健康生活TOP 免疫力 人が持っている傷を早く治す力、自然治癒力を高める意外な方法とは?

人が持っている傷を早く治す力、自然治癒力を高める意外な方法とは?

健康的な女性

自然治癒力と言う言葉があります。文字通り、生き物が何らかの損傷を受けた際に、それを自分の力で治してしまう力のことです。怪我をしても、指先をナイフで傷つけた程度であれば放っておいてもきれいに治ります。

まさにこれが自然治癒力なのですが、この力を普段から高めておくことで、病気に対しても老化に対しても、強い抵抗力を持っておくことができる可能性について考えるのが今回の話題です。

1つお断りしなければならないのは、「自然治癒力」と言う漠然とした概念に対しては、メタアナリシスやコホート研究など、しっかりした裏付けを探すのが難しいため、症例報告など規模の小さな研究を土台にした情報をお伝えすることになるということです。

もちろん、できるだけ皆さんの役に立つもので、実践可能な対策を考えてゆきますので最後までお付き合い下さい。

万人に共通の自然治癒力を高めるサプリや健康食品はない

もちろん、ある特定の状況にある人に対して、そのサプリや健康食品が有効で自然治癒力が高まる可能性を完全に否定することはできません。しかし「これを摂れば誰でも健康で長生き」的な表現は怪しいと言って良いでしょう。

もちろん、一般食品でも大多数の人の健康に同時に寄与できる可能性は少ないです。しかし、わざわざ高価な健康食品やサプリを利用しなくても、工夫だけで健康を手に入れられるというメリットは一般食品の良さですね。

自然治癒力は「修復」と「免疫」の組み合わせ

人間が自分の身体を治癒させる「自然治癒力」ですが、これはあらかじめ人間に備わった能力で、人間がそれを意識しなくても自動的に働いてくれるありがたい力です。

その自然治癒力とは、大まかに分けると体内に入ってくる異物や、体内で発生する具合の悪いものから身を守る「免疫力」と、傷ついた組織を元に戻したり、それが間に合わない場合は生命の危険を回避するために、緊急で傷をふさいだりする「再生修復力」からできています。

免疫力については、最近では腸管免疫がクローズアップされていますね。もちろん免疫力とはそれだけではなく、私たちの身体の中では様々な免疫機能が働いていて、私たち自身が全く知らないうちに、自動的に私たちの身体を守ってくれています。

私たちが病気になってしまうのは、免疫が病原体を撃ち漏らしてしまった、全体から見ればごくわずかの例外の時なのです。

再生医療も自然治癒力の拡大応用技術

ノーベル賞を受賞された山中博士のiPS細胞も、人工多能性幹細胞と言う、生き物が自分の身体を再生する時に使っている自然治癒力の、最も進んだ応用技術と言っても良いでしょう。

この自己修復能力ですが、老化に伴ってだんだんその能力が衰えてくることは生き物である限り仕方のないことです。

しかし、同じ年齢でも老けて見える人と、若々しく見える人では、皮膚や筋肉などの修復スピードに差がある可能性が高いと言えます。

その差は、修復能力を衰えさせる活性酸素や血糖値などによってもたらされている部分も無視できません。修復能力を本来の能力を超えて向上させることは、再生医療のような何らかの技術的支援がないと不可能でしょうが、本来の能力を衰えさせないようにする努力は可能です。

「最近傷の治りが悪いなぁ」と感じている人は、今一度自分の自然治癒力を衰えさせていないか、チェックした方が良いですね。

健康な時には自然治癒力を意識することはありませんが、けがや病気の時には、そのありがたさを痛感します。自然治癒力を大事にすることこそが「身体に良いこと」なのです。

免疫は正しく動作できるようにしておくことが大事

いわゆる自己免疫性の疾患を予防する方法と言うのは完全に確立されたわけではありません。そしてまた、免疫不全に対する治療法も研究途上にあるのです。

しかし、日常でできる対策が、これらの難しい病気に対してもある程度有効であると言う部分が見つかってきています。子供のころからそうした生活習慣を身につけられるよう、親御さんも一緒に生活を改善することがお勧めです。

免疫は二段階で外敵を攻撃する

例えばインフルエンザなどのウイルス性疾患にかかったとします。ウイルスは単独では増殖できないので、私たちの身体の細胞に潜り込み、そこで細胞を乗っ取って増殖、細胞を壊して大量の娘ウイルスが外に出てくると言う増え方をします。

私たちの体内にある免疫システムは、体外から入ってきたウイルスを攻撃すると同時にウイルスに潜り込まれた自分自身の細胞も攻撃対象にします。そのため発熱だけでなく身体の痛みなどが起こるのです。

私たちが持つ免疫には自然免疫と獲得免疫と言う物があります。自然免疫は生まれながらに持っている免疫で、何らかの異物が体内に入ってきたら即座に反応してこれを除去するタイプの免疫です。

病原体に感染すると炎症が起こります。その感染によって出てくる化学物質によって直接異物を攻撃したり、他の免疫系の働きをスタートさせます。有名なインターフェロンもこの化学物質の1つです。

さらに、補体と呼ばれるたんぱく質や、マクロファージや好中球などの白血球・ナチュラルキラー細胞・樹状細胞・マスト細胞などが次々に外敵を排除にかかります。

そこで時間稼ぎをしている間に、今度は抗原提示を受けた免疫細胞が外敵を攻撃し始めます。抗原提示とは、マクロファージなどが外敵などを取り込んで破壊した際に、その一部を自分の細胞表面に表す機能です。

それを確認したT細胞などの免疫細胞は、その記録に合致するものを次々に攻撃します。これを獲得免疫と言います。

予防接種でワクチンを打っておくと、その時にその病原体に対する免疫が獲得できますので、その病原体が次にやってきた時にはすぐに自然免疫と獲得免疫の二段構えで受けて立てるので、発病しなかったり発病しても軽く済んだりすると言うわけです。

それが、免疫が獲得できていない新しい病原体に感染した場合、それが敵であると言う記録を作ってからでないとそちらの免疫系が動けないので病気が重くなりやすいのです。

そこで、普段から自然免疫系が効率良く働き、獲得免疫系の感度が高くなるように自分の身体を整えることができれば、自然治癒力もおのずと高まると言うことになるのです。

腸内フローラの整備はやっぱり免疫力向上に寄与する

先にお話ししたように、自然免疫と獲得免疫があるからといっても、私たちには伝染病の予防接種を受けることぐらいしか、普段積極的に免疫の獲得を行うことはできません。

そうなってくると、ざっくりと大まかに免疫の能力を向上させる方法がないものかと言うことになります。最近では、テレビの健康娯楽番組などで「ヤセ菌」や「デブ菌」などと言った話題で、腸内フローラが取り上げられることが多いですね。

あまりテレビで取り上げられると「スポンサーはどこだろう?」と深読みしてしまいがちになりますが、腸内フローラについてはやはり意識しておくことが免疫力の改善には役立ちそうです。

免疫には様々な種類のメカニズムは存在していますが、その多くは腸にも発現しています。ですから、腸で免疫の状態を改善しておくことが全身の免疫によい影響を与えると考えてもいいでしょう。

なぜ、腸の免疫が重視されるかと言うことですが、腸はちくわの穴のような物で、外から触れることはしにくいけれど、体外の環境とは直接接触を持ち得る場所だからです。

口から食べたものは、胃を通って十二指腸から小腸で栄養の大半を吸収され、大腸で最終処理されて便となって排泄されます。これはまさに体外の環境が体内に入ってきていると言うことに他なりません。

胃には強力な殺菌液である胃液が存在しますが、一部の菌は腸に送りこまれます。ですから、腸にしっかりした免疫がないと、あっという間に食べものにくっついてきた異物によって病気になってしまうのです。

腸は免疫を働かせない対象物も見極めている

腸にはおよそ1000種類、内容物1gあたり1000億個単位で嫌気性細菌が生息しています。この腸内細菌は宿主である人間とさまざまな影響を及ぼしあいつつ、腸の中で増殖しています。

これらのことを腸内微生物叢(腸内フローラ)と呼んでいます。このバランスが人間の免疫メカニズムにとって非常に重要であることがわかってきています。

例えば、普通に食べている食べ物や腸内細菌に対しては免疫が働かないようになっています。これを免疫寛容と呼びますが、何かの原因で免疫が過敏になり免疫寛容が破綻すると、腸内細菌や食べたものに対して免疫機構が攻撃をするようになってしまいます。

この異常は腸内毒素症と呼ばれるもので、腸内細菌の種類が減って単純化したり、本来多いはずの菌種が少なくなったり、逆に少ないものが多くなったりと言う現象によるものです。

そして、いくつかの病気に対しては、この腸内毒素症を改善することが重要なキーになっていることも研究から明らかになってきています。

フローラは植物相と言う意味で、生物相を動物相と植物相に二分していた時代の名残です。現在ではそれに微生物相が加わっていますので、フローラと言うよりミクロビオータと呼ぶ方が当たっているかも知れません。

腸内フローラの整備は発酵食品と食物繊維で行う

きわめて一般的な手法ですが、腸内フローラを整えて健康に役立てるためには、発酵食品を積極的に摂って有用菌を増やし、食物繊維を摂ってその餌にするという方法が有効です。

また、食生活の偏りによって細菌叢のバランスが変かしてしまうことも珍しくありませんから、脂質に偏った食事をしないようバランスを考えた食事を摂りましょう。

腸内細菌の主役は日和見菌だがそれが減るのも問題

腸内細菌の中心はバクテロイデス属の細菌です。およそ100種類存在するバクテロイデス属菌は、腸の中では日和見菌と呼ばれ、普段は特に病原性を持たない細菌群です。日和見菌は、何らかの事情で免疫力が低下している人に対しては感染症の原因にもなります。

もう1つはクロストリジウム属の細菌です。これには有用菌と病原菌の両方が属していますが、腸内細菌としてのクロストリジウム属菌と言うと、その代表のタイプ菌である酪酸菌を指しているようです。酪酸菌は整腸剤にも用いられている有用菌です。

この2つが優勢な時は腸内細菌の種類も豊富で免疫バランスも良好に保たれています。腸管粘膜の保護機構も万全で、免疫寛容もしっかりコントロールされています。アレルギーや自己免疫疾患も少ないということですね。

しかし、何らかの事情でこの2つの腸内細菌が減ってしまうと、腸内細菌の多様性が失われ、粘膜の保護機構が弱まって感染しやすくなると同時に、免疫寛容が損なわれて、本来攻撃してはならない自分自身の細胞や食べ物に対して免疫が働くようになります。

腸内フローラのトラブルを引き起こすのは食事から医療まで

この腸内フローラのバランスを崩す要因として大きいのは偏った食事です。バクテロイデス属の細菌は単糖類やフラクトオリゴ糖を栄養源にしています。単糖類は小腸で吸収されてしまいますから、大腸に届くのはフラクトオリゴ糖だけですね。

フラクトオリゴ糖はアスパラガスやごぼう、玉ねぎ、にんにくなどに多く含まれています。基本的に植物性の物からしか採れませんので、野菜不足になるとバクテロイデス属の腸内細菌は減ってしまいます。

簡単に言うと、肉食中心でおならや便が臭い人は、腸内フローラが悪化していると考えて差し支えないでしょう。

なかには遺伝的な要因で腸内細菌のバランスが悪い方もおられますが、こうした人は子供のころに診断がついて対策しておられるでしょうから、今回は省略します。

さらに、感染症で抗生物質を服用した時に、良く腸内細菌のバランスが崩れます。抗生物質は、いわば細菌に対する無差別兵器ですから、有用菌をも駆逐してしまうのです。

もちろん感染症による重い症状を抑えることは重要ですから、できるだけ短期間の服用で済むよう、処方された量は用法をしっかり守り、勝手な判断で減量したり中断したりせず飲み切って下さい。

その際に、同時に「耐性乳酸菌」製剤が処方されなかったら、お医者さんにお願いして出してもらいましょう。

商品名としてはエンテロノンRやビオフェルミンRでジェネリックもあります。商品名の最後にRが付けられているか、頭に「耐性」と言う言葉がついているのが耐性乳酸菌製剤です。

外来の菌は腸内に定着できませんから、これだけで減ってしまう腸内細菌を補いきることはできませんが、飲んでおいた方が腸の不調を抑え、抗生物質終了後の回復を早めることができるでしょう。

その他、酪酸(らくさん)菌(商品名:ミヤBM・ジェネリックなし)も有用です。お医者さんの同意が得られたら耐性乳酸菌の補助として出してもらえるかどうかを聞いて見ましょう。

酪酸菌についてはミヤリサンと言う商品名で市販もされていますので、薬剤師さんに「耐性乳酸菌との飲み合わせは大丈夫か」と言うことを訪ねてからお求めになってもいいと思います。

ミヤリサンは日本人の科学者が発見した宮入菌と言う酪酸菌製剤です。芽胞を形成するタイプですので、熱や酸、抗生物質にも強いんですよ。

ヨーグルトの乳酸菌は腸に定着しないので食べ続けることが大事

一部の乳酸菌が小腸に一か月以上棲み付くことが知られている程度で、実はヨーグルトやお漬物を食べても、残念ながらその乳酸菌が腸に棲み付くことはありません。

ではヨーグルトなどの発酵食品が役に立たないかと言うとそうじゃありません。ちゃんと役に立ちますから、毎日食べることを習慣にしましょうね。

腸内細菌は保守的

ヨーグルトを食べて、それが腸に届くと乳酸を出して悪玉菌が生きにくい環境を作り出します。そうなると、もともと人間の腸に棲んでいるビフィズス菌など、乳酸のある環境で生育できる善玉菌が相対的に増加します。

だからと言って、腸内に定着しているビフィズス菌が、ヨーグルトの菌を歓迎するかと言うとそうでもなくて、結局のところビフィズス菌であろうが他の乳酸菌であろうが、外来の菌は定着することなく排泄されてしまいます。

これには免疫寛容の問題もあって、外来の菌は腸には歓迎されないのです。ですので、毎日ヨーグルトなどの発酵食品を食べて、それが腸を通過する際に、もともと定着している善玉菌の増殖を手伝ってもらいましょう。

オリゴ糖や食物繊維は野菜から摂れる善玉菌のエサ

先にお話しした通り、オリゴ糖や食物繊維は善玉菌のエサになりますから、野菜を多く摂ることを心掛けるのがいいですね。もちろん動物性食品も重要な蛋白源ですから摂って欲しいのですが、バランスを考えて下さいということです。

オリゴ糖と言うのはちょっと難しい部分があって、範囲が広いため必ずしも効果的な善玉菌のエサとは言い難いところがあるんです。

オリゴ糖と言うのは単糖類が2~10個ぐらいくっついた少糖類と言うものです。ですので、その成分や構造には様々なパターンが存在します。多くのものにビフィズス菌の増殖作用があるとされていますが、その強さについてはあまり言及されません。

しかし、少なくとも小腸までで消化吸収されてしまうものは、大腸のビフィズス菌のエサにはなりにくいでしょう。そういう意味では難消化性のものがお勧めかもしれません。

ただし、これについてはしっかりした研究データがあるわけではなく、多くのオリゴ糖はトクホとして認められていますので、それを信用するのも一つの方法です。

個人的には先に紹介した、難消化性でアスパラガスやごぼう、玉ねぎ、にんにくなどに多く含まれるフラクトオリゴ糖とタケノコに含まれるキシロオリゴ糖をお勧めしたいです。

もしヨーグルトに混ぜて食べるというのであれば、大腸まで待たなくてもすぐに乳酸菌のエサになりますから、単価が一番安いイソマルトオリゴ糖や、甘さが一番強い乳果オリゴ糖もいいですね。

さらに食物繊維は大切です。特に果物に含まれるペクチンや海藻に含まれるアルギン酸のような水溶性食物繊維を多く摂りましょう。野菜ではらっきょうやごぼうがお勧めですね。

水溶性食物繊維や難消化性のオリゴ糖は乳酸菌のエサになるだけでなく、ヘテロ乳酸発酵を行う乳酸菌によって短鎖脂肪酸を作り出し、それは大腸が動くエネルギーとして使われます。

その時に水素や二酸化炭素を出すと言う面も持ち合わせています。水素は水素水に頼らなくても食物繊維と乳酸菌でいくらでも作り出せるんですよ。でも多すぎておならが増えるぐらいですから、ちょっと困りますね。臭いはあまりしません。

再生修復力は衰えさせないことが肝心!生活習慣の見直しをしよう

再生修復力と言うのは、「傷をふさぐ力」と「ふさいだ傷を元通りにする力」です。見えないところでは「欠損した細胞を補充する力」でもありますね。

いずれにせよ若いうちは強く、歳を経るに従って衰えてくる力です。しかし、同じ年齢でも衰え方には大きな個人差があります。それには有名な因子がかかわっているのです。

トカゲのしっぽのような再生は難しい

トカゲは敵なら逃れるために自分のしっぽを切り離せますが、後からしっぽは生えてきます。とはいえ、完全に最初と同じものが生えるわけではないので、不完全な再生という訳です。

しかし、人間ではさすがにそこまでであっても再生することはできませんよね。現在、再生医療の研究では、失った器官であっても再生できる方法を探して研究が進められています。

でも、私たちが普段できることは、もともと持っている再生修復力を衰えさせない努力と言うことになります。

老化を進める物質を抑えることが自然治癒力アップにつながる

自然治癒力のうち、再生修復力は加齢によって衰えます。加齢による組織の老化を進めてしまうものは、皆さんがよくご存知の次の物質です。

  • 過剰な活性酸素
  • 糖化最終産物(AGEs)
  • 脂質過酸化最終産物(ALEs)

活性酸素は免疫細胞が病原菌などを捕まえたときに殺菌するための道具として使っていますので、ないと困るものですが、一方で過剰になると細胞を傷めつけ老化を促進してしまうものです。

そのため、体内にはSOD(スーパーオキシドディスムターゼ・超酸化物不均化酵素)やカタラーゼ(過酸化水素分解酵素)、尿酸、ビリルビンなどの抗酸化物質がたくさん用意されています。

しかし、そうしたメカニズムも、体外から栄養として取り込まれる抗酸化物質を利用している部分もありますから、普段の食事には抗酸化物質を意識して摂りたいですね。

ビタミンCとビタミンEは抗酸化物質の双璧です。その他にもポリフェノール類は抗酸化作用を持っていますから積極的に取りましょう。

ポリフェノールは非常にたくさんの種類がありますが、有名なところを紹介しましょう。

ポリフェノール名 含まれるもの
アントシアニン ブドウ・ブルーベリーなど赤紫色の野菜果物
カテキン 茶・バナナ・赤ワイン・柿
イソフラボン 大豆・葛
クロロゲン酸 コーヒー・ごぼう
エラグ酸 いちご・ラズベリー・ぶどう
リグナン ゴマ・麦ふすま
クルクミン ウコン

この他、ビタミンAも抗酸化物質ですが、脂溶性ビタミンで過剰摂取による害がありますから、前駆体であるβカロテンを多く含む緑黄色野菜を摂るのが良いですね。みかんのβクリプトキサンチンも良い抗酸化物質です。

高血糖は老化を促進する

糖化最終産物はAGEsと略称されるように、加齢を促進する物質と考えられています。これはたんぱく質が体内で糖と結びついてできる物質です。

ですので、体内に過剰な糖がある状態になると作り出されやすくなるんですね。糖尿病がこの代表的な状態だといえます。

ですから、生活習慣をしっかり組み立てて、高血糖を招かないようにすることがAGEsによる老化を防ぎ、ひいては自然治癒能力の衰えを防ぐことができると考えて良いでしょう。

また、ビタミンCやタウリン、αリポ酸などはAGEsの分解を促進するという情報もありますので、食べ物から摂りやすいビタミンCやタウリンをうまく利用することがお勧めです。

脂質の過剰摂取も老化を促進する可能性がある

特に不飽和脂肪酸で起こりやすい脂質の酸化は、人の細胞膜を傷つけることにつながります。細胞膜も脂質で構成されていますから脂質は必要不可欠な栄養素なのですが、これの過酸化が進むと体に害をなします。

脂質の過酸化反応は活性酸素によってスタートし、酸化された脂肪酸同士の反応によって進行します。この時に、活性酸素のところで紹介した抗酸化物質が働くと脂質の過酸化反応は停止します。この停止反応が遅れると細胞が傷つくという訳です。

こうした脂質の過酸化は、できあがった過酸化脂質が発がん性を持っていたり、遺伝子を傷つけたりするため非常に健康に対して害のある現象です。

そして、脂質過酸化反応はがんなどに結びつかないまでも老化を進行させる要素ですので、、自然治癒力の低下に大きくかかわっています。対策としては、脂質の摂りすぎを防ぐことと、抗酸化物質を積極的に摂ることです。

対策だけを見たら、いわゆる「健康的な生活」にまとまっているような感じですね。でも、裏付けを知っておくことは有益だと思います。

自然治癒力を高めるには食生活に大きな比重がかかる

以上のようなことから、自然治癒力を高める共通要素と言うのは、脂質を摂り過ぎないように注意し、野菜や果物を多く摂り、発酵食品を毎日食べましょうというところに落ち着きます。

そして糖質やカロリーが過剰にならないようにして、適度な運動を行えばOKですね。しかし、激しい運動は活性酸素を産んでしまいますから、負荷の軽い有酸素運動の習慣をつけるのが一番です。

活性酸素を抑える運動については別の記事をご覧下さい。
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