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ウォシュレットのやりすぎが危険!洗いすぎがまねく健康被害とは

「お尻だって洗ってほしい」のコピーで、東洋陶器株式会社が温水洗浄便座ウォシュレットを発売したのは1980年でした。それから30年後の2010年には、温水洗浄便座の世帯普及率は70%を超えるまでになりました。

会社名もTOTO株式会社になって久しい現在、どのくらい普及しているんでしょうね。普及が進む一方で、誤った使い方をして健康被害が出ているケースもあります。

いわゆる「シモ」の話なので、笑えるようなシーンが多いのですが、笑い話で済まないようなケースもありますので、温水洗浄便座の正しい使い方を知って、快適に使いましょう。

洗い過ぎはお尻に良くないので10秒以下にする

さて、気になるのは、温水洗浄便座でお尻を洗う場合、どの程度の時間洗えばきれいになるのかということですね。これは出した物の性状にも大きく影響されますが、通常は数秒で充分です。

もちろん、温水洗浄便座を使わない場合だと「拭いても拭いても残っている」と言うこともありますね。そうした汚れの場合には、もうちょっと時間がかかるかもしれません。

健康な排便ではお尻がほとんど汚れないことも多い

つるっと出ていってくれて、それでスッキリするような場合には、お尻に汚れが見えない場合もあります。もちろん便を包んでいる、ごく薄い粘液がお尻についているかもしれません。

でも、その程度のものであれば温水洗浄便座を使うまでもなく、軽く拭き取ればOKですし、洗浄するにしても1~2秒で充分です。

もちろん、お尻の汚れ方は自分では見えませんが、出した時の「排便感」で、なんとなく判ると思います。「あ、今日はキレが悪かったので、少ししっかり洗おう」と言うような感じですね。

でも、そうしたことを意識せず、毎回何十秒も神経質に洗っていると、お尻がヒリヒリしてきますよ。

不潔になると起こる皮膚炎が洗いすぎでも起こる

汗をかいた後に、何らかの事情で入浴やシャワーを長期間行えなかったり、下痢をして肛門の周囲が不潔になったりすると、肛門周囲皮膚炎(肛囲皮膚炎)と言う病気にかかりやすいです。

多くの人が経験しているであろうこの病気は、一言で言うと「肛門周辺のお尻が痒い」という症状を持つものです。

小さい子供では、お尻の手入れがちゃんとできていなくて、汚れが残ったままになることで起こりやすいですし、女性ではカンジダ膣炎などが波及したり、生理の影響が出たりして発生することもあります。

このように、基本的には「長時間汚れが付着したままになる」と言うことが原因で発生します。ですから、肛門周囲皮膚炎が起こってしまった場合、刺激が少なく確実に汚れが落ちる方法として、温水洗浄便座による汚れ落としが推奨されるのです。

ところが、健康であった人が、神経質に長時間温水洗浄便座による洗浄を繰り返すことで、同じ肛門周囲皮膚炎が発生することもあるのです。不潔にしてはだめ、そして清潔にしすぎてもだめでは困ってしまいますよね。

手に比べればうんとシンプルな肛門は洗うのも簡単でOK

しかし、ここで考えてもらいたいのは「手洗い」です。手を洗うのはお尻を洗うのに比べてかなり複雑です。

正しい手洗いでは、両方の手のひらと手の甲、手の側面、10本の指、8か所の指の股、10か所の爪の周囲、10本の指先、両手首について、水洗い、石鹸洗い、すすぎ洗いを行います。それでもかかる時間はせいぜい1分です。

それに対して、お尻を洗うのは1か所とその周囲をぬるま湯で洗うだけです。手洗いと比較してみれば、10秒でも長過ぎるくらいですね。

お尻を洗うということは、紙で拭い取るだけに比べて、ずいぶん清潔になります。ですので、そんなに長い時間洗う必要はないのだと認識しておくことが、余計な病気を避ける上で重要になるのです。

お尻は顔よりずっとデリケート

肛門の周囲の皮膚はデリケートです。肛門というのは、体表側が落ち窪んでいった皮膚と、内蔵側が外につながってきた粘膜が接続する部分です。

肛門から2cmほどは肛門上皮という皮膚に近い組織で覆われていて、その上端に歯状線という区切りがあり、そこから上は直腸粘膜になります。

しかも、肛門部分は常に下着で覆われて保護され、さらには臀部の筋肉によってガードされるため、常に外界からの刺激を避けられるようになっています。ですから、肛門周囲の皮膚はそれほど強くないのです。

消化管の反対側を考えてみれば、口の中は粘膜で、唇は皮膚から移行部を経て粘膜につながっています。肛門とよく似ていますね。しかし、肛門に比べると口はスパルタに鍛えられています。

口の周りは花粉症などの場合を除いて、基本的に何かで覆われることはありません。紫外線もたっぷり浴びせられていますし、何かを食べるときには食べ物が付着することもあります。

そして、何かがついたら無造作に拭い取られることもままあります。男性なら毎日カミソリという刃物で髭を剃っているわけですから、強い刺激のレベルを超えて、細かい傷を付けられていると言っていいでしょう。

女性ならお化粧ということで、異物を塗りたくられているわけですね。ですから、顔の皮膚はお尻に比べると随分強くなっています。

洗いすぎは肌のバリア機能と肌そのものを傷めている

それに比べて、そうした訓練を受ける機会が少ないお尻の場合、温水洗浄便座のお湯で頻繁に、しかも長時間洗浄されると、皮膚のバリア機能である皮脂や角質が取り去られ、皮膚表面に傷がついてしまいます。

すると、リンパ液が滲み出すなど皮膚にトラブルが起こり、それが弱い痛み、すなわち痒みとして感じられるようになってしまいます。

また、長時間頻回に洗浄すると、皮膚の表面で外来の雑菌などを防いでくれている皮膚常在菌たちも、洗浄水と一緒にトイレに流されてしまいます。そこに病原菌がやって来たら、簡単に感染してしまって炎症が起こります。

そうして、肛門の周囲にかゆみを伴った「ただれ」「べとつき」や浸出液が出るなどの症状を持つ、肛門周囲皮膚炎が発生するのです。これが慢性化してしまうと、肛門の周囲が分厚くなったり、苔状になったり、色素が沈着したりします。

これを避けるには、1回の洗浄時間を短くすると同時に、水分は拭き取るのではなく、押さえてペーパーに染み込ませることを意識するだけでいいのです。

義務感や責任感から必要な主張を押し通すと、面の皮が厚いとか批判されることもありますが、もともと顔の皮は鍛えられて分厚いものなのです。本当に必要な場合には、批判を恐れず鉄面皮で行きましょう。

温水洗浄便座を浣腸代わりに使うことの是非

なかなか便意がやってこないことを解消するのに、浣腸では手間の問題や薬剤に対する不安、出る前にお腹が痛くなることなど、ネガティブな要素が多いため、温水洗浄便座の水流で肛門を刺激する人も少なくないそうです。

もちろん、この際にも肛門周囲に対する影響はあるわけですから、長時間の使用は肛門周囲皮膚炎につながるわけですが、それ以外にも良くない要素はあるのでしょうか。

水量刺激で便意がやってくるので利用している人はいる

ことの良し悪しはさておき、実際に肛門に対して温水洗浄便座の水流による刺激を与えると、便意がやってくるのは事実であるようです。

甲南女子大学などの研究グループによると、温水洗浄便座の水流による刺激を、排便に利用している健康な人が少なくないという情報から、子宮手術直後の人の便秘に有用なのではないかという研究を行ったそうです。

その結果、手術後3日目~6日めと言う最も排便しにくいタイミングでは、下剤を使わずに排便か可能で、排便時間が約1/3に縮まるなど、有意に効果が見られたということです。

これは、手術直後で傷が開く不安などからいきめなくなった人でも、水流の刺激で内肛門括約筋が反射的に弛緩することによるのだろうと結論づけています。

その後、手術の傷が回復するにつれて、利用している人とそうでない人の差は縮んで行ったようですので、健康な人での効果は未知数ですが、特別な場合に一定の効果はあったようですね。

(参照:子宮の手術を受けた患者に対する自然排便を促す方法の検討 : 温水洗浄便座の吐水刺激を用いた排便方法の評価|甲南女子大学看護リハビリテーション学部看護学科・重松豊美氏ほか)

このように、経験則的に温水洗浄便座の水流で肛門を刺激することが、便秘解消につながると知っている人が多いため、これを行う人が少なくないのでしょう。

便秘は女性に多いので、女性がよく行うようですし、出産経験のある人では、赤ちゃんの便秘解消に肛門刺激が有効なことから、無意識に連想している人もいるかもしれませんね。

しかし、この研究によると便意を催すまでに刺激する時間は、30秒以上を複数回という方法を取っている人が多かったようです。これはおそらく、肛門周囲皮膚炎を引き起こすのに充分な時間と回数ではないかと思われます。

肛門刺激を通り越して直腸内にまで洗浄水が届くのは良くない

便秘の人では、便が硬いことが多いせいでしょうか、水圧をいっぱいに高くして肛門の中まで洗浄水を届かせようとする人もいるようです。

看護の現場からの情報では、直腸内に洗浄水を入れてしまうことで、直腸粘膜を保護している粘液が洗い流されてしまい、直腸を傷めてしまって、かえって便意が衰えると言うケースも見られるといいます。

便秘について刺激によって排便を誘導したい場合、先にお話したように浣腸を行えば良いのですが、それに対する不安というものはつきまといますし、副作用がないわけでもありません。

また、瀉下薬(しゃげやく:便秘薬・下剤のことです)についても、だんだん効かなくなったり、副作用があったりとかで使いたくないという気持ちが出てくるのも無理はありません。

ですから、便秘対策は基本に立ち返って生活習慣の見直しから始めましょう。

温水洗浄便座に頼らない便秘解消の生活習慣

便秘というのは「精神状態に関わる部分」「身体の機能に関わる部分」「社会性に関わる部分」「食べ物に関わる部分」などから発生します。

精神状態に関わる部分というのは、いわゆるストレスによる便秘です。緊張や恐怖、悲しみなど、思い当たる要素があったら、それを取り除く努力をして下さい。

身体の機能に関わる部分は、便秘しやすい体質や全身の衰弱、排便に関わる神経に何らかの障害がある場合などです。これは医療機関を受診して適切な治療を受ける必要があります。糖尿病による神経障害などもこの中に含まれます。

社会性に関わる部分は、便意を感じても職業の関係などから、自由にトイレに行けないため我慢してしまう習慣が身につくなどのケースですね。これは職場環境の改善などが必要ですので、個人で改善するのは難しいかもしれません。

しかし、同僚が多い職場では他の人もそれで悩んでいるかもしれませんので、職場を管理する人と相談できるのが一番いいですね。

食生活を中心に生活習慣を改善する

基本になるのは食物繊維を多く含む、野菜・果物・きのこ類・海藻などをしっかり摂って、便のボリュームを増やし、排便刺激を起こさせることです。

しかし、これだけでは便の量だけが増えて、一向に出ていってくれないから、かえって苦しいということにもなりかねません。

そこで役立つのが「冷たい水」「冷たい牛乳」です。冷たい水を起き抜けにコップ一杯飲むことが、消化器に反射を呼び、排便につながることはよく知られていますね。

また、特に小腸でラクターゼと言う酵素があまり働かない「牛乳でおなかがゴロゴロ言う人」には、冷たい牛乳が役に立ちます。もちろんそうでない人も冷たい水と同じだけの効果はありますよ。

小腸のラクターゼ活性が低い人は、牛乳に含まれている乳糖という二糖類が分解できないため、乳糖はそのまま大腸に送り込まれます。すると、大腸では腸内細菌が乳糖を代謝して脂肪酸を作ります。この脂肪酸が大腸を刺激して排便を促すのです。

乳糖は広い意味でオリゴ糖に含まれますから、腸内善玉菌の餌になっていると考えても良いでしょう。同じように、ある程度脂質もしっかり食べて下さい。小腸で分解された脂質は、脂肪酸となって大腸を刺激してくれます。

同じように、水溶性食物繊維も乳糖と同じで、大腸で腸内細菌の餌になって脂肪酸を作り出し、排便刺激を起こしてくれますから、フルーツやねばねば食品などをしっかり食べましょう。

また、糖質を制限すると便秘しやすくなるということもありますね。これは消化しきれなかった糖質が、上でお話しした乳糖と同じように働くケースがあるからです。

特に、最近注目されている難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)などを多く含む、冷ご飯や冷たく冷やしたポテトサラダなどは便秘解消に良いでしょう。夏場の冷たいお茶漬けと言うのも水分補給を兼ねておすすめです。

このように、「食物繊維」「水分」「脂質」「オリゴ糖類」などをしっかり摂ることを意識すれば、便秘は改善に向かいます。

これは経験則的に教えてもらった話ですが、毎朝決まった時間にトイレに座り、たとえ一粒でもいいので排便すると言う習慣づけを行うのが良いそうです。しかし、あまり長い時間座ることは身体によくありません。

出ようと出まいと、あまりいきますに3分間だけ座って排便しようとする習慣をつければ、時間はかかるかもしれませんが、そのうち自然に出てくるようになるでしょう。

特に高齢になってくると、肛門括約筋の緩みが原因で直腸にまで水が入りやすくなります。お年を召した方は、温水洗浄便座の使いすぎに注意してくださいね。

温水洗浄便座で病気がうつることはないのか

温水洗浄便座は、最近では公共の施設にも広く普及しています。そうした中気になるのは、前の人が使った洗浄装置で自分のお尻を洗ったら、そこから病気がうつらないだろうかと言うことです。

これは難しい問題ですね。可能性で言えばゼロではありませんし、実際に病院において、入院患者内での伝播の可能性が疑われた事例も存在しています。一方で、メーカーも日々改善を行っていますので、だんだん安全性は高くなってゆくでしょう。

寒気がした海外の温水洗浄便座

温水洗浄便座は、もともとアメリカで医療用に開発されたものですが、一般民生用に製造販売されたのは日本ですし、その普及についても日本が突出して多くなっています。

しかし、日本の近くのアジアの国々では、ホテルなどで設置されているケースも散見されます。とは言え、個人的な経験からですが、海外の温水洗浄便座は使いたくありません。

とあるアジアの国へ出張した時、いつも泊まっていたホテルが予約できなくて、ワンランク上のところに投宿しました。で、トイレに入って便器のフタを開けると、ちくわみたいなものが便器の後から中に突き出しています。

初め何か全く判らなかったのですが、便座の横にあるボタンで気づきました。温水洗浄便座の洗浄ノズルだったのです。しかも、汚物がこびりついて異様な形になっています。そのせいで引っ込まなくなっていたんですね。

もちろんすぐにフロントに連絡して部屋を変えてもらいましたが、その姿が目に焼き付いてしまって気持ち悪かったです。もちろん変えてもらった部屋でも、温水洗浄便座は使いませんでした。

その製品はその国のものでも日本のものでもなく、隣の国の製品でしたが、やはり日本には一日の長があるようです。日本の温水洗浄便座のノズルは、使用前後に自動洗浄されますから、あんな姿になることはないでしょう。

最近の温水洗浄便座は水道水で殺菌消毒もできる

日本製の温水洗浄便座というのは、お尻の真下から温水を当てているのではなく、ほぼ45度に近い角度からお尻を狙い撃ち、洗い終わった水は真下に落ちるようになっています。ですから、汚れた水がノズルを直撃することはありません。

また、お尻の洗浄中にその刺激で便意を催して排泄してしまっても、それがノズルに当たることもないのです。ただしメーカーは、お尻の洗浄中には「故意に排便することはしないで」と呼びかけています。

そして、ノズルに飛沫がかかることは充分ありえますから、使用後にはノズル自体を自動洗浄します。お尻を洗う前後に水が漏れるような音がするのは、この自動洗浄の音なのです。

使用後に自動洗浄しても、1個でも菌が残っていたら、それが時間とともに繁殖する可能性はありますので、使用前にも自動洗浄してそれを洗い流しています。

ある研究では、洗浄ノズルを分解して拭き取り、それを培養したらほとんどのケースで菌が見つかったのに、お尻を洗う水を培養しても菌はほとんど見つからなかったと言う結果は、この直前の洗浄の効果なのでしょう。

そして一部の温水洗浄便座では、水道水に含まれている塩素を利用して、水道水を電気分解、強力な殺菌作用を持つ次亜塩素酸を作り出して、トイレそのものや便座の洗浄ノズルを殺菌するという機能を持たせています。

もともと水道水には何も加えていませんし、この次亜塩素酸は時間とともにもとに戻りますから身体に影響はありません。

また、ビルなどではトイレの水に浄水ではなく中水を使っているケースもあります。しかし法律によって、温水洗浄便座への給水は飲料水としての基準を満たす上水道からに限られていますので、日本国内では安心して利用できます。

病院など感染機会の高い施設では、こうした殺菌機能を持った温水洗浄便座の普及は早く進むと思います。そうした表示があるところでは安心ですね。

一方、免疫抑制剤や内服ステロイド薬のような免疫を抑制するお薬を使っている人や、病気によって免疫力が落ちている人などでは、公共の施設では殺菌体制が完全だと確認できない場合、温水洗浄便座の洗浄機能は避けたほうが安全だと言えます。
座っていないとボタンを押しても水が出ないというのも温水洗浄便座の機能です。当たり前のようにこの安全性を享受できるのは、技術発展のおかげですね。

高齢の人の場合温水洗浄便座の使用には注意が必要

温水洗浄便座には便座そのものを温めておく機能も備わっています。高齢の人で体の自由が効きにくい人の場合、この設定温度が高すぎて皮膚にダメージが起こったケースもあるようです。

また、高齢の方では肛門の状態が良くなくて、温水洗浄便座で思わぬ事故が起こることもありますから、家族の方が充分注意しておいてあげるようにしましょう。

直腸脱がある人は温水洗浄を行わないほうが良いかもしれない

関西労災病院の症例報告によると、直腸脱の既往がある高齢女性で、大きく出てしまった直腸脱に、温水洗浄便座の洗浄ノズルが突き刺さり、その穴から小腸がはみ出してしまうという事故があったそうです。

報告では、こうした事故は世界でも初めての例だそうですし、極めて稀であろうとしていると同時に、直腸脱のある人には温水洗浄便座の使用に注意を促すべきだと指摘しています。

この例では、患者さんは人工肛門の造設に至ったそうですが、1か月以内に自分で歩いて退院されたということです。

(参照:温水洗浄便座のノズルにより直腸脱穿孔から小腸脱出をきたした1例|関西労災病院・向井洋介氏ほか)

直腸脱や子宮脱などをまとめて骨盤臓器脱と呼びますが、こうした病気は女性に多く、加齢はさらにリスク要因になります。また、身体の構造上、直腸脱以外の骨盤臓器脱は女性にしか起こりません。

直腸脱以外は、おそらく温水洗浄便座のノズルが届かない位置になるとは思いますが、メーカーも骨盤臓器脱の位置までは計算しきれないと思います。

ですので、骨盤臓器脱がある人は、温水洗浄便座による洗浄については、充分な注意が必要です。

洗浄後下着が汚れるようであればしばらく洗浄をやめる

ある程度以上の年齢になると、肛門括約筋が緩んで来ることがあります。そうした場合に温水洗浄便座で長時間洗うと、洗浄水が直腸に入ってしまい、それがあとから染み出してきて下着を呼ぼすことがあります。

排便後はしっかり洗っているのに、なぜか下着が汚れるという人は、しばらく温水洗浄便座での洗浄をストップしてみて下さい。

それで汚れがましになるようであれば、肛門括約筋の緩みの可能性が出てきます。一度受診されることをお勧めします。そして、温水洗浄便座については、できるだけ水圧を下げて利用するという方法もあります。

洗浄位置を自動的に動かすマッサージ機能と、低い水圧を利用すれば、直腸に水が入り込むことを抑制できる可能性はあります。

どうしてもこうした家庭用品は健康な人が前提で設計されます。ユニバーサルデザインが普及した現在でも、さすがに大きな直腸脱までは想定できなかったのでしょうね。

過ぎたるは及ばざるが如しを意識しよう

今回はお尻にポイントを当てましたので、温水洗浄便座のビデ機能には注目しませんでした。しかし、やはりこちらでも洗いすぎなどによるトラブルも起こっています。多いのは常在菌まで洗浄してしまって、カンジダ膣炎などの感染症を呼んでしまうと言ったものです。

日本人は清潔に対してこだわりが強すぎるのか、必要なものまで洗い流してしまうきらいがあるようです。

お尻に限らず、清潔とは人間の身体の汚れだけを落とせば良いのです。「何もついていない状態」にしてしまうのは、かえって不潔な状態で、病気を呼んでしまうと言うことを意識しておきましょう。

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