に近い場合が多いです。

年齢を重ねてから発症する遠視はほとんど老眼であると考えて間違いないでしょう。もちろん、それが近視であったとしても、目の老化が原因である以上は老眼になります。

実際「遠近両用メガネ」が老眼向けとして適しているとされるのは、近視用にも遠視用にも対応できるからです。「老眼=遠視」というイメージは、必ずしも正しくないのです。

老化ともなると、私たち人間からすると、受け入れる以外に方法はないように感じられるかもしれませんが、しかしアンチエイジングということばは目の老化にも当てはまります。

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また、寿命が長い日本人だからこそ、老眼が深刻な状況に至ったとするならば、大ナタを振るうではないですが、思い切った治療も視野に入れる必要はあるのかもしれませんね。

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水晶体の異常により視界がぼやける「白内障」

目の疾患は、一番外側にある角膜に起こる異常が原因になるケースが多いですが、角膜よりも1つ内側にある「水晶体」の異常が原因で起こる疾患もあります。「白内障」はその典型となる目の病気です。

健康な目であれば、物がクリアに見えるわけですが、ということは、当然角膜も水晶体もクリアな状態が保たれていることになります。ところが白内障は、水晶体が白濁する病気であるため、視界も白っぽく見えます。

白内障が重度化すると、肉眼で見ても、瞳(黒目)の部分が明らかに白っぽく濁って見えるほどに状態が悪化します。

特に乱反射しているわけではないのですが、イメージとしては乱反射しているかのように、視界が白っぽく、まぶしく見えることが多いです。これは白濁した水晶体で光が散乱するために起こる現象です。

加えて、物がかすむ、二重に見えるなど、乱視のような症状がみられることもあります。ただ、全体的に「視界の白濁」を伴うのが白内障の特徴的な症状であるといえます。

特に高齢者に多い白内障の原因は、いくつか考えられます。

考えられる白内障の原因
  • 加齢(早ければ40代から。80代の方のほとんどに多少の白内障が認められる)
  • 先天的な原因
  • 外傷
  • アトピー
  • 薬剤
  • 放射線
  • 目の病気・炎症

高齢者に多いとはいっても、80代の方のほとんどに見られるというのは少々驚きですね・・・とはいえ、若い人の白内障がないわけではないので、年齢によらず、十分注意していただきたいと思います。

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名前がよく似た「緑内障」とは異なり、白内障はよほど致命的な状況に至らない限りは、かなり明確な治療方法が確立しています。ただ、白内障手術に関するトラブルも少なくないので、注意はしてくださいね。

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確かに白内障手術により完治する人が増えてきてはいますが、予防できるのであれば、白内障を予防したいというのが本当のところですよね。予防の方向性についても知っておくとよいかもしれませんね。

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誰もが一度は経験する!?いた~い目のトラブル・・・「麦粒腫・ものもらい」

目の疾患の1つに「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」があります。「あなたは麦粒腫です」なんて言われたら、なんとなく重い病気にかかったのではないかと心配になってしまうような響きの病名ですね。

しかし実はこの麦粒腫、一般的には「ものもらい」と呼ばれます。ものもらいであれば、誰もが一度は経験したことがあると思われるくらい、多くの人が経験する目のトラブルです。

ものもらいには2種類あって、まつ毛の付け根あたりにできるものもらいを「外麦粒腫(がいばくりゅうしゅ)」、上でも少し触れたマイボーム腺の感染症の場合を「内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ)」と呼びます。

どちらも「ものもらい」であることには違いありません。基本的には細菌感染による炎症がものもらいと呼ばれるトラブルです。はじめ痛痒い感覚ですが、徐々に痛みが強くなります。

圧倒的に多い原因は、汚れた手で目をこすってしまうことにあります。手指に付着した細菌が感染するわけですね。基本的には時間が解決してくれることが多いですが、化膿したら切開して膿を出す治療が必要になることもあります。

ものもらいの場合、名前から誤解されることも多いようですが、感染症とはいっても「うつらない目の病気」です。とはいえ、症状が悪化すると厄介なので、早い対応が必要な目のトラブルであることには違いないでしょう。

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そこまで深刻な病気というイメージではありませんが、単なる感染症というだけではなく、免疫力とも関係するトラブルなので、体調管理にも注意していただきたいと思います。
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感染によって引きおこる角膜の炎症・・・「角膜炎」

結膜炎とともに、目の疾患としては代表的疾患であるのが角膜炎です。角膜炎の多くは細菌感染による角膜の炎症ですが、厳密には細菌以外にもいろいろな微生物、ウイルスが感染することで起こる角膜の炎症を角膜炎と呼びます。

角膜炎の種類と原因菌・病原体をまとめます。

角膜炎の種類 原因菌・病原体 傾向と特徴
細菌性角膜炎 細菌 コンタクトレンズ装着者に多くみられる
真菌性角膜炎 真菌(カビなど) 目の疾患、免疫力低下、目の傷などが原因になりやすい
アカントアメーバ角膜炎 アカントアメーバ 近年増加傾向。ソフトコンタクト装着者に多い
ヘルペス性角膜炎 ヘルペスウイルス 単純ヘルペスウイルス・帯状ヘルペスウイルスの感染による

アカントアメーバは、川・沼・土壌・公園の砂場などに常駐する微生物です。細菌性角膜炎も同じですが、コンタクトレンズの清潔が保たれていないと起こりやすくなりますので、要注意です。

角膜炎は、比較的多い目のトラブルであることは確かですが、最悪の場合失明に至るほどに状況が悪化してしまうこともあり得ます。角膜炎だからと油断せず、しっかり治療、そして予防をしましょう。

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まぶたの問題で視野が狭くなる危険なトラブル「眼瞼下垂」

目のトラブルの場合、ふつうは角膜や結膜、水晶体など、目の表面や内部のパーツに問題が生じるケースが多いです。しかしまれに目の外部に問題が起こることもあります。

「ものもらい」などもそうですが、まぶたに異常をきたすタイプのトラブルの1つが、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」と呼ばれる目の病気です。

眼瞼下垂は、上のまぶた(瞼)が眼球の前に垂れ下がるようにしておこる構造的な問題です。当然上側の視野が狭くなりますので、正常な目にくらべると危険が大きくなります。

「まぶたが垂れ下がる」といわれても、少々イメージしづらいかと思いますが、「上のまぶたを蚊にやられた状況」というと、多少イメージしやすいかもしれませんね。

視野が狭くなるために危険であるという問題以外にも、無理に目を開けようとすることで疲れやすい、そしてもちろん見た目の問題など、眼瞼下垂はなかなか深刻な疾患であるといえます。

眼瞼下垂には、先天性のものと後天性のものとがあります。前者はまぶたの筋肉の機能不全が、後者の場合加齢がそれぞれ原因になることが多いと考えられています。

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存在しないはずの蚊がいつも飛び交う!?「飛蚊症」

目の前に蚊のような虫が飛び交うと、ほんとうに煩わしいですよね。でもそれって、ほんとうに実在する虫なのでしょうか・・・

などというと、なんとなくオカルトチックなお話しになってしまうかもしれませんが、そういうことではありません。目のトラブルによって、「実在しない小虫」が目の前を飛び交うように見える症状があるのです。

このような症状を、まるで蚊が飛んでいるようだという意味をなぞらえて、「飛蚊症(ひぶんしょう)」と呼びます。飛蚊症にはいろいろな原因があって、中には重篤な疾患のリスクのサインとなる原因もあります。

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飛蚊症には、そこまで重篤な原因ではなく、加齢などが原因で起こる生理的なトラブルとして現れる症状と、はっきりとした病的なトラブルが原因となって現れる症状とがあります。

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(参考:眼球の水平断面図-スガオ眼科より)

ただ、その区別が本人にはわかりづらいですから、飛蚊症のように虫が飛んでいるかの視覚異常が見られた場合、まずは医療機関で検査してもらうことが重要になります。

以下に示す病的な原因による飛蚊症については、治療が不可欠になります。

病的原因による飛蚊症
  • 網膜裂孔・・・網膜に穴が開く
  • 網膜剥離・・・網膜がはがれる
  • 硝子体出血・・・網膜がはがれる

網膜裂孔と網膜剥離は、失明のリスクが高い疾患で、できるだけ早い段階での治療が必要です。硝子体出血は、外傷はもちろんですが、糖尿病や高血圧が原因となる可能性もありますので、広義の全身疾患といえます。

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実際、(実在する)小さな虫が目の前を激しく飛び交うことがあります。確かにアイツらはほんとうに煩わしい存在ですが、飛蚊症はそうした煩わしさ以外にも、もっと怖い状況である可能性があるということを忘れるべきではないでしょう。

特に生理的飛蚊症は加齢が主な理由になるわけですが、しかし病的飛蚊症は年齢に関係なく現れるトラブルです。そういう意味では、若い人の飛蚊症こそむしろ心配であるといえるのかもしれません。

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流れ星が視界の片隅に見える!?・・・「閃輝暗点」

最近ボクはね、視界の片隅に流れ星が見えるんだよ・・・なんていうことばを口にする男性がいたら、「この人ちょっとアレかな?」と疑ってしまうかもしれませんが、目の健康を損なうと、そういうことも十分起こりえます。

(若いころから)筆者にもごくまれにありますし、おそらく多くの人が経験していると思いますが、ふとした拍子に「視界の片隅に小さな流れ星が見える」ような不思議な視覚を感知することがあります。

それ自体は、あまり大ごとではありません。ただ、その「流れ星」が頻発したり、星のサイズが大きくなってきたりすると、いろいろと問題が生じている可能性があります。これを「閃輝暗点(せんきあんてん)」と呼びます。

閃輝暗点はしばしば頭痛とともに現れ、小さな流れ星どころか、知覚している本人にはかなりの大流星(ときに稲妻・閃光のよう)に見えることがあります。片頭痛の予兆として閃輝暗点が現れることもあります。

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なぜそんな不思議な知覚が起こるのか、その原因についてもある程度明らかになっています。脳の「視中枢」と呼ばれる部分の血管の収縮によって起こるとされるのが、閃輝暗点です。

ということは、閃輝暗点はいちおう「視覚のトラブル」ではあるものの、眼球自体には何ら問題がないトラブルということになります。また、閃輝暗点にはいくつかのリスク因子・傾向がありますので、ご紹介します。

中年以降に見られる閃輝暗点のリスク因子・傾向
  • トリグリセライド(中性脂肪)値が異常に高い人
  • 脳梗塞
  • 脳動静脈奇形
  • 脳腫瘍

トリグリセライド値の問題は多くの中年男女に見られる傾向ですが、その下の3つの疾患は、生命にかかわる重篤な疾患です。その可能性があるということは、顕著な閃輝暗点はすぐに検査をすべきであることを意味します。

一説では、かの文豪・芥川龍之介も閃輝暗点に悩まされたとされます(芥川は「星」ではなく「歯車」と表現しました)が、現代人にも意外と多く、そしてかなり怖い脳のトラブルであるといえます。

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閃輝暗点の見え方自体に大差はないのかもしれませんが、表現の仕方は人それぞれのようですね。ちなみに閃輝暗点は、「閃光暗点」、「星型暗点」などと呼ばれることもあります。

コンタクトレンズとの関係が密接・・・「巨大乳頭結膜炎」

メガネやコンタクトレンズなど、何らかの形で視力矯正をしている人は多いですが、コンタクトレンズをめぐる目のトラブルは、年々増加の傾向にある印象を受けます。

鏡に映してでも目に見える形のトラブルであれば、治療しなければならない意識が高まりますが、コンタクトレンズをめぐるトラブルの場合、鏡で見ても目に見えないトラブルが多いです。

つまり、まぶたの裏側に症状が現れるタイプのトラブルです。その代表ともなるのが、「巨大乳頭結膜炎」です。「乳頭」の文字が用いられる疾患は意外と多いですが、目の疾患も例外ではありません。

「巨大乳頭」とはいっても、あくまでもまぶたの裏にできるブツブツなので、気味は悪いものの、そこまで大きいわけではありません。

まあサイズ的に大きな病変がまぶたの裏に起こっているわけですから、それなりに大きな違和感を覚えることになるのが、巨大乳頭結膜炎の症状の特徴です。

巨大乳頭結膜炎の症状
  • 目の中のゴロゴロした感じ(異物感)
  • 強い目のかゆみ
  • にわかに目やにが出るようになる
  • コンタクトレンズがズレやすい
  • コンタクトレンズが汚れやすくなる

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コンタクトレンズとのかかわりが大きい巨大乳頭結膜炎の原因は、やはり「コンタクトレンズと目のケアがおろそかになること」が挙げられます。まとめると、以下のようになります。

巨大乳頭結膜炎の原因
  • コンタクトレンズを長期的に継続して使用している
  • コンタクトレンズが正しく洗浄されていない
  • コンタクトレンズの見えない汚れに気づかずに使用している

このように、どちらかといえば「コンタクトレンズ使用者の側の問題」が原因となりやすいのが、巨大乳頭結膜炎の特徴であると考える必要があるでしょう。

また、最悪の場合失明のリスクもゼロではないので、コンタクトレンズを普段から装着している人は、十分な注意が必要になります。

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目だけの問題ではない!心身にも悪影響が…「VDT症候群」

VDTは”Vishal Display Terminal”の頭文字を採用した病名です。これはつまり、「パソコンの画面を見ている時間」といった意味合いが含まれる英語です。

ということは、長時間パソコンのディスプレイを凝視していると、何かよくないいろいろなこと(症候群)が起こりますよ・・・という形の病名です。

VDT症候群は、目、身体、精神におよんださまざまな問題の総称と解釈できます。

目に現れるVDT症候群の症状
  • 目の疲労
  • 目の痛み
  • ドライアイ
  • 目のかすみ
  • 視界がぼやける
  • 視力低下(急性症状、慢性症状どちらも)

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心身に現れるVDT症候群の症状
肩こり、首や肩、腕などの痛み、背中や手指の痛み、倦怠感、イライラ、不安感、抑うつなど

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もっぱらIT機器による影響なので、VDT症候群を「IT眼症(がんしょう)」と呼ぶこともあります。

いくらお仕事が忙しいとはいっても、ご自身の目、そして心身ともに健康であってこそ・・・を再確認させてくれる症候群ととらえたいところですね。

カラコンの危険を知って!近年女子に急増の・・・「コンタクトレンズ障害」

国民の10人に1人がコンタクトレンズを使用するようになったとされる現代、やはりコンタクトレンズがらみのさまざまな問題点が指摘されるようになってきました。

今回はすでに「ドライアイ」と「巨大乳頭結膜炎」のところでコンタクトレンズ装着の問題点を再三指摘してきましたが、これらの問題以外にもコンタクトレンズに関連したさまざまな障害があります。

すべてを総称して、「コンタクトレンズ障害」と呼びます。以前はこのような呼び名で呼ばれることがあまりなかった印象もありますが、それだけ近年急増している目のトラブルであると認識すべきでしょう。

何しろ現在では、コンタクトレンズ装着者のうち10人に1人の割合でコンタクトレンズ障害が認められる(つまり国民100人あたり1人の割合!)といわれるほどですから、これは非常に困った状況です。

ドライアイや巨大乳頭結膜炎もそうですが、重度のコンタクトレンズ障害では「角膜潰瘍」と呼ばれる失明リスクの高い障害もあります。この段階ではコンタクトレンズの使用は即刻中止です。

そして近年特に深刻化しているのが、女子によるカラコンにまつわるトラブルです。カラコンとは「カラーコンタクトレンズ」のことですが、おしゃれな女子にとっては今や必須アイテムだと語る人もいるくらいです。

カラコンのメリットは、目(瞳)が大きく見えること。つまり、特に視力に問題があるわけではないのに、目を大きく見せたいという目的でカラコンを装着する女子が圧倒的に多いのです。

視力矯正を目的としてコンタクトレンズを使用する場合、「自分の目の代わりの機能を担ってくれる」という心理が働くせいか、レンズの扱いにも慎重になるでしょう。

それでも「10人に1人」が問題を抱えるわけですから、いかにコンタクトレンズの扱いがデリケートであるかということが想像されます。

ところがカラコンの場合、自分が見るのではなく、他人から見てもらうことが目的のためか、どうしても使い方が荒くなり、衛生面へのケアを怠りがちになるようです。

カラコンだろうと医療用だろうとコンタクトレンズはコンタクトレンズですから、不衛生や長期間使用による深刻なダメージを目に負わせてしまうリスクが高いのは、やはりカラコンのほうなのです。

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医療用かおしゃれ用かによらず、目の中に入る以上はそれだけリスクが大きいということをしっかりと認識して、コンタクトレンズをご利用いただきたいものです。

最先端の治療方法!しかし問題点も散見される・・・「レーシック」

白内障をはじめ、視力矯正の有力な方法として近年注目を集めるようになっているのが、「レーシック」です。レーシックの効果は確かに絶大で、見えなかったものが見えるようになることは確かに素晴らしいことではあります。

ですからレーシックは「眼の最先端治療の方法」として多くの人が注目するのもよくわかります。しかし実は、レーシックにはいろいろと問題点があるということについても、人々の大きな関心を集めるというやや皮肉な状況に至っています。

事実、特定の医療機関(眼科)では、レーシック手術後に角膜感染症が多発した「事件」もかつて起こりました。事故ではなく事件として扱われたくらいですから、自体は深刻でした。
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レーシックの素晴らしい技術についてはすでによく知るところかと思いますが、医療機関の側がすすめるままにレーシック手術を受けるのではなく、そのリスク、特に術後のリスクについては、よく理解しておく必要があるでしょう。

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(この章の参考:目の病気-公益財団法人日本眼科学会より(一部除く))

今見えているものが見えなくなったら・・・と想像してほしい

今回は目のトラブルについてお話してきました。視力他、目に関する大きな問題は現状ないという人でも、目は酷使されやすいパーツですから、いつ目のトラブルが露見しないとも限りません。

目が悪くなったらコンタクトをつかえばいいや・・・などと安易に考えていると、上記でご紹介してきたように、最悪「失明」という事態を招かないとも限りません。

今目の前に見えているものが見えなくなってしまうかもしれない恐怖を想像してみてください。文字通り、身動きがとれなくなってしまいますよね?

視力を失うということは、今ある私たちの生活そのものの損失に限りなく近いといっても過言ではないでしょう。失明とは、「眼の死」を意味するのです。

もちろん、いつもいつも目のトラブルの最悪の顛末をネガティヴにイメージする必要はありませんが、特にコンタクトレンズ障害の増加の現状を思うに、たまにはそのくらい深刻なイメージをめぐらせることも必要なのかな、という気もします。

とはいえ、正しく使う以上は、コンタクトレンズも私たちの目も、快適に使うことができるはずです。万一のことを考えながら、こまめなケアを心がけたいものですね。

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