健康生活TOP 感染症 新型ノロウイルス登場!誰も免疫を持っていないので大流行かも?

新型ノロウイルス登場!誰も免疫を持っていないので大流行かも?

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冬に多く発生するノロウイルス感染症ですが2015年に新型ノロウイルスの危険性が予測されたこともあって、2015年にはこの健康生活でも2015年/2016年のシーズンに向けて皆さんに注意を呼び掛けていました。

幸いなことに、免疫が一般化していないにもかかわらず、新型が猛威を振るうことはありませんでしたが、それでも従来型のメジャーなものの半分くらいまでは感染が広がったようです。今後も確実に予防していきたいですね。

消毒用アルコールがほとんど効かないノロウイルスに対して、正しい予防法をご紹介します。

ノロウイルスは血液型で感染しやすさが変わることもある

非常に意外なことに、一部のノロウイルスではO型の人に感染しやすく、B型の人には感染しにくいというものが存在したのです。でもB型の人は安心しちゃダメですし、O型の人も悲観する必要はありません。

これまで最もメジャーなタイプのノロウイルスは、どの血液型にでもお構いなしで感染するタイプなのです。それだけではなく、他のウイルスに比べて、どの血液型の細胞にでも強力に吸着することが判っています。だからメジャーになったのかも知れませんね。

ノロウイルスには大きく分けて5種類が存在する

ノロウイルスには大きく分けて5種類のジェノグループ(遺伝子グループ)があり、それぞれ感染する宿主が異なります。

ジェノグループ 感染対象
GI ヒト・ウシ
GII ヒト・ブタ
GIII ウシ・ヒツジ
GIV ヒト
GV ネズミ

この中でも、GIVについてはあまり見られることはなく、人間でもっとも多く見られるのはGII型のものです。このGII型には22のジェノタイプ(遺伝子型)が見つかっていてます。

その中でも特に多く検出されるのはGII.2・GII.3・GII.4・GII.6・GII.17の5つです。ただし、ノロウイルスGIIグループだとは判っていても、ジェノタイプまで分析されていないものも、全体の4割近くに上ります。

2014年/2015年のシーズンまではGII.4型が圧倒的にメジャーでした。それに対して2014年に日本でGII.17型と言う新型のウイルスが分離されました。

しかも、GII.17型にも複数の変異株があることが判ってきています。2016/2017年段階で世界的に警戒されているのがHu/GII/JP/2014/GII.P17-GII.17(GII.17 Kawasaki 2014)、略称GII.P17-GII.17型あるいは川崎型GII.17ノロウイルスと呼ばれています。

これはまったく新型のノロウイルスなので、2015年/2016年のシーズンに大流行が懸念されたのですが、幸いにも感染者はある程度増えたものの大流行には至りませんでした。理由は不明です。

可能性として、二枚貝などの食べ物から感染することが多いタイプのウイルスであったのかもしれませんし、もともと感染力がそれほど強くなかったのかも知れません。

あるいは特定の血液型に定着しやすかったのかもしれませんし、多くの人の予防意識の高まりが全体的に数を減らしたのかも知れません。

いずれにせよ、今後も注意しておく必要があることに変わりはありませんので、ノロウイルス対策は忘れないようにしたいものです。

ノロウイルス食中毒の患者数は毎年大きく変動する

ノロウイルス食中毒は毎年1万人弱から3万人近くの患者数を記録しています。発表される統計では食中毒の場合年ごとにまとめられ、ノロウイルス感染症全体ではシーズンごとにまとめられますので、流行については判りにくくなることが多いです。

しかし、大きな流行が予測される場合は厚生労働省や都道府県の保健関係部局からアナウンスがありますので、そうした情報を注意して見ておいて下さい。

ノロウイルスのシーズンは、毎年9月から翌年8月までを1シーズンとして見ます。これはノロウイルス感染症は12月と1月に流行のピークがあるからです。例えば、2016年9月から2017年8月までで見る場合、2016/2017年のシーズンと表記します。

一方、2016年の患者数と表示された場合は、2016年1月から12月までの統計になりますので、実際には2つの流行期間を含むことになるのです。この記事を書いているのは2017年1月なので、ピークの最中です。

ですので、傾向として見えているのは2015/2016年のシーズンまでですね。しかし、実は2016/2017年のシーズンはかなり大きな流行になりそうな気配が見えているので心配です。

詳細についてはシーズンが終わってからの、国立感染症研究所などによる遺伝子解析を待たなければなりませんが、もしかするとGII.17の新型ノロウイルスによるものなのかもしれません。

さて、その流行の推移ですが、食中毒について見てみると、2006/2007年に大きな流行があってから以降も、毎年かなりの変動が見られます。

ノロウイルス食中毒の患者数推移グラフ

この図は厚生労働省「ノロウイルス食中毒」のデータをグラフ化したものですが、患者数が大きく減った翌年には流行するような傾向が見て取れますね。

その理由は判っていませんが、前年にあまり話題にならなかったからと言って油断することなく、前年にノロウイルスの話題が少なかった場合、むしろ警戒の度合いを強めた方が安全だと言えるでしょう。

なおノロウイルス感染症、つまり食べ物を介さずにノロウイルスに感染した人の数はこの100倍くらい、毎年100万人レベルで推移していてそれほど大きな変動は見られません。

多い少ないで3倍もの開きがあると言うのも気になりますね。でも、普段からノロウイルス対策をしっかりやっておくに越したことはありません。

ノロウイルスは突然変異が心配…今後の流行はどうなる?

インフルエンザについては皆さんよくご存知の通り、様々な新しい変異株が鳥インフルエンザの形で発生し、それが他の動物との共通感染症となり、さらには人獣共通感染症となることが知られています。

その中には強毒型と言って、感染すると生命に関わりかねない危険なものがあったり、大した病気を引き起こさない物であったりと実に様々です。そして、ノロウイルスもこうした突然変異を起こしやすい病原体なのです。

ノロウイルスが変異して流行したのは2012年

先のグラフを見て頂くと判る通り、2006年の大流行から、多少の振れはあるものの徐々に患者数は減って行ってました。この2006年の大流行はGII.4-2006bと言うそれまでに見られなかった変異株が現れたことによるものです。

そして、2012年の11月にはGII.4-2012と言う新型の変異株が見つかり、すぐに流行の警報が出されました。その対応のおかげかどうかははっきりしませんが、その年には流行した物の2006年の時ほど大きな流行にはなりませんでした。

そして、以前この健康生活でも警戒を呼び掛けていた2015/2016年のシーズンに流行が予測されたGII.17 Kawasaki 2014ノロウイルスも、幸い比較的小規模な流行で済んだようです。

ところが、その翌年に当たる2016/2017年のシーズンではノロウイルス感染症の患者数が大幅に増えているようです。まだ流行のピークの真っ最中ですので、最終的な数字はあと半年以上先でないと判りません。

それでも、この記事を読んで頂いたら、すぐにノロウイルス対策に乗り出してください。まずは塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)を準備することです。高価なものは必要ありません、一番シンプルなもので充分です。

ノロウイルスは毎年のように変異株が現れる

ウイルスは生物とは言いにくい面があるので、分類の方法も生物である細菌などとは異なりますから、単純比較は難しいのですが変異株が生まれることについて細菌との比較で見てみましょう。

生物の分類は中学・高校で習ったと思いますが、大きなくくりからどんどん細分化して行って一つの生物グループに行きつきます。例えば人間の場合、

真核生物領域・動物界・脊索動物門・脊椎動物亜門・哺乳綱・サル目・ヒト科・ヒト属・ホモサピエンス種と言う分類になります。

それに対して、インフルエンザに効くと言う噂で人気の、明治プロビオヨーグルトR-1の乳酸菌を見てみましょう。

真正細菌領域・フィルミクテス門・ラクトバチルス目・乳酸桿菌科・乳酸桿菌属・デルブルッキー種ですが、ここまでではほかにいくらでも違う乳酸菌が存在します。

R-1乳酸菌は、このデルブルッキー種の中のOLL1073R-1株のことを指しています。細菌やウイルスの場合、この「株」と言うのが非常に重要になってきます。株が異なると性質も異なりますし、免疫反応も、効くお薬さえも変わってくるのです。

ノロウイルスは生物ではありませんが、遺伝子を持ち生物のようにふるまう「何か」ですので、生物に似た方法で分類されます。

1本鎖RNA+鎖群(第4群)・(未分類目)・カリシウイルス科・ノロウイルス属・ノーウォークウイルス種と言うことになりますね。

今のところノーウォークウイルスだけがノロウイルス属に所属していますので、ノロウイルスと言えばノーウォークウイルスのことを指すことになります。

さて、このノロウイルス属ノーウォークウイルス種ですが、遺伝子のタイプ(ジェノタイプ)によって30種類余りに細分化してさらに分類されています。上でもお話しした、GII.4とかGII.17とか言うものです。

そして、さらにこのGII.4などのジェノタイプ別分類の中でもウイルス株による変異があって、それを分類する必要があるのです。株が変異すると人間の免疫がそれに対応できないことが多いのです。

インフルエンザウイルスでも、A型インフルエンザウイルスは、ウイルス表面に突き出たHA・NAたんぱく質のタイプによって、H5N1などのように分類されるのは良く知られています。

これとは分類の基準が異なるのですが、感覚的には似たものだと思ってもらって差し支えありません。同じ名前・分類のウイルスであっても、株が違えば性質が変わると言うことを理解して下さい。

そして、ウイルスと言うのは生物と非生物の中間に位置している、非常に単純な存在ですので、毎年のように変異株が現れます。これが予防を難しくしている原因なのです。

分類学は難しいですが、一応こういうこともあるんだと言うことは知っておくと、テレビやネットでの解説が理解しやすくなりますよ。

ノロウイルスの免疫は長続きせずワクチン開発もまだ途中

ノロウイルスはウイルスですからインフルエンザなどと同じようにワクチンを開発して、毎年流行しそうなものを接種しておけばいいのにと誰しもが思います。しかし、なかなかそうは上手く行きません。

現在、ある程度まで開発が進んでいるノロウイルスワクチンもありますが、上手く開発が進んでも2020年以降の登場になるのではないかと考えられます。

新規ワクチンの開発には時間がかかる

それまでに存在したワクチンを新しい変異株に対応させると言うのではなく、これまでワクチンが存在しなかったウイルスに対するワクチンの開発には10年以上の年月と、1000億円規模にもなろうかと言う開発費が必要になるのです。

現在、日本の武田薬品工業がノロウイルスワクチンの開発を行っています。

当社は、このたび、当社が現在開発中で、現時点で唯一臨床試験段階にあるノロウイルスワクチン(TAK-214)の臨床第2相後期有効性フィールド試験を開始しましたのでお知らせします。

この臨床第2相後期試験は、18歳から49歳までの健康成人男女を対象とした、二重盲検無作為割付プラセボ対照試験です。本試験は、ノロウイルスに起因する中等度から重度の急性胃腸炎に対する、ノロウイルスワクチン(筋肉内注射投与)の予防効果を検討します。

(中略)

現在当社が開発中の筋肉内注射ワクチンは、ノロウイルスGI.1型、GII.4型に対するウイルス様粒子(Virus-Like Particle:VLP)抗原を含んでおり、ヒトに感染して症状を引き起こす主な2つのウイルス遺伝子型に対応しています。

(出典…世界初となるノロウイルスワクチンのフィールド試験開始について・2016年06月21日 – 武田薬品工業株式会社)

ワクチンの開発は、まずワクチンとしての候補が創薬されることに始まります。それについて、保健当局(日本では厚生労働省)の求める規制要件を満たしながら、ビジネスとして成立する生産プロセスを開発しなくてはなりません。

いくら良いワクチンができそうでも、1本10万円もしたのでは広く打ってもらうことはできませんよね。かと言って株式会社である以上、損をしては株主に対する背信行為になってしまいます。

さらに、こうしたワクチンは流行期の直前に大量の需要が発生しますから、供給体制の確立も避けて通れません。

また、全く新規の物なので、効力や副反応について厚生労働省に認可してもらえるだけの、説得力のあるテスト方法を開発する必要もあります。

そして、最も重要なのが効果と安全性を、実際にヒトに対して投与して確認する「臨床試験」です。

上で「臨床第2相後期有効性フィールド試験」とありますが、臨床試験は少人数で安全性を確認する第1相から、数千人規模で安全性と有効性を確認する第3相の試験までで構成されます。

だいたい第2相試験は1年~3年くらいかかるのですが、第2相後期有効性フィールド試験とあるところを見ると、安全性についての第2相試験は合格したのでしょう。ですので、あとは有効性の確認がこの試験で行われるわけです。

それが上手く行ったら、最終的に3年から5年くらいかけて、数千人の人に投与して大規模安全性と有効性を測る第3相試験が行われるわけです。

ここまでの臨床試験が上手く行ったら、そのデータをすべてそろえて認可申請にかかるわけですが、その準備を合わせて認可までには1年くらいかかります。ですので、このワクチンが登場するとしても2020年代前半と言うことになりそうですね。

また、本文中にあるようにこのワクチンは、ノーウォーク68と言うベーシックなタイプであるGI.1型と現在最も流行しているGII.4型に対応しています。しかし、先にもお話しした通り、流行の中心は今後GII.17に移って行く可能性があります。

そうした場合、それに対応できるワクチンの開発を待たなければならないと言う問題もあります。ウイルスは変異速度が速いので、ワクチン開発もなかなか一筋縄では行かないのです。

ノロウイルスは獲得免疫が長続きしない

ノロウイルスもウイルスですので一度感染すると体内に抗体ができます。つまり免疫を獲得できるのです。免疫が獲得できるのでワクチンも開発できるわけですが、ノロウイルスについては獲得免疫が数年程度しか有効でないと言われています。

ノロウイルスは培養が難しいのでそのはっきりした原因は判っていませんが、ウイルスの遺伝子をコードしている塩基の入れ替わるスピードが非常に早いことが原因かもしれないと考えられています。

本来、遺伝子をコードしている塩基の入れ替わりと言うのはエラーなのですが、生物もウイルスも、そのエラーの中で自分にとって有利なものを定着させて進化すると言う部分もあります。

そして、ノロウイルスの塩基入れ替わり速度は、これまで最も早いものの一つとして知られているエイズウイルスに匹敵する、哺乳動物の遺伝子におけるスピードの100万倍近くになると見られているのです。

このため、せっかく獲得した免疫が効かなくなってしまうのではないかと考えられています。

ですので、獲得免疫に頼り切らず、自然免疫が良く働くよう自分の身体を最良の状態にキープすると同時に、ノロウイルスに感染しないような対策を行うことが重要になるのです。

ワクチンと言えば、グラクソ スミスクライン(英)・サノフィ パスツール(仏)・ファイザー(米)・メルク(独)・ノバルティス(瑞)と言う5強が有名ですが、日本の武田薬品工業も頑張っているようで嬉しいですね。

ノロウイルスに消毒用アルコールはほとんど無効!では正しい対処法は?

もう流行期のたびに言われてきたことですので、ずいぶん浸透してきたとは思いますが、ノロウイルスに消毒用アルコールは効果がありません。ですので「アルコール消毒したから安心」と言うことはないのです。

ノロウイルスについては物理的にしっかり手洗いをすることと、消毒は熱湯による煮沸消毒か塩素消毒を行わないといけないのです。

コートを着たウイルスと着ていないウイルス

大雑把な説明ですが、ウイルスと言うのは遺伝情報を持ったDNAまたはRNAのウイルス核酸を、カプシドと言うたんぱく質の殻が覆った構造をしています。そして、インフルエンザウイルスのような物はエンベロープと言うコートをその外側にまとっています。

エンベロープには宿主に取り付いたり、宿主の免疫機構を邪魔したりする働きがあるなど、ウイルスにとって重要な役割を果たしています。このエンベロープは脂質でできていますので、アルコールに良く溶けます。

ですので、インフルエンザウイルスのようなエンベロープを持つウイルスにはアルコール消毒が良く効くのです。しかし、ノロウイルスはエンベロープを持たないウイルスですので、アルコールによる消毒は効きません。

もちろん充分に高い濃度のアルコールに長時間さらせば、カプシドのたんぱく質が変成するかもしれませんが、実用的ではありません。75%のアルコールに30秒間ひたしてやっと1/10に減るだけです。

アルコール消毒は充分な手洗いの後の仕上げに利用する程度にして下さい。手洗いについては後程説明しますが、普通よりもしっかり洗うことが望まれます。

ノロウイルスの消毒は加熱と塩素

ノロウイルスも他の病原菌などと同じように加熱による消毒が有効なのですが、60℃30分程度の加熱ではピンピンしています。最低でも85℃90秒以上の加熱が不可欠です。調理の際は中心温度90℃90秒を目安にしましょう。

器具やタオルなどを消毒する際も、消毒対象物を入れた後完全に沸騰させて、かきまぜながら90秒以上加熱して下さい。

また、熱湯に浸すわけにはいかない物の方も多いですね。その場合は塩素消毒が効果的です。塩素消毒を行うための消毒液は2種類の濃度が想定されます。

消毒液は市販のキッチンブリーチでOKです。安価な物であれば600mLボトルで65円くらいからありますね。流行期には少し買いだめしておいても良いでしょう。

これらはだいたい次亜塩素酸ナトリウムの5%水溶液にアルカリ剤と界面活性剤を入れたものですから、ブランドなどにこだわる必要はありません。重要なのは次亜塩素酸ナトリウムなのです。

そして、溶液濃度が表示してなくても、「まな板の消毒」について、1Lの水に10mLくらいの、約100倍希釈を指定してあるものであれば5%濃度であると判断して良いでしょう。

その原液を次のように2通りの薄め方をして、こまめに利用するようにしましょう。

使用目的 濃度 作り方
普段の拭き掃除など 200ppm 市販原液20mLに水を足して5Lにする
便や嘔吐物で
汚染された物の消毒
1000ppm 市販原液100mLに水を足して5Lにする

濃度がこれより薄くならないように注意して作って下さい。

手洗いはお湯で二度洗いがポイントになる

ノロウイルスは異常に感染力が強く、ほんのわずかな数のウイルスが体内に入っただけで感染してしまいます。ノロウイルスは1列に25個並べてやっとブドウ球菌の直径に相当するぐらい小さなものです。

そして、その半分以下の10個程度が体内に入っただけで、感染症が発生することがあります。最も多く必要とされる場合でも、100個程度、つまりブドウ球菌1個の中に入れる量の100分の1以下のウイルスで充分なのです。

ですので、食べ物を扱う前にはしっかり手を洗いましょう。料理する時だけでなく、食事の前や帰宅時の手洗いは重要ですね。そして、その手洗いにはちょっとしたコツがあります。

まずは冷たい水ではなくお湯で洗って下さい。ノロウイルスが跋扈するのは冬ですので、水による手洗いでは時間が短くなってしまいます。特に子供の場合その傾向は強いでしょう。

かと言っていつまでも洗っていたのでは労力の割に効果が少ないことも判っています。ですので、次のような手順の手洗いを行って下さい。

  • お湯でさっと手を洗う
  • ハンドソープを手に取って泡立てる
  • 10秒間まんべんなくもみ洗いする
  • 流水(お湯)で15秒間すすぎ洗いをする
  • この手洗いを必ず2回行う
  • 清潔なタオルかペーパータオルで手を拭く

実験では、手に100万個のウイルスが付いていても、この手洗いで10個未満にまで数を減らすことができたそうです。ハンドソープを使ってもみ洗いを60秒間行っても、手洗いが1回だとウイルスは数十個残りました。

さらに、この上の手順を1回しかやらなかった場合は数百個残ったと言うことですので、充分発症の可能性のある数が残ってしまったんですね。

そういう意味で、2回洗うと言うのはハンドソープを使ったもみ洗い時間が短くても非常に効率的にウイルスを落としてくれますから、ぜひこの方法で手洗いを行って下さいね。

なお、流水で15秒洗っただけでも、100万個のウイルスが1万個程度にまで減る効果はあったようですが、残ったウイルスの1000個に1個が口に入ると病気になるわけですから、どんなものでも良いのでハンドソープは利用した方が良いです。

確かに冬場に冷たい水で手洗いと言うと、子供の場合指先だけ濡らして「手を洗ったよ」って言いそうです。お湯を使ってしっかり洗う癖をつけてあげましょう。

ノロウイルスは冬場に食中毒対策を厳密に行うことで予防

群衆の写真

このようにノロウイルスは大変対策が厄介なものではあります。感染経路もさまざまな物がありますから、すべて対策するのは事実上不可能です。

しかし、どのような感染経路を取ろうと、最終的には全て口から入る経口感染の形を取りますから、そこを押えればかなりの確率で感染を防げるのです。

つまり、食べ物は充分加熱して作ったらすぐ食べる。手をこまめに洗う。体力を落とさない。と言う夏場の食中毒防止と全く同じことを意識するだけでかなり防げるのです。

どうしても物が傷みにくい冬場には食中毒予防の意識が薄れがちですが、腐敗こそしない物の、ウイルスによる感染があることを意識して下さい。

最後に、これは余談になりますが、もしかするとノロウイルスはこの属名ではなく、正式な種名であるノーウォークウイルスと言う名前で呼ばれるようになるかも知れません。

これは日本人でもそうですが、世界中には”Noro”さんと発音する名前の人がたくさんおられるようで、そうした人、特に子供がからかいの対象になることが懸念されています。

そのため、ノーウォークウイルスと言う正式種名で呼ぼうと言う呼びかけが学会から行われました。こうした問題は世界中であるんですね。

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