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DNA検査で病気を予測!遺伝子診断による最新医療がすごい

人間誰もが病気にはなりたくないものです。しかし、病気はある日突然のように発症してしまうのですから、ある意味どうすることもできないのが現実です。

病気にならないように私達にできることは「予防」しかありません。感染症予防の「うがい」や「手洗い」は、これまでも推奨されていましたが、病気は感染症だけではありません。

この病気予防に新しい技術が普及し始めています。それが「遺伝子解析による病気の予測」です。

病気を予測することは可能なのか?

病気の予防と言うものは、予め対象の病気を決めることで対策を考えます。風邪であれば「マスク」「うがい」「手洗い」は必須ですし、身体を温めることも大切です。

しかし、その他の病気ではどうでしょうか?全ての病気が感染症の原因ではなく、予防法も思い当たらないことが多いのです。もちろん私達は医師のような知識もなく、どうしたらよいかもわかりません。

自分の体質を考えることが予防にとって重要

漢方の世界では「証(しょう)」を見極めることが治療の第一歩とされています。証とはその人の体質であって、「実証」「虚証」「中間証」などで分類されています。

漢方の治療法は西洋医学と違い、患者の体質にあった治療が基本であり、同じ症状でも漢方薬が違うことは珍しいことではありません。つまり、身体の強い実証の人と、身体の弱い虚証の人では別の治療を行う必要があるとされているのです。

西洋医学では症状を確認することで病気を診断し、病気に対して投薬などの治療を行います。これは病気に対する治療であって、患者の体質に合った治療とは言えないのです。

確かに免疫力の強い人と、弱い人で同じ分量の薬を投与するのはちょっとおかしい気がしますよね。

今の病院では病気を退治することが中心であり、病気になる原因を取り除くことはできていないような気がします。自分の体質を考えて対策を練ることも重要なのです。

人の体質とは受け継がれたもの

それでは体質とはどのようなものでしょうか?よく耳にするのは「私は風邪を引きやすい体質なの」「低血圧体質です」「体質的に太りやすいのです」など曖昧ですが、実際に体質と言うものは存在しているようです。

中には体質のせいにして肥満を誤魔化している人もいるかもしれませんが、体質によって身体に悪影響が出ることは珍しくはありません。

「遺伝」と言う言葉は大昔からある言葉ですが、この言葉こそ体質を受け継ぐものです。「お父さんに似て目が大きいね」「お母さんとそっくり」子供が親に似ることは当然ですが、これはあくまで見た目の話です。

しかし、顔が似ていることは体質も似ている可能性が高く、さらには病気まで受け継いでしまう可能性も否定できません。

体質とは代々家族から受け継がれ、遺伝されたものです。「蛙の子は蛙」は遺伝を伝える言葉で、蛙の子供はやっぱり蛙であることを意味しています。

人間の子供は人間であり、代々受け継がれた体質はまた受け継がれるのです。

大きな病気は体質がきっかけの可能性が

体質は自分で変えることはできません。ある意味で体質は個性であって、その人自身だからです。しかし、体質によって発症する病気のリスクに違いが出るのも事実であり、それを知ることで病気の予防が可能だと考えることもできます。

そこで注目されているのが「癌(がん)」など、命の危険もある重病においての遺伝的な体質についてです。

健康診断や人間ドックでは、問診表に「家族の病歴」を細かく記入する項目があります。これは家族の病歴を知ることで、その人の遺伝体質を予め予想するためで、特にがんや生活習慣病の病歴について記入する項目が多いようです。

「両親」「兄弟」「祖父母」など血縁関係にある家族が対象ですが、「病歴(主にがんや生活習慣病)」「発症時期」「治療結果」などを記入します。

昔から特定の病気の中には、遺伝による体質が関係していることがわかっていました。そして自分の体質を知る一つの方法として、血のつながった親族の病歴を知ることが第一歩と考えられているのです。

体質は先祖から受け継いだものです。しかし、良い部分だけ受け継げれば安心ですが、実際にはなかなか難しいようです。

糖尿病でわかる体質による発症

現代病の中でも生活習慣病と呼ばれている「糖尿病」は、様々な合併症を引き起こす恐ろしい病気です。この糖尿病が遺伝による体質で発症しやすいことが解明されています。

日本人は糖尿病になりやすい民族だった

まず遺伝といっても家族や一族の小集団ではなく、黄色人種、白人、黒人などの民族単位で考えてみましょう。日本人などの黄色人種は、農耕民族であり炭水化物を中心とした食生活を送ってきました。

白人は狩猟民族ですからタンパク質を中心とした食生活です。糖尿病には1型と2型がありますが、1型は「生活環境に関わらずインスリンが分泌できなくなる糖尿病」で、2型は「生活環境により少しずつインスリンが分泌されなくなる糖尿病」です。

日本人には1型が少なく、白人は1型が多いそうです。農耕民族である日本人に1型が少ないのは、炭水化物をエネルギーにしてきた民族的体質と言われています。

しかしなぜ2型が多いのでしょう。大昔から農耕民族は飢饉(作物が育たない被害)に襲われることが多く、常に飢餓と戦うことを強いられてきました。

そのために私達の身体には、最小限の炭水化物から最大限のエネルギーを作り出す体質を得ていたのです。

つまり日本人に2型糖尿病が多い理由は、同じ量の食べ物からでも多くのエネルギー(糖)を得られる体質を持っているからなのです。

少ない食べ物で多くのエネルギーを得られる体質である日本人は、現在の飽食の時代においては高血糖となりやすく、インスリンの分泌に高負荷をかけることで2型糖尿病のリスクを高めていたのです。

アメリカに住んでいる白人と日系アメリカ人を比較すると、同じ生活を送っていても圧倒的に日系アメリカ人の方が糖尿病の発症数が多いそうです。このことから言っても民族的な遺伝体質は、糖尿病の発症因子には間違いないと言えます。

親から子供へ引き継がれる糖尿病リスク

次は民族単位ではなく、小集団である家族単位で考えてみましょう。血族の中で同じ病気を発症することは、珍しいことではありません。

特に最近では「認知症」や「アレルギー」などが遺伝により発症リスクが高まると考えられています。

糖尿病も古くから遺伝によってリスクが高まる病気として注目されてきました。特に両親が共に糖尿病を発症している子供は「65歳までに40%~50%が糖尿病を発症する」と言われており、明らかに糖尿病の体質を持っているようです。

これは2人に1人が発症することを意味しており、いかに体質が病気のリスクを上げているのかがわかります。また、片親が50歳前に2型を発症したケースでは「15%が糖尿病を発症する」とのデータもあります。

糖尿病の予測をセルフチェックできるか?

糖尿病の発症は遺伝体質が関係しているのですから、その予測は自分で行うことができます。まずは親、祖父母、曽祖父母と血族3代についての病歴を調べ、その中に糖尿病の病歴が含まれていたら、自分が糖尿病の遺伝体質である可能性が高いと考えましょう。

以下に簡単な判定方法を紹介します。

  1. 親、祖父母、曽祖父母までの病歴と死因を調べる
  2. 糖尿病の病歴では50歳前に発症したかを調べる
  3. 50歳前に糖尿病の発症がある場合は糖尿病体質リスクが高い
  4. 特に複数の人で該当する場合は糖尿病体質も高まると考える

このように家族の病歴を調べるだけで、自分の持って生まれた体質を予想することは難しいことではありません。しかし、自分の親であれば気軽に聞けることでも、曽祖父母まで遡ることは難しいことです。

これは亡くなった親族の医療情報を得るのは難しいのと、過去の医療技術では病気が診断できなく「老衰」で済ませたことが多かったのが理由です。

そして医療技術は進化し、いよいよ科学的に自分の体質を調べることが可能な時代へと幕が開いたのです。

家族の病歴を把握することが重要なのはわかりますよね。
しかし、曽祖父母の病歴など調べるのはほとんど不可能ではないでしょうか?

遺伝子検査で自分の体質が暴かれる!病気の予防が可能に?

近年「ゲノム」と言う言葉が盛んに使われています。特に医療分野では「ゲノム医療」や「ゲノム治療」などと呼ばれており、様々な研究機関で技術開発を行っているようです。

このゲノム医療の進化によって、今まで不可能だった「病気の予測」が可能になると言われています。

人間の遺伝子解析は終了していた

ゲノムとは「遺伝子」「染色体」から作られた言葉であり、全ての遺伝情報と考えたらわかりやすいと思います。人間を含む全ての動物は、細胞に染色体を持っておりDNAが格納されています。

遺伝とは子供にDNAが複製されることで、「顔が似ている」とか「身体的特徴が似ている(長身など)」は、DNAの複製によるものです。

人間のゲノム情報量は膨大な量でありそれを解読することができれば、人間の構造や病気の発症理由を知ることに繋がります。そこで1991年に人間のゲノム解析を目的とする「ヒトゲノム計画」が開始されました。

ヒトゲノム計画は2003年に解析が終了しており、この時点での人の遺伝子数は約2万2千個とされています。

ヒトゲノム計画では様々な成果を出していますが、チンパンジーと人間のゲノムの違いはわずか1%程度であることが解析されています。また植物の中には人間よりもゲノム量が多いものも発見されています。

そして人間のゲノム解析が終了したことで、その情報と病気とを比較することで、「将来発生する可能性がある病気」を予測する取り組みが本格化したのです。

遺伝子のパターンで病気になりやすいかを調べる

ヒトゲノム計画で解明されたことの中で「人類の遺伝子は99.9%同じ」であることが解明されています。つまり人種に関わらず99.9%は同じ遺伝子を持っていたことが解明されたのです。

つまり残りの0.1%が「人種」「個性」「体質」そして「発症しやすい病気」などが含まれた情報と言う訳です。

例えば「アルコールの強さ」は体質ですが、これは予めDNAによって決められた体質です。また「近視」や「メタボ」などもDNAの違いによって発症すると考えられます。

病気についても同様であり「糖尿病」「がん」「高脂血症」「骨粗しょう症」など様々な病気がDNAと関係しているのです。

ゲノム技術によって病気を予測するには「SNP(一塩基多型)」を使用します。各個人には僅かな遺伝情報の違いがありますが、その違いのことをSNPと呼びます。それを比較解析することで、体質が解明されて病気の予測が可能になると考えられているのです。

近年社会問題となっている肥満ですが、SNPの型の中には「肥満になりやすい」、「肥満になりにくい」パターンがあることがわかっており、肥満になりやすいSNPを持っている人は、持っていない人と同じ食生活をしても太りやすいことになります。

昔から言われている「太りやすい体質なの!」は、言い訳ではなく本当のことだったのかもしれませんね。

このように太りやすい体質を予め検査で解明されていれば、食生活や運動に注意を払うことで、肥満の防止や生活習慣病の予防にも繋がることになります。

ゲノム解析は人間の構造を丸裸にする作業です。性格や能力なども全て数字で表すことが可能になるかもしれません。

遺伝子検査で病気を予防する最新技術とは

それでは遺伝子を解析することで、病気を予防するにはどうすれば良いのでしょうか?現在行われている代表的な遺伝子検査を紹介します。

遺伝子でがんを超早期に発見する

「CanTect」は遺伝子を調べることで、体内にあるがん細胞の存在リスクを判定する検査です。がんには様々な種類があり、中には目に見えない微小ながん細胞もあります。

また、ごく初期のがんでは画像診断やPET装置を使用しても見つからないケースが多く見られます。

そこでがん細胞による遺伝子の異常を見つけることで、現在まだ発症まで進行していないがんを発見するのです。この検査は遺伝的な要素によるがんではなく、後天的な要素によるがんが対象です。

しかし、遺伝的な要素のがんにおいても定期的な血液検査を行うことで、早期予測は可能になるのです。

検査は保険適用外で約20万円程度かかりますが、目に見えないがん細胞を探すことが可能なので、「超早期のがん発見」に効果が期待されます。

将来のがん発症リスクを検査する遺伝子がん検査

遺伝によるがんの発症リスクを検査するのが、遺伝子がん検査です。遺伝子検査と言えば高額と思ってしまいますが、「ディアジーン」はなんと4980円(税抜き)で行うことができる遺伝子検査です。

この検査では以下のがんについてのリスク予想を行うことが可能です。

  1. 食道がん
  2. 胃がん
  3. 肺線がん
  4. 大腸がん
  5. 肝細胞がん
  6. すい臓がん
  7. 胆のうがん
  8. 前立腺がん
  9. 子宮頸がん
  10. 乳がん

検査は病院に行く必要もなく、遺伝子検査キットを使い自宅で唾液を採取し、郵送で送るだけです。検査は1ヶ月程度かかり、詳細な内容はWEBで確認することが可能です。

この検査では自分の遺伝子情報と、各がんが多く発症しているグループとを比較することでリスクを判定しています。

つまり、食道がんで言えば、食道がんが多く発症している遺伝子パターンと比較することで将来の発症リスクを予測するのです。

結果はパーセンテージで表示され、「同じ遺伝子パターンを持つ人が生涯でどのくらいがんを発症するか?」を意味しています。

また、日本人平均のがん発症パーセントも記載されているので、自分が平均と比較してどの程度リスクが高いかが解るようになっています。

この検査の意味は将来のがん発症リスクを出して怖がらせることではありません。がんの発症リスクが高い場合は、がんが発症しないように生活習慣を改めることで予防を推進することが可能です。

そして定期的ながん検診を受けるきっかけにもなるのではないでしょうか?つまり結果を予防に繋げることが一番大切だと言うことです。

現在がんに関する遺伝子検査はいくつかありますので、ネットで調べて自分に合った検査を探してみても良いでしょう。

がん細胞を遺伝子解析することで再発を予測する

日本のがん治療は「手術療法」「化学療法」「放射線療法」が基本です。中でも手術療法は悪性腫瘍を切り取る治療法で、全てを切除することができればがんを完治することが可能になります。

しかし、全てを切除したと思っても数年後に再発することもあり、なかなかそれを予測することは難しいとされていました。

そこで切り取ったがん細胞の遺伝子を解析することで、再発のリスクを調べる検査が開発されています。乳がんの再発を調べる「マンマプリント」です。

マンマプリントは乳がん細胞の遺伝子活動を調べることで、再発のリスクを予測します。この検査ではがん細胞が増殖を積極的に「行っているのか?」「そうでないのか?」を調べることができます。

その結果、活動の活発ながん細胞であれば、再発リスクが高いと予測して、手術後に化学療法などの治療を続けます。また、再発が低いと判断されれば、不必要な化学療法を行わなくて済むのです。

マンマプリントは手術後の治療方針を立てる意味でも有意義な検査と言えます。アメリカではがん手術後の遺伝子検査が普及しつつあり、近い将来には標準治療となる可能性が高いと思われます。

日本で行うには40万円~55万円程度かかる高額の検査ですが、将来の再発リスクを知ることは無駄な治療を回避できる可能性があるのです。

マンマプリントの遺伝子検査技術は他のがんでも研究されており、大腸がんでの手術後の再発リスクについても研究されています。

生活習慣病を遺伝子で予測する

生活習慣病は糖尿病や高血圧などありますが、一度発症するとなかなか完治しない病気です。また発症すると合併症を発症することも多く、「脳梗塞」や「心筋梗塞」で命を落とすことも珍しくはありません。

「ジェノマーカー検査」は遺伝子を調べることで、生活習慣病を予測する検査です。この検査では以下の病気についてのリスク判定が可能です。

  1. 肥満
  2. メタボリックシンドローム
  3. 糖尿病
  4. 高血圧
  5. 慢性腎臓病
  6. 心筋梗塞
  7. 脳梗塞
  8. 脳出血
  9. クモ膜下出血
  10. 高脂血症
  11. その他

この検査は病院で採血を行い、後日検査結果を受け取ることになります。人間ドッグの一環として行われている病院も多く、費用は一項目で2万円~4万円程度、セット(3~6種)で6万円~8万円程度になっています。

検査結果はAからEの5段階で表示され、DとEは高リスクと分類されます。このタイプに診断されたら将来、生活習慣病を発症するリスクが高く、生活習慣を見直す必要が出てきます。

自分で問題ないと思っていても、他人が見て「?」と思うこともありますので、検査を受けた病院で指導を受けるのも良い方法ではないでしょうか?

生活習慣病の遺伝子検査はジェノマーカー検査以外にも、自宅で簡単にできるものがネットで販売されています。気軽に行いたい人はそちらを選択しましょう。

始まったばかりの遺伝子検査ですが、可能性は未知数です。生まれた時に寿命がわかる未来がもう直ぐ来るのでしょうか?

ゲノム医療は神の領域に近づいているのか?

医療分野で「遺伝子」「DNA」「ゲノム」などの言葉が飛び交うようになっています。しかし、まだまだゲノム医療は始まったばかりで、これからが遺伝子治療や遺伝子による予防の本番と言えます。

ゲノム医療は病気を治したり、予防したりするだけでなく、「アンチエイジング」や「若返り」などを私達にもたらす可能性があります。

つまり「不老不死」です。細胞の老化を推進する遺伝子を解明することができれば、不老不死も実現可能と考えられているのです。

ゲノム情報を「神の領域」と呼ぶ人がいますが、人間はもしかしたら神の領域に足を踏み入れたのかもしれません。しかし、遺伝子検査によって将来発症する病気がわかれば、もう病気を恐れなくて済むのです。

またいつかは遺伝子治療によって体質を改善することができる時代が来るでしょう。しかし、そうなると人類全てが同じ体質になってしまうのでしょうか?

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