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やはり駆除対策は必須!害獣ネズミの媒介する危険な病気8つ

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田舎だけでなく都会のビル街でも見られるネズミ。繁殖力が高い上、都会部でも進化して知恵がつき駆除しにくくなった「スーパーラット」も増えていて、ネズミの被害が拡大しています。

身の周りで、ネズミを見かけたり被害にあったりしたら、徹底的に駆除対策を行いましょう。ネズミは食材や建築物をかじって被害を与えるだけでなく、病原菌を媒介してヒトに病気をうつす可能性もあるのです。

今回はネズミが媒介する病気について、国内でかかる可能性のある病気と海外滞在中に気をつけたい病気を紹介します。

身近にネズミがいたら用心を!国内でもかかる感染症5つ

ネズミは自然・天井裏・下水道などといった不衛生な場所を徘徊するため、体中には害虫やさまざまな病原菌がついているのです。

またネズミは糞や尿にも病原菌が含まれ、移動しながら糞や尿をまき散らすので、ネズミの行動エリアも病原菌に汚染されてしまいます。もちろんネズミに接触しても、病原菌をうつされてしまう可能性があります。

国内でかかる可能性のある病気は次の5つです。

ネズミに咬まれて起こる「鼠咬症」

鼠咬症(そこうしょう)は名前の通り、ネズミに咬まれて発症する病気です。咬み傷から「鼠咬症スピリルム」などの病原菌に感染することで発症します。

ネズミに咬まれた時に起こるのがほとんどですが、リスなどげっ歯類の動物に咬まれて起こる場合もあります。

ちなみに病原菌を持っているのは野生のネズミで、ペットショップで販売されているハムスターはほぼ無菌状態で飼育されており、咬まれても鼠咬症を引き起こすことはありません。

ただし、まれにペットのネズミも何らかのきっかけで病原菌を所有する場合があります。アメリカでは、ペットのラットやハムスターに咬まれて鼠咬症にかかる事故も起こっています。

【症状】

  • 潜伏期間3~5日間
  • 咬み傷が潰瘍化し、しこりとなる
  • 手足の内側や関節周辺に発疹が出る
  • リンパ節が腫れる
  • 高熱、頭痛、嘔吐、筋肉痛が数日おきに繰り返される
  • 髄膜炎や肺炎などの合併症を引き起こすこともある

【治療】
病院で検査し鼠咬症だと分かったら、ペニシリンなど抗菌剤の投与を行います。適切な治療を行えば、経過は良好です。

【ネズミに咬まれたら】
すぐ傷口を水道の流水で十分に洗い流し、受診して消毒の処置を受けます。

野生のネズミに接触する機会は滅多にありませんが、ネズミ捕りの仕掛けにかかったネズミを扱う時には咬まれないよう十分に注意してください。

ネズミに寄生するダニで起こる「ツツガムシ病」

ツツガムシ病は、ツツガ虫というダニが持つ「ツツガ虫リケッチア」が原因で起こる感染症です。秋~春を中心に北海道・沖縄以外の地域でみられ、毎年全国で数百名の発症が分かっています。

ネズミは直接の原因ではありませんが、ツツガ虫はネズミの体にも寄生していることが多く、ヒトにも寄生して体液を吸うため、ネズミが大量にすみついている家屋では、ヒトもツツガ虫に寄生されやすくなってしまいます。

【症状】

  • 潜伏期間5~14日間
  • 刺し口が水疱になり、咬まれて10日ほどでかさぶたになる
  • 高熱が続く
  • 胸、背中、顔などに発疹が出る
  • 重症化すると脳炎や肝機能障害などが起こることもある

【治療】
高熱や発疹の症状が見られたら受診し、抗菌薬の投与を受けます。

【ツツガ虫に咬まれたら】
症状に気付き次第、受診しましょう。適切な治療を受ければ経過も良好な病気です。ただし、治療が遅れると死亡するケースもあります。

ツツガ虫でリケッチアを持っているのは一部です。リケッチアを持っていない無害なツツガ虫に咬まれたなら、症状は見られず刺し口は数日で消えてしまうので心配いりません。

一方、リケッチアに感染したツツガ虫に咬まれた場合は皮膚の柔らかい所にかさぶた状の刺し口が確認されることが多く、ツツガムシ病が疑われるので受診が必要となります。

ネズミに汚染された食品で起こる「サルモネラ感染症」

ネズミは夜になると、台所や倉庫など食物のある場所に現れ、保管してある食物をかじったり食物や調理器具に排泄したりと、やりたい放題です。

そして食物や調理器具がネズミのばらまいた病原菌に汚染されれば、ヒトが食事を通してその病原菌を取り込んでしまい食中毒が起こることもあります。

中でもネズミが原因で起こりやすいのが、サルモネラ菌の感染を原因とする「サルモネラ感染症」です。サルモネラ菌感染症は食中毒の中でも比較的発生件数が多く、調理に従事する人は食中毒の予防対策を徹底しなければいけません。

【症状】

  • 潜伏期間5~72時間
  • 腹痛・嘔吐・下痢など消化器の症状が起こる
  • 発熱・頭痛がみられる

体力のある人は軽症で済みますが、体力のない乳幼児や高齢者は重症化することがあります。

【治療】
受診して、細菌性胃腸炎の症状をやわらげる薬を処方してもらいます。症状の重い場合は、抗菌薬を利用する場合もあります。

【サルモネラ感染症を予防するには】
ネズミの駆除を行い、食物や調理器具などが汚染されないようにします。

サルモネラ菌は加熱、アルコール、台所用漂白剤で消毒することができるので、調理器具はよく消毒し、食品にはよく火を通すのも効果的です。

レプトスピラ症(ワイル病)

レプトスピラ症は、レプトスピラ菌の感染が原因で起こる人畜共通の感染症です。レプトスピラ菌は、動物の尿を介して土壌や水から感染を起こします。

家畜場が近い水田で農作業をする人に起こりやすい感染症ですが、ドブネズミのすむ下水溝や川辺の水も感染経路となるので注意が必要です。

【症状】

  • 潜伏期間2~21日間
  • 発熱、倦怠感、頭痛といった風邪のような症状がみられる
  • 結膜が充血する
  • 重症化すると黄疸、出血、腎不全などを起こす(ワイル病という)

【治療】
受診し、ペニシリンなどの抗生剤で治療します。軽症の場合は経過も良好です。

【レプトスピラ症を予防するには】
レプトスピラ菌は、皮膚に接触することで感染するので、下水溝など不衛生な水には直に触れないようにし、触れたらよく洗うようにします。

また怪我をしている時に水田や川に入る時は、直に皮膚に水や土壌が触れないよう、長靴や手袋などで皮膚をガードしましょう。

ウイルスに汚染した食品から感染する「 E型肝炎」

E型肝炎は、E型肝炎ウイルスに感染することで起こる感染症です。井戸水や加熱していない豚肉やレバーから感染することが多く、ネズミがウイルスを媒介することも分かっています。

【症状】

  • 潜伏期間15~60日間
  • 倦怠感
  • 発熱
  • 吐き気・嘔吐
  • 黄疸

【治療】
肝炎の一般的な対症療法が用いられます。軽症ならば1か月程度で順調に回復します。

【E型ウイルス性肝炎を予防するには】
衛生状態の悪い環境で感染しやすいウイルスなので、台所、厨房や倉庫はネズミの駆除をしっかり行い、常に清潔を保ちます。

妊婦はE型感染にかかると劇症肝炎を引き起こしやすいので、注意してください。

海外滞在中は国内で感染しないような病原菌3つにも注意!

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また海外には、ネズミが媒介する病原菌で起こる感染症が流行している地域もみられます。現在の日本ではもうみられないような感染症にかかる可能性もあるので、海外滞在中は現地の衛生状態に注意しましょう。

パラチフス・腸チフス

パラチフスA菌、腸チフスは、チフス菌に汚染した水や食品を口にすることで感染する病気です。東南アジア、アフリカ、中南米の衛生状態の良くない地域で流行がみられます。

パラチフスと腸チフスは同じような症状を伴います。潜伏期間2週間の後、

  • 下痢
  • 高熱
  • 腸出血

などの症状が起こります。抗菌薬で治療することができ、たいていは4週間ほどで回復します。

パラチフス・腸チフスの流行地域では生の野菜や果物を避け、衛生状態の良い飲食店で食事を取るようにしましょう。

ペスト

ペストは、ペスト菌を持つネズミの血液を吸ったノミに咬まれることで起こる感染症です。アフリカやアジアなど発展途上国でしばしばみられます。

潜伏期間2~7日の後、

  • 発熱
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 嘔吐

などの症状が起こります。かつては死亡率の高い病気でしたが、抗生物質が有効で早期に適切な治療をすれば、良好な経過で回復することができます。

ペストにはワクチンがあるので、感染を予防することが可能です。出国の前に検疫所などでワクチンを接種しましょう。

腎症候性出血熱・ハンタウイルス肺症候群

腎症候性出血熱とハンタウイルス肺症候群は、ハンタウイルスに感染することで起こる病気です。ハンタウイルスはネズミなどげっ歯類の動物が持っており、咬まれたり糞尿に触れたりすると感染します。

腎症候性出血熱は中国や韓国で、ハンタウイルス症候群はアメリカで流行がみられます。

潜伏期間は10~30日。腎症候性出血熱では

  • 発熱
  • 頭痛
  • 皮下や臓器の出血

が起こります。1か月ほどで回復しますが、重症化すると腎不全を引き起こす場合もあります。

ハンタウイルス肺症候群は

  • 肺水腫
  • 呼吸困難

が起こり、死に至る確率も50%と高く練っています。

特効薬はないので、対症療法で症状をやわらげていきます。海外に滞在する時は、ネズミのいない衛生的な宿泊施設を利用したり、むやみにげっ歯類の動物に近づかないようにしましょう。

ネズミの気配を感じたらすぐに駆除を!

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いかがでしたか。ネズミはこんなにも多くの病気に関わっているのです。米粒状の黒い糞や尿による悪臭、コードや食品のかじられる被害があったらすぐに駆除を行い家族の健康を守りましょう。

ネズミの出る場所に忌避剤を置いたり、ネズミの通り道を塞いだりして、ネズミの活動を阻止しましょう。また食品や巣の材料(古新聞や木材など)があるとネズミが喜んで寄ってくるので、掃除や整頓をこまめにします。

しかし冒頭で申し上げたようにネズミも進化しており、そう簡単に罠にひっかからなくなっているのです。下手に駆除しようとすると敏感に察知し、警戒を高める場合があります。

プロの業者にネズミ駆除を依頼するのも良いでしょう。ネズミ算という言葉があるようにみるみる繁殖していくので、のんびりしていてはいけませんよ。

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