健康生活TOP 不眠症 寝る前の電子書籍やゲームが原因。スマホ不眠症から抜け出すには?

寝る前の電子書籍やゲームが原因。スマホ不眠症から抜け出すには?

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電子書籍やスマートフォンで書籍を読む人が増えています。そして、こうした機器の普及にとともに増えているのが不眠症など睡眠障害です。電子書籍やスマホで書籍を読むことで起こるスマホ不眠症についてご紹介します。

スマホ不眠症とは?

スマホ不眠症はあまり聞き慣れないかも知れませんが、電子書籍やスマホなどモバイル端末で書籍などを読む場合に、画面を長時間見続けることによって起こる不眠症など睡眠障害のことです。電子書籍の普及などで増加している病気の1つです。

厚生労働省が発表しているデータでも、寝る前のスマホや電子機器端末の使用が睡眠に影響が出ていると記載されています。

日本の中学生および高校生を対象にした横断研究では、就床後に携帯電話を会話やメールのために使用する頻度が多い者ほど、睡眠の問題を抱えている割合が高いことが示されている

電子書籍の何が問題?

昔から本を読む人はたくさんいますし、スマホや電子書籍に変えたからといって睡眠障害が起こるのはなぜかと考える人もいると思います。問題は本を読むこと自体ではなく電子書籍やスマホなどモバイル機器から出るブルーライトにあります。

ブルーライトは電子書籍やスマホ、パソコンのディスプレイなどから発生する光の一種です。最近普及しているLEDを光源としている電子機器からは特に強いブルーライトが発生しています。

皆さんもご存知かもしれませんが、LEDは従来の照明に比べて少ない電力で強い光を出す特徴があります。そのためLEDを光源とする電子書籍やスマホからは絶えずブルーライトが発生しており、これは日光に近いとても強い光なのです。

電子書籍やスマホで本を読むとブルーライトの刺激が目から脳に伝わります。電子書籍などで本を読むということはある程度長い時間、この強い光の刺激を受けことになりますから、その刺激が不眠症など睡眠障害の原因になるのです。

ブルーライトで睡眠障害とは?

電子書籍やスマホのディスプレイから発生するブルーライトの刺激が不眠症など睡眠障害を起こす元になるのですが、もう少し説明を加えます。

人の体はサーカディアンリズムという一種の体内時計によってほぼ24時間で一回りする仕組みになっています。この1日のリズムに基づいて体のあらゆる機能が効率良く働くようにできています。

例えば、毎朝決まった時間に目が覚めたり、1日3回お腹がすいたり、夜暗くなると眠くなるのもサーカディアンリズムが機能しているからです。

このサーカディアンリズムの元になっているのが日光です。朝起きて太陽の光を浴びると1日のサーカディアンリズムがリセットされます。これは時計の時刻を合わせるために毎日の時報で時計の針を調節するようなものです。

ところが、ブルーライトのような強い光を受けると、人間が持つ1日の生活リズムの元になるサーカディアンリズムが狂ってしまうのです。そして特にサーカディアンリズムが狂いやすいのが夜、就寝前の時間帯なのです。

夜間に電子書籍やスマホで本を読むということは、ブルーライトの強い光の刺激によって、本来休息や眠りをとるべき夜の時間帯を昼であるかのように脳に認識させてしまい、1日のサーカディアンリズムが狂ってしまうのです。

この1日のサーカディアンリズムの乱れによって、眠りにつくタイミングが起こらず不眠症になるというのが、スマホ不眠症なのです。

眠りのホルモン・メラトニン

ブルーライトによって不眠症など睡眠障害が起こる根拠は他にもあります。夜、人が眠る時には睡眠を司っているメラトニンというホルモンが分泌されます。ブルーライトの刺激を受けるとメラトニンがの分泌が抑制されるのです。

ある調査では就寝前に1時間、電子書籍やスマホで本を読むと、同じ1時間日光を浴びたのと同じ量のメラトニンが減少することが分かっています。

ブルーライトの刺激によってサーカディアンリズムが乱れたり、メラトニンの減少によって眠りにつきにくくなり不眠症に陥ってしまうのです。

どのような睡眠障害が起こる?

では不眠症や睡眠障害とは具体的にどのような症状が現れるのでしょうか?その症状をあげてみると次のようになります。

  • なかなか寝付けない。
  • 眠りが浅く熟睡できない。
  • 眠っている途中で目が覚める。
  • 早朝に目が覚める。
  • 日中に強い眠気を感じる。
  • ぐっすり眠った感じがしない。
  • 寝ている時大きないびきをかいている。

不眠症や睡眠障害は睡眠中の症状だけでなく、日中に強い眠気を感じるなど、日中にも症状が現れることがあるので、必ずしも寝ている間だけの問題ではないのです。

体内時計のリセットは難しい

サーカディアンリズムが大きく狂っている場合、リセットするのはとても難しくなります。本来1日のリズムは毎日、日光を浴びることで調整されていくわけですが、このリズムは1日24時間の範囲にとどまりません。

それは1日のリズムが積み重なって1週間のリズムがあり、1週間のリズムが積み重なり1ヶ月のリズムへ、さらに春夏秋冬の四季へとつながり、やがて1年のリズムへとつながっています。

これは例えば週末に夜更かしをしてしまった場合、次の1週間どうも調子が悪かったということや、月末に徹夜続きで次の月になって体調を崩したなどというように、1日、1週間、1ヶ月、1シーズン、1年とリズムのすべてがつながっているのです。

ですからサーカディアンリズムは1日だけ改善すれば良いというものではなく、毎日の習慣、1週間の習慣、1ヶ月の習慣、1年の習慣へと継続して調整して初めて本当の意味でのサーカディアンリズムが保たれ、快適な睡眠にもつながるのです。

睡眠障害はうつ病を引き起こす

ブルーライトの影響によって睡眠障害が起こり、その状態が改善されない場合、うつ病に進行する危険性が高まります。うつ病にも様々な症状がありますが、うつ病の初期段階に起こる症状で最も多いのが睡眠障害です。

睡眠障害の状態が続くと自律神経やホルモンバランスが崩れ、体全体が正常に機能しなくなるので様々な不定愁訴が現れます。そして睡眠障害が長く続くとうつ病の症状が現れ始め、事態はさらに深刻になってしまいます。

ですから、睡眠障害や不眠症は軽度のうちに改善しなければいけないのです。

スマホ不眠症の予防法

スマホ不眠症を予防する上で最も重要なことは、夜眠りにつく2時間前からは電子書籍で本を読んだりスマホでメールのチェックやSNSをしないことです。もちろんゲームなどもいけません。

夜になると体は自然に休む準備を始めて眠る体勢を整え始めます。これは体がもつ本来のサーカディアンリズムによって起こる自然な働きです。夜から深夜にかけては電子書籍やスマホを使うのを極力控えることがスマホ不眠症の一番の予防法です。

就寝1時間前はメールも控える

また寝る前の1時間はちょっとしたメールでのやりとりも控えるようにしましょう。最近の研究によると、眠る1時前にほんの数回メールチェックをするだけで、コーヒー2杯分のカフェインを摂ったのと同じ刺激が脳に伝わることが分かっています。

これは光の刺激に加えてメールの内容による刺激が生じているためで、ほんの数本のメールのやりとりをするだけでも、脳には強い刺激が生まれるということです。

メールをすぐに返信しないと相手に悪いと思う人がいるかもしれませんが、夜から深夜にかけて来るメールなどは、よほど緊急でない限りは次の日の朝に返信しても問題ないのではないでしょうか?メールにソートをかけたりして翌日に対応しましょう。

朝の日光をしっかり浴びる

スマホ不眠症を改善するには、朝太陽の光をしっかり浴びることが大切です。朝太陽の光を浴びると、その刺激でサーカディアンリズムが正常な状態に再調整されるのです。できるだけ毎日同じ時間に日光を浴びるようにしましょう。

また朝であれば光の刺激を少々強く受けても構いませんから、スマホを使った検索やメールのチェックなどは、朝行うようにすれば、不眠症の改善のためには一石二鳥の効果があります。

光の量を調整する

夜メールのチェックなどでどうしてもパソコンやスマホを使う場合は、画面から出る光の量を抑えるようにしましょう。今のスマホなどには画面を暗く機能がついているはずですから、画面ができるだけ弱い光になるように調整するのです。

また眼が受ける光の刺激は距離の2乗に反比例するという法則があります。これは距離を2倍にすると光の刺激は4分の1になるということです。パソコンやスマホを使うときはできるだけ、画面と眼の間に距離をおくようにすると良いのです。

画面との距離をおくようにすると自然と姿勢も良くなります。

ブルーライトをカットする

ブルーライトをカットする専用のメガネが市販されていますので、こうしたものを使うのも良い方法です。夜間の作業などでやむを得ない場合はブルーライトカットのメガネを使ってできるだけ眼に入る光の量を少なくするように工夫しましょう。

魚を食べて体内時計を調節する

最近の研究によるとDHAやEPAを摂ることによって、サーカディアンリズムを調節する力が高くなることが分かっています。皆さんもご存知の通りDHAやEPAは魚に多く含まれている不飽和脂肪酸です。

よくDHAやEPAは青身の魚に多く含まれているといわれますが、本当は魚全般に多く含まれているので、どのような種類の魚でも良いので、とにかく魚を食べる量や回数を多くすることが大切です。缶詰のものでも構いません。

夜なかなか寝付けない、日中に眠気を感じるという症状がある場合、もしかするとスマホ不眠症に陥っているのかもしれません。原因に気づき、できる限り早く改善法を試みることが大切です。

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