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怪我・捻挫・内出血の適切な処置を覚えて役立てよう

私はこれまで一度も病院にかかったことがないんですよ、という健康な人はけっこういらっしゃいます。

ただよく考えてみると、実は注釈を伴い「(風邪や病気で)病院に行ったことがない」とするのが正しいケースもどうやらあるようですね。確かに風邪や病気はなかったけれど、怪我ならあったな、という人は少なくないでしょう。

そして、みなさんに「どんな怪我をしましたか?」と問うてみると、それぞれかなり多種多様な怪我が出てくるのではないかと予想します。

今回のテーマは「怪我」です。鼻血や火傷、捻挫といった怪我の種類ごとの症状や、対処法・治療法についての記事をまとめました。

これは大丈夫なんだろうか?というくらいの大出血になることも「鼻血」

鼻血が出るというアクシデントは、いろいろなシーンで起こります。鼻血くらいでそんなに驚くこともないだろう・・・確かに、ちょっとした鼻血であればその程度ですむかもしれませんね。

しかし時として、「あれ、これって大丈夫なんだろうか?」と心配になってしまうくらいの大出血をみる鼻血もあります。いろいろな理由で鼻血は出ますが、そういう大出血の場合、顔面強打などの怪我によるものが多いです。

この手の鼻血の場合、鼻の奥のほう(つまり、より深刻な場所)からの出血ということはほぼありません。指で触れることができるくらいの浅い位置(キーゼルバッハ部位)の血管が傷ついて出血が起こります。

習慣的に、「鼻血が出たら上を向く」ことが多いと思いますが、鼻血の止血方法としてこれは正しくありません。不意の怪我による鼻血だからこそ、正しい止血の方法を身につけておきましょう。

鼻血の止血方法
  1. 正面よりも多少前かがみの体勢をつくる
  2. 鼻血は飲み込まず、口から吐き出す
  3. 落ちず、なおかつ奥に入っていかない大きさの脱脂綿(親指の先くらい)をキーゼルバッハ周辺に入れる
  4. 小鼻を両側からきつめにつまんで15分程度安静を保つ

特にお子さんの場合、怪我とは別の理由で鼻血を繰り返すこともありますが、多くは鼻炎、副鼻腔炎などによる鼻粘膜の炎症と過敏が原因です。

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ただ、大人が鼻血を繰り返す場合には、何か重篤な疾患のサインとなっている可能性も否定できません。注意が必要です。

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また、鼻血といえば「チョコレートの食べ過ぎ」が真っ先に思い浮かびますが、その真偽について興味深いお話しもあります。

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骨折ほどではないけれど痛みは強い「捻挫」

代表的な怪我というとはじめに「骨折」が思い出されるかもしれませんが、健康な人の骨はそうそう弱いものではなく、ちょっとつまずいて転んだ程度では、そう簡単に骨折にまでおよぶことはありません。

ただ、それでもやはり患部が非常に痛むことはあるでしょう。その痛みの原因は、もしかしたら「捻挫」を起こしているからかもしれませんよ。骨折ほどではないにしても、中には骨折に近いレベルの痛みを伴う捻挫もあります。

骨折は文字通り「骨が折れる(亀裂が入る、はがれる、欠ける)」ことですが、では、「捻挫」とはいったいどんな怪我なのでしょうか?「捻挫」の文字からちょっと推測してみますと・・・

捻挫の「捻」は「ひねる(捻る)」で、捻挫の「挫」は「くじく(挫く)」なので、「ひねったりくじいたりすることで痛みが生じる怪我」となりそうですよね。実際医学の専門用語で表現すると、以下のように定義されます。

捻挫とは
骨と骨のあいだに起こる急激なねじれ、あるいは激しい外力による関節包や靭帯の損傷

はやい話が「関節をひねっちゃったりすると、骨は無事だけれど捻ったあたりは痛みが起こりますよ」といった状況がおよぶのが捻挫なのです。

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おそらく多くの人が一度は経験している怪我なので、都度それなりの対処をしてきているとは思いますが、ちゃんと治療をしないと同じ部位の捻挫がクセになってしまうこともありえますので、注意が必要です。

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>本人よりも周りの人のほうがびっくりする!?「脳震盪」

たとえばサッカーボールが頭部に直撃してそのまま倒れて動かなくなってしまった、などということがあると、本人よりもその一部始終を理解している周囲の人のほうがびっくりしてしまいますよね。

もちろんサッカーボールであれば、基本的には大事に至ることはないはずですが、しかしその場の雰囲気は凍り付いたようになってしまいます。頭という部位に何かが当たって昏倒したというシチュエーションは、動揺を招くに十分です。

もっと硬いものであれば、頭蓋骨陥没や脳への直接的な損傷など、深刻な要因による昏倒の可能性も否めません。場所が場所なので、昏倒するような事態であれば、例外なく病院に行っていただきたいと思います。

で、(主にスポーツで)頭部への衝撃によってもたらされる脳損傷の総称が「脳震盪(のうしんとう)」です。気を失う、短時間記憶を失うなどの症状が脳震盪のイメージですが、その症状は非常に多様です。

脳震盪の症状
  • 意識・記憶障害・・・意識消失、混乱、眠い、健忘、思い出せない
  • 痛み・異常・・・頭痛、頚部痛、けいれん、頭部圧迫感、嘔気・嘔吐、めまい、ふらつき
  • 気分障害・・・何かおかしい、集中できない、疲労・脱力、感情的、イライラ、悲しい、不安・心配
  • 視覚・感覚障害・・・ぼやけてみえる、光過敏、音過敏、素早く動けない、霧の中にいる感じ

ですからあまり脳震盪というイメージに固執すると、何かがおかしいといった漠然とした不安のようなものが脳震盪による影響であることを看過しなければならないリスクをはらむことになるのです。

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脳震盪は、たとえばラグビーやボクシングなどで映像からも伝わる脳損傷ですが、水をかけたり頬を張ったりすることですぐに目覚めるイメージがあります。しかし場合によっては後遺障害が残るリスクも報告されているのです。

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それだけに、脳損傷の深刻度を過小評価しやすい怪我であるといえます。鍛えているスポーツ選手であればまだしも、一般の人の脳震盪は思われている以上に怖い怪我なので、軽症と思われても病院で検査などをすべきでしょう。

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温度によって負う怪我?熱くて痛くて不快「やけど・低温やけど」

たいてい怪我というと、どこかを強打したり鋭利な刃物で切ってしまったり、あるいは何かで突き刺してしまったりといった不慮の事態で起こりますが、そういった直接的な「外力」が原因にならない場合もあります。

力学的エネルギーではなく、熱エネルギーによってもたらされる外傷も広義では怪我といえます。なんのことはない、高温が皮膚その他の器官にダメージを与える「やけど」のことです。

やけどとはいっても、大きく分けると「(高温による)やけど」と「低温やけど」に大別されます。やけどという怪我についてまとめてみることにします。

意外と奥が深い、そして怖い新鮮熱傷・・・「やけど」

料理をしていると「あつっ!」と思わず叫んでしまうようなシーンはけっこうたくさんありますよね。その直後は料理が忙しくて気にしないでいても、少し経ってから患部がヒリヒリしはじめ、赤く腫れてくることもあります。

いわゆる「やけど」です。料理をするしないにかかわらず、おそらく誰もが経験するちょっとした怪我でしょう。ただ、「ちょっとした」で済めば不幸中の幸いですが、場合によっては生命を脅かすこともあるのがやけどの怖いところです。

やけどのことを「熱傷」と呼びます。いちおうやけどが治ったものの、その後やけどのあとが残ってしまう程度のやけどを「新鮮熱傷(しんせんねっしょう)」と呼びます。一般的には高温のやけどです。

誰もが一度は経験しているとはいっても、やけどはその程度によって症状は多様です。それだけ意外と奥が深い怪我で、やけどは以下のように細かく分類されます。

やけどの程度 損傷の深度 症状の外観 自覚症状 治癒期間 傷あと
Ⅰ度 表皮より浅い 充血などの赤み 痛み、熱感 数日 残らない
Ⅱ度 表皮および真皮 水ぶくれ(水疱) 痛み(Ⅰ度よりも軽い) 1週間~1か月未満 残るものと残らないものとがある
Ⅲ度 皮膚全層および皮下組織 白色・黒色の乾燥 無痛、無感覚 1か月以上 残る(瘢痕=はんこん)

やけどの民間療法も昔からいろいろ紹介されてきましたが、程度が深刻なやけどに関しては、ただちに病院で治療すべきです。それ以外のやけどは、まずは「とにかく冷やす」という応急処置が重要です。

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「あつっ!」と言わないやけど・・・「低温やけど」

高温によるやけどより怖いとまではさすがに言いませんが、それでも怖くないとはいえないやけどがあります。高温のやけどの場合、「あつっ!」と言って反射で手を引っ込めたりしますが、そうならない種類のやけどです。

ご存知「低温やけど」です。低温やけどは、40℃~50℃程度の「ここちよい温度」で起こるやけどです。「ここちよい温度」だからこそ起こるやけどであるともいえるかもしれません。

たとえば湯たんぽ、電気毛布、電気あんか、使い捨てカイロなど、特に冬場において、皮膚との長時間接触により暖をとるツールが低温やけどの原因になります。

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低温やけどの場合、時間経過とともに症状が悪化することも多く、油断できないやけどです。特に身体が不自由な方は、多少熱さを感じてもすぐに体勢を変えることができないなどの危険が大きいので、注意が必要です。

低温やけどの場合、反射が起こらないやけどですから、急性症状が現れづらいやけどでもあります。とはいえ、ヒリヒリした感じを自覚したら、すぐに冷やすなどの応急処置が必要なのはふつうのやけどと同じです。

また、後になって症状が悪化してきたら、それ以上悪化させないように医療機関で治療してください。

皮膚にみえる黒っぽいよどみはあざ?それとも内出血?

どこかを強く打って、治療のために病院に行ったりすると、お医者さんが患部を見て、「内出血していますね」といった診断を下すことは多いでしょう。

病院に行くほどでなくても、ちょっとどこかにぶつけて痛いなぁ・・・という箇所をみたときに、「あれ、あざができてる」と思わず口を衝いて出ることもありますよね。

ということは、「あざ=内出血」なのでしょうか?それとも、病院に行くほどの怪我では「内出血」であり、それほど大したものではない怪我では「あざ」なのでしょうか?

結論から言いますと、あざと内出血は「別のもの」です。あざは皮膚の表面に見られる病変であり、内出血は文字通り、皮膚の内側の組織(皮下組織)の毛細血管が損傷して出血を起こしているものが、表皮を通して青黒く見えている状態を指します。

実は、あざにしても内出血にしても、怪我以外の要因で起こることは珍しくありません。ただ、やはり発生の確率をいうなら、怪我によるものが圧倒的に多いと結論づけられます。

切り傷や刺し傷など「皮膚組織の破壊」により起こる「あざ」

どこかにぶつけて皮膚が青黒く変色して見える内出血は、実は「皮膚の変色」ではない場合がほとんどです。そもそも皮膚は、皮下組織を保護する役割がありますので、かなり頑丈にできています。

そのため、皮膚自体は無事だったにもかかわらず、皮下組織の毛細血管が衝撃により損傷し、皮下出血を起こすことがあります。これが内出血です。

以前筆者の採血担当が、若くてかわいらしいナースだったので「ラッキー!」と思っていたのですが、採血終了後、何が起こったのかというくらい注射のあとがこぶし大に真っ黒く変色して肝をつぶしたことがありました。

あとで「血管から血液がこぼれた」ことが原因であるとわかって少しは安心したのですが、実はあの真っ黒な変色も「皮下出血」、すなわち「内出血」に分類されることになります。

注射の場合、毛細血管ではなくけっこう太い血管なので、うまく針が入らないとかなり大げさな内出血になるようです。かわいらしいお嬢さんではありましたが、注射の腕はまだまだだったんですね・・・

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ただ、注意していただきたいのは、たとえば白血病や血友病などでは、何もしていないのに内出血がおこることがある、ということです。内出血の多発で病気が発見されるケースもあるようです。

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切り傷や刺し傷など「皮膚組織の破壊」により起こる「あざ」

皮下に起こる内出血に対し、あざの場合、皮膚自体に何らかの病変が起こっている状態です。少し内出血ができる程度の打ち身であれば、皮膚自体に病変が起こることはまずありません。

しかし切り傷や刺し傷、摩擦によるひっつれ、さらには広義の怪我である「やけど」も含めると、外部からの力がダイレクトに加わる皮膚が一番大きなダメージを受けることもあります。

そのダメージとは、皮膚組織の破壊です。もちろん小さな傷であれば、刺し傷でも切り傷でも、適正に治療を行うことでほとんどあとが残らないように治療することはできます。

ところが、正しく治療をしなかったり、ばい菌が入ってしまったりすることで、皮膚の破壊がキレイに治らないこともありえます。そうなると、「あざ」が残ってしまうことになります。

皮膚が変色する「あざ」ができる原因は、外傷部位にメラニンの沈着が起こることにあります。特殊なレーザー治療などで施術しないと治らないタイプのあざを特に、「外傷性色素沈着」と呼んだりもします。

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「内出血」は発音数が多い(ことばが長い)こともあり、また内出血のことを「青あざ」と呼んだりすることもありますので、内出血とあざの境界が少しあいまいになってしまうのかもしれませんね。

とはいえ、内出血もあざも同じものとして扱うことが一般化されているような気もします。呼び方自体が問題なのではなく、その原因特定と処置のほうがより重要になることはいうまでもありません。

傷口はジュクジュクがいい!?湿潤治療の是非について

何らかの怪我をしたときに、その治癒の過程において傷口の状況が気になるものですよね。イメージとしては、傷口がジュクジュクしているとあまり治癒が進んでいないのではないか・・・という気がします。

実際傷の治癒の合図として、「かさぶた」ができることはとても重要である気がしますし、かさぶたというと、たいていは乾燥した触感ですから、傷口はやっぱり乾燥したほうがよい気がしますよね。

かつては「赤チン」などと呼ばれた、傷口を乾燥させる作用がある塗り薬が傷薬の代表だったという話もあります。しかしこれを真っ向から否定する治療方法が現在は主要になっています。

傷口を乾燥させない!「湿潤治療」

転んで膝小僧を擦りむいたりすると、はじめは典型的な「傷口」ができます。そこまでは誰もが経験し、イメージもできると思います。問題はそのあとの傷口の状況です。

時間が経過すると、傷が治っていっているはずなのに、傷口がジュクジュクしはじめて、むしろ状態が悪化しているのではないかと思われる状況に至ることが多いです。これもイメージはできる人が多いでしょう。

この「ジュクジュク」に関する認識が、ある意味で少し覆されるようになってきているのです。イメージ的には、ジュクジュクよりもカラッとかさぶたができたほうが治癒が進んでいるように感じられるかもしれません。

しかし実際のところ、この「ジュクジュク」の中に含まれる成分には、傷口の治癒を促進する成分が豊富に含まれているのです。ということは、乾燥よりもジュクジュクが望ましいといえるのです。

かさぶたができてしまうと、絆創膏やガーゼなどの傷口保護材をはがすときにかさぶたごとはがれてしまうというリスクを伴うことになります。かさぶたができると結局元どおりになってしまいますよね・・・

あえて傷口を乾燥させず、かさぶたをつくらないようにする治療方法を「湿潤治療」と呼びます。湿潤は「しつじゅん」ですが、「うるおい」と読ませることもあるようです。「ウェット療法」などとも呼ばれます。

湿潤治療のメリットは、かさぶたをつくる治療にくらべて痛みが少ないという点にあります。かさぶたを何度もはがしてあとが残ってしまうリスクを回避できるメリットもあります。

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湿潤治療の手順
  1. 傷口をしっかり洗浄してできるだけ菌を減らす
  2. 「湿潤治療用被覆材」と呼ばれる素材で患部を覆い、固定する
  3. 患部に菌が付着していないことを確認し、1、2を繰り返す

湿潤治療は、主に擦り傷、やけど、皮膚炎などの治療で効果を発揮します。傷口が化膿しやすい夏場の怪我には特に有効な場合があります。

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怪我は早めの対処でダメージを最小限にとどめるべき!

生命にかかわる病気では、「早期発見、早期治療が何よりも重要!」などといわれますが、これは怪我に関してもまったく同じです。生命にかかわる大怪我でなくても、早期の適正な治療が重要になります。

怪我の中には悪化することで治りが悪くなったりあとが残ってしまったりするものもあります。関節や骨格が変形してしまうこともあります。そういったリスクを回避するためにも、病気と同じく早い治療がモノをいうのです。

怪我の場合、病気とちがって「発見」については特に問題になることはありません。どちらかといえば、「まあこのくらいすぐによくなるだろう」という油断のほうに問題があります。

後々後悔しないためにも、症状を悪化させない、つまりは怪我の治療をできるだけ早いタイミングで実施することに留意したいところです。

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