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子供が頭痛を訴えたらどう判断する?思い当たる原因と対処法

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子供は体の機能が未発達でデリケートなので、ちょっとした病気にかかりやすく、しょっちゅうどこかの痛みを訴えることが少なくありません。

中でも多いのが頭痛なのですが、大事な場所だけに親御さんも心配になることが多いでしょう。

今回は、子供が頭痛を訴えてきた時に疑われる一般的な病気とその対処法について説明していきます。

頭痛をあなどってはダメ!年齢に関係なく頭痛があらわれたら疑われる病気

頭痛を伴う病気はとても多いのですが、子供が頭痛を訴えた時にまず疑いたいのが、年齢に関係なく起こりやすい次の病気となります。

年齢に関係なく頭痛があらわれる病気:風邪・インフルエンザ

子供の頭痛の原因に最も多いのが風邪です。

子供が風邪やインフルエンザで頭痛を訴える時には、鼻水や喉の痛み、発熱を伴うことが多いので、分かりやすいと思います。

【対処法】

なるべく早く受診させ、家庭では温かくしてゆっくり休養させます。

インフルエンザの場合、子供は重症化によって髄膜炎や脳炎を併発しやすいので経過には注意が必要です。適切な治療でインフルエンザを悪化させないようにしなければなりません。

年齢に関係なく頭痛があらわれる病気:アレルギー性鼻炎による頭重・副鼻腔炎

原因不明の頭痛に悩んでいた人に「頭痛が続くと思ったら、鼻炎が原因だった」というケースがしばしばみられます。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎にかかると、頭重(頭が重くスッキリしない感じ)や頭痛が起こりやすくなります。

鼻の奥に溜まった鼻水が三叉神経を刺激したり、鼻詰まりで呼吸がしづらくなったりして脳が酸素不足になるため、頭が重く感じたり頭痛が起こったりするようになるのです。

また、子供のアレルギー性鼻炎はくしゃみよりも頭重や倦怠感といった鼻以外の症状が目立ちやすく、発症に気付きにくい場合があります。

【対処法】

子供が頭痛を訴えたり口呼吸をしていたりしたら、鼻炎による鼻詰まりが考えられます。鼻詰まりの理由やアレルギーの有無を確認する必要があります。耳鼻科を受診させましょう。

また子供は副鼻腔の機能が未熟なため、風邪をひくと副鼻腔炎を起こしやすいので、風邪をひいた時に出る鼻水は、病院の鼻水吸引や処方される薬で早めに治してやることがのぞましいです。

年齢に関係なく頭痛があらわれる病気:近視・乱視・斜視

視力に異常があったりメガネの度が合っていなかったりすると、眼精疲労のせいで頭痛が起こりやすくなります。

【対処法】

子供の場合、視力に異常があっても大人ほど頭痛を起こすことは少ないとされていますが、近年はゲームのし過ぎで急激に視力が落ち込む子供も多いので、ゲーム好きな子供が頭痛を訴えていたら、子供の視力にも注意してみてください。

年齢に関係なく頭痛があらわれる病気:緊張型頭痛

緊張型頭痛は日本人に多い慢性頭痛のひとつです。脳に器質的な問題はなく、主にストレスや睡眠不足によって起こります。

肩こりや首筋の張りを伴い、後頭部を中心に鈍く痛んだり、頭が何かに覆われているかのように重く感じられたりするのが特徴です。

最近の子供は、大人と変わらないくらいにさまざまなストレスにさらされているため、緊張型頭痛が多くなっています。

【対処法】

規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとらせます。ストレスの原因があれば極力取り除きましょう。

年齢に関係なく頭痛があらわれる病気:片頭痛

片頭痛も日本人に多い慢性頭痛で、頭の片側が脈に合わせてズキンズキンと痛むのが特徴です。

大人は休日のリラックス時に頭の片側が痛みやすいのに対し、子どもは平日に痛むことが多く、頭の両側が痛むこともあります。

幼児期の慢性頭痛には意外と片頭痛も多いのです。また家族に片頭痛の人がいれば子供に遺伝しやすくなります。

【対処法】

子供が頭痛を訴えたら静かな暗い部屋で安静にして休ませます。子どもの片頭痛は大人より軽い場合が多いのですが、頭痛をしばしば訴えるようなら一度受診しましょう。

片頭痛を予防するためには、片頭痛の原因となる生活リズムの乱れ、ストレス、睡眠不足をなくします。

また、チョコレートとチーズは片頭痛を引き起こしやすいチラミンという成分が入っているので、片頭痛を起こしやすい子供は食べるのを控えます。

光や音が片頭痛の発作を引き起こすことも多いので、テレビゲームなどの刺激の強い光や音はなるべく避けるようにしましょう。

年齢に関係なく頭痛があらわれる病気:自律神経失調症

自律神経失調症は、体に器質的な異常がないのに頭痛や腹痛などさまざまな症状が起こる病気です。主にストレスやホルモンの乱れが原因で、自律神経のはたらきが不安定になるために起こります。

成人女性にも多いですが、自律神経のはたらきが未熟な小学生や思春期の子供にも起こりやすい病気です。

【対処法】

自律神経を鍛えるために、日頃から規則正しい生活を心がけましょう。夜更かしや運動不足は、自律神経のはたらきを乱します。早寝早起きをして、なるべく外遊びやスポーツを増やすのがのぞましいです。

年齢に関係なく頭痛があらわれる病気:うつ病

大人のうつ病同様、子供にもうつ病が増えています。うつ病は「気持ちが沈む」「やる気が出ない」といった精神的な症状だけでなく、頭痛や不眠など身体的な症状を伴うことが多いです。

子供のうつ病は強いストレスが原因で起こっています。大人と違ってストレスをうまく発散させたり抑うつの症状を言葉で訴えたりすることができないため、うつ病になりやすいのです。

【対処法】

また子供のうつ症状は大人のように気分がふさぎ込むというよりも、イライラ、キレやすいといった症状で出やすいため、うつ病とは気づかれにくく進行してしまう場合もあります。子供の頭痛に加え、

  • 情緒不安定
  • 朝起きられない
  • 不眠または仮眠
  • 食欲不振

などの不調が2週間以上続く場合にはうつ病が疑われるので、スクールカウンセラーや保健福祉センターなどに相談し、医療機関を受診させてください。

子供特有の病気で起こる頭痛もある!しっかり観察して見極めて

子供の頭痛は、大人よりも子供に起こりやすい病気から来ている場合もあります。

頭痛が起こる子供特有の病気:起立性調節障害

小学校高学年~思春期の子供に多いのが起立性調節障害という病気です。

10代のホルモンや自律神経のバランスが不安定な子供は、立っている時に血液の循環がうまくいかないために発症しやすく、日常生活で次のような症状が目立つようになります。

  • 立ちくらみ
  • めまい
  • 頭痛
  • 動悸
  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 顔色が悪い
  • 疲れやすい
  • 午前中に調子が出ない
  • 乗り物酔いしやすい

朝の寝起きが悪いので遅刻しやすく、朝と夜が逆転しやすいことから、学校をさぼっていると誤解されることも少なくありません。また不登校の原因にもなりがちです。

【対処法】

立ちくらみやめまいがしやすい子供は、小児科(中学生以上なら内科や循環器科でも良い)を受診させます。起立性調節障害が疑われる場合には、起立直後の血圧や心拍数を測定して異常の有無を調べます。

治療には、生活リズムを整え精神的なストレスをなくすことで、ホルモンや自律神経のバランスを安定させることが必要です。

また適切に塩分や水分を摂取したり、適度な運動をしたりして血圧を安定させることも症状の改善につながります。

症状は成長と共に解消されていきますが、学校の遅刻や欠席が進学に差し支えるのが心配です。早めに対処してあげてください。

頭痛が起こる子供特有の病気:周期性嘔吐症による頭痛

幼児~小学校中学年の子どもに起こりやすいのが「周期性嘔吐症」です。自家中毒と呼ばれることもあります。元気だった子供が急に次のような症状を引き起こすのが特徴です。

  • 嘔吐を1日に何度も繰り返す
  • ぐったりする
  • 頭痛・吐き気を伴う
  • 顔面蒼白になる

原因は、風邪や副鼻腔炎などのウイルス感染、そして精神的なストレスや疲労です。

特に神経過敏で痩せ型の男の子に多く、環境の変化や行事の際に発症することも多いです。また、周期性嘔吐症から片頭痛を併発する場合もあります。

【対処法】

症状に気付いたら安静にして休養させ、飴などの糖分と水分を補給して様子を見ます。

嘔吐がひどく水分が摂取できない場合はすぐ病院へ連れて行きましょう。検査で尿からケトン体が検出されれば周期性嘔吐症と判断されます。点滴による水分補給で容易に回復することが多いです。

周期性嘔吐症自体は予後の良好な病気なのですが、繰り返しやすいので、子供が強いストレスを感じているようなら、その原因を取り除いてあげることも求められます。

頭痛が起こる子供特有の病気:中耳炎

子供が頭痛を訴える時には、中耳炎が原因となっている場合もあります。中耳炎は中耳に菌が感染することで起こる病気ですが、耳の痛みが頭部に伝わるため子供は「頭が痛い」と表現することもあるのです。

耳と鼻と耳管でつながっており、子供は耳管が短いので風邪をひいた時に鼻から菌が耳に入りやすく、大人より中耳炎を発症しやすいのです。特に乳幼児に多いです。

【対処法】

子供が頭や耳の痛みを訴えたり、耳をやたらと触る仕草をしたら「急性中耳炎」が疑われます。耳鼻科を受診させましょう。

治療では抗生剤で鼻水や耳の炎症を抑えますが、化膿や発熱のある場合は鼓膜を切開して膿を出す手術も必要になります。

また急性中耳炎の治療が遅れると、慢性化して滲出性中耳炎が起こりやすくなるので、放置してはいけません。

風邪をひきやすい子供、副鼻腔炎にかかっている子供は中耳炎になりやすいので、日頃から鼻水をきちんとかんだり、早めに鼻の症状を治療するなどして中耳炎の予防を意識するも大切です。

こんな頭痛は治療を急げ!重篤な病気からくる頭痛

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まれに重篤な病気が原因で頭痛が起こっている場合があります。次のケースはすぐに病院へ連れて行きましょう。

治療を急ぐべき頭痛:高熱を伴った頭痛

子供に高熱を伴う頭痛があれば、髄膜に菌が感染して起こる「髄膜炎」が疑われます。インフルエンザ、おたふくかぜ、ヘルペスなどが重症化した時、大人より子どもに起こりやすい重篤な病気です。高熱や頭痛に加え、

  • 吐き気・嘔吐
  • けいれん
  • うなじの硬直
  • 意識障害(脳炎を併発した場合)

が起こります。

【対処法】

脳炎に進行すると生命の危機にも関わるため、上記の症状があればすぐ病院へ連れて行く必要があります。

検査から髄膜炎を引き起こしている菌の正体をつきとめ、至急その菌に合わせた抗菌薬を投与します。

治療を急ぐべき頭痛:頭部外傷

まだ足腰の機能が未発達で転倒しやすい乳幼児、活発に動く小中学生は、頭を打つ怪我をすることが多いです。親は脳に影響はなかったか、と心配してしまいますよね。

私も、子供が幼い時に頭をぶつけ夜中に吐いた時、慌てて救急外来に子供を連れて行ったことがありますが、原因はただの風邪で頭部に異常はありませんでした。

その際に脳外科の医師から「子供の頭は、カボチャと同じくらい硬くて意外と丈夫だから、ぶつけたくらいで壊れることはないよ。」と言われました。それ以来は子供の様子に注意しながらも、むやみに心配し過ぎないようにはしています。

しかし、頭を打った後に頭痛が続くようなら、話は別です。頭を打ってから3週間くらい経過して、頭痛、めまい、吐き気が始まるようなら「頭部外傷後遺症」を引き起こしている可能性もあります。

【対処法】

頭を打った後に症状が続く場合はすぐ小児科か脳外科を受診し、脳に異常がないか検査を受けさせましょう。

軽症ならば回復しますが、原因によっては手術やリハビリテーションも必要になってきます。

ゲームばかりしていませんか?病気ではなく生活習慣が原因のケースも

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また病気が原因ではなく、不規則な生活習慣による頭痛が起こっている子供も多くなっています。

近年増えているのは、携帯ゲームやパソコン・スマートフォンを長時間使うことで起こる眼精疲労や睡眠不足による頭痛です。

外で遊んだり運動したりすることが少なく、運動不足で慢性的に肩や首の血行が悪くなっている状態も、頭痛の原因になります。

今回記事をまとめたことで分かったのは、子供の頭痛を引き起こす病気に、強いストレスや不規則な生活習慣が関係しているということです。

子供が頭痛を訴えるようなら、まず受診させて心配な病気がないことを確認した上で、子供を取り巻く環境や生活リズムに問題がないか見直してみる必要があるのではないでしょうか。

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