健康生活TOP 閉経 20代、30代で急増!不妊にもなる早発閉経の原因と対策

20代、30代で急増!不妊にもなる早発閉経の原因と対策

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日本産婦人科学会によると、日本人女性の閉経平均年齢は50歳。しかし昨今、20、30代でも生理が来なくなる「早発閉経」が増えています。

早発閉経とは、読んで字のごとく平均的な年齢よりも早く閉経時期が訪れてしまうこと。閉経すれば当然、生理が来なくなり、妊娠や出産は望めない状態になります。

それはまだこれから結婚して、子供も産んで…と考えている若い女性にとって、将来の人生設計さえ揺るがしてしまう状態。さらに早発閉経は不妊症の大きな原因のひとつとも言われています。

そんな早発閉経とは、一体、どんな症状で、どんな原因で起こるものなのでしょうか。

早発閉経/早発卵巣不全(POF)の症状

早発閉経は「早発卵巣不全( premature ovarian failure;POF)」とも呼ばれています。その定義は、40歳未満で卵巣機能が低下し、無月経となった状態を指しますが、症状としては大きく2つに分類されます。

まず、43歳未満で卵巣内の卵子がほとんど無くなり、自然発生的に閉経を迎える「早発閉経」といわれる症状。

そして、卵巣内には卵子は残っているが、ゴナドトロピンといわれる生殖腺刺激ホルモンへの反応が低下して、卵胞の成熟や排卵がうまく起こらなくなる「ゴナドトロピン抵抗性卵巣症候群」です。

この両者を含む早発卵巣不全(POF)は、30歳未満で0.1%、40歳未満で1%、無月経患者の5~10%にみられます。

理由のないイライラも症状のひとつ!?

早発卵巣不全(POF)の自覚的症状としては、第一に、3ヶ月以上生理が停止している(続発性無月経)こと。

そして、見逃せないのが理由のないイライラや疲れやすさ、肩こり、腰痛などです。

早発卵巣不全(POS)の人は、卵巣の機能が低下し、慢性的な女性ホルモンの欠乏状態が続いている状態でもあるため、いわば更年期障害と同じような症状を感じることも多いのです。

例えば、

  • ほてりやのぼせ
  • 発汗
  • 動悸

をはじめ、

  • 肩こり
  • 腰痛
  • 不眠
  • 頭痛
  • イライラ

など。

もともと生理不順で、2~3ヶ月生理が来ないことは頻繁にあるという女性でも、上記のような症状を理由なく感じることが増えていたら…。それは早発卵巣不全(POF)の兆候を疑うことが必要かもしれません。

早発卵巣不全(POF)はなぜ起こる?考えられる原因

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現在、早発卵巣不全(POF)の原因は、

  • 遺伝性
  • 自己免疫疾患
  • 医原性

などが上げられますが、その多くは原因不明です。

原因としてはっきりわかっているものは、ターナー症候群などの染色体異常(遺伝性)。ほかに、甲状腺機能低下症や重症筋無力症、リウマチ性関節炎など自己免疫疾患を併発することも多いため、自己免疫異常に関連するとも考えられています。

また、卵巣の手術や放射線治療、抗がん薬や免疫抑制剤などによる卵巣機能の低下(医原性)も発症要因と言われています。

ストレスや喫煙も原因かもしれません

さらに昨今の若い世代の続発性無月経(3ヶ月以上生理が停止している)の原因の多くは、ストレスなどの環境因子だとも言われています。

特に、職場や学校での精神的なストレスや無理なダイエット、運動選手に見られる過度なスポーツなどは、ホルモンバランスが崩れる大きな要因です。

こういったストレスが心身に継続的に過剰にかかると、自律神経に異常をきたし、早発卵巣不全(POF)を生じさせるのではないかと考えられています。

加えて、喫煙による毒性も侮れません。

多くの婦人科や不妊治療施設でも、喫煙による卵胞ホルモンの分泌減少や不妊率の高さには警鐘を鳴らしています。喫煙者の閉経年齢は一般的に1.5~2.5年早くなるというデータも報告されています。

生理が順調に来ない、と思ったら、まずはストレスをなくすために自分を癒す時間を少しでも作ってみてはいかがでしょうか。そしてこれを機会に、禁煙してみることも大切なことかもしれません。

早発卵巣不全(POF)はホルモン療法で治療できる!

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早発卵巣不全(POF)の診断基準としては、以下の項目があります。

  • 40歳未満
  • 4~6ヶ月以上の無月経
  • 血液検査で、卵胞刺激ホルモン(FSH)が高値(40mIU/ml以上)で、卵胞ホルモン(E2)が低値(200以下)

早発卵巣不全(POF)の治療法は、ホルモン療法が主となります。特に、妊娠を希望する場合には、カウフマン療法という方法が一般的です。

カウフマン療法とは、卵胞ホルモンと黄体ホルモン剤を使って、人工的に生理周期を作り出す療法です。

症状や改善の度合いによっては、GnRHアゴニスト療法といって、下垂体からの性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)を正常化して排卵誘発剤を使う方法などもあります。

さらに自己免疫疾患がある場合には、副腎皮質ステロイドホルモンを使って排卵誘発を行います。

妊娠を希望しなくても治療は必要

妊娠を希望しない場合であっても、早発卵巣不全(POF)にはホルモン治療が必要です。

なぜなら、閉経してホルモンバランスが崩れると、骨量を保つ働きや悪玉コレステロールを抑える作用のある女性ホルモン(エストロゲン)が減少するからです。

それによって骨粗しょう症や動脈硬化などの可能性が高まり、膣炎や性器萎縮、脂質代謝異常などさまざまな弊害の心配も引き起こします。

早発卵巣不全(POF)は女性にとって大きな問題ですが、決して治療、対策できない疾患ではありません。

女性であれば、毎月の生理は時にわずらわしいものですが、生理があるということは身体も心も健康な証しとも言えます。

不妊対策にはもちろんのこと、いつまでも女性として健康な毎日を送るためにも、生理不順などの症状が気になったら、一人で悩まず、まずは婦人科を受診することをおすすめします。

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