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高血圧予防にバナナ効果!でも既に高血圧の人には要注意食品

banana

高血圧は、ある程度の年齢になれば誰もが心配になる症状の一つです。実際、30歳以上の日本人男性の60.0%、女性の44.6%が高血圧症の有病者だと言う数字が厚生労働省から発表されています。

男女を単純平均すれば、30歳以上の日本人の半分以上が高血圧だと言うとんでもない状況になっているようです。高血圧は様々な病気を引き起こしますので、何とか予防改善したいものですね。

高血圧は全身を痛めつけ死の原因になる危険な状態

血圧が高いと言うことは血管がパンパンになるから、どこかで破れて大変なことになると言うイメージがありますよね。確かにそうした状況もあります。脳出血や大動脈瘤破裂などはまさしくそのイメージ通りで、死に直結するものでもあります。

しかし、それだけではなく高血圧は意外なところにまで悪影響を及ぼすのです。もちろん血管は全身に張り巡らされているわけですから、当然全身に影響があってしかるべきですよね。

血圧が上がると血管が傷む

高血圧になると、血管の一番内側にある内膜を構成している内皮細胞が傷つきます。この内皮細胞は動脈硬化を防ぐ働きを持っていますが、それ自体も機能低下を起こします。

内皮細胞に傷がつくと、血中脂質のうち悪玉と呼ばれるLDLコレステロールが血管内膜に入り込みやすくなります。血管内膜を通り抜けて中膜との間に入り込むLDLは酸化を受けて超悪玉の酸化LDLコレステロールになります。

この酸化LDLコレステロールを異物として取り込むのがマクロファージです。これ以降のメカニズムについては図解入りで別の記事に解説がありますからそちらをご覧ください。
動脈硬化が治る治らないは症状の進み方次第!維持すべき数値

動脈硬化は血管障害の中でも最も代表的で様々な病気を引き起こす因子ですから、血圧が上がると致命的な病気に罹るリスクがぐっと高くなると言うわけなのです。

血管が傷むと心臓や脳が傷む

動脈硬化によって血管が柔軟性を失い血流が悪くなると様々な病気が起こります。例えば、心臓の冠動脈に動脈硬化が起こると心筋梗塞に繋がります。

心筋梗塞自体も重篤な病気ですが、もう一つ、大きな病気の原因になります。それは心房細動です。心房細動は不整脈の一つですが、心筋梗塞や高血圧自体によっても引き起こされるものです。

高血圧は心房細動発症自体および心房細動に関連する脳塞栓症のリスク因子である。 心房細動の患者において高血圧を合併している場合、十分な降圧管理、血栓対策を行うことが肝要である。

心房細動があると、心臓の中で血栓ができ易くなります。この血栓が血流に乗って脳の血管を詰まらせるのが心原性脳塞栓症(心原性脳梗塞)です。心原性脳塞栓症は、脳梗塞の中でも致命的になりやすい病気ですからかなり怖いものですね。

また、脳梗塞や脳出血などの脳卒中自体も、高血圧によって傷んだ血管が原因で引き起こされる病気です。

高血圧が原因になる病気は致命的なものが多いのに、最初の話の通り日本人の多くが高血圧です。

高血圧を日本からなくせば平均寿命100歳も夢じゃないかもしれませんね。

高血圧は腎臓と深いかかわりがある

腎臓は血液中の老廃物をろ過して捨ててくれる、体内のフィルターです。血液をろ過するわけですから、腎臓には非常にたくさんの血管が集まっています。

そんな臓器である腎臓は高血圧の影響を非常に強く受けるであろうことは、誰にでも想像できるんじゃないかと思います。

塩分が高血圧をもたらす理由

高血圧と言えば塩分摂取と切っても切れない関係があります。なぜ塩分が多いと高血圧になるのでしょう。

塩分(塩化ナトリウム)を多く摂ると、血液中の塩分濃度(ナトリウム濃度)が上がります。ナトリウム濃度は神経伝達を始め、様々な身体の機能とかかわりを持っているので、常に一定を保とうとする働きが身体には備わっています。

塩辛い食べ物をたくさん食べると喉が渇きますよね。これは血液中のナトリウム濃度を水で薄めようとして身体が要求しているわけです。

しかし、塩分量に見合うだけ水分を入れて薄めると、血液の量が増えすぎて血圧が上がります。その余分な水分は腎臓でろ過されて、余った塩分と一緒に尿として排泄され、血圧も一定に保たれるようになっています。

relationship of salt and high blood pressure

高血圧は腎臓に悪影響を与えます。一過性であっても、常に塩分を多く摂っていると、塩分の排泄について腎臓には常に負担がかかり続けます。その結果、腎臓の機能がだんだん低下してきます。

腎機能が低下すると図のように血圧が下げられなくなって、高血圧状態が維持されるようになってしまいます。そうなると、さらに水分の排泄ができなくなり、血圧が下がらなくなると言う悪循環が始まるのです。これが高血圧症ですね。

原因不明の高血圧は腎臓に原因があるかもしれない

高血圧には、他の病気によって引き起こされる二次性高血圧と、他に原因がないのに高血圧が発生する本態性高血圧があります。二次性高血圧は元の病気を治療することで改善できますが、本態性高血圧はそうはいきません。

しかも、ほとんどの高血圧は本態性高血圧なのです。しかし、ここに来て本態性高血圧は腎臓の病気なのではないかと言う考え方も現れてきました。

遺伝的に高血圧になるラットと、普通のラットの間に生まれた子供のラットに遺伝的に高血圧になるラットの腎臓を移植すると、このラットは高血圧になり、血圧の正常なラットの腎臓を移植しても高血圧とならないことから、

このようなラットでは腎臓が高血圧の原因と考えられています。

人間の場合にはもちろんこのような実験は出来ませんが、例えば高血圧が原因で腎不全になり、透析を受けている患者さんに、血圧の正常な人の腎臓を移植すると、高血圧も治ることが報告されています。

このような実験や観察結果があると言うことと、高血圧によって腎臓が傷むこととを考え合わせれば、高血圧は予防が最も重要だと言うことになりますね。

予防が最も大事ですが、高血圧を発症してからも塩分の制限などをしっかり行えば、それ以上は症状が進まなくて済むことも多いのです。

カリウムがナトリウムの排泄を促し高血圧を予防してくれる

高血圧予防にカリウムが良いと言う話は有名です。野菜や果物に多く含まれることから、高血圧予防に野菜や果物を摂っている人も多いでしょう。実はサワラやスルメにも多いのですが、どうしても一緒に塩分を摂っちゃいますからね。

カリウムとナトリウム、何となくナトリウムが悪玉でカリウムが善玉のようなイメージで語られることも多いのですが、決してそんなことはありません。まずはメカニズムを見て行きましょう。

ナトリウムは細胞の外カリウムは細胞の中を担当する

ナトリウム、カリウムと言う二つのミネラルは、電解質として身体の中の神経伝達に大きな役割を担っています。カリウムは主に細胞の中に、ナトリウムは主に血液や骨、間質液など細胞の外に存在しています。

この二つは、濃度に偏りが出るとお互いのバランスを取るように働いています。血液などのナトリウムが多くなりすぎた時、カリウムはその排泄を促し、ナトリウムと一緒に排泄されると言う働きもあります。

このことが高血圧予防に寄与するとされている部分です。

ちょっと中学生時代を思い出してください。理科の教科書の見返しの所に載っていた周期表って覚えてますか。あの面倒な表には現在見つかっている元素が全部載っています。そう言えば113番元素は第一発見者として日本が命名権を得たようですね。

あの周期表は、縦に並んでいる者同士は化学的な性質が似ています。そして、その表の左端、第1族元素の第3周期(3段目)にはナトリウムが、第4周期にはカリウムが収まっています。

ナトリウムとカリウムは化学的な性質が良く似ているため、このように密接なかかわりを持って体内で働いているのです。

余談ですが、原発問題の際に良く話題になった放射性セシウム。実はセシウムも同じ第1族元素で、カリウムの2段下の第6周期に座っています。

つまり、放射性を持ったセシウムも安定同位体のセシウムと同じようにナトリウムやカリウムと似た働きがあるため、畑で野菜に吸収・蓄積されやすいと言うことが問題になったと言うわけなのです。

カリウムは野菜や果物に多く含まれるが果物がお勧め

もちろん野菜でも問題ありませんが、野菜を食べる時にはどうしても塩分の入った味付けをしてしまいがちになりますよね。その点果物は、スイカ以外には滅多に塩を振って食べることはないでしょう。

強いて言えばアボカドを醤油で食べることはあるかもしれません。一方、アボカドは生のフルーツの中ではカリウム含有量はトップです。その含有量はバナナの2倍にも上ります。

ドライフルーツなど水分を減らしたものを除いて、生のフルーツで見た場合カリウムの多いものには次のようなものがあります。

フルーツ名 カリウム含有量(可食部100gあたり)
アボカド 720mg
ドリアン 510mg
バナナ 360mg
メロン 350mg
ドラゴンフルーツ 350mg
アテモヤ 340mg
キーウイフルーツ 290mg
まくわうり 280mg
三宝柑 280mg
かりん 270mg

厚生労働省が示しているカリウムの摂取目標値は成人男性で3000mg/日以上、成人女性で2600mg/日以上です。それに対して、実際の摂取量は男性で2400mg/日程度、女性で2200mg/日程度です。

今回話題のバナナですが、サイズがまちまちなものの、可食部は中くらいのサイズで100g前後ですから、普段の食事にバナナを一本足すだけでかなり目標値に近づきます。

バナナのカロリーを考慮に入れるなら、脂肪分を減らして野菜に置き換えた食事をすれば、カリウムもカロリーもクリアできる可能性は高いですね。そこで参考までに野菜のカリウムも見てみましょう。

野菜名 カリウム含有量(可食部100gあたり)
不断草(うまい菜) 1200mg
パセリ 1000mg
よもぎ 900mg
よめな 800mg
とうがらし 760mg
ふきのとう 740mg
ほうれんそう 690mg
おかひじき 680mg
すぐき菜の葉 680mg
つくし 640mg

こうして見ると、フルーツより野菜の方がカリウムが多いのですが、注意しなければならないのは、茹でるなど水を使って調理すると30~40%のカリウムは抜けてしまうと言うことです。

アク抜きで茹でる場合はそれを捨てることになりますので考慮に入れて置きましょう。

バナナが最もお勧めな理由は手軽さと安定供給

カリウム摂取に有望な野菜やフルーツを並べましたが、バナナが一番お勧めなのには理由があります。

まず、食べるために全く道具を必要としないことです。遅刻寸前で家を飛び出す時でも、房から一本もぎって行けば5秒の手間で朝食が準備できます。さらに包丁も箸もスプーンも必要としません。

行儀の悪さに目をつぶればどこででも食べられます。カロリーは86kcal/100gでナトリウムは痕跡程度しか含まれていません。それほど量は多くありませんがビタミンA・B群・C・Eも含まれています。糖質は20g強、食物繊維は1gあまりです。

さらに一年を通じて供給され、価格変動もそれほど大きくありませんし高価でもありません。このように他の食材では得難いメリットを持ったうえでカリウムも多いのですから文句なしですね。

素晴らしいメリットがいっぱいですね。腎臓に問題がない人は、家にバナナの在庫を切らさないようにしましょう。

私もみんなもバナナは大好きですよ。元気くんはゴリラのようにむさぼっています。

腎臓に問題があるとカリウムが毒になることもある

このように高血圧の予防にはカリウムをたっぷり含んだバナナが大変お勧めなのですが、すでに高血圧である人はちょっと気を付けないといけません。

高血圧の診断を受けている人は、血液検査と尿検査を受けて腎臓に問題がないかをチェックし、カリウムを積極的に摂って良いかどうかをお医者様に相談してからにして下さい。

既に高血圧で腎臓が障害されている人の場合、カリウムを多く摂ると最悪生命に関わります。

高カリウム血症と言う突然死を招く病気

カリウムはナトリウムの排泄を促すと同時に、自身も腎臓でろ過されて尿となって体外に排泄されます。一方、腎臓の機能が落ちてくるとナトリウムの排泄が上手くいかなくなって、さらに高血圧が悪化します。

そして、ナトリウムの排泄が上手くいかないと、同時にカリウムの排泄もうまくいかなくなり、高カリウム血症と言う状態を引き起こします。

高カリウム血症は、不整脈をもたらし、心臓突然死の原因になることが判っています。ですので、腎臓のろ過能力が落ちてしまっている人はカリウムの量を制限しなければいけません。

当然そのレベルにまでなってくると塩分制限も厳重なものが求められるでしょうし、水分やたんぱく質制限も必要になるでしょう。

それでも高カリウム血症が見られた場合はイオン交換樹脂を水に溶かして飲むと言う治療が行われます。これはカリウムイオンを他のイオン(多くの場合カルシウムイオン)に置き換え、カリウムを便にして捨てると言う物です。

ただ、高血圧や腎臓病などがなくても、偽性高カリウム血症と言う「たまたま血液検査で高い数値が出てしまった」と言う物もよくあるそうです。

実は私も一度経験があります。糖尿病のいつもの通院で血液検査をしたら、普段は全然問題のない電解質の中でカリウムだけが跳ね上がっていたんです。

お医者様は「偽性だと思うけど、万が一本物だったら生命に関わるのでお薬を飲んでくださいね。」と言ってイオン交換樹脂を処方されました。

これがまた飲みにくい上に、結構便秘するんです。3日目に電話したら今度は下剤っぽいお薬を処方されました。幸い、お医者様の予想通り偽性でしたが、あのお薬はもう飲みたくないですね。

果物すら制限されるようになる前に高血圧は予防改善しよう

高血圧から腎臓を壊してしまうと、高血圧になる前ならどんどん食べなさいと言われていた野菜や果物すらカリウムの関係で控えなければならなくなります。

日本人の食生活は、お米を主食にしているためどうしても塩分が多くなります。お米に一番合うおかずは間違いなく「塩」ですものね。そのせいもあって、かなり意識しないと塩分制限は難しいものがあるんですよ。

でも、そのことを頭に置いておけば塩分制限は難しくありません。コツとしては「食事の後半に味の濃いものを食べる」ことが挙げられます。

おかずは薄味に作っておき、食事の前半は素材の味を楽しみつつ、白ご飯は控えます。後半に入って、いよいよ食事の仕上げと言う時にしっかり醤油なり食塩なりで味を調えて白ご飯と一緒に食べれば、満足感と塩分制限が両立します。

そして、デザートはやめておきましょう。フルーツはお食事前に摂った方が血中脂質や血糖値の関係で好ましい影響があると考えられます。

まさに「転ばぬ先の杖」ならぬ「(血圧が)上がらぬ前のバナナ」ですね。

お手軽で便利な食べ物ですから、どんどん利用しましょう。

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