健康生活TOP 外反母趾 外反母趾の原因はハイヒールじゃなく筋力不足!足を鍛える歩き方とは

外反母趾の原因はハイヒールじゃなく筋力不足!足を鍛える歩き方とは

歩く女性の足もと

外反母趾に悩んでいるあなた、「ハイヒールを履いてるから、外反母趾になるんだ」と言われたことはありませんか。

でも、男性や子どもにも外反母趾の患者さんはいます。男性や子どもには、「ハイヒールを履くから外反母趾になる」というのは当てはまりません。外反母趾の本当の原因は、足の甲にある筋肉が衰えて足裏のアーチが崩れてしまうことです。

筋肉を鍛えてアーチを保つには、「かかとから着地して、足の指で地面を蹴る」という正しい歩き方をすることが大切。さらに、正しい歩き方ができる靴を選ぶ必要もあります。

今回は、外反母趾の原因、予防と改善に役立つ歩き方と靴の選び方についてご説明します。まさに今、泣きたくなるほど痛い外反母趾と闘っている人におすすめの、痛みをやわらげる包帯療法もご紹介しますよ。

外反母趾を改善したい人も、予防したい人も、外反母趾の本当の原因を知り、自分でできる対策をはじめましょう。

外反母趾の原因は筋肉が衰えて足の横アーチが崩れること

外反母趾では、足先のアーチを支えている横中足靭帯(中足関節)というものが伸びて緩んでしまい、母指(親指)が中心に折れ曲がってしまうという症状が現れます。

健康な足の裏には、縦2つと横1つの合計3つのアーチがあります。このアーチは、歩くときのバネや、着地の衝撃をやわらげるクッションの役割を担います。

足裏の3アーチ

縦のアーチは、「土踏まず」と呼ばれる、かかとから親指の付け根までを結ぶ大きなアーチ(内側縦アーチ)と、かかとから小指の付け根までを結ぶアーチ(外側縦アーチ)です。

外反母趾にとって、より重要なのは横のアーチです。横アーチは、親指側から小指側にかけてを結んでおり、このアーチが崩れることが外反母趾の原因です。

横アーチが崩れる開張足が外反母趾につながる

横アーチは「背側骨間筋(はいそくこっかんきん)」という足の甲の筋肉に支えられて形を保っています。

背側骨間筋は足の甲に4本あり、指を広げたり、指の付け根部分の中足趾節関節(ちゅうそくしせつかんせつ)を曲げたりする働きがあります。

運動不足などでこの筋肉が衰えると、支えがなくなってアーチが崩れ、足がペタンと横に広がってしまいます。この状態を開張足(かいちょうそく)といいます。外反母趾は、まず開張足から始まります。

正常な足と開張足

開張足だと足が大きな衝撃を受けて足が変形しやくなる

足裏のアーチは、着地の衝撃をやわらげるクッションなります。そのため、横アーチがなくなってしまうと、歩くときに足の裏が衝撃を直接受けることになります。

強い衝撃を受けて足に負担がかかっている状態で、合わない靴を履いて足を圧迫すると、足が変形しやすくなって外反母趾につながります。

また、足の横幅が広くなるので、親指の付け根が靴にあたって痛みの原因にもなります。

開張足になると、足の裏が衝撃を受けるため、タコや魚の目ができやすくなります。「靴を変えたわけでもないのに、足の裏によくタコができるようになった」という人は、開張足を疑ってください。

開張足で筋肉のバランスが崩れて親指が人差し指側に引っ張られる

開張足になることで、足の筋肉のバランスが崩れてしまうことも大きな問題です。

アーチがなくなって足が横に広がると、親指を内側にひねるための母趾内転筋(ぼしないてんきん)という筋肉がきつく引っ張られます。この母趾内転筋は凝って固まりやすい筋肉なんです。

母趾内転筋が引っ張られると、親指を外側に開く力より親指を内側にひねる力のほうが強くなって、親指が人差し指側に曲がり、外反母趾につながります。

足の指で地面を蹴って歩くと、背側骨間筋が鍛えられる

背側骨間筋が衰えると、足裏の横アーチを維持できなくなって開張足になり、足裏への負担が大きくなったり筋肉のバランスが崩れて外反母趾になると説明しました。

この背側骨間筋が衰えてしまう原因は、正しい歩き方をしていないことです。

外反母趾に悩む人のほとんどが、足の指を使わない「ペタペタ歩き」をしています。それに対して、背側骨間筋を鍛える正しい歩き方とは、「足の指で地面を蹴る」歩き方です。2つの違いを説明します。

かかとと足先が同時に着地するペタペタ歩きで筋力が低下

背側骨間筋は、足の指を広げたり、足指の関節を曲げたりする働きをする筋肉ですから、足の指や関節を使うことによって鍛えることができます。

かかとと足先が同時に着地する「ペタペタ歩き」だと、体重が足先に移動しません。すると、地面を蹴るときに足の指を使わないで歩くことになり、背側骨間筋が衰えます。

かかとから着地して指で地面を蹴るのが正しい歩き方

では、足の指を使う正しい歩き方とはどのような歩き方でしょうか。ペタペタ歩きと、足指を使う歩き方の比較動画を見て下さい。

▼足を壊してしまう悪い歩き方(出典:外反母趾研究所 東京本部)

正しい歩き方をまとめると以下のようになります。体重がかかとから足先に移動していくことを意識しましょう。

  1. かかとから着地する
  2. かかとの次に、小指の付け根が地面に着くよう意識する
  3. 足を踏み出す時は、親指を中心に足の指に力を入れて、地面をける
  4. 1に戻る

合わない靴を履いていると、足指を使えないので筋肉が衰える

背側骨間筋を鍛える正しい歩き方をするためには、靴の選び方が大切です。合わない靴を履いていると、足の指を使えないため、正しい歩き方ができません。

合わない靴というのは、きつくてつま先の細いパンプスのことだけではありません。大きすぎてゆるい靴や脱げやすい靴を履いている場合も、正しい歩き方ができなくなります。

正しい歩き方をするためには靴はゆるくてもきつくてもダメ

試しに、サイズが大きくて脱げやすい靴を履いて歩いてみてください。歩くとき、靴が脱げるのを防ごうと、無意識に足の指を上げてしまうはずです。指が浮いていると、足の指で地面を蹴ることができません。

一方、つま先がきつい靴で歩くと、足の指にうまく力を入れることができません。足の指が圧迫され、うまく力が入らないからです。

さらに、きつい靴を履くと足が締め付けられて血流が悪化するので、筋肉が疲労したり衰えたりします。足の指を使った正しい歩き方をするためには、靴は、ゆるくてもきつくてもだめなのです。

歩くときに足の指で地面を蹴ることができる靴を選びましょう

正しく歩くためには、こんな靴を選んでください。

  • かかとの部分がしっかりしていて、かかとが気持ちよく支えられているもの
  • 歩いた時に、足の甲の両脇がぴったりと支えられているもの
  • 足先に5~10ミリくらいの余裕があるもの

「かかとを気持ちよく支える」とは、きつくもなく、ゆるくもなく、支えられているということです。かかとを支えることで、足が安定します。

さらに、足の甲が両側からしっかり支えられていると、開張足で足が広がっていくのを抑えてくれます。外反母趾が痛いからといって、甲の幅が広すぎる靴を履くと、ますます開張足が進みます。

足先の余裕は、指をパタパタできるくらいのものであれば、しっかりと指で地面を蹴ることができるでしょう。履いて歩いてみて、指で地面を蹴ることができるか試してみてください。

もし親指の付け根が靴にあたって痛いときは、靴屋さんに頼んで、その部分の幅を広げてもらいましょう。

背側骨間筋を鍛えるためのタオルつかみトレーニング

ここまで、歩き方や靴の選び方についてご説明してきましたが、「仕事ではヒール靴を履く必要があって、なかなか正しい歩き方を実践できない」という方もいますよね。

そんな方のために、自宅でできる、背側骨間筋を鍛えるための簡単なトレーニングを紹介します。タオルを使って足の指を鍛える方法です。

関節を意識して!タオルつかみトレーニングで背側骨間筋を鍛えよう

トレーニング前には、引っ張られて硬くなっている母趾内転筋をほぐすマッサージをしましょう。母趾内転筋をほぐしておかないと、トレーニングの動作がスムーズに行えません。

母趾内転筋のマッサージ

筋肉ほぐしが終わったらトレーニングを始めます。目標は片足10回ずつ×2セットですが、最初は痛みを感じない無理のない回数から始めて、徐々に回数を増やしていきましょう。

外反母趾を予防する足指のタオル引き寄せトレーニング

  • タオルを床に置く
  • 足裏を床につける
  • 足指の付け根の関節を意識して、タオルをつかむ
  • 床にかかとをつけたまま、タオルを持ち上げる
  • 足指を開いてタオルを離す

痛みがある場合はまず包帯!痛みの応急処置にも応用可能

トレーニングをして痛みが出る場合、無理して続けると外反母趾が悪化します。痛みを感じたら、まずは足に包帯を巻いて痛みを改善することから始めてください。

包帯を巻くと、親指から小指にかけてのアーチを作リ出すことができます。すると、開張足になって引っ張られていた母趾内転筋がゆるみ、外反母趾の痛みが解消します。

外反母趾についての本も書いている、整形外科医の青木孝文先生によると、2~3か月間、寝るときに包帯を巻くことを続けた人の85%が「外反母趾の痛みが改善した」と実感したそうです。

外反母趾の痛みがひどい場合の処置としても使えますよ。

外反母趾予防の包帯の巻き方

巻き方のポイントです。巻くのは寝る時だけで構いません。

  • 幅5センチの包帯で、親指の付け根と小指の付け根のところを軽く引き締めるように、足をぐるぐる巻く
  • 強く巻きすぎると痛みが出るため、軽く引き締めるくらいの強さで巻く

青木医師は、市販の伸縮包帯では柔らかすぎて足をしっかりと支えられないため、医療用伸縮包帯(弾力包帯)をすすめています。医療用の伸縮包帯はアマゾンなどでも購入できます。

弾力包帯商品画像
弾力包帯 – MEDICAL PRODUCTS 白十字

背側骨間筋を鍛えて、外反母趾を予防・改善しましょう

外反母趾の原因は、背側骨間筋が衰えて横アーチが崩れ、「開張足」になってしまうことだと説明してきましたが、理解いただけたでしょうか。

最後に、外反母趾を防ぐための背側骨間筋の鍛え方をまとめておきます。

  • 歩くときは、かかとで着地して足の指で地面を蹴る
  • 正しい歩き方をするために、足先の余裕がある靴を選ぶ
  • タオルをつかむトレーニングを行う

痛みがある場合は無理をせず、医療用伸縮包帯(弾力包帯)で足を巻くことからはじめましょう。

外反母趾の原因は筋力不足です。筋力不足は、普段の生活で十分解消できます。足の指をしっかり使うことを心掛けて、外反母趾を予防・改善しましょう。

歩くときに足の指を使えない靴を履いていると、外反母趾になってしまいますよ。足の指の筋肉を鍛えて、外反母趾を予防しましょう。すでに外反母趾になってしまっていて痛みが強い時には、まず包帯療法を試してみてください。
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