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熱中症で命を落とす前に!症状・予防法と応急処置を学ぶ

GWを過ぎると気温もグングン上昇し、気が付けばあっという間に梅雨が訪れ、やがて夏がやってきますね。毎年繰り返される気候の変化ではありますが、季節の変わり目にはどうも体のほうがついていけないことが多いです。

気温の急な上昇は単に季節の変わり目というだけでなく、熱中症という生命の危機も招くリスクに注意する必要があります。熱中症も毎年必ずといっていいほど、病院に運ばれたというニュースが報道されますよね。

病院に運ばれるといっても最悪なケースも考えられるだけに、熱中症に対する正しい知識を持って、その時期にはしっかりとした対策を講じる必要があります。

水分はどうか、塩分は?温度や湿度は?紫外線は?・・・

という具合に、熱中症に関するいろいろな情報を共有するために、今回は熱中症についてお話していくことにします。危険なトラブルですから、熱中症の応急処置の方法などもチェックしていきます。

熱中症にも種類がある!?種類によって症状も異なる!

熱中症というと、急な気温の上昇により体調がおかしくなるというイメージのトラブルですが、実は熱中症にもいくつかの種類があったんですね。まずはその種類を知って、正しく対処したいところです。

それではさっそく、まずは熱中症の種類を知っていただきたいと思います。

熱中症の種類 発症のメカニズム 症状の説明と特徴
熱失神 皮膚血管の拡張によって血圧が低下すると、脳血流が減少し、発症する
  • 高速で弱い脈拍
  • めまい
  • 失神(一時的)
  • 顔面蒼白
熱けいれん 大量の発汗によってのどが渇き、水だけを補給することで血中のナトリウム(塩分)濃度が低下することで発症する
  • 足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれん
  • 手足がつる
  • 筋肉痛のみ
  • 手足のけいれんのみ
熱疲労 大量の発汗による水分不足(いわゆる脱水症状)
  • 全身の倦怠感
  • 悪心や嘔吐
  • 頭痛
  • 集中力低下、判断力欠如
熱射病(ねっしゃびょう) 体温の急な上昇による中枢神経の一時的な機能低下・麻痺
  • ふらつき
  • 体温上昇
  • 意識障害(記憶や精神の一時的な混濁)
  • 呼びかけ、外的刺激などへの反応が鈍る
  • 言語障害など言動の異常
  • (重度なケースで)ショック症状

どれも似通った症状ではありますが、メカニズムが異なるため、正しい対処を施すためにはどのタイプの熱中症であるかを本来であれば知っておいたほうがよいでしょうね。中にはとても怖い症状もありますから・・・

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あと、「熱射病」に似たトラブルで「日射病(にっしゃびょう)」と呼ばれるトラブルもあります。熱中症、熱射病、日射病・・・少々ややこしいですよね?その区別についてもご参照ください。

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それと、車の運転中に熱中症にかかってしまったなどという話は、夏よりももっと前の時期によく起こりますので、ドライバーの方は、ご家族など搭乗者へのケアも含め、要注意です。

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万一のために・・・熱中症の応急処置の方法を知る!

あまり細かいことを気にせず、「熱中症かもしれない!」と直感的に危険を察知したら、できるだけ早く対処していただきたいと思います。熱中症は、ある段階を過ぎると生命の危険も考えなければならない怖いトラブルです。

熱中症の中でも、できるだけ早く医療機関で治療する必要がある症状をまとめておきます。以下の症状では、あまり症状の分析などせず、早くお近くの医療機関に足を運んでいただきたいと思います。

ただ、中枢神経の機能低下により、自分では熱中症のリスクを自覚できないケースも多いので、まわりの人が注意することも大切です。

早急な対応が必要な熱中症の症状
  • 意識が不明瞭
  • 自力で水分補給、塩分補給ができなくなってきている
  • 自覚はあっても、休息により症状が改善しない

上記のような緊急を要する状況ではなく、冷静に対処する猶予があれば、前の章でお話しした「熱中症の種類ごとの対処」が有効です。

熱中症の種類 対処方法
熱けいれん 濃度0.9%の生理食塩水を補給する
熱失神・熱疲労
  • 日陰などの涼しい場所に移動、もしくは搬送
  • 衣服の締め付けを緩めて横になる・横にする
  • 水分を補給する・補給させる
熱射病 体温上昇が顕著になりやすいため、涼しい場所に移動・搬送し、あおいで風を送るなど、体温を下げる対処が急務(※)

(※)・・・熱中症は、生命のリスクが迫るトラブルであるため、病院への搬送を最優先する。その過程で、救急車が来るまでは日陰で風を送る、自家用車では冷房を入れるなどのケアが必要。

正しく、適切な対処を冷静に講じていただきたいと思います。

「汗」が重要なポイント!?熱中症が起こる原因・メカニズムは?

熱中症の種類には「熱失神」、「熱疲労」、「熱けいれん」、「熱射病」の4種類があるというお話しをしましたが、いずれも「熱」の文字が頭につくように、「体熱の上昇」が熱中症と大きくかかわっています。

体熱が上昇すると、身体のいろいろな機能が低下し、最悪のケースも招きかねません。しかし人間の身体というのはうまくできていて、基本的には、体熱が上昇しないような仕組みになっています。

体熱の上昇を食い止め、私たちの健康をサポートしてくれているのが、特に女性にとってはどちらかというと「嫌われ者」のイメージもある「汗」です。見た目やニオイが気になる汗ですが、私たちにとって欠かせない存在でもあります。

なぜ「汗」をかく必要があるのか

真夏の酷暑の中ではときどき、「頭から水をかぶりたい!」などと真剣に欲することがあります。もちろん頭からかぶることができる水質の水があって、その状況が許されるなら、遠慮なくザブーン!とやっていただいてかまいません。

ただ、「水をかぶりたい!」という欲求は、だいたい水がないか、あったとしても頭からかぶることが許されない状況で芽生えることがほとんどです。

ではなぜ「頭から水をかぶる」なんていう欲求が芽生えるのかというと、これはある意味、生命維持のために必要と身体が判断しているからです。何かを食べたかったりのどが渇いたり、眠かったりするのと同じですね。

つまり、頭から冷たい水をざぶーっとやることによって、「体熱の上昇を食い止めたい」と身体が訴えているのです。ということは、そのまま体熱が上昇すると、生命維持に影響がおよぶ可能性があることを意味します。

ただ、たとえ真夏の酷暑の中にあっても、私たちは日常の多くの場面で頭から水をかぶることなんて許されません。とすると、真夏になるとそこらへんでバタバタと人が倒れて・・・などという地獄絵図が展開されかねません。

しかし実際にはそんなことありませんよね?なぜでしょうか・・・もうおわかりでしょう。頭から水をかぶるかわりに、「汗」が体表を覆うことによって体熱を放散する役割を担ってくれているのです。

これは小学、中学理科の教科書に出てくる「気化熱」の原理によります。液体である汗が蒸発するときに、身体からうばった熱もそのまま持ち去る機能を汗は担ってくれるんです。

つまり私たちは、汗をかくことによって自らの熱中症の大ピンチを回避しているのです。ということは逆に、汗をかかない、汗をかけないことが熱中症の原因となりうると考えられるはずです。

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汗をかかない、かけない状況とはいったいどんな状況なのでしょうか?

熱中症になりやすい!汗をかけない状況とは?

気温が上昇すれば、それに伴って体温も上昇します。体温が一定以上に上昇すると、中枢神経の機能低下や麻痺がおこり、生命の危険を招く状況に至ります。これを避けるために「発汗」が必要だ・・・というところまでお話ししました。

暑いときに汗をかくのはあたり前なんだから、熱中症になんてかからないんじゃないの?と思うかもしれませんね。確かに原理的には、「暑い→発汗→体温低下」となって、熱中症のリスクなんてなさそうな気がしないでもありません。

ところが、何らかの理由で「暑いのに発汗できない事態」に陥ると、これは即熱中症の危険が迫っていることになります。では、「発汗できない事態」とは、いったいどのような事態なのでしょうか?

簡単にイメージできるケースが、「水分補給なしに大量の発汗が行われた場合」です。発汗によって一時的に体温調節ができたとしても、酷暑がそれでおさまってくれるわけではありません。

大量の発汗と水分不足により、「次にかかなければならない汗がなくなってしまった」という事態は、熱中症の最大のリスク因子です。しかし汗をかけない状況はそれだけにとどまりません。

「気化」というのは、「液体が気体に変わる状態変化」のことです。逆に気体が液体に状態変化を「液化」とか「結露」などと呼びますが、熱中症の原因となるのは、汗がスムーズに気化できないケースです。

実は、外気の湿度があまりにも高いと、体表付近の空気がそれ以上水蒸気(汗が気化した気体)を含むことができない状態になっている(これを「水蒸気の飽和」といいます)ため、表皮付近で気化が起こらなくなります。

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もうひとつ、少し難しい話かもしれませんが、熱力学の「エントロピー」の問題があります。簡単にいうなら、「温度が低い部分の熱エネルギーが温度の高い部分に移動することはない」とでもなるでしょうかね。

どういうことかというと、外気温が体熱よりも高いと、より温度の低い体熱が奪われて、体熱より高い外気に放たれることは、原理上は起こらないのです。

たとえば、50℃のお湯と10℃の水がそれぞれ入った容器をピタリと接して放置しても、時間経過により「55℃と5℃になりました!」などということは絶対に起こりません。外気温と体熱の関係も同様なんです。

以上をまとめますと、気温も湿度もどちらも異常に高いときは、熱中症リスクも極めて高くなる、ということがわかります。

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熱中症をどう予防すべきか

場合によっては生命の危険も考えられる熱中症ですから、気温や湿度が上昇しやすい時期には、熱中症の予防をしっかりとしなければなりません。

気温や湿度との関係が密接な熱中症ではありますが、ご自身の体調(ストレス、疲労、睡眠不足など)が汗の正しい機能を阻害する可能性もありますので、ご自身の体調管理が熱中症予防の大前提となります。

まあそうはいっても、忙しい現代人がノーストレスで毎日元気にやっていくことなんてそう簡単にできるものではありません。ですからやはり熱中症の予防の具体的な方法も知っておく必要があるでしょう。

熱中症といえばやっぱり「水分補給の方法」が重要です。ガブガブ水を飲んでいればよいというほど私たちの身体は単純にできていません。水分補給によって熱中症を予防するための方法を検証してみましょう。

熱中症予防に適した飲み物はどんなものがある?

「血液」というと、赤くて痛くて鉄臭くて・・・というイメージがある体液ですが、非常に重要な役割を果たす体液です。血液のはなしだけで分厚い本が何冊にもなってしまうくらい、いろいろな役割を担います。

血液には赤血球や白血球、血小板などのいろいろな成分がありますが、熱中症と関係しているのは、これらメジャーな血液成分以外の「血漿(けっしょう)」と呼ばれる成分です。

というのも、熱中症ではとかく欠乏しがちなナトリウム(塩分)や糖は、血中の血漿成分に運ばれるからです。昔から、熱中症予防には「糖分と塩分を含んだ水がよい」などと言われてきました。

ただ、「糖の種類」に関して近年の研究からわかってきたことがあります。それは、「果糖よりもブドウ糖のほうが熱中症の予防効果が高い」というデータです。

水道水よりもミネラルウォーター、ミネラルウォーターよりもイオンウォーターという具合に、熱中症予防への関心の高まりに比例した有力な研究が行われてきましたが、私たちにとって「糖の種類」に関する情報はさらに有効です。

で、どんな飲料が熱中症予防に適しているのかについて結論からいいますと、予防効果が低い順に「ミネラルウォーター<果糖主体の糖電解質飲料<ぶどう糖と果糖を含む糖電解質飲料」となります。

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近年虫歯やダイエットへの余波をおそれてか、砂糖(ブドウ糖・グルコース)を敬遠し、人工甘味料が注目されていますが、熱中症予防に関しては、砂糖の摂取が大事なんですね・・・

ここはちょっと注目すべき新たなポイントといえるのではないでしょうか?ぜひご参考ください。

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その他の熱中症予防法は・・・

熱中症の予防方法はいろいろな角度から語られていますので、ここでいくつかご紹介しておきたいと思います。飲み物だけでなく「食べ物」や「運動」にも注目ですよ!

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毎年のことだからしっかりと対策を!

今回は熱中症をテーマとして、いろいろお話ししてきました。日本には四季があるからこそ、その恩恵を受けつつも、熱中症のようなリスクとも背中合わせであることを忘れるべきではありませんね。

非常に高いリスクである熱中症は、毎年のことだからこそ、しっかりと対策を講じたいものです。外出中やスポーツ中だけでなく、車中はもちろん、時期によっては建物のなかでも熱中症のリスクはあります。

また、毎年のことだからと油断をしていると、加齢による体調の変化が熱中症のリスクを高めてしまう可能性も考えられますので、特にご高齢の方は十分注意していただきたいと思います。

「毎年のことだからこそ」の気持ちで、しっかりと熱中症対策をしていきましょうね!

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