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医療・介護に使われている税金の種類と内容を知って納得のいく納税を

所得税、市県民税、消費税、固定資産税、相続税など、私たちは実にさまざまな形で税金を納めています。納められた税金は、私たちが日本で暮らすための運営資金として使われます。

納税は国民の義務ですが、「納めなきゃいけないものだから」「強制的に徴収されているから」と支払うだけでは、金額にも徴収されることにも不満ばかりが募ってしまいます。

その内訳や必要性を知り、納得して税金を納められるようになりましょう。

とくに医療や介護に使われている税金の種類と内容をご紹介いたします。

税金の使い道の内訳

現代の日本では、医療や教育の制度、水道や道路などライフラインの整備、国防など、さまざまな制度や環境が整えられています。これらは、私たちが日本で暮らすために、なくてはならないものです。

救急車の利用やゴミの収集、交番の道案内やパトロールなど、無料で当たり前に利用ができているこれらのシステムも、かかる費用は税金でまかなわれています。

街で見られる税金によって存在する施設の種類

もしも税金がなかったら、道路が壊れても、国は直してくれません。水道管が古くなっても取り替えてくれません。いざというときに助けを求められるお巡りさんもいなくなってしまいます。

病院にかかった時の治療費も、莫大な金額を支払うことになります。

税金でまかなわれる事業がなければ、日々の生活のいろいろなことを国民のそれぞれがそれらを管理して、費用もすべて捻出しておこなわなくてはいけなくなるのです。

そういったことを理解していなければ、「税金なんて払うだけムダ」「税金として取られるお金がもったいない」と思ってしまうかもしれません。何のために支払っているのか、何に使われているのかを、しっかり認識することが大切です。

最も大きな割合を占める、税金の使い道はなにか

集められた税金は、国会で、いくつかの使い道のために予算を決めて割り振られます。

社会保障費
健康や生活を守るための設備や制度に使われる予算です。
公共事業費
国民すべてのための環境整備に使われます。道路や鉄道・港湾などの整備や、ダムの建造、下水道処理などに使われる予算です。
文教及び科学振興費
教育や科学技術の発展のために使われます。学校で使う教科書を配ったり、教員の給与を一部税金で負担したり、学校運営の補助をしています。宇宙・海洋開発など、研究や技術の為にも役立てられています。
その他(防衛・経済協力など
国を守るための予算です。自衛隊の運用や維持、備品調達の他、基地対策に関わる経費もこの予算に含まれます。

私たちの生活を成り立たせるためには、どれも大切な役割を持つ予算です。国民全員で出し合った税金を、国会が予算を決めて適切に運用することで、大きな不自由を感じることなく生活ができているのです。

社会保障費とはなにか

税金の使い道の中で、最も多く予算を割かれているのが、社会保障費です。社会保障という言葉自体は、誰しも耳にしたことがあるでしょう。ですが、それが具体的にどういった内容を指すのかはご存知でしょうか。

社会保障給付費の推移を表したグラフ
(歳出~社会保障関係費~ 国税庁 税の学習コーナーより)

社会保障に充てられる予算としては、その内訳は、福祉その他・医療・年金に大きく分けられます。

福祉その他
福祉その他に割かれる予算は、誰かの助けを得なくては生活することが難しい方への助けとなるように使用されます。主に、まだ一人では生活できない幼い子供や、母子家庭、高齢者、様々な理由によって生活に困窮している方などの助けとなるものです。

児童福祉として、保育所や児童館、児童相談所、保育所などの運営・設置などがおこなわれています。保育所は保護者から料金を徴収していますが、多くの自治体では保護者の負担軽減のために費用の一部を税金から一部負担しています。

母子家庭への様々な給付金や非課税対応なども、社会福祉の予算です。児童福祉手当や、母子福祉資金貸付制度、所得税・住民税の控除などの金銭的な支援や、公営住宅への配慮、生活についての相談施設の利用など、様々な支援がおこなわれています。

介護保険についても、税金が投入されています。介護保険は、特定の疾病を有する40歳以上の方か、65歳以上の高齢者が、認定を受ける対象となります。介護保険の財源は、40歳以上の国民が納めている介護保険料が半分、税金が半分です。

その他、生活保護にも税金が財源として使われています。傷病などの理由により、自分で収入を得ることができない・資産や貯蓄もない・家族の助けも得られない方が利用する最終手段です。生活保護受給者は年々増加していますが、この理由の一端には高齢化率の増加があります。

医療
日本の医療制度は、保険料と税金が財源となっています。医療にかかる費用の増大理由のひとつとして、高齢者の増加があります。厚生労働省による平成22年の調査では、高齢者医療費について全体の約3割を占めるという結果もあります。

また、同一月にかかった医療費が高額になった場合に払い戻される高額療養費というシステムもあります。医療技術の発展に伴って、医療費が高額となることが増えたこと・治療の範囲が拡大されたことも、医療費の増加の医療費の増加理由の一端と見られています。

年金
年金についても、保険料と税金の両方を財源としてまかなわれています。現役世代が納めている保険料は、現在年金を受給している方々への支出となっています。若いころに収めた保険料が、そのまま未来の自分への年金となっている訳ではありません。

また、障害等級によって受給できる障害年金の財源にも税金が充てられます。失業などの際に利用する雇用保険の財源にも、一部税金が使用されています。

社会保障にかかる費用は、年々増加している

社会保障費にかかる費用は年々増加の一途をたどっています。

社会保障費の内訳を表したグラフ
(歳出~社会保障関係費~ 国税庁 税の学習コーナーより)

その理由には、まず、少子高齢化と核家族化があります。人口を占める高齢者の割合が増加し、高齢者と同居しない若者だけの世帯が増えています。納税をしたり、保険料を納めたりする世代の人口が、総じて少なくなっているのです。

また、若い家族の助けを得られない、一人暮らしの高齢者や高齢者夫婦の世帯が増えています。働くことができない高齢者だけの世帯では、経済的にも当然苦しくなります。また、生活に家族の助けが得られないことで、介護保険などの公的サービスを利用することも多くなります。

また、生活習慣の変化と医療の進歩から、若年で疾患を発症し障害者となるケースも増えています。食事の欧米化により脳血管障害の発症リスクが上がり、医療の進歩により障害を残しても存命するケースが増加していることも、理由の一端にあるでしょう。

他にも増加の理由はありますが、総じて言えることは、税金からの助けを必要とする方や、税金を資本としたサービスを利用する方が、年々増加しているということです。保障を受けたい人が多くなれば、当然財源が足りなくなります。

財政に負担がかかっていることや、国の借金が増加していることは、この国で暮らす私たちにとってとても危機的な事態です。国はさまざまな政策をたてて、本当に必要なことに、本当に必要な人が利用できる制度となるように、調整を重ねています。

私たちはどういう意識を持つべきか?やっぱり税金って必要なんです

若い方の中には、「税金なんて、納めるだけもったいないから、なくしてくれたらいい」と思われる方もいるかもしれません。「税金を納めて国にやってもらおうと思うより、その分を自分たちで貯金して、自分自身のために使った方がいい」という方もいるでしょう。

ですが、「税金でまかなわれる事業なんて要らない」と思う前に、社会保障としておこなわれる内容について思い浮かべてみてください。今は元気で、誰かの助けを得なくても生活ができても、いつその制度に助けられることになるかはわかりません。

子供を持てば児童福祉に関わる制度に、老齢になれば介護に関わる制度に助けられるでしょう。ケガや病気で医療制度を利用することもあるでしょう。病気や障害などによって働くことができなくなれば、障害者認定や雇用保険により、社会保障制度に助けてもらうことになります。

そして、どういった手段を用いても生活に困窮する状態であれば、生活保護に頼ることになるかもしれません。

どういった制度が利用できるかは、その理由や障害の程度などによって異なります。ですが、金銭的にも社会参加の上でも、助けになる制度が用意されています。まずは、こういった制度があることを知っておくこと。そして、必要な時に適切な場所に相談をしてみることが大切です。

もしかしたら、「税金を払っているのだから、自分も利用できて当然」「自分が払った分、得をできるように制度を使いたい」と思う方もいるかもしれません。ですが、利用する人が多くなり財源を担う人が少なくなれば、当然制度は破綻してしまいます。

「自分が納めている税金」という意識が不満を関心にかえる

国の財源は、何もないところから湧いてくるお金ではありません。国のお金は、国民の一人一人が納めた税金です。国がお金を必要とすれば、それだけ私たちが多くの税金を納めなくてはいけなくなります。もしも無駄遣いをすれば、それは自分たちに反映される結果となるのです。

「自分の納めた税金だ」という認識を持てば、おのずとその使い道について、関心を持つようになります。 適正に使われているか、不当なことに予算を割り振られていないかなど、政治についても意識を向けるようになるはずです。

税金を納めることに不満ばかりを持っていても、なにも良い方向には働きません。税金の使い道に対して、国民一人ひとりが意識を持ち、税金を使うことの重みを知りましょう。

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