健康生活TOP 病院 献血のメリットと体重などの条件は?持物や手順、NG例も

献血のメリットと体重などの条件は?持物や手順、NG例も

blood donation

街中で「献血にご協力お願いします」「○型の血液が不足しています」といった献血のPR活動を目にすることがありますよね。

しかし献血してみようと思うものの、「痛そう」「怖い」と敬遠してしまう人も多いのではないでしょうか。

献血は社会から感謝されるうえにメリットもいっぱいです。若い人をはじめ健康な人は積極的に協力してみませんか。

献血の効果とスムーズに献血を受けるためのコツをご紹介します。

今、若い人の献血が必要です!献血の目的は?

献血の目的は、病気の治療や手術などで血液不足に陥っている人へ輸血する血液を確保することです。

私達は全血液のおよそ1/3~1/2を失血してしまうと、生命を維持することができなくなってしまいます。そのため、大量出血のある時には輸血が必要です。

しかし血液は長期保存したり人工的に作ったりすることができないので、健康な人から血液を提供してもらわなければなりません。

特に近年は人口の高齢化が進み、輸血が必要な高齢者層が増えているため、輸血用の血液が不足しがちです。1日あたりで15,000人から献血してもらう必要があるといわれます。

かつて血液は買取りされていましたが、お金目当てで頻繁に売血する人が増えて血液の質が悪くなってきたために、現在は献血回数に制限を設け有志の人が無償で提供することになっているのです。

blood donation illustrations

献血するのは人のために役立つことだと分かっていても、血管に針を指されたり採血されたりすることには抵抗を感じる人もいるかもしれませんね。

しかし献血にたくさんのメリットがあるので、献血の基準を満たす健康な人には是非、定期的な献血に協力していただきたいのです。

こんなに特典がいっぱい!献血のメリットとは

何よりも献血の一番のメリットは、献血に協力して困っている人を助けることができ、社会から感謝されるという点です。さらに献血会場には次のような嬉しいサービスも用意されています。

飲み物やお菓子が食べ放題

献血の際には十分な水分補給と休憩が必要なため、献血センターや献血ルームには必ず飲み物やお菓子が用意されています。献血する人は、飲み物やお菓子を好きなだけ飲んだり食べたりすることができます。

会場によっては、ちょっとしたカフェ並みにドリンクメニューが充実していたり、アイスクリーム・ケーキなどのスイーツを用意している所もありますよ。若い女性にも人気です。

漫画や雑誌が読み放題

会場には雑誌や漫画が用意してあり、献血中や献血後には好きなだけ読むことができます。新作から名作まで、漫画の品揃えにこだわっている献血ルームもあるのだとか。

粗品がもらえる

飲み物やお菓子で満足した上、粗品までもらえます。会場によって異なりますが、食品や日用品がもらえる所もあり、けっこうお得感があります。

また次回の献血を予約すると、特典として粗品を進呈している会場もあります。

イベントが楽しめる

各会場では、献血に親しんでもらえるようさまざまなイベントを企画しています。イベントの一例として、カイロプラティック、ハンドマッサージ、占い、ネイルカラーなどがあります。

もちろん参加料は無料。近くの献血センター・献血ルームの情報をチェックしてみてください。

無料で血液検査が受けられる

献血に協力した人は、サービスとして健康診断と同じ生化学検査・血球計数検査を受けることができます。

血液は血液センターに運搬され、血液型の確認と感染症予防のために検査が行なわれます。その際に血液の一部が生化学検査・血球計数検査に用いられています。

生化学検査はコレステロール値や血糖値など生活習慣病の予防に、血球計数検査は貧血の有無や赤血球数の異常を発見するのに役立ちます。

検査項目は次の15項目です。

生化学検査項目 血球計数検査項目
ALT(GPT)
γ-GTP
TP総蛋白
ALB(アルブミン)
A/G(アルブミン対グロブリン比)
CHOL(コレステロール)
GA(グリコアルブミン)
RBC(赤血球数)
Hb(ヘモグロビン量)
Ht(ヘマトクリット量)
MCV(平均赤血球容積)
MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)
MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)
WBC(白血球数)
PLT(血小板数)

普段健康診断がなかなか受けられない人も、献血をすれば同時に無料で血液検査が受けられて健康管理に役立ちます。

献血をスムーズに受けるために知っておこう!献血の手順

献血は基準を満たした健康な人なら誰でも気軽に協力できます。全国に常設施設(献血センター、献血ルーム)があるほか、街に献血バスが出動しているので、最寄りの会場の情報をチェックして足を運んでみてください。

献血に持参する物

初めて受ける人は本人確認のための証明書類を持参してください。1種類で良いものと2種類の提示が必要なものがあります。

1種類
運転免許証・健康保険証・パスポート・個人番号カードなど
2種類
社員証・学生証・医療機関の診察券・銀行のカードなど

献血を受けた人には献血カードが発行され、次回からは献血カードを持参すればOKです。

献血の手順

献血は次のような手順で薦められます。

  1. 献血受付
  2. 質問への記入解答
  3. 問診および血圧測定
  4. ヘモグロビン濃度測定、血液型事前判定
  5. 献血
  6. 休憩

献血前には23項目の質問、問診があります。生活習慣や体調について簡単に聞かれるので正確に答えておきましょう。

測定をして低血圧(最高血圧が90mmHg以下)または貧血(ヘモグロビン濃度が基準以下)の判明した人は、献血をお断りされてしまいます。

日を改めて再挑戦し、基準を満たしていれば献血に協力することができます。せっかく受付したのに献血できないのは残念ですが、貧血が見つかっただけでも収穫があったと思いましょう。これを機に体調を整えてくださいね。

献血後は最低30分間の休憩をしてから帰ります。休憩室でゆっくりくつろぎましょう。

献血の種類と採血基準

7献血の種類は全献血(200mLと400mL)と成分献血があります。全献血は血液をそのまま採取、成分献血は血液中の血漿成分や血小板だけを採取します。

献血で損失される血液の量は体の含まれる血液の1/13程度にあたり、健康に影響を及ぼす量ではないので、安心して献血に協力することができます。

ただし献血には年齢や体重などの基準があるので、人によってはできない種類の献血もあります。

<採血基準>

200ml全血献血 400ml全血献血 血漿成分献血 血小板成分献血
年齢 16~69歳 男性17~69歳
女性18~69歳
18~69歳 男性17~69歳
女性18~54歳
体重 男性45kg以上
女性40kg以上
男女とも50kg以上 男性45kg以上
女性40kg以上
男性45kg以上
女性40kg以上

(日本赤十字社「献血方法別の献血基準」 より参照)

上記の基準を満たしていても、献血前の質問応答、血圧測定、ヘモグロビン濃度測定の結果によっては献血することができない場合があります。

献血をスムーズに受けるコツ

所要時間は全献血で40分~1時間くらい、成分献血は1時間~2時間くらいかかるとみてその日のスケジュールを組むとよいでしょう。

血液センターはなるべく多くの血液を必要としており、400ml全血献血への協力を歓迎しています。全献血は時間も比較的短いので、空き時間を利用して献血に協力したい人は400ml全血献血に協力してあげましょう。

400mlも血液を提供することに自信のない人は、成分だけを提供する成分献血もおすすめです。ただし全血献血より時間がかかるので、スケジュールに余裕がある日に協力すると良いでしょう。

献血を受ける前には体調をしっかり整えておきましょう。献血が健康に影響はないとはいえ、血液が減少するので献血後には一時的に軽い貧血状態を伴うことがあります。

睡眠を十分にとり、食生活では鉄を含む食品(レバー・牛肉・あさり・小松菜など)を意識して取り込んで貧血を予防しましょう。

献血中に気分が悪くなった時はスタッフに申し出てください。献血前後に水分を十分に補給しておくと気分が悪くなるのを防ぐことができます。

成分献血をする場合、人によっては献血中に唇のしびれや寒気の起こることがあります。これは血液が固まるのを防ぐために血液中に注入しているクエン酸による反応です。

この現象はカルシウム不足で起こりやすいので、成分献血をする前にはカルシウムを含む食品(乳製品・小魚・大豆製品など)を意識して取り込んだり、カルシウムのサプリメントを摂取しておくと良いでしょう。

献血会場に行ってから断られないために知っておきたいこと

献血に協力する人の安全が重視されるため、体調によっては献血に協力できない場合もあります。

献血会場でお断りされて「せっかく献血しに来たのに…」とがっかりすることのないよう、どんな人が献血できないのか事前にチェックしておきましょう。

日本赤十字社は、原則として次の事項にあたる人の献血をお断りしています。

当日の体調不良、発熱等のある人

健康で献血基準を満たした人なら血液が減少しても体に影響はありませんが、いつもと体調の異なる人の体には大きな負担をかけてしまう可能性があります。

  • 当日の体調がすぐれない人
  • 睡眠不足
  • 過度の空腹
  • 発熱中
  • 妊娠中
  • 授乳中
  • 採血部位(肘)に湿疹や傷のある場合

服薬中の人

一部の薬を服薬中の人は、医師の判断によって献血がお断りされる場合もあります。ただし、原則として次に挙げる薬は服薬していても献血することが可能です。

  • サプリメント剤
  • 胃腸薬
  • 降圧薬
  • 漢方薬
  • 高脂血症治療薬
  • アレルギー治療薬
  • 少量の女性ホルモン・避妊薬
  • 点鼻薬、点眼薬、塗り薬、貼り薬
  • 抗潰瘍薬
  • 緩下薬

また厚生労働省の指示により、ヒトプラセンタ注射を受けている人は献血を控えなければなりません。

出血を伴う歯科治療(歯石除去を含む)をした人

抜歯や歯石除去などの歯科治療を受けてから3日間は献血ができません。

通常、血液中は無菌状態ですが、歯科治療時の出血によって口腔内に常在する細菌が血液中に混入する「菌血症」を引き起こす可能性があるためです。

菌血症自体は一時的な現象で、適切な処置をしていれば自然に解消されるので問題ありません。

ピアスの穴をあけた人

ピアスの穴をあけた時に、細菌や感染症のウイルスが血液に感染するおそれがあります。

6か月以内に耳にピアスの穴をあけた人は献血ができません。また、口唇、口腔、鼻腔などの粘膜にピアスを貫通して挿入している人は献血ができません。

6カ月以内にいれずみを入れた人

いれずみを入れた時に感染症のウイルスが血液に感染する可能性を配慮し、6か月以内にいれずみを入れた人の献血をお断りしています。

一定期間内に予防接種を受けた人

予防接種を受けてから一定期間内は献血ができません。

例えばインフルエンザや日本脳炎の予防接種は24時間以内、海外へ渡航する前に接種することの多いB型肝炎は4週間、破傷風などは3か月など献血できない期間が定められています。

特定の病気にかかったことのある人

採血や献血による事故の可能性を考慮し、次の病気にかかったことのある人は献血をお断りしています。

  • 心臓病
  • 悪性腫瘍
  • けいれん性疾患
  • 血液の疾患(血友病、紫斑病、再生不良性貧血、白血病、重度の貧血など)
  • ぜんそく
  • 脳卒中
  • ネフローゼ症候群
  • アレルギー性疾患

また、輸血歴・臓器移植歴のある人も献血をすることができません。

海外旅行者および海外で生活したことがある人

まれなケースですが、海外でウイルスに感染した人が知らずに献血をしてしまったことがあるので、海外に渡航する機会のある人は注意してください。

海外では一部の地域で血液を介して起こるウイルス感染症の流行があります。輸血で感染が危惧される感染症のリスクを軽減するため、日本に入国した日から4週間以内は献血をすることができません。

また、マラリアの流行地域に旅行した人は原則として帰国後1年間、長期滞在した人は帰国後3年間献血をすることができません。(医師の診断によっては献血できる場合もあります。)

中南米では「シャーガス病」という感染症が流行しているため、中南米から入国する人の献血は可能ですが、献血前には滞在状況についての確認が必要です。安全対策として、次の条件に該当する人の血液は血漿分画製剤の原料血漿として使われます。

  1. 中南米諸国で生まれた、または育った。
  2. 母親が中南米諸国で生まれた、または育った。
  3. 上記1に該当しない人で、中南米諸国に通算4週間以上滞在した。

2005年に国内でクロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の患者が確認されたことから、vCBDの感染リスクの高い英国に滞在したことのある次の人も献血ができません。

  • 1980年~1996年に英国に通算1か月以上滞在した人
  • 1997年~2004年に英国に通算6か月以上滞在した人

またアフリカで流行している「アフリカトリパノソーマ症」、アフリカや中南米で流行している「バベシア症」の感染歴のある人も献血することができません。

エイズ、肝炎などのウイルス保有者、またはそれと疑われる人

こちらはとても重要な注意事項です。血液を介して感染するエイズウイルス(HIV)は感染力が強くエイズは危険な病気なので、ウイルスに感染している可能性のある人は献血をすることができません。

過去6ヶ月間に次の行為を行なった人は献血しないでください。

  • 不特定の異性または新たな異性との性的接触があった。
  • 男性どうしの性的接触があった。
  • 麻薬・覚せい剤を使用した。
  • エイズ検査(HIV検査)の結果が陽性だった。(6カ月以前も含む)
  • 上記に該当する人と性的接触をもった。

献血された血液は2種類の検査でエイズウイルスの感染をチェックしていますが、感染から6か月間はウイルスの量が微量なら検査をしても陰性と出てしまうことがあるので、感染の原因となる行為をしてから6か月間は献血を控えなければなりません。

また肝炎ウイルスも血液を介して感染する病気です。

A型・E型の肝炎にかかった人は治癒後6ヶ月以内は献血ができません。

B型肝炎ウイルスのキャリアは「HBc抗体1.0以上12.0未満かつHBs抗体200mIU/mL未満」の場合に献血できます。

C型肝炎ウイルスのキャリアと言われたことのある人は献血ができません。

輸血される人達の安全を守るためにも、献血には厳重な安全対策が必要です。

会場で医師と相談の上、献血できるかどうか判断するケースもあるので、体調で気になることがあれば医師に質問してみてください。

献血すると日本赤十字社から表彰も!是非献血に協力を

定期的な献血を欠かさない献血フリークもけっこう多いのです。日本赤十字社も次のようなご褒美を用意して献血する人のモチベーションを維持していますね。

日本赤十字社は継続的に献血のご協力をいただいた方へ感謝の意を表するため、その功労に対して表彰を行っています。現在では、献血回数10回、30回、50回および50回到達者で以後50回ごとに到達した方に、ガラス器を贈呈させていただいています。

また、献血回数70回以上の場合銀色有功章(ガラス盃)、献血回数100回以上の場合金色有功章(ガラス盃)を贈呈させていただいています。

献血会場は明るくリラックスできる雰囲気で、今まで献血をためらっていた人も一度献血をしてみたら「思ったより怖くなかった」「快適に過ごせた」と思えるのではないでしょうか。是非、友達も誘って近くの献血会場に立ち寄ってみてください。

キャラクター紹介
ページ上部に戻る