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花粉症対策に一番おすすめなのはどのマスク?環境省推奨のマスクとは

花粉症の季節になると、悩んでいる方のほとんどがまずマスクで対策します。やはり呼吸によって入ってくる花粉が、一番症状に悪影響を出すからですね。

しかし、そのマスクですがどんなものを選ぶのが良いのでしょうか。世の中にはたくさんのマスクがあります。選び方のコツから見て行きましょう。

花粉症対策にマスクはどれを使っても同じ!?

現在マスクと言えば、不織布のプリーツタイプの物が手軽でよく用いられていますね。ちょっと上等なものでは、立体的に成形されたようなのも見かけます。

あるいは昔ながらのガーゼのマスクと言うのも、顔の当たりが柔らかいと言うメリットがあるので根強い人気があります。

花粉だけに注目した場合素材ごとの性能に差はない

薬局・薬店やホームセンター、スーパーマーケットに100円ショップと、マスクと言うのはどこにでも売っていて、価格帯もかなりまちまちです。では、どの程度の価格帯の物を選ぶべきなのでしょう。

また、マスクにはいろいろな機能が謳ってあるものや、いたってシンプルに「マスク」とだけ書かれている物もあります。どんな規格を通ったものが花粉症対策に役立つのでしょう。

そうした疑問に答えてくれる国の機関があります。2003年段階でのデータですが、詳細に調べられたものがありました。

独立行政法人・国民生活センターの行ったテストによると、不織布とガーゼのいすれの素材であっても、花粉の捕集率は99.5%以上と言う高い数値をマークしています。

また、立体成型型・プリーツ型・平面型のいずれの場合でも花粉捕集率に差はありませんでした。さらに、価格についても性能との間に関係は見られませんでした。

1枚当たり11.6円のプリーツ型不織布マスクでも、花粉捕集率は99.9%でしたし、花粉の250分の1くらいの大きさの超微粒子の捕集率も1枚500円の物を上回っています。

さらに、顔へのフィット性を表す、モニターが着用した時の捕集率でも、最も安価なそれが上位の性能を示していました。

(参照:花粉などの捕集をうたったマスク|独立行政法人・国民生活センター)

つまり、市販されているマスクであれば、どれでも花粉対策として充分に利用できると言うことなのです。

花粉は意外に大きいので防ぎやすい

上で参照した国民生活センターのテストでは、ブタクサ花粉が使われています。これはテスト期間が秋だったためにスギ花粉が入手できなかったと言うこともあるでしょう。

しかし、それだけではなくブタクサ花粉の方がスギ花粉より小さく、マスクを通り抜ける可能性が高かったからではないかとも思います。

花粉症をもたらすものの中で最もメジャーなスギ花粉は、だいたい直径20μm~40μm(1μmは1000分の1mm)くらいであるのに対して、ブタクサ花粉は19μm~24μmです。中央値で見た場合およそ2/3の大きさですね。

アレルギーの話題になるとよく出てくる「ダニの糞」ですが、これが乾燥して粉々になると1μm~2μmくらいのサイズになります。カビの胞子やダニの糞の粉末などの大きさは、μm(マイクロメートル)単位で見た場合、だいたい1ケタ台です。

ですので、空気中をふわふわ漂って私たちがそれを吸い込みやすいのですが、花粉は小さければ10μmくらいの物もある一方で、大きいと100μmくらいの物もあるため、比較的早く地面に落ちてしまいます。

このため、帰宅時に服をはたくとか、マスクで防護するとかが有効になってくるのです。

マスクはどれでも良いと言われるとちょっとびっくりですね。1枚11.6円と言うことは、8枚入りでも100円以下と言うことになります。今日の帰りにでも、ちょっと探してみましょう。

マスクは顔にフィットすることが一番大事

どの素材や形態であっても花粉の捕集率が変わらないと言っても、マスクはちゃんと着けていないと隙間ができます。マスクと顔の間に隙間ができてしまうと、20%も捕集率が落ちることがあると言うデータも取れています。

ですので、ちゃんと顔にフィットするマスクかどうかということを中心に、マスクを選ぶのが最も効果的だと言うことになります。

会話など動いた時のフィット感を大切にして商品を選ぶと良い

テスト方法によって花粉捕集率はかなり変動しますが、マスクを付けて日常生活を行ったテストでは、マスクによって防げた花粉の数は50%程度だと言う報告もあります。

国民生活センターのテストとの数値の開きは、実験方法の差にあります。国民生活センターのマスク自体の機能を調べる実験では、上から花粉を細かいふるいを通して落とし、上段にマスク、下段に花粉が絶対通らないような目の細かいフィルターを置いています。

そして、下から電動ポンプで毎分85Lの空気を吸い込んでいるのです。そして、マスクに付着した花粉の量と、フィルターに付着した花粉の量を調べて数値を算出しています。

つまり、純粋に機械的に測定した場合、どのマスクでも花粉はほぼ完全にストップできたと言うことです。一番成績の悪かった不織布を立体的に成形したタイプの物の一つでも、1000個あたり5個しか通過できなかったわけです。

一方、実際に着用してのテストでも、被験者を室内に置いてテストしているため、実際の環境とは多少異なる結果が出たのかもしれません。

では別のテストの方が正確かと言うと、例えば生活の中で着用していれば、鼻がかゆいとか、口元が気になるとかの理由で、一瞬マスクを浮かせていた可能性も否定できません。

いずれにせよ、どんなマスクを着けていても、隙間があったのでは効果半減と言うことだけは意識しておいた方が良いでしょう。

被験者の意見として、フィット感が一番良かったのも悪かったのもは不織布を立体成型したものだったそうです。実際の数値を見ても、立体成型でフィット感の悪いものは隙間から花粉が入っていたことが判ります。

意外に優秀なガーゼマスク

一方、もともと花粉を意識していない、従来からあるガーゼだけで作られている白いマスクですが、機械で測った花粉捕集効果は99.9%、実際の着用でのテストでも90.8%~98.5%と、いわゆる「花粉マスク」と同等以上の結果を出しています。

これは想像ですが、平面タイプで比較的面積の大きい一般用ガーゼマスクは、ガーゼ18枚重ねと言う「ぼってり感」のあるものだけに、捕集性能だけでなく顔の筋肉が動いた時でも隙間を作らず効果が高いのかもしれません。

ネットで探してみたところ、お薬や医療器の通販サイトで、1枚税込137円で売っていました。使い捨てにするにはちょっと高価ですが、ガーゼマスクは洗って使えますから4~5枚持っておくのも悪くないですね。

また、当てガーゼを工夫することで、さらに効果が高くなるかもしれません。不織布マスクにも応用できる当てガーゼについては次の章でお話ししましょう。

風邪やインフルエンザ予防の時にも隙間について注意が呼び掛けられますが、花粉でも全く同じことが言えるのです。

環境省も推奨!当てガーゼなどを工夫したオリジナルの花粉マスク

ガーゼのマスクには、当てガーゼが付属している場合がありますね。あれは顔への密着度をサポートすると同時に、平面型であるため唇の汚れがマスクに移ることを防止するものです。

ですので、ガーゼマスクは洗って何度でも使えますが、当てガーゼは使い捨てにするか、少ない使用頻度で交換した方が良いでしょう。当てガーゼは薬局で市販のガーゼを買ってきて、適当な大きさに切って作って下さい。

そして、プリーツタイプの不織布マスクにも当てガーゼを利用する方法が紹介されています。

当てガーゼ+鼻枕で花粉防止力アップ

鼻枕と言うアイテムがあります。何となく面白い名前ですが、このアイテムによって、どんなマスクであっても装着時の花粉捕集率を99%以上にできると言うデータが紹介されています。

環境省の紹介によると、鼻枕は10cm角に切ったガーゼを2枚と、化粧用のコットンを準備して作るとされています。化粧用コットンを棒状に丸めて1枚のガーゼでくるみます。これが鼻枕(インナーマスク)です。

もう1枚のガーゼは4つ折りにして、マスクの内側に当てます。鼻枕を鼻の下に置き、その上からガーゼを当てたマスクを装着すれば完了です。

鼻枕を通して空気を吸い込むように位置を微調整して下さい。また、息苦しいようであれば、コットンの量を調整して下さい。

(参照:花粉症環境保健マニュアル|環境省)

オリジナルマスクのつくり方

このアイテムは使い捨てになりますが、マスク自体はどんなものでもOKです。不織布のプリーツマスクが安価で応用範囲が広いでしょう。またマスク本体も使い捨ての方が衛生的に良さそうですね。

もちろん、この方法は飛沫感染による風邪などを貰わないようにする、飛んでくる飛沫の防止にも役に立つでしょうから、覚えておいて損はないと思います。

生活の中でずれにくいマスクはないのか

マスクはフィットしないと効果が半減するので、できるだけずれにくいもの選びたいですね。でも、日常生活の中で長時間かけているとどうしてもずれてきやすいものです。

会話で口を動かすことも、マスクのずれを発生させます。それが起こりにくいマスクと言うものが、実は存在していて、しかもそれほど高価ではないのです。

ただ、ちょっと外出時に着けるには抵抗があるかもしれません。でも、外回りが多い人で花粉症に悩んでいて、マスクがずれて酷い目に合うことが悩みであれば検討してみて下さい。

それは「頭掛けタイプ」のサージカルマスクです。本格的なものは、外科医の先生が掛けている平紐を後頭部と首の後ろで結ぶものですが、薬剤師さんたちが付けているゴムひもタイプの物は安価で手軽です。

クリーンルームの作業用としても良く使われていますね。

病院関係の用品を多く扱っているWebショップのアクセルによると、下の写真は、食品製造の国際規格であるHACCPを取得した工場などで、部門ごとに色分けするなどしてよく使われている物だそうです。

ディフェンダーマスクの製品写真
(出典:ディフェンダーマスク|アズワン株式会社 Webショップ アクセル)

普通の耳掛けタイプのマスクは、ひもが左右についているのに対して、頭掛けタイプは上下についています。また、よりフィット感を上げるため、上のひもを首の後ろに、下のひもを後頭部に掛けるよう、クロスさせて装着することもあります。

このスタイルのマスクは長時間付けていても耳が痛くならないだけでなく、会話してもずれにくいと言うメリットがあります。デメリットは外見が大仰に見えることですね。

この頭かけマスクは、耳が痛くならないのが一番のメリットだと私は思います。耳掛けマスクを長時間かけると、耳の後ろがヒリヒリしてくるんですよね。

マスクと同時に衣類にも十分な注意を払って花粉症対策

呼吸によって空気中から引っ張り込んでしまうため、鼻や口はマスクで覆わないと花粉の被害を受けてしまいます。しかし、眼の粘膜も濡れているために花粉の影響を受けやすいですね。

さらに、着用している衣類、アウターには花粉が降りかかっているはずですから、その対策も考えておかなくてはいけません。

帽子は頭のマスク?

花粉は風に乗って飛び、そこそこの重さがあるので地面に降ってきます。そのせいで、意外に顔や頭に花粉が付着していることが多いのです。

こうした時対応に困るのが頭です。花粉が付いたからと言って、下手に払い落とすと、それを吸い込んでしまうことになりますね。顔は拭き取ったり洗ったりもできますが、日常生活の中で外出から帰るたびに頭を洗うのは、なかなか難しいものがあります。

そこで役に立つのが帽子です。できるだけ表面が滑らかな、木綿や化学繊維の製品を選んでかぶって下さい。ウールは花粉を捉えやすいのでお勧めできません。そして、屋内に入る前に、マスクをしたままの時に良くはたき落しましょう。

帽子のつばの部分が、どの程度花粉を防いでくれるかは判りませんが、あまり多くは期待できないでしょう。でも、つば無しよりはあった方が、たとえわずかでも防いでくれるかもしれませんね。

眼鏡はマストアイテムと言っていい

眼はむき出しの粘膜ですから、花粉に飛び込まれるとすぐに症状が起こります。鼻には線毛があって、ある程度は粘膜に付着するのを防いでくれますが、眼の結膜や角膜は微細な物の付着を防ぐ術を持っていません。

本当のところはゴーグルを掛けるのがベストなのですが、さすがにそれで社会生活を営むのは無理があります。花粉症対策用に、フレームの外側にもガードが付いたメガネがあるので、そうしたものを利用するのも良いでしょう。

花粉対策用のメガネを掛けると、65%くらいは目に入る花粉の量を抑えられたと言う研究では、普通のメガネであっても、掛けるだけで40%強の花粉が防げたと報告されています。

ですので、コンタクトレンズで視力矯正を行っている人は、花粉の季節だけでもメガネに変えた方が良いでしょう。

これはメガネによる花粉防御効果だけでなく、コンタクトレンズによる刺激が、花粉症によるアレルギー性結膜炎の炎症を増強させてしまうからです。

比較的安価なメガネが求めやすくなった現在ですし、デザインも豊富になっていますから、花粉の季節用に、レンズ大きめの物を一つ誂えてみるのも悪くないです。

アウターは木綿素材を基本に選ぶ

最も花粉が付着しにくい衣料素材は木綿です。もちろん雨合羽のようなゴムや樹脂製品はさらに付着しにくいと思いますが、日常に着るものではありませんね。

そして、マスク・メガネ・帽子とくれば手袋もしたいところですね。この手袋も木綿素材が良いでしょう。

また、合成繊維製品や絹でも、木綿に比べて多少付着しやすいとは言っても2倍には届きません。一方で毛織物・ウール製品では木綿の10倍近くの花粉が付着します。

ですので、ウール素材、毛混紡素材のアウターは、花粉の季節には避けた方が無難です。最近では花粉症対策として、花粉の付着が少ない服地も開発されているようですので、そうした物の利用も悪くないです。

もちろん、外出から帰ったら、マスクやメガネ・手袋・帽子などを外す前に、アウターを良くはたいて下さい。着たままはたかないと、はたいた花粉がシャツなどについてしまいます。できれば2人でペアになって掃除できると良いですね。

これらを全部実践するのはかなり大変です。ですが、「花粉を体内に入れないこと」が最も有効な防止策なので、できる範囲で頑張ってみて下さい。

マスクや衣服の対策と並行して治療を受けるべき

今回の記事はマスクの話題ですので、関連情報も「物理的に花粉を排除する」と言うものに絞りました。しかし、ボンベを背負って防護服でも着て歩かない限り、花粉を完全にシャットアウトすることはできません。

もちろん花粉の量を減らすことで症状は抑えられるでしょう。それでも、花粉症自体の治療を受けることは必要な対策だと言えるのです。

花粉症の治療は花粉のシーズンに入る前から

花粉症にかかって、アレルゲンが何の花粉であるかを特定しておけば、その花粉を飛ばす花の開花時期は予測できます。そのタイミングで、まだ症状が出ていなくても、早い段階からお薬を飲み始めると、症状が軽くなることが知られています。

いわゆる初期療法と言うもので、くしゃみ・鼻水に効く第2世代の抗ヒスタミン薬や、鼻づまりに効く抗ロイコトリエン薬などが処方されるでしょう。

あるいは効き目が穏やかで副作用の少ない化学伝達物質遊離抑制薬と言うものもありますが、これは効き始めるのに2週間ほどかかるため、シーズン前にお医者さんに行って処方してもらわなくてはなりません。

いずれにせよ、花粉症2年目以降は、開花予想日を基準に受診するスケジュールを組んでおきましょう。

花粉症には根治療法も開発中

減感作療法と言って、アレルゲンに身体を慣れさせ、過剰な免疫反応を起らなくする治療法が開発されています。以前は注射がメインでしたが、現在では舌下液を用いて行うお薬が承認されています。

この治療には数年かかりますし、必ずしも全員が完治するわけではありません。また、2017年3月現在、スギ花粉に対するものだけです。

それでも、身体に針を刺さずに花粉症の根本治療の可能性が開けたことは非常に大きいです。もし、興味があるようでしたら診てもらっている先生に相談して下さい。

薬価収載されていますので、健康保険が効きます。お薬の名前は、標準化スギ花粉エキス原液(商品名:シダトレンスギ花粉舌下液・ジェネリックなし)です。

この減感作療法は、標準的な物で3年から5年かかります。とても長い期間ですが、花粉症が治る可能性があるなら、チャレンジしてみる可能性はあるんじゃないでしょうか。

花粉症に効くと言う食品の効果は未知数

今回は物理的に防御する方向でお話を勧めましたが、花粉症に効くと言う民間療法や健康食品も数多く存在しています。残念ながら医学的根拠があってのものではありませんが、もし副作用なく自分の体調が良くなるのであれば使っても良いでしょう。

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