健康生活TOP 緑内障 年齢とともに緑内障のリスクは増加!40歳過ぎたら検査をしよう

年齢とともに緑内障のリスクは増加!40歳過ぎたら検査をしよう

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普段、ごく普通に暮らしていて、自分が失明してしまうかもしれないなどと考えることはあまりないのではないでしょうか。視力が悪いことや、歳をとるにつれて老眼や白内障の心配は出てきますが、失明の可能性は思いもしないでしょう。

しかし近年、眼圧が高くなり視野が狭くなっていく「緑内障」の患者が増えています。そしてそれが進行して、失明してしまう患者も増えているのです。

それでも自分には関係ないと思っている方も多いかもしれません。しかし40歳以上の20人に1人が緑内障と言われています。他人事ではないのです。緑内障になって失明しないためにも、どんなことに気をつけていくとよいのでしょうか。

緑内障はまれな病気ではない!あなたは実は緑内障かも・・・?

緑内障と聞いても、自分にはあまり関係のないまれな病気だと思われがちかもしれません。しかし近年、緑内障患者は増えつつあります。72万人もの人が緑内障と診断されていて、40歳以上では20人に1人の割合だと言うのです。

しかもこの72万人という数字は、医療機関を受診して緑内障と診断された人の数です。緑内障になっても自分ではなかなか気がつきにくいため、実は緑内障になっていることを知らないままの人も多くいると思われます。

緑内障患者が増えた理由としては、「緑内障」への関心が高まって眼科を受診し検査などを行う人が増えたということも考えられます。

それでも気付かないまま症状が進行し、気付いたときには手遅れで失明してしまうという人もまだまだいます。現在、日本人の失明原因の1位はなんと緑内障なのです。

つまり緑内障はまれな病気などではなく、40歳以上の20人に1人がなってしまう可能性があり、しかも最悪の場合には失明の危険もある病気なのです。そして自覚症状が出にくいため、気付かないまま進行してしまうことも多くあります。

自分では気付きにくいのはなぜ?忍び寄る緑内障という病気を知っておこう

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緑内障の主な症状は、視野が少しずつ欠けて狭くなっていくことです。視野が欠けてくると見え方が変わってしまうはずなのに、なぜ自分では気付きにくいのでしょうか?

そもそも緑内障とは?視界が欠けるメカニズム

緑内障とは「眼圧」が高くなることで目の奥の視神経が圧迫されて発症します。視神経が圧迫されることで障害が起き、徐々に視野が欠けてきてしまうのです。

眼圧とは眼球内から外に向かう圧力です。眼圧があるおかげで、眼球は適度な弾力のある球形を保っていられます。眼圧がないと、眼球は柔らかくて押したら凹んでしまいます。

その眼圧をコントロールしているのは、眼球内にある「房水」です。房水は透明な液体で眼球内の角膜と水晶体の間を流れて、ここに酸素や栄養素を届けています。そして「隅角」という部分から排出されていきます。

房水が作られてから排出されるまでがスムーズにいっていれば問題ないのですが、まれに隅角が狭くなって排出がうまくいかなくなり、房水が増え過ぎてしまうことがあります。房水が通常よりも増え過ぎてしまうと眼圧は上がってしまいます。

眼圧が上がると、その圧力は視神経を圧迫してしまいます。それにより視神経はダメージを受けて死んでいってしまうのです。視神経がダメになるにつれ、視野は少しずつ欠けていきます。これが緑内障です。

気づいたときにはもう遅い!?なかなか気付けないその理由

では、なぜ視野が欠けていくのになかなか気付けないのでしょうか。それは視神経はものを見るためになくてはならない神経であり、そのためとてもたくさんの数が存在しているからです。

目から入った情報は角膜を通って水晶体で屈折してピントが合い、目の奥でスクリーンの役割をしている網膜に像を結びます。その像の情報が視神経を通って脳へ届いて、初めて「ものを見た」と認識できます。

目の前のものの情報を脳へ届けて、そのものを認識するために視神経の働きは重要です。そんな視神経は100万本以上もあります。多少ダメになってしまっても、まだまだ十分な余裕があるのです。

50%近くの視神経がダメになっても、まだ異常に気付くことはできないようです。60%ほどがダメになったころになってやっと、何となく見え方がおかしいと気付けるようになります。

視神経が眼圧によってダメージを受け始めてから視野が欠け始めるまでには、5010年くらいかかるとされます。視野が欠け始めてからもその進行は遅く、自分の見え方に異常を起きていると確信するまでにはさらに10年以上もかかります。

そして見え方が異常だと気付いた時には、もうすでにかなりの数の視神経が死んでしまっています。死んでしまった視神経は、残念ながらどうすることもできません。気付いたときにはもう手遅れになってしまっていることもあるのです。

なんと急性緑内障もある!急性の緑内障は早急が治療が超重要!

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緑内障の進行は緩やかでなかなか異常に気付けないと書きましたが、場合によっては急性の発作によって頭痛や吐き気に襲われることもあります。

房水の排出口である隅角が突然閉じてしまって、そのため急激に眼圧が上がってしまう急性の緑内障(原発閉塞隅角緑内障)というものもあります。このタイプの緑内障では、すぐに治療を受けないと数日で失明してしまうこともあります。

急性の緑内障の症状

病気の進行が緩やかな慢性の緑内障とは違い、急性の緑内障では様々な症状が現れます。

  • 急に目が痛む
  • 激しい頭痛がする
  • 吐き気がある
  • 目がかすむ、見えにくくなる
  • 目が充血する
  • 電球などの光の周りに虹のような輪が見えるようになる

また急性の緑内障が起こる前の前触れとして

  • 目の痛み
  • 頭痛
  • 頭が重い
  • 光の周りに虹のような輪が見える

といった症状があることもあります。

このような急性の発作が起きた時には、すぐに治療を始めなくては失明してしまうこともあるため危険です。しかし適切な治療を行うことで眼圧を下げることはできるため、心配することはありません。

急性の緑内障になりやすいのは”目の小さい人”!?

急性の緑内障は50歳以上の方に多く、また男性よりは女性に多くなっています。そして遠視の方もなりやすい傾向にあります。

目(眼球)の小さい方は急性の緑内障になりやすいとされます。目が小さいと目全体に占める水晶体の割合は大きく、そのために房水が流れにくくなり隅角はふさがれやすくなってしまうのです。

遠視の方は一般的に目が小さいことが多く、そのため急性の緑内障になりやすいとされています。

発作のタイミングは、興奮したときや明るい所から暗い所に入ったときなどに起きやすくなっています。これは瞳孔が大きくなると隅角が狭くなって眼圧が上がりやすいためです。他に風邪薬などの副作用で眼圧が上がってしまうこともあります。

急性の緑内障になってもすぐに治療を始めれば問題ないのですが、頭痛や吐き気といった症状があるために場合によっては内科を受診してしまい、眼科での治療が遅れてしまうことがあります。

目にも症状のある場合には、眼科受診も考えてみるようにしてください。

40歳を過ぎたら定期検診!進行に気付かないままではいけません

緑内障には症状の進行が緩やかな慢性タイプのものと、一気に進んでしまう急性タイプのものがあります。また他の病気が引き金となって眼圧が上がってしまう場合と、眼圧が上がった原因が不明な場合があります。

また眼圧は正常なのに緑内障になってしまっている場合もあります。これは正常な眼圧であっても、その圧力に視神経が耐えられなくなってしまったためと考えられます。このタイプも進行は穏やかになります。

緑内障の中で一番多いのは、原因が不明で症状が緩やかに進む慢性タイプのものです。このタイプでは視神経がダメージを受け始めていても、自分ではほとんど気付くことができません。そして40歳以上の20人に1人がなっているとされるのです。

自覚症状のほとんどない緑内障を早期に発見するためには、定期的に検査を受けていくことです。1年に1度くらいは眼科を受診し、眼圧や眼底検査、そして視野検査もするようにしたほうがよいでしょう。

緑内障をテレビでチェック!

緑内障になっていないかを自分でチェックする方法もあります。これはテレビのノイズ画面(放送終了後などのザーザーとした画面)を使った方法です。

1. 画面の中央に直径5mmほどの印をつけます。シールでも良いですし、水性ペンで書いても良いです。

2. テレビから30cmほど離れ、片眼だけでその印を見つめます。その際、キョロキョロしないようにしましょう。

3. 白黒のノイズ画面の模様が欠けてしまうことはありませんか。にじんで見えたりぼやけてしまっている部分はありませんか。左右交互に確かめてみてください。

もしも周りと違って見える部分があったりした場合には視野に異常が起きている可能性があります。すぐに眼科へ行くようにしてください。

ただしこの方法で必ず緑内障が見つかるわけではありません。初期の緑内障で70%、中期で100%発見することができるとされますが、眼科での定期検診の替わりになるわけではありません。やはり定期検診はするようにしましょう。

特に注意が必要な人がいる!若い人でも要チェック

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慢性タイプの緑内障患者は40歳以上に多く、年齢とともに増加しています。ただし20、30代で発病してしまうこともあるため、若ければ大丈夫というわけでもありません。なりやすさに男女差はあまりありません。

遺伝することもありますが、必ずしも遺伝するともいえません。ただ血縁者に緑内障患者がいる方は、念のためきちんと検査をしていったほうがよいでしょう。

他にも以下のような方は注意するようにしましょう。

近視

近視の強い方ほど眼圧は高い傾向にあります。また緑内障になってからの進行も速いとされます。視野が欠けていく速度が速く、失明してしまうまでの期間も短いとされるのです。

レーシックをした経験がある

近視を矯正するためにレーシック手術を受けた方も注意が必要です。レーシックをすると見かけの眼圧が下がってしまうのです。本当の眼圧は実はもっと高いため、診断を誤ってしまうこともあります。

目をケガした

目をケガしたことが原因で緑内障になりやすくなることもあります。緑内障になっていても、自覚症状はないまま進行してしまいます。若い方でもなってしまう可能性があるため、ケガをしたことある方(ボールがぶつかったなど)は検査をしておきましょう。

糖尿病、高血圧症

糖尿病の方は糖尿病網膜症になりやすくなります。でもそれだけでなく、緑内障にもなりやすいのです。また高血圧症の方も緑内障になりやすくなっています。これらの病気の方は、早い時期からチェックしておくようにしましょう。

点眼薬の使用は正しくないと意味がない!緑内障治療の注意事項

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最後に、慢性タイプの緑内障と診断され治療をしていく上での注意事項も書かせていただきます。

緑内障のタイプによって治療方針は違ってきますが、慢性的に進行するタイプの場合には点眼薬や、症状によっては内服薬を使った治療が中心になります。

点眼薬の使用上の注意

点眼薬を使う時には、1回に1滴で大丈夫です。良く効くようにと何滴もさす必要はありません。

目の表面に留まることのできる薬液の量は、1滴分で十分なのです。逆に多くさし過ぎると副作用が出てしまう可能性もあります。目の周りにあふれてしまった分はティッシュペーパーなどで拭き取っておくようにしましょう。

例えばキサラタン点眼液などのプロスタグランジン製剤では、薬液のこぼれた部分が黒ずんできてしまったり、まつ毛が異常に伸びてしまったりといった副作用が起きます。必ず拭き取るようにしましょう。

そして点眼薬をさした後は目を閉じて、目頭を軽く押さえるようにしてください。さした後についまばたきをしてしまう方も多いかもしれませんが、まばたきをしてしまうと涙によって薬液が洗い流されてしまいます。じっと閉じておきましょう。

目頭は1~2分くらい押さえておきましょう。強く押さえる必要はありません。目の表面の水分は目頭から鼻へと流れて行っています。目頭を押さえるのは、薬液が鼻へと流れてしまうのを防ぐためです。

鼻に流れてしまった薬液は、鼻の粘膜から体に吸収されていってしまいます。そして血圧が下がる、動悸がする、めまいがするといったような副作用が出ることもあるのです。(まれなことなので、心配し過ぎることはありません。)

緑内障治療では、2種類以上の点眼薬を使うこともよくあります。その場合には、次の点眼をするまでに5分以上は間をあけるようにしてください。間をあけずに使ってしまうと後の薬が先の薬を洗い流してしまい、効果がなくなってしまうのです。

使う順番については懸濁性のものやより重要なものを後にした方がよいです。薬をもらうときに確認してみるとよいでしょう。ただもし順番を間違えてしまっても5分以上あけていれば問題ないですので、きちんと使っておきましょう。

点眼を毎日の習慣にしよう

緑内障の治療は一生続けていくことも多くなります。毎日、何種類かの点眼を何年も続けなくてはいけないのです。大変かもしれませんが、歯磨きと同じ感覚で「毎日の習慣」にしてしまってください。

効果を感じなくても続ける

慢性タイプの緑内障では、症状が進行していてもほとんど自覚症状は現れません。また点眼を続けていても、自分で効果を実感できるような変化はないでしょう。それでもきちんと続けることが大切なのです。

治療期間が長くなり効果も感じられないとなると、ついさす回数を減らしてしまったり勝手に止めてしまう方もいます。しかしそれではまた眼圧が上がって、視神経がダメージを受けてしまいます。

一度死んでしまった視神経は、もう復活させられません。ダメージを受ける前に眼圧を下げておくことが大切なのです。

忙しいと定期的に受診することも面倒に感じるかもしれませんが、将来的な自分自身の目のためにもがんばってください。

適度なスポーツで眼圧を低下させよう

ジョギングや散歩などの適度なスポーツをすることで、眼圧を下げられることが分かっています。体を動かすことは、緑内障に悪影響となる糖尿病や高血圧症の改善にも効果的です。長期に渡って続けることが大切なので、無理し過ぎる必要はありません。

ストレスをためない

ストレスがたまると眼圧は上がってしまいます。「ストレスをためない」と言葉で言うほど簡単ではないかもしれませんが、あまり難しく考えないでください。リラックスできる時間も作るようにしましょう。睡眠もしっかりとりましょう。

緑内障の症状についても、深く考え過ぎないようにしてください。処方された薬を指示通りに使うようにし、定期的にきちんと眼科を受診する。このことを守っていくことで失明したりすることなく、不便のない生活を送っていくことができます。

そして一番大切なのは緑内障を少しでも早く発見し、早い時期から治療を行っていくことです。そのためにも、何度も言いますが!40歳を過ぎたら検査をするように心がけてくださいね。

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