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低血圧は原因によって現れる症状が違う!改善のためにできることとは

コレステロール値が高い、血糖値が、ヘモグロビンA1cが、肝機能数値が、クレアチニンが、尿酸値が、眼圧が・・・という具合に、私たちの健康を指標化した数値が高いとロクなことがないイメージがあります。

そしてなんといっても、「血圧が高い」ことほど健康上のさまざまな悪影響を与えるファクターはほかにないのではないかという気もします。血圧が高いと動脈硬化からはじまり、さまざまな血管障害の原因になります。

ただ血圧に関しては、確かに高すぎるのは大いに問題がありますが、低すぎてしまうのも問題になります。つまり「低血圧」のことですね。

高いほうばかり注目が集まるので、意外と盲点になりやすいのが低血圧です。

高血圧が良くないのだから、低血圧はなんとなく良さそうな気もするかもしれませんが、そんなことはありません。むしろ緊急を要する危険をはらむのは高血圧ではなく、低血圧である場合が多いのです。

今回は低血圧をテーマとします。

低血圧はどんな症状が現れるのか

高血圧の場合、「将来的に生命の危険がある」と考えられる生活習慣病ですが、低血圧の場合、必ずしも生活習慣病とは限りません。

運動不足だとか塩分摂取だとか、そういったことよりももっと別のところに原因が潜んでいる可能性もあります。

低血圧の症状は、低血圧にふだんから悩まされている人にとっては、「毎度すっかりおなじみの症状」となります。ただ、低血圧にも種類があってこれによって多少症状も異なります。

本態性低血圧症 疲れやすさ、だるさ、めまい、耳鳴り、肩こり、不眠、食欲不振、集中力の低下、動悸、息切れなど
起立性低血圧 いわゆる立ちくらみや、起立、起き上がりの際のめまい、一時的に目の前が暗くなる、気が遠くなる(重症では失神も)

「本態性低血圧」というのは、遺伝などの原因が考えられるものの、現段階でははっきりした原因が特定されないタイプの低血圧です。低血圧に悩む人の多くが本態性低血圧症です。

これに対し「起立性低血圧」は、上記の症状のとおり、下向きの血流が起こることで症状が現れるタイプの低血圧です。学校時代、朝の朝礼でバタッと倒れてしまう人もいたと思いますが、長時間の起立で失神するのはこのタイプですね。

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高血圧にくらべて低血圧のほうが緊急を要する危険が潜む理由は、失神による頭部打撲が考えられます。ほかにも、めまいによる高所からの落下や交通事故などの危険も考えられます。いずれも緊急を要する危険です。

また、たとえば心臓病など何か重大な疾患が原因となって急性的な低血圧が起こっている可能性も考えられるという意味で、急性症状のサインにもなると同時に、生命の危険がおよぶリスクにもなると考えるべきでしょう。

低血圧の原因はいったいなに?

低血圧の原因に関してはすでに上で少し触れてしまいましたが、改めてまとめてみることにしましょう。

体質的なもの(本態性低血圧) やせ形の虚弱体質の人に多く、若い女性に多い
体位の変化による急激な血圧低下(起立性低血圧) 下半身に集まった血液が心臓に戻りにくくなることで起こる
別の疾患が原因となって起こる低血圧(症候性低血圧) 心筋梗塞、不整脈、肺塞栓、橋本病、アジソン病(ホルモン関連の病気)、大けがによる失血など

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低血圧の原因は意外と多岐にわたることがお分かりいただけたかと思います。

低血圧の人は朝がツライ!?その理由はいったいなに?

低血圧の原因の1つと考えられているのが、「自律神経系の問題」です。自律神経系というのは、交感神経系と副交感神経系が互いにバランスをとりあえって、私たちが健康的に生活を送る上で重要な神経系です。

たとえば、ゲームをやって楽しかったり、お化け屋敷でハラハラ・ドキドキしたり、夫婦ゲンカで激論を交わしたりと、全体的に積極性を示す状態では、交感神経系が副交感神経系に対して優位な状況です。

これに対し、睡眠時やリラックス時、だらーっとしているときなどは、副交感神経系が交感神経系に対して優位に状況になっています。消極的とは言いませんが、全体として平静な精神状態では副交感神経系の働きが活発なのです。

朝起きて朝食を摂り、さあ学校に会社にゴー!というタイミングで、交感神経系がより活発になっていれば、気分的には比較的前向きなはず。ところが、です。

スイッチを入れるタイミングでも、睡眠時から引き続いて副交感神経系が活発なままだと、朝なのに前向きな気分にならずけだるい感じが身体にまとわりつき、学校さぼろうかなー、会社休もうかなー・・・となりやすいのです。

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ということで、自律神経系の問題が、「朝のツラさ」とは密接にかかわっているのです・・・として次のお話しに行ってしまうと、あれ、低血圧は関係ないの?と指摘されてしまいますよね?

実は、血圧と自律神経系の関係もまた密接なのです。というのも、交感神経系が活発な状態では、血圧は比較的上昇しやすく、副交感神経系が活発な場合、血圧は低下しやすいという身体の性質があるのです。

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よく病院などで健康診断をするとき、血圧測定をすぐにはせず、そのくせ必ず採血の前に測定しましょう!などと、けっこうウルサイことを言われますよね?これは、血圧が自律神経系と密接にかかわっていることの裏返しでもあるのです。

病院に入ったばかりのときは、徒歩や階段の上り下りなどの運動があり、交感神経系が活発になっていることが多く、すぐに血圧測定をすると、ときどきとんでもない高値がマークされることもあります。

また、健康診断はなんとなく不安だ・・・と感じていたりすると、これはお化け屋敷のドキドキ・ハラハラに通じる精神状態であるといえます。採血の注射ともなると、その傾向はさらに強まります。

だからこそ、病院の環境にある程度慣れて交感神経系の働きを鎮静化させ、ひときわ交感神経系が活発になる「注射」の前に血圧を測ると、より正常値を得やすいというカラクリが必要なのです。

副交感神経系が活発な状態の目覚め、つまりは「朝」、もっといえば「午前中」に、血圧低下は起こりやすく、結果的にツライ、だるい、さぼろうかなー、休もうかなーということになりやすいのです。

その意味では、確かに傾向としては「低血圧だと朝がツライ」となりやすいですが、自律神経系の状態によっては、低血圧だからといって必ずしも朝がツライとは限らないともいえることになります。

では、自律神経系と血圧、そして朝の精神状態の関係をまとめてみましょう。

自律神経系の状態 血圧の傾向 精神状態の傾向
副交感神経系<交感神経系 高い 前向き、積極的
交感神経系<副交感神経系 低い 平静、リラックス、朝はツライ、だるい

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食事で治すことは可能?低血圧の治し方

高血圧の場合、その改善のためには「生活習慣を改善しなさい」という方向性が必ず示唆されます。中でも、「食生活の改善」は必須です。アルコールを控える、塩分摂取を控える、その他食生活の見直しはことさら重要です。

ただ低血圧の場合、高血圧ほど原因がはっきりしない部分があるため、必ずしも食生活の見直しが義務となるわけではありません。少なくとも、高血圧と同じとらえ方でアプローチできるほど単純ではありません。

もちろん食生活は、血圧に限らず、私たちが健康的な生活を送るためには非常に重要なファクターです。それだけに食生活への注意をおろそかにすべきではありません。

食事に加えて、低血圧の治し方をどう模索すべきかを簡単にまとめます。「簡単に」というのは、あくまでも最低限注意を払うべきファクターであって、これだけクリアできればよいというものでもない、という意味です。

治し方のPoint1~バランスよく塩分やたんぱく質を摂取する

塩分を過剰に摂取すると高血圧の原因になることはよく知られています。塩分が血中に溶け込むと、簡単にいえば「血がしょっぱくなった」と身体が判断し、血中に水分を取り入れようとします。

その結果、血液の量がふえることになります。これにより、血管には正常時よりも「圧」がかかるようになります。これが、塩分の過剰摂取によって高血圧が起こるメカニズムです。

ですから、いくら低血圧だからといって、塩分をがばがば摂取することはできません。ただ、気持ち多めに塩分を摂取することは効果があります。「しょっぱさ」は食欲増進にもつながります。

低血圧の人は、副交感神経系が活発なため、食が細い人が多いです。特に朝食が食べられない人が目立ちます。塩分摂取による食欲増進の効果も、低血圧の治し方の1つではあるでしょう。

積極的に摂取したい食材・食品
たんぱく質を豊富に含む肉、卵、魚介類、乳製品、大豆製品など、いずれもバランスを重視して

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治し方のPoint2~規則正しい生活を送る

上でも触れたとおり、低血圧の人は朝食がニガテな人が多いです。食欲がないこともそうですが、低血圧の人は、できるだけ起きる時間を遅くしたい心理が働きやすいのです。

あえて早寝を心がけ、時間に余裕をもって起床し、しっかりと朝食を摂るようにしましょう。朝食を食べられないのは、もちろん低血圧の影響もありますが、ある程度習慣で改善できるはずです。

また、アルコール摂取についても、まったく飲まないのではなく、多少コントロールして飲酒を楽しむ意識が大切です。アルコールの過剰摂取は、起立性低血圧の原因因子です。

運動不足の解消も重要です。運動することにより、食欲が増進するからです。さらに、運動によってストレス解消の効果が自律神経のバランスを改善する形で現れることもあります。

低血圧の治し方は、まずは1日3食の食生活を含む基本的な生活習慣の改善を大前提とすべきです。

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治し方のPoint3~深刻な低血圧は病院での治療も視野に入れて!

高血圧の場合、将来的に生命の危険をおよぼすリスクがあるため、降圧剤などを服用して治療する人もいます。しかし低血圧の場合、病気ととらえるよりは体質ととらえてしまう人が多いです。

実際低血圧は体質によるところも大きかったりもするのですが、しかし深刻な低血圧の場合、やはり病院で専門的な治療を受けたほうがよい場合があります。

「深刻な症状」とは、立ちくらみ、めまい、失神などの危険な症状が強く、頻繁に起こる状況です。低血圧によるはっきりした症状がある場合は、何か別の重篤な疾患の可能性もありますので、病院で治療したほうがよいといえるのです。

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低血圧は予防できるものなの?どう予防すればいいの?

低血圧は遺伝が原因になることもあると考えられていますし、特に遺伝をふくむ本態性低血圧の場合、はっきりした原因がわかっていないため、低血圧を予防するのは難しいんじゃないの?と思われがちです。

確かに遺伝や体質の場合、表面的な数値の問題とは異なり、正常とされる数値から飛び出していたほうがむしろその人にとっては健康であるという可能性も捨てるべきではありません。

ただ、低血圧によって何らかの症状が現れるのであれば、やはりその対処はしなければなりませんし、現在正常血圧の人であれば、高血圧ばかりでなく低血圧の予防をしておいたほうがよいといえるはずです。

結論からいえば、低血圧の予防も十分可能です。高血圧ほどではないにしても、低血圧もやはり「血圧の問題」ですから、生活習慣によって大なり小なりの影響はおよぶことになるのです。

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予防のPoint1~正しい生活習慣を身につける

低血圧の治し方のところでも触れたとおり、低血圧の改善方法の大前提は、生活習慣を改善することです。ということは、生活習慣が正しくなければ、低血圧が起こるリスクが生じることになります。

ということは、生活習慣を乱さないこと、正しい生活習慣を身につけることが、低血圧予防の大前提ともなるはずです。このあたりは多くの疑問が生じないところかと思います。

正しい生活習慣をキープするための方法論に関してはいろいろ考えるべき部分はあると思いますが、低血圧を予防したいと考えるなら、まずは正しい生活習慣を身につけることを重視しましょう。

再確認ですが、「正しい生活習慣」とは、睡眠による休息をとり、1日3食、できれば同じような時間帯でバランスのとれた食事をし、運動不足を解消してストレスも一緒に解消する、といった基本的な生活のサイクルのことです。

予防のPoint2~意外と多い原因!?過度のダイエットを回避すべき!

骨量や筋肉量、そして血液の絶対的な量が男性にくらべて少ない女性のほうが低血圧になりやすいことは、何んとなくイメージできると思います。男性の低血圧の人も、どちらかといえば女性的というか、細くて色白の人が多いですよね?

ただそういった身体の性質・性差とは別の理由も、低血圧が女性に多いことと関係している可能性があります。ダイエットです。

ダイエットは、「健康的に(正しく)やせる」ことを意味しますが、残念ながら「やせるためには健康のことは顧みない」というスタンスも、特に若い世代の女性には比較的見られるようです。

健康を顧みないダイエットとは、乱暴にいえば「食べない(つまりは栄養補給をしない)」という、インチキなやせ方です。ダイエットはやせること自体が目的ではなく、健康のために太りすぎないほうがよい・・・そんなイメージが重要です。

あまりにも過度なダイエットを自らに課すと、軽い栄養失調に陥りますので、遺伝子やほかの因子などどこにもないのに、低血圧を招いてしまうことも十分考えられます。ダイエットをするなら過負荷を避けて正しく行いたいものです。

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また、「予防のPoint1」とも一部重複しますが、ストレスはダイエットにとっても大敵であると考えられます。運動によりストレス解消ができれば、低血圧予防とダイエット成功の相乗効果を得られるかもしれませんよ。

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数字がすべてではない!だからこそ「適正な数値」を知ることが大切

血圧にしても血糖値にしても、ヘモグロビンA1cにしても尿酸値にしても、「適正値」などと斜め上からの決めごとのように感じられることがありますが、結局のところ、経験的に「このくらいが良い」という目安にしかすぎません。

その意味では、血圧をはじめ数値化される項目が適正範囲(基準値内)にあればよいというものでは必ずしもないですし、多少はみ出しているからといって慌てふためく必要はありません。

再三お話ししてきているように、その人の体質(遺伝)にもよりますし、年齢によって血圧が変動するのはむしろ自然なことです。

ただ、もし何らかの症状が具体的に現れたときに、その原因を知る手がかりとして「適正な数値」と比較するという対照的な手法が重宝することも事実です。

体調不良の原因を探るのに数値を参考にしなければ、ただのあてずっぽうになってしまいます。数字がすべてではないからこそ、適正な数値を知っておくことが重要なのです。

そこで、最後にはなりましたが、血圧の正常範囲(目安)をご紹介して今回のお話しはおしまいにしたいと思います。低血圧が気になってコレをお読みになっているなら、すでにご存じかとは思いますが。

血圧に関しては、性差年齢差が影響しますし、一般的に見て高すぎる人、低すぎる人でも健康な人はたくさんいます。逆に、正常範囲内であっても健康に問題がある人もいます。あくまでも目安であることが前提です。

血圧の正常値(成人、単位はmmHg)
  • 105≦収縮期血圧(上の血圧)<140
  • 60≦拡張期血圧(下の血圧)<90

※2014年の新基準による
(参考:高血圧とは?-WHO)

今回は「低血圧」がテーマなので、低血圧の範囲に注目します。WHOが定める基準では、上が105mmHg未満、下が60mmHg未満の人が低血圧であると定義されます。

あくまでも「参考」にしていただきたいと思います。

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