健康生活TOP 低血圧 夏につらい低血圧は自律神経を整えて改善!夏の低血圧症状の治し方

夏につらい低血圧は自律神経を整えて改善!夏の低血圧症状の治し方

体調が悪い女性

女性に多い低血圧は、夏場につらくなることが多いです。これは高血圧の人が冬場に血圧が上がって、さまざまな合併症を起こしやすいと言うことと、ちょうど逆の現象ですので「低血圧は夏に弱い」と感じる人が多いでしょう。

身体に起こる不調だけを見れば、実際に低血圧の人は夏に弱いと言えます。しかし、身体の中で起こっている様々な異常は、必ずしも高血圧の人の真逆という訳ではありません。

今回は原因として他の病気がなく、季節に影響されやすい低血圧を中心に見てゆきます。しかし、中には低血圧が原因だと思っていた身体の不調が、別の原因で起こっていた場合と言うこともあるので、それにも少し触れてみたいと思います。

あなたの不調は本当に低血圧によるものですか?

低血圧症と呼ばれる状態では、全身のだるさのほかに、めまいや立ちくらみ、頭痛や動悸と言った身体症状が見られます。さらに、朝起きられないとか不眠とかの精神的な症状も見られる場合があります。

しかし、こうした症状は低血圧だけで見られるものではありません。むしろ様々な病気によって引き起こされる、どちらかと言えば普遍的な症状だと言って良いでしょう。

低血圧症には数値の定義がある

低血圧症の定義は、「収縮期血圧(最高血圧)が100mmnHg未満であること」です。しかし、この定義はあまり厳密なものではなく、むしろ低血圧によって何らかの症状が出ているかどうかと言うことの方が重要視されます。

例えば、高血圧の高齢者の人で、普段の収縮期血圧が180mmHgと、危険なレベルである人に降圧剤が処方されて、そのおかげで110mmHgまで下がり様々な病気のリスクが減ったとします。

単純に血圧だけを見ればこれは健康な状態なのですが、実際には記憶力が低下してしまったと言った例があります。そうした場合、降圧剤を減らして血圧を140mmHgと言う、高血圧ぎりぎりのところまで戻すと記憶力が回復することもあるのです。

一方若い女性で、収縮期血圧が80mmHgしかない明らかな低血圧の場合でも、本人は至って元気で何の症状もないと言う例も珍しくありません。ですので、低血圧症かどうかは「症状があるかどうか」で決まるという部分が含まれているのです。

自分は低血圧で体調が悪いと思ったらまず日常的な血圧測定を

自分は低血圧だから朝に弱いとか、すぐ立ちくらみすると感じている人の場合は、まず上腕で測定するタイプの血圧計を購入して、普段から血圧を測定する習慣をつけましょう。手首式など上腕式以外のものはあまりお勧めできません。

それほど高価なものではありません。4000円~5000円程度で一流メーカーのものが購入できます。特殊な機能を備えたものは高価ですが、血圧を測るだけなら3000円くらいから充分な機能の物を買えますよ。

そして、体調が悪いなと感じたときに測った収縮期血圧が、100mmHg未満であった場合には低血圧症の可能性が出てきます。体調の良い時を含めて、自分の血圧パターンを知っておきましょう。

血圧をいつ測っても100mmHg以上ある場合は、体調不良の原因は別にあるのかもしれませんから、念のため受診されることをお勧めします。

また、一日のうち何度か血圧を測って、特に高い時があった場合には、その数値との落差で低血圧症状が出ていることもあり得ます。これは将来的に高血圧につながる可能性もあるので、その数値をメモして受診して下さい。

低血圧はそれ自体が重い病気をもたらすものではないので、割合軽い意味で使われる言葉です。でも、その言葉に隠れた他の病気を見落としてはいけません。自分の血圧を測る習慣は悪くないですよ。

低血圧が夏に悪化しやすいのは水分や自律神経の関係

血圧は夏に低下しやすい傾向があります。これは体温の上昇を避けるため、血管を緩めて皮膚表面の血流を増加させ、放熱効果を得ようとしているという部分があります。

冬の場合は逆に血管を縮めることで皮膚表面の血流量を減らして、体温を維持するという働きのちょうど対極にあるものですね。幸い冬の血管収縮とは異なり、夏の血管拡張ではしもやけのような皮膚症状が出ることはありません。

夏は水分補給が大事

暑くなってくると汗をかきます。汗が出るということは体内の水分が失われているということです。浸透圧の関係がありますから、極端に減ることはないにしても、水分が減るということは血液の体積もそれなりに減ります。

血液の体積が減ると、全身の血管の容積は一定なので、その分血圧が下がります。これが夏に低血圧が悪化しやすい原因の一つになっています。

ですので、特に夏場は水分補給をしっかり行いましょう。夏場の水分補給と言うと熱中症予防にばかり注意が向きますが、低血圧対策としても水分補給には重要な意味があるのです。

熱中症は血圧低下を引き起こす

また、熱中症による脱水症状は電解質不足を引き起こすことは良く知られていますね。だから夏場は水だけを飲むのではなく、適度に塩分を摂ることが推奨されているのです。

実際に電解質が不足すると、軽度から中等度の熱中症による血圧低下によって、めまいや気分の悪さ、ふらつき、動悸などが見られることがあります。

熱中症は大量の汗をかいたことで起こることもありますが、室内で少し気温が高いかなと言う程度でも、じわじわゆっくりと汗をかき続けることで起こる場合も少なくありません。

大量の汗をかいたと意識していれば、だれしも水分や電解質を補給しますが、汗をかいたと言う実感がないと意外に水分を摂り忘れるものです。

夏場には室内にずっといて汗をかいていないと思っても、冬場に比べて1日当たり最低500mLから、できれば1L以上の水分を余計に摂る習慣を身に付けましょう。

そんなに水分を摂るのは嫌だと言う人もおられるでしょう。そういう人は、夏場に低血圧で体調が悪い時には鏡で顔を見て下さい。水気が抜けてしわが増えてますよ、きっと。

夏バテと低血圧は意外に深いつながりがある!夏の低血圧対策とは

はっきりした統計があるわけではありませんが、低血圧の人が夏場に調子が悪くなるのは、実は夏バテ症状であったと言うことが考えられます。

先にお話ししたように、水分補給は必要ですが、冷たい飲み物の摂り過ぎで食欲が落ちると、血圧も下がってしまう恐れがあるのです。

夏バテ対策の栄養補給が低血圧を改善

言うまでもない話ですが、充分な栄養が摂れていないと、血液そのものを作る力も衰えますし、血圧を上げてくれる心臓の力も衰えます。ですので、まずはしっかり食事を摂ることが低血圧改善につながります。

特に暑さが厳しい夏場では食欲も出にくいですし、食べるとしても炭水化物が中心のあっさりした食事になりがちです。余分なカロリーを摂らないと言う意味では脂質の少ないこうした食事はいいのですが、たんぱく質が足りないと低血圧は悪化します。

ですので、できれば鰻や豚肉など、しっかりとした動物性たんぱくを摂るのが良いのですが、それも厳しい場合は夏場なら枝豆がお勧めですね。枝豆には塩味を付けて食べますから塩分補給にもなりますし、たんぱく質もしっかり含まれています。

食事の摂り方にもポイントがあります。まずは3食を規則正しく摂ることです。暑い季節には寝苦しくて睡眠不足気味になり、朝に起きられず朝食抜きになって、その結果さらに暑さに弱くなって夜寝られないと言う悪循環にはまります。

ちょっと厳しいかもしれませんが、まずは無理やりにでも1回早起きしてみましょう。そうすれば、その日の夜は早く眠りにつけるでしょう。お昼寝も良いですが15分程度の「眠気とり」にとどめておいて下さい。

早起きには起き上がり方にコツがある

これは本来、要介護のお年寄りの方で血圧が低い場合に使うテクニックなのですが、若くて健康でも低血圧で朝に悩む人にも有効ですから、一度試してみて下さい。

まず、目覚まし時計をセットする時、目的の時間より3~5分ぐらい早くセットします。そして、必ずスヌーズ機能を3~5分間隔でセットします。

そして、目覚ましが鳴ったら、意識がほとんど起きてこなくても無理やり身体を起こします。そして、つらいなと感じたら再び横になるのです。もちろん可能ならそのまま起きてしまっても良いですよ。

この時、できれば二度寝のように睡眠に入るのではなく、意識を覚醒の方向に向けて頭から目覚めるよう頑張ります。もし眠ってしまってもスヌーズ機能があるので、また目覚ましが鳴って目覚めますね。

そうしたら、今度はゆっくりでいいので、完全に起きてしまいましょう。この「起きる」→「再び横になる」→「本格的に起床する」と言う流れで、血圧が上がりやすくなります。

本格的に起床する時は、ベッドから離れるのが良いのですが、まずは足の裏を床につけると言う動作を行うだけでもOKです。

そこから先は、ご自分の気持ちがいいようにして下さい。庭の水やりでもいいですし、いきなり冷蔵庫に直行してオレンジジュースでもいいですね。そして、必ずしっかりと朝食を摂りましょう。

入浴を利用して自律神経を元気にする

夏バテの三大要因は「水分不足」「栄養不足」「睡眠不足」です。この睡眠不足は、実のところ自律神経失調症をもたらしている原因と捉えても良いかもしれません。

夏バテの大きな要因として自律神経の不調が挙げられるからです。

自律神経の不調をもたらすのは、寝苦しさによる睡眠不足が大きな原因の一つではありますが、冷房の効かせすぎも不調をもたらすものとして知られています。よく「外気温との差は5℃以内」などと言います。しかし、これはあまり現実的ではありませんね。

例えば、よく夏場のエアコンは28℃にしましょうと言った省エネの呼びかけを見ますが、これは労働に関する法律で定められた上限温度なんです。いわゆるオフィスの空調については、労働安全衛生法の事務所衛生基準規則に次のように定められています。

  • 事務所の上限温度は28℃
  • 事務所の上限湿度は70%
  • 事務所の下限温度は17℃
  • 事務所の下限湿度は40%

上2つが夏の基準ですね。これでは、外気温との差を5℃にしようと思うと、外気温が33℃を超えた段階で労働安全衛生法違反になってしまうのです。

近年、猛暑日と言うのも当たり前に語られるようになってきましたから、外気温との差が5℃と言うことにはあまりこだわらず、あくまで目安程度に考え、臨機応変に対応すべきです。

一方、オフィスの中などでは特に、全体をこの基準内に納めようとするとエアコンの吹き出し口の近くでは温度が結構下がることになります。そこはサーキュレーターや扇風機を導入して室温の均一化を図るとか、個人で上に着る物を準備するとかして対応しましょう。

それでも、エアコンの良く効いた室内に長くいると、意外に疲れます。ですので、お休み前にはシャワーで済ますことなく、しっかり湯船につかって冷えた体を温めましょう。

暑すぎる風呂はかえって逆効果なので、ぬるめの浴槽にじっくり浸かって下さい。

最近では朝から暑いのであまり言わないようですが、子供の頃の「夏休みは涼しい午前中に宿題をする」を思い出して、早起きしてみるのは意外と気持ちいいですよ。ところで、今でも朝のラジオ体操ってあるんでしょうか。

夏場だけでもお薬に頼ると言う方法もある

世間に良くある誤解として、高血圧のお薬はあるけれど低血圧のお薬はないと言う物があります。これは大きな間違いで、血圧を上げるお薬は様々なものがあります。

ただ、急性の低血圧に対応するものが多く、慢性的な低血圧に対して使われるお薬は基本的に交感神経を刺激するタイプのお薬が多いようです。

最高血圧が2桁で体調不良が続く場合は受診しよう

収縮期血圧が100mmHg以下と言う、低血圧の条件を満たしていて、特に体調が悪い場合には受診してお薬を処方してもらうのも一つの方法です。特に季節性のあるものは、その季節、つまりこの場合は夏だけでもお薬を使って症状を軽くすると言う方法もあります。

お薬としてはミドドリン塩酸塩(商品名:メトリジン・ジェネリックあり)が、重い副作用がないことから良く使われるのではないかと思います。効き目が穏やかなので、劇的な改善は望めないかもしれません。

また、エキス製剤として市販されている、漢方の補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)などは、低血圧に伴う体調不良に効果があります。薬剤師さんに相談して求めてみられるのが良いでしょう。

こうした漢方エキス製剤は第2類医薬品ですから薬剤師さんの説明を聞かなくても求められますが、できるだけ説明は受けておいた方が良いですね。

弾性着圧ストッキングも低血圧対策には有効

特に立ち上がった時に立ちくらみをする、起立性低血圧が見られるようなタイプの人の場合、弾性着圧ストッキングを着用して、ふくらはぎに滞りがちになる血液を心臓の方に戻してやることも低血圧による立ちくらみに効果があります。

よく、ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれるように血圧にも大きな役割を果たしています。ふくらはぎから血液を心臓に送り返す力が弱いと、急に立ち上がった時に血液が足の方に残ってしまって立ちくらみを起こすのです。

本来は歩くとか筋トレをするとかして、脚の筋肉を鍛えるのが良いのですが、普段運動をしない人が夏場に急にウォーキングを始めたりするとかえって身体に悪いかもしれません。

秋風が吹き始めたら、来年の夏に向けて歩くことから始めて見られるのが良いでしょう。室内で行うなら、ストレッチとスクワットの組み合わせがお勧めです。

さらに、入浴の折にふくらはぎから上に向かってマッサージするのも、血行を良くすると言う意味では身体に良い影響を与えるでしょう。

病気や手術などで急に血圧が下がると言うのはかなりの緊急事態です。こうした時に注射する昇圧剤は、血圧を上げるお薬ではありますが、普段血圧の低い人に処方するようなものとは全く異なるお薬です。

貧血に対応してみることが意外に低血圧改善に役立つ

実際に体調不良を訴えている人の場合、貧血と低血圧を混同されているケースが少なくありません。特に脳貧血と貧血を混同し、さらに低血圧も混じることから、イメージがこんがらかってるんですね。

実は「脳貧血」と言うのは、起立性低血圧のような急な低血圧による失神や前失神の別名で、鉄分の不足や赤血球が不足することが原因で血液の酸素運搬能力が低下することによって起こる「貧血」と異なるものなのです。

この違いは別の記事に詳しいのでそちらをご覧ください。
こんなにもある失神の原因!気を失うのは貧血だけではない

異なる症状であっても改善はしておいた方が良い

上のリンクを読んで頂ければ、「脳貧血」は低血圧によって引き起こされますが、「貧血」と低血圧の間には直接の関係がないことはおわかり頂けると思います。

しかし、貧血の症状としても「全身倦怠感」と言うものが大きな比重を占めていますので、数値を見ない限り低血圧なのか貧血なのかと言う部分は判らないことも多いです。

また、特に食欲の落ちる夏場では、低血圧も貧血も悪化しがちです。ですので、いずれにせよしっかり物を食べると言うことが、全身倦怠感に対する対策になると言えるでしょう。

その中でも、特に動物性たんぱく質が重要です。貧血の場合ヘム鉄の供給源ですし、低血圧の場合はたんぱく質そのものが改善してくれます。

ステーキや焼肉をガンガン食べましょうとは言いません。例えば冷しゃぶや、つめたく冷やしたローストビーフなどは脂分も少なく口当たりが良いので食べやすいのではないでしょうか。

貧血特有の症状は皮膚や髪に現れる

例えば爪が反ってきたとか、最近髪質が悪くなってきたと言うのは、低血圧ではあまり見られない症状です。また、口の中やまぶたの裏に血の気が少ないと言うのも貧血の疑いが濃いですね。

一方、全身がだるいとか顔色が悪い、立ちくらみなどは共通する症状です。それどころか、貧血が見られる人では、先に弾性着圧ストッキングのところで説明した起立性低血圧を併発することが多いようです。

ですので共通する対処として、夏場には「早起きする」「しっかり食事を摂る」「弾性着圧ストッキングを利用する」と言うことがお勧めできるでしょう。

また、血圧計は自分で購入できますから、低血圧かどうかはある程度判断できます。ですので、低血圧ではないことが判っていれば、貧血を疑って受診することがお勧めです。

血圧計はACアダプターを一緒に購入することをお勧めします。測っている最中に電池切れでパワーが落ちてくると、何となく情けない気分になってしまいます。
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