健康生活TOP 健康管理 【基礎代謝を上げる方法】筋肉だけじゃなく内臓も重要だった!

【基礎代謝を上げる方法】筋肉だけじゃなく内臓も重要だった!

基礎代謝と言えば「寝ている間にカロリーを消費してくれる」という側面から、ダイエットを気にする人にとっては神様のような存在として見られているかもしれません。

実際に基礎代謝は生命を維持するために24時間エネルギーを使い続けていますから、その基礎代謝を上げれば、その分全消費カロリーが増えますのでダイエットに役立つことは間違いありません。

ではどうやったら基礎代謝が上がるのかについて見てみましょう。

基礎代謝の最大の担い手は骨格筋!

その昔、基礎代謝の4割近くは骨格筋によるものだと考えられた時代がありました。その後20世紀の終わり頃には、実は肝臓が3割近くを担っていて、基礎代謝の主役は肝臓だと考えられたこともあるのです。

しかし21世紀に入ってからは、全体の2割強ながら、やはり基礎代謝の主役は骨格筋で、肝臓は僅差で2位につけているということが判ってきました。

筋肉は意外に使うエネルギーが少ない

骨格筋というのは、私たちが身体を動かす時に使っている筋肉のことです。心臓や消化器も筋肉でできていますが、こちらは骨格筋ではありません。

ところが、骨格筋は全身の体重の4割くらいを占めているのです。重さで4割くらいを占めているのに基礎代謝の占有率が2割あまりということは、あまり効率がよくありませんね。

一方、肝臓は僅差で2位につけているものの、重さで見た場合、骨格筋の6.5%くらいしかありません。つまり肝臓は重さあたりの基礎代謝量は、骨格筋の8倍以上にものぼるのです。

そして、肝臓より重さあたりの基礎代謝量(基礎代謝基準値)が大きいのは、肝臓の1.2倍に当たる脳と、肝臓の2.2倍に当たる心臓と腎臓なのです。

心臓について見てみると、わずか300gほどの臓器が、全基礎代謝の1割弱を占めているのですから、非常に大きいと言えるでしょう。

基礎代謝の絶対量で見た場合、

  • 骨格筋
  • 肝臓

の順になり、この3つはいずれも20%以上を占めています。一方、個別の組織や臓器で見た場合小さなものについては、まとめて「その他」とされていて、これが16%を占めています。

そして、心臓の9%、腎臓の8%と続き、脂肪組織の4%が、個別の組織としては最も低くなっています。

脂肪組織の基礎代謝と言われるとちょっと意外な感じがするかもしれませんが、脂肪組織は単なるエネルギーの貯金箱じゃなくて、生理活性物質を放出する内分泌組織としての役目も持っているのです。

これからは安静時代謝量という数値に置き換わるようです

基礎代謝量というのは「眠っているときなど」と例えられるように、安静にしている時にも消費されるエネルギーのことを指していますが、2006年くらいからは安静時代謝量という数値が用いられるようになってきています。

これは、基礎代謝という数値に誤りがあったという意味ではありません。いまでも基礎代謝量に一定の係数を掛けることで、全消費カロリーの推定ができるなど、非常に重要な数値であることに変わりはないのです。

しかし、例えば安静にしていたとしても、部屋の温度が寒い時と暑い時を比べると、身体が発生する熱の量は違うのが当たり前です。つまり、体温維持のためのエネルギー代謝は基礎代謝とは別に「安静時に使う代謝量」と言えるのです。

また、食事を摂ると身体が暖かくなります。これは食事誘導熱産生とか特異動的効果とか呼ばれるものですが、これも基礎代謝ではありませんが「安静時に使う代謝量」です。入浴後の代謝量上昇も同じですね。

この2つを従来の基礎代謝に加算したものが安静時代謝量で、今後各種の栄養や運動に関する、基礎的数値として使われる機会が増えるでしょう。上でお話した基礎代謝の順位は、正確にはこの安静時代謝量に基づくものです。

安静時代謝量導入のきっかけになったのは、厚生労働省による、「健康づくりのための運動指針2006」(エクササイズガイド2006)の制定であったようです。それはアクテゥブガイド2013にも活かされています。

わずかしか増えなくても筋肉をつけることは重要

筋肉の基礎代謝基準値は割合少ないです。具体的な数値としては、筋肉1kgあたり1日13kcalです。ですから、トレーニングをして筋肉を1kg増やしても、一日あたり13kcalの基礎代謝が増えるだけです。

さらに、体重を増やさないように、筋肉を増やした分脂肪を減らしたとすると、脂肪細胞の基礎代謝基準値の1kgあたり1日4kcalが減りますので、実質9kcalしか基礎代謝基準値は増えないのです。

一度増えると筋肉が落ちない限り基礎代謝は維持される

そんなわずかな基礎代謝のアップでは意味がないと考えてはいけません。たとえば、脂肪を1kg減らして筋肉を1kg増やしたとした場合、1年間で、全く何もしなくても、寝ている間だけで450gあまり体重が減ります。

そして、もっとも重要なのが基礎代謝を13kcal分、つまり、筋肉を1kg増やして維持しようと思うと、それだけ運動が必要ですしそれによる消費カロリーはずっと多くなります。

さらに、運動の効果によって血流が増えますし、それにともなって内臓機能も向上します。すると、「その他」に分類されるような細かい存在の組織や臓器でも基礎代謝はアップするのです。

ですので、筋肉を1kg増やすと単に筋肉の分の1日13kcalだけではなく、それ以上に基礎代謝はアップしますし、臓器を含めた除脂肪体重で見た場合、1kgあたり1日50kcal相当になるのではないかという推論も存在します。

基礎代謝のアップにはどんな運動でもかまわない

では、基礎代謝をアップさせる運動にはどういったものが適しているのでしょう。実は、筋トレのようなレジスタンストレーニングでも、ジョギングやウォーキングのような有酸素運動でも、効果にさほど変わりはないようです。

イメージ的に、筋トレをして筋肉をつけたほうが効率が良さそうですが、それほど単純なものではないのですね。実際に研究されたデータを見る限り、どちらのトレーニングでも、軽度の効果しか見られませんでした。

つまり、基礎代謝を意識してトレーニングを行う場合、トレーニングの激しさではなく、毎日続けることのほうが重要になるということなのです。

これは、筋肉を落とさないという観点から見ても、毎日続けることは重要ですね。特に中年後期以降は筋肉が落ちやすいので、毎日運動を続けることには特に意味がありそうです。

筋肉は身体の30%から40%くらいを占めていますので、多少基礎代謝基準値が低くても、やはり筋肉は多いに越したことはないのです。そもそも、基礎代謝における筋肉は「動いていない時」の消費エネルギーですしね。

肝機能を向上させることで基礎代謝が上がる

骨格筋が1kgあたり、1日13kcalの基礎代謝基準値であるのに対して、肝臓はなんと200kcalもの基礎代謝基準値を持っています。このため、たった1.3kgほどの臓器である肝臓が、体重の40%程を占める筋肉と大差ない基礎代謝量を持つことになるのです。

一方、肝臓をトレーニングで鍛えて大きくすることはできません。肝臓が大きくなったら、肝腫大という病気の恐れが出てきてしまうのです。

肝臓の基礎代謝が大きいのは働きが多いから

肝臓と言えば思い浮かぶのがお酒の処理ですね。吸収されたアルコールを、酵素の働きで酸化させてアセトアルデヒド経由で酢酸にまで代謝・無毒化し、さらにTCAサイクルを通じてエネルギーと二酸化炭素と水に変えて、腎臓に送り、排泄してしまいます。

このように三大栄養素は代謝してエネルギーに変え、毒性のあるものは無毒化して腎臓に送り排泄すると言う働きを持っています。この肝臓における化学反応は数百種類に及ぶといいますね。

ですので、私達が眠っている間にも、肝臓では常に化学反応を通じて代謝・無毒化などの工程が動いているのです。ですからその機能を高いレベルにキープしておくことで、基礎代謝の数値も高めで安定します。

そうなってくると、当然異物処理よりも、栄養素の代謝に振り向けられる機能が多いほうが好ましいと考えられますね。また、肝臓に出入りする血流量が多いほうが、代謝が高まることも考えられるでしょう。

もちろん、肝臓が働くにあたっては栄養素が欠かせません。無理なダイエットで栄養不足に陥ると、身体は筋肉からアミノ酸を取り出して肝臓で糖を作り出し、それによって赤血球や脳にエネルギーを回します。

そうなると、肝臓でのエネルギー消費は大きくなる代わりに、どんどん筋肉が減ってしまいますので逆効果です。肝臓と筋肉のどちらもが健全に働くには、バランスの取れた栄養摂取が必要なのです。

基礎代謝を維持向上させるためには正しい栄養摂取を

正しい栄養摂取と言っても、それほど難しいことではありません。目安になるものとして、厚生労働省の食育ナビがあります。

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厚生労働省食育ナビ大きな画像

このポスターでは、食事の単位として「つ(SV)」と言うものを示しています。「つ」と言うのは、1つ・2つの「つ」です。これは英語のサービング(serving:提供単位)を日本語に訳す時に使った簡略な言葉だと思います。

でも、「1.5つ」などというのが出てきてますから、ややこしいですね。横文字に抵抗のない方なら、そのままカタカナ語で「サービング」と言ってもいいと思います。

特にアメリカ製のサプリなどを使われる方は、用量指示として、1SV=2capsules / 1SV a day(1サービングは2カプセル・1日1サービング)と言った表現に馴染みがあるのではないかと思います。

このポスターの読み方としては、まず水分は食事の中心だからしっかり摂るとして、まず一番上の主食から1日に5サービングから7サービングを摂りましょうと読みます。

朝にロールパン2個で1サービング、お昼にうどんで2サービング、夕食にご飯中盛り2杯で3サービングにすると、1日の合計は6サービングだからOKと言うことです。次に副菜、さらに主菜と、順次下の方へ進めて行くわけですね。

健康な人は、これを参考に、栄養バランスの取れた食事を心がけることが、肝機能を正常に保ち、基礎代謝をベストの状態に引き上げてくれるでしょう。

糖尿病などで、治療のためにカロリーや糖質を減らすことが必要な場合はありますが、BMIが25.0kg/m2未満である人が、体重を減らすことだけを目的に食べ物を制限することは良くありません。

SVと言うと、放射線被曝線量当量を表すシーベルトを連想しますが、あちらはSvと、2文字目が小文字なんです。それにシーベルトは大きすぎる単位なので、普通は頭にミリやマイクロがくっつきます。

肝臓を健康に保つには食べ物をコントロールするのが一番

たくさんの機能を充分に発揮して、基礎代謝をキープしてくれるような健康な肝臓のためには、やはり食べ物のコントロールがとても大事です。

肝臓を健康にすると言うとウコンを連想される人も多いでしょうけれど、肝臓が健康であるうちはウコンも悪くありませんが、肝炎を起こしているような状態でウコンを飲むと病気が悪化します。詳しくは関連記事をどうぞ。

▼関連記事
お酒の前にウコンは諸刃の剣?肝臓に負担を掛けてしまうことも!

肝臓を健康に保つための脂質コントロール

肝臓を健康に保つためには、無用な負担をかけないことが大切です。そして、肝臓に負担をかける2大要素はアルコールと脂質です。アルコールは全く飲まなくても健康に悪影響はありませんので、お酒は止めておきましょう。

一方、脂質はゼロにする訳にはいきませんし、ゼロにするのが難しいものでもあります。そこで脂肪酸バランスを考えた脂質の摂り方を意識して下さい。もちろんいくらバランスを取っても、食べ過ぎはだめですよ。

まず飽和脂肪酸は抑えるようにして下さい。全体の比率で見た場合、30%以下にするのが良いですね。でも、ゼロにすると脳出血のリスクが高まりますので、適量は食べなければいけません。

でも、一般的な食事の中で、飽和脂肪酸の量は5~6g摂っておけば間に合います。これは牛肉や豚肉のバラ肉であれば30g~35gくらい、脂身の少ない部位であれば70g~110gくらいに相当します。

魚の場合は、例えば焼き鯖の片身、大きめのものであれば半分、小さめのものであれば1枚程度に相当します。

一方、不飽和脂肪酸は肝臓に悪影響を与える動脈硬化や炎症性疾患を抑える働きがあるため、従来はシンプルに「植物性油脂を摂りましょう」と推奨されていました。

しかし、近年では必須脂肪酸でありながら、過剰摂取によって炎症性の生理伝達物質の分泌を促進してしまう、リノール酸の摂り過ぎが問題になっています。

同じ必須脂肪酸で、そうした働きのないαリノレン酸で置き換えられれば良いのですが、植物の持っている量から見て、それほどたくさん摂ることができる脂肪酸ではありません。

そこで有望なのが必須脂肪酸ではないものの、体内で生合成するには、原料として飽和脂肪酸を必要とするオレイン酸です。よく知られているとおり、オレイン酸を多く含む食用油と言う物があります。

何もしなくても、オリーブオイルと椿油には70%~80%のオレイン酸が含まれています。また品種改良などにオレイン酸を多く含むようになった「ハイオレイックタイプ」の食用油もあります。

紅花油やひまわり油で「高オレイン酸」とか「ハイオレイック」と表示されていれば、オリーブオイルと同等のオレイン酸を含んでいることが多いでしょう。

キャノーラ油にも、ハイオレイックタイプはあるようですね。食用油として、オリーブオイルやハイオレイックタイプの食用油を使うことで、飽和脂肪酸を抑えつつリノール酸の過剰摂取もなくせますので、肝臓にはいい影響が期待できます。

食物繊維は肝臓の治療薬にもなりうる栄養

食物繊維は、満腹感をもたらしてくれることから、過栄養による脂肪肝を予防したり、改善したりしてくれます。また、水溶性の食物繊維は肝臓から送り出された胆汁酸の再吸収を阻害し、便として排泄させてしまいます。

胆汁酸は肝臓でコレステロールを原料に作られますので、再吸収されずに排泄されると、体内のコレステロールの量が減り、動脈硬化を予防改善してくれます。

動脈硬化は肝臓の働きにも悪い影響を与えますので、それを予防改善できるということは、肝臓の働きがスムーズになって、基礎代謝もしっかりキープできるということになります。

脂質やアルコールだけでなく、糖質のとりすぎによっても、過剰なカロリーが肝臓で中性脂肪に代謝されて沈着し、脂肪肝や肝炎を招く「非アルコール性脂肪性肝疾患」(NAFLD)という病気もあります。

こうした疾患はやはり肝臓の働きを阻害しますので、基礎代謝を落としてしまう原因になります。食物繊維による満腹感の誘導は、この現象の予防改善にも役立ちます。

野菜や海藻、きのこ、果物などを上手に選んで、水溶性・不溶性ともに食物繊維をしっかり摂りましょう。

食物繊維が基礎代謝を上げると言うのは、随分遠回りのように見えて、実は比較的ダイレクトな位置で関係しているのです。それほど肝臓と言うのはたくさん基礎代謝のエネルギーを使っているんです。

脳を健康に保つのは血管を健康に保つことにほかならない

骨格筋の13kcal/kg/日、肝臓の200kcal/kg/日に比べて、脳は1kgあたり1日240kcalも消費する、基礎代謝量の第3位なのです。かと言って、脳の筋トレは不可能ですので、やはり肝臓と同じように血流を大切にするところから始めましょう。

一方で、脳に脂肪がまとわりついて代謝がうまく行かないという現象も見受けられません。脳に関してはひたすら血流の維持が大切になってくるのです。

脳1つで全身の筋肉の92%相当の基礎代謝を持っている

体重70kgの男性をモデルにした標準的ケースでは、骨格筋による基礎代謝は1日あたり370kcal、脳による基礎代謝は1日あたり340kcalです。これは無視できない量ですね。

脳は、物事を考えている部分だけではなくて、心臓や肺などの臓器を24時間休みなくコントロールしているために、非常にエネルギーを必要とする器官なのです。

脳が消費するエネルギーの材料は、血流によって運び込まれますから、脳への血流が滞ると、たとえ病的な症状が出なくても、徐々に機能が落ちてゆく可能性は否定できません。

そして、それ以前に脳卒中の危険性が高まりますから、常に血流が良い状態にあるよう、生活習慣でコントロールしておくのです。

動脈硬化を防ぐことは全身に栄養するが特に脳と心臓には大切

動脈硬化によって脳の血管が詰まると脳梗塞、血管が破れると脳出血という脳卒中が発生します。脳卒中はそれだけで致命的になることも珍しくない病気ですね。

これを予防するには、動脈硬化の予防改善と、適正な血圧の維持がもっとも重要なファクターです。そして、特に動脈硬化の予防改善は、脳による基礎代謝の維持にも役に立つでしょう。

動脈硬化を予防改善するには、まず血中脂質の状態を良い状態にキープしないといけません。お酒や糖質の摂りすぎによって中性脂肪が増えると、肝臓にも脂肪肝という形で悪影響が出ます。

しかし、中性脂肪自体が動脈硬化を引き起こすことはありません。中性脂肪の増加によってLDLコレステロールが増加し、これが動脈硬化の原因になるのです。

一方、このLDLコレステロールは飽和脂肪酸のとりすぎで発生しやすくなります。また、HDLコレステロールの量が足りなくなることでも動脈硬化は発生します。

逆に、良質のたんぱく質は肝臓の働きを良くします。魚:肉が4:3くらいになるようにして、合わせて1日平均140gと卵1個を摂りましょう。さらに豆腐150g、牛乳1杯(200mL)程度に相当する大豆製品と乳製品も加えて下さい。

このように肝臓に影響を与える要因には多くのものがありますが、特に喫煙と多量飲酒、運動不足はかなり悪い要素です。そうしたものを排除するように心がけて下さい。

とどのつまり、健康的と呼ばれる生活は、そのまま基礎代謝アップに繋がるということなのです。

心臓を健康に保つには運動の習慣が大切

骨格筋と脳と肝臓を合わせると、それだけで基礎代謝のおよそ63%を占めます。それに対して「その他」のくくりでひとまとめにされるものが16%、脂肪組織が4%を占めています。

脂肪組織が基礎代謝を担っていると言っても、その効率は骨格筋の1/3ほどに過ぎませんから、肥満して基礎代謝を上げようなどとは考えないでくださいね。

これを合計すると83%です。そして最初の方でも少し触れましたが、残り17%は心臓と腎臓がほぼ半分ずつ担っているのです。

最大の代謝率を持つ心臓と腎臓

心臓の重さはおよそ300g、腎臓の重さは1つおよそ150gですので、合わせても600gにしかなりません。それが骨格筋21.3kg相当の基礎代謝に相当する282kcal/日を占めるのですから、その基礎代謝基準量は肝臓と比べても2倍以上になるのです。

言い方を変えると、心臓と腎臓の働きが4.6%落ちたら、それだけで骨格筋が1kg減ったのと同じだけ基礎代謝が下がります。あるいは腎臓を片方失ったら、骨格筋が5kg減ったのと同じくらい基礎代謝が下がってしまいます。

それほど大きな基礎代謝を持っている心臓と腎臓を健康に保つにはどうしたら良いのでしょうか。どちらも血管とは密接な関わりがありますので、先にお話しした動脈硬化の予防改善は必須です。

もちろん血圧も適正値に保つことが重要ですね。そして、心臓の場合は特に普段から有酸素運動を行って、心肺機能を高めておくことが大切です。

心臓は筋肉でできていますので、運動によって鍛えることができます。そして、心臓の送り出す血流量が豊富であれば、全身の臓器や組織に血液が充分行き渡りますので、全身の基礎代謝もアップします。

普段から、心肺機能を高めておくことを意識した生活習慣を持つことが、基礎代謝のアップに繋がります。

腎臓病にならないよう注意することが大切

生体腎移植が可能なことから見て判るように、腎臓は必要な能力の2倍以上の余裕があります。でも、そのことがあだになって、腎臓に不調が起こっているのに、重症になるまで気付かないということもあります。

ですので、普段から尿の様子をしっかり観察する癖をつけましょう。妙に色が濃いとか、泡立ったものがいつまでも消えないといった場合、血尿やたんぱく尿の可能性もあります。

そうした場合、すぐに受診するのもいいですし、尿試験紙を買っておいて、普段から気になった時にチェック、異常が出たら受診するというのもいいですね。

ウリエース商品イメージ画像
(出典:尿糖・尿たん白・尿潜血検査紙 ウリエースKc|テルモ株式会社)

内容量によって、1枚あたり65円~100円くらいです。尿をかけて1分で結果が判りますので、カラーチャートと一緒にスマホなどで写真を撮っておいて、受診の際に診てもらうのが良いかもしれませんね。検査紙はトイレに流せます。

腎臓については、普段から塩分を控えておくことや血圧を適正に保つこと、過労にならないようにすることが健康を維持する秘訣です。

疲れて休むときは、可能であれば横になるのがおすすめです。腎臓は大量の血液を通過させる組織ですので、横になることで血流量を確保しやすくなります。

そして、腎臓は血圧と切っても切れない縁があり、血圧が高いと腎臓にトラブルが起こりますし、腎臓が悪いと高血圧を招きます。血圧を正常値に保つよう普段から注意しておいて下さい。
重要な事柄を「肝腎」と言いますが、長い間「腎」が常用漢字じゃなかったため「肝心」と書かれてきました。図らずも基礎代謝の中心になる臓器が3つとも入ってますね。

健康な状態にリセットするだけで基礎代謝は大きくアップする

誰もがそうだと断言できるわけじゃありませんが、現在では多くの人がなんらかの不健康な要因を抱えています。それを健康な状態に戻してやるだけで、基礎代謝は大きく改善するでしょう。

ですので、筋肉量を増やし、特に肝臓・心臓・腎臓を中心にした内臓の働きを良くする、そして、血管を健康に保つということで基礎代謝は向上します。

例えば体脂肪率です。女性で30%・男性で25%を超えた体脂肪率は「体脂肪過剰状態」つまり、BMIの如何にかかわらず肥満だと言えます。女性で20%~25%・男性で15%~20%が「普通」とされる状態です。

そして、筋肉量は除脂肪体重の約半分ですので、そこから体脂肪率と基礎代謝の例を見てみましょう。

平均的な日本人成人女性の身長は158.6cmほどです。そこで158.6cmの人の標準体重の人を見てみると約55.3kgになります。その体重で体脂肪率が23%の人と31%の人を比べます。

23%と言うことは12.7kgほどが脂肪ですので、除脂肪体重は42.6kg、従って筋肉量は約21.3kgです。一方31%だと体脂肪は17.1kg、除脂肪体重は38.2kgなので、筋肉量は19.1kgです。

つまり、まったく身長体重が同じでも、普通体脂肪率の人と隠れ肥満の人では筋肉量で2.2kgほど、基礎代謝量で28.6kcal/日の違いがあるのです。これで、普通の身体活動量のある人同士だと、1日あたり50kcalの差が出ます。

つまり、身長体重が同じでも、筋肉量を普通の状態に保つだけで、隠れ肥満の人より毎日チョコレート9g(個別包装タイプで2個弱)くらい余分に食べても太らないということになるんですよ。

どうでしょう、運動習慣を付ける動機づけになりましたか?

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